KIBA カーン視点カンロベ
更新日: 2011-04-29 (金) 21:30:01
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ コソーリカキステマース!
モトネタハ 鬱アヌメKIBA カーン視点カン+ロベ エロナーシ! ワレナガラ愉快ナ脳味噌ダ
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ジーモットの襲撃は、あの異界から来た少年のスピリットの暴走によって斥けられた。
僥倖としかいいようがない。
大量のガイローズから発したガスで我が方の兵達は戦闘不能に陥り、
頼みのシャードチャンピオンの一人は敵と内通、もう一人は投獄されたうえ拷問にかけられていたのだから。
疲労を感じ、深い溜息をつく。
当面の危機は脱したとはいえ、デュマスは逃亡、いつ次の攻撃があるかもしれない。
なんとか手を打たねば、とはいえ使える駒は限られている。
とりあえずは、レドモド家に使いをやりロベスの着替えを取ってこさせることにした。
地下の牢に行ってみると彼は眠っているようだった。
外のあの騒ぎに気付かなかったのか、吊られた姿勢でよく休めるものだ。
デュマスがジョーカーであることが明白になった時点で、普通の牢屋に戻されるべきだったのだが
我々も忙しくそんな指示を出すどころではなかった。
衛兵に声を掛け鎖を外させる。
ゴト、と重い音がして床に崩れる体。
ぶつかった時、痛かったはずだが反応が無い、まさか死んでいるのかと焦って顔に手をやると息はしている。
そのまま汗で張り付いた金髪をかきあげると、傷付いた肌が現われた。
・・・・いやなものを見た。もとが傷ひとつないだけに異様な感じだ。
彼はジョーカーであることを否定していた、やっていないことを認めよと迫られ暴行を受けるというのは
さぞ口惜しかっただろう。
もっと反対してやるべきだったのか。
だが、賢者達の発言は重い、ジーコ様があの場におられれば止めてくださったろうに。
苦いものを噛み締めながら、兵に命じて塔の牢へ移す。
狭い階段を精一杯丁重に運ぶ二人の兵の様子に、彼は多くの者に好かれているようだと改めて不可解に思う。
今回のノーフェイス事件でも差し入れは尽きず、被害者から赦免の嘆願もあったという。
そういえば私も被害者だった、結局公にはしなかったが。
確かに、怒る気にもならないか。
着替えを置いて、湯でも菓子でも必要なものは与えるよう言いつける。
特別扱いではない、万一、ジーモットが再度侵攻してくれば叩き起こしてでも戦わせなければならないからだ。
彼はまだ目を閉じたままでいる。
以前の、あの時もそうだったが、憎まれ口を叩いていない時の彼はどうも目のやり場に困る。
衛兵の敬礼に送られつつ、ふと、背に視線を感じた。静かに、彼が見ているのがわかった。
気付いていたのか?
何時からだ。
だが、振り返らなかった、彼は自分はジョーカーではないといったのに。
きっと、私がやらせたと思っているだろうと考えると、今、目を合わせる勇気はなかった。
対決も駆け引きも明日以降にしてくれと心の中で呟き、知らぬ振りをして私は逃げた。
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□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ! ナイショナイショ
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