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記憶喪失

0*9スレに投下しようとしたら先越されてしまったのでこっちにこっそり投下
お題「記憶喪失」のオリジナル短編

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

どうしてこうなったのかは詳しくはわからない。
ただ俺が知っているのは、今目の前にいるこいつが
俺のことも恋人のことも綺麗さっぱり忘れてしまったこと。
その記憶がいつ戻るかまったくわからないこと、それだけだ。

「少しは思い出した?」
「う……うーん、ごめん。ミカンより桃が好きってことは思い出したんだけど」
まったく病人に見えない記憶喪失者はそう言って照れ笑いのような表情になった。
どうして、こんなふうに笑っていられるのだろう。
あんなに好きだったあいつのことを、なにもかも忘れてしまったのに。
……俺だったら絶対に、あいつのことを忘れたりしないのに。
「……あいつ、どうしてる?」
俺の気持ちを読み取ったみたいなタイミングで言う。
「今日はバイト夕方までだから、終わったら来るってさ」
「今日もバイトかあ……」
その言葉に大人気なくカチンときた。
あいつが誰のせいで3つもバイトかけもちしてると思ってるんだ。
そう言いたかったけど、言えなかった。
「あいつ結構無茶するやつだから、無理するなってお前からも言ってやって」
俺はそう言って席を立った。
「迷惑かけて、ごめんな」
振り向くと、声の主はちょっと困ったような笑顔を浮かべていた。
「俺、頑張って全部思い出すからさ……お前のことも、あいつのことも……だから、俺のこと見捨てないでよ」

その笑顔を見ながら思った。
俺は多分、一生こいつにはかなわない。

ほんとにちょっとした話ですみません

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!


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