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野球 後輩と先輩

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )
ナマモノ里予王求 某低迷してるチームの後輩と先輩。捏造しまくり。

 僕の隣では先輩がノートパソコンに向かっている。
 先輩が最近始めたというブログ。
 毎日書いていて、今日も試合直後の移動で疲れてるのにカタカタと音をさせていた。

「うるさくてごめんなー」

 先輩はそう言って笑う。
 この人は時々変な駄洒落を言うことがあるけれど、
 そういう時は寝たふりをしてやり過ごしてる。
 チーム内にはそんな人ばっかりで、もう慣れっこだ。

 僕は平気ですよと言って、鞄から雑誌を出して読み始めた。

 カタ、カタ、カタ、カタ。

 気にならないはずがない。
 何を書いているのか。
 誰のことを書いているのか。

 カタ、カタ、カタ、カタ。

 僕のことは書かれているのか。

「お前は、ブログとかやらないの?」
「え、僕ですか? パソコンとかわかんないですから」
「若いのに……結構面白いぞ。気持ちの整理にもなるし」

 ファンの声は厳しいけどなーと言って、先輩は苦笑する。
 チームが低迷しているから仕方ないんだけど、
 やっぱりキツイ言葉が投げかけられると辛い。
 球場の野次もどんどんひどくなっている。

 そんな中でも、ブログを続けている先輩はやっぱりすごいなと思った。

「はい、終わりっと」

 そう言いながら、先輩はタンっと音をさせてキーボードを押した。

「書き上がりました?」
「おう。見せてやろうか?」
「いや、壊したら悪いですから」

 残念と言いながら、先輩がパソコンを片付けている間に、僕は携帯を取り出す。
 最近の携帯は普通にインターネットを見られるってこと、先輩は知らないんだろうな。
 そうして、僕は先輩の更新したばかりのブログを見る。
 誰よりも先に。一番乗りだ。

 ああ、今日は僕の名前があった。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ ) オチ弱くてスマソ。


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