Top/18-262

捕手→秘書

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 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) 捕手→秘書です、一応。
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 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
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その日、彼はとても安堵した。
画面に表示される写真と文章、香水の写真と普段どのように使っているかが書いてあるだけのブログ。
しかしそれは、彼の疑問を氷解させるには充分だった。

彼の疑問は遠征先の宿舎、まだ眠い朝の時間に始まった。
朝から元気な者もいれば、半分寝ているような状態で歩いている危なっかしい者もいる中で、彼は比較的元気な部類だろう。
慣れてないせいか思いっきり眠そうな新人や、寝ぼけているせいで先輩に失礼な事をしている若手をからかっていた。
すると、向こうから監督が来た。
「監督、おはようございます!」
「おはよう、朝から元気やね」
挨拶をしてすれ違うと、女物の香水の香りがした。
別に女といた訳ではない、仲の良い他球団のスター選手から貰った香水なのだ。
流石に監督はおしゃれだな、などと思いながらスタッフ・裏方の集まりにも挨拶をする。
その中から、一際元気のいい声が聞こえる。
「あ、先輩! おはようございます!」
「おはよう」
彼を先輩と呼ぶのは監督秘書だ、入れ違いではあるが同じ大学を卒業しているので今でも先輩と彼を呼ぶ。
秘書は元選手で、選手の中にあまり同じ大学出身の者がいないせいか何かとよく話していたのだ。
あいつも頑張ってるんだな、と秘書が選手だった頃からよく知っている彼は思う。
自分も頑張らないとな……と気を引き締めようとした時、彼の鼻先にあの香りがよぎった。
監督と同じ、女物の香水の香り。
彼は香水に詳しい訳ではないが、流石に連続で同じものをかげば同じものか違うものかぐらいはわかる。
それも、香水を付けている人間からするはっきりとした香りではなく、うっすらと……
あたかも、その香りのする人と一緒にいたかのような…

ぼんやりとした疑惑が像を結びかけるが、「そーんなわけない」と心の中で自分にツッコミを入れて笑いで消す。
なぜ同じ香りがしたのか、ただそういう疑問だけに留めておこうとして数日がたった。

ブログに書かれた内容を見て、彼は安心した。
同じ香水を使っていて、寝る前に部屋に撒いていればそんな香りもするだろう。
第一、就任一年目の監督がスキャンダルの元を作るわけがない。
そんな大きなスキャンダルなら、とっくの昔にどこかが嗅ぎ付けているだろう。
ここまで考えたところで、また疑問がわいてくる。
──何で俺、こんなにほっとしてるんだ?
もちろん、指揮官のスキャンダルでチームの士気が下がるという危機が回避されたのは大きい。
だが、それより……
彼は自分のプロ入り初のHRボールを手渡してくれた時の、秘書の笑顔を思い出していた。
画面を下にスクロールすると、以前の記事のタイトルが見える。
『先輩、良かったですね!!』
HRボールが見つかった時の記事だ、秘書は自分のブログでファンに呼びかけてHRボールを捜し、彼に届けてくれたのだ。
──何で、こんなにほっとしてるんだろうなあ。
答えが出ないままHRボールが見つかった事を、自分の事のように喜ぶ記事を無意識に読み返していた。
あの笑顔を、思い浮かべながら。

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 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 終わりです、想像パート多すぎた。
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
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