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図書館の発掘品

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  またお邪魔してしまいますモナ
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|60年代洋楽飴ナマモノ2人組(シ"ェリー×卜厶)。
 | |                | |            \ 妄想舞台は'58年8月、17歳直前から。
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) ダカラナンデソウムイミニコマカイ
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
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 また萌吐きの場所を借りに参りました。
12スレの325-336と繋がっていますが、話は多分一応独立しています。
また多レス長文消費させて頂きます。
基本的にシ"ェリー視点です。

注意>
・中盤はほぼエロのみです。

「卜厶はシャイで無口な性質だけど、いつだって物事の全体像を把握している。
 そして即座に人の本質を見抜く能力があるんだよ。
 自分から声高に言い立てはしないけどね。
 彼に何か質問してみてご覧よ。本当に鋭くて的確な意見が返ってくるから。
 ……彼は最高の友人だよ」
「シ"ェリーはね、僕の知っている中で一番頭の回転の速い人間なんだ。
 彼が読んだものや体験したことは全て、彼の素晴らしい作品に反映されている。
 ……僕はシ"ェリーに前に立ってもらって、自分は後ろにいる方が好きだな。
 元々そういう性格なんだ。これまでそれでうまくやってきた。
 彼の強い性格に感謝しているよ」
             (1966年5月/24歳当時のインタビュー:相互紹介より)
                ***************
 ショービジネス界での夢が潰え、高校を卒業し、進学を控えている2人の生活は
すっかり静かなものに戻っていた。
 シ"ェリーが購入した車、自分達がロックスターだった証の車はある晩、卜厶の
住んでいるブロックで突然炎上してしまった。間一髪、車からは逃げ出せた。
音を聞いて家を飛び出してきた卜厶に肩を抱きかかえられて、シ"ェリーは車が
燃え尽きるのを見つめていた。怪我をせずに車から脱出できた安堵感、自分が
達成したものの証拠がなくなる悲しみ。なにより圧倒的な喪失感。それら全てを
同時に味わいながら。膝に力が入らない。
 卜厶はシ"ェリーの頭を抱き寄せ、野次馬が騒ぐのに紛れて頬に軽く唇をつける。
そして「大丈夫。君が無事で良かった。本当に良かった」と耳元で連祷のように
唱え続ける。その言葉を、彼の声を聞いて、シ"ェリーの心は落着く。
彼らはあっという間にお互いを慰めることができる。
―そして後年知ることになるが、一瞬にして相手を激怒させる力も持っている。

 両名とも本に影響を受けて進学先を決めた。
 思春期を迎え、文学、特に詩を読む喜びに目覚めたシ"ェリーは英文学部。
 女流作家ラン卜"が建築家ライ卜をモデルに書いた『シ原泉』を読んで感動した
卜厶は建築学部。彼らはお互いの選択を面白がる。
「草野球の賭け試合で小遣い稼ぎしていた君が文学だって?……成長したねぇ」
 卜厶が片眉を上げて、皮肉めいた口調で言う。
「クソッ、知ってたのかよ。あの頃お前とはつるんでなかったのに」
「君は有名だったからね」卜厶が笑う。
「お前こそ、建築なんて。今までそんなことに関心なかったろ? 本で読んだ
 からって…お前こそ文学か数学か、とにかく役に立たないものをやると思ってたよ」
シ"ェリーが肩をすくめる。
「入ってから専攻変えるかもしれないけどね。でもやってみるよ。
 アーキテクトって響きも素敵だし」それを聞いたシ"ェリーは今度はぐるっと目を回す。

 今彼らが身を寄せ合わせているのは、卜厶の新居、狭苦しいアパートメントの
ベッドの上だ。大学は同じニューヨーク、自宅から通えなくはない場所だが、彼は
1人暮らしを始める。今は準備期間として週末をここで過ごしている。
 この部屋を得てから、彼らは日常的に身体を重ねるようになった。
 卜厶にとって、ベッドは最大限に利他的なシ"ェリーを見られる場所だ。シ"ェリーは
そこで、相手の苦痛を最小限に抑えて、快楽を引き出すことに集中する。いつもの
彼の強烈な自我は影を潜め、多少不安そうに、ひたすら相手の反応を見極めようと
している。もっともその行動の源となっているのは、自分の望むものを獲得したい
という彼の元来の性質、決意だが。
 逆にシ"ェリーは卜厶が欲望に正直に反応するのを見ることができる。彼は刺激を
求める場所に触れられた時と、それ以外の時の反応が如実に異なり、それを隠そうと
しない。
 的確な場所をゆっくり刺激すると、彼の瞳孔が広がって目の色が濃くなり、
その肌は汗ばみ、震えだす。

「気持ちいい?」
卜厶の両脚を開き、内腿を撫でながら呟く。もうそろそろ入れても大丈夫だろう。
既に準備の整っている自分の器官は痛いほど張りつめている。
「あぁ。…きっと君は…本当に最高の恋人になるだろうね」
「……実際そうじゃないか」
 卜厶が喘ぎ混じりの軽い笑いをもらし、その手が持ち上げられてシ"ェリーの頬を擦る。
「僕とのことを言ってるの? …違うよ。僕たちは友達だろ」
 背筋がすっと冷えるのを感じ、卜厶を見下ろす。
「お前は友達とこんなことするのか?」もう一度彼の胸に触れる。その手首が
引き寄せられ、卜厶が指先を軽く舐める。
「さあね」
 彼が身を起こす。腕を伸ばしてシ"ェリーの両肩をつかみ、右肩を押して身体を
入れ替え、シ"ェリーの身体をベッドに押し付ける。その上にのしかかり、シ"ェリーの目を
覗き込む。不安そうなシ"ェリーの表情に気づいたのか軽く笑う。
「大丈夫だよ、シ"ェリー。君が僕にしていることを君にしようとは思っていないって。
 身体一度起こせよ」
 促されてシ"ェリーは身体を持ち上げ、枕とベッドの頭板に身を凭せる。
 卜厶が彼の身体を跨いだまま膝立ちになる。シ"ェリーの性器に手を添えて腰を
少し下げ、その先端を適切な場所に押し当て、受け入れる。その感覚は何度
味わっても鮮烈で、シ"ェリーの全身が反り返る。
 卜厶がシ"ェリーの顎をつかみ、持ち上げる。

「目を閉じて」
唇が合わされる。
 卜厶の腰が徐々に下ろされていく。ゆっくりと器官が飲み込まれ、
合わせた口には舌が差し込まれる。卜厶は全く逆の行為を完璧に合致した
タイミングで行う。見えない分触覚が鋭敏になっているのか、いつもよりも
刺激が強く、堪えられずに呻き声が漏れる。それを受けとめる卜厶の唇が
大きな笑みを形作るのを感じる。性器全体が卜厶に収まるのと同時に、
彼の舌が口の中を探り始める。その身体も揺れて、締め付ける。このままでは
すぐに達してしまいそうだ。
「横になったほうが楽じゃないか?」
息を継ぐために口が離れた隙に、目を開いて卜厶に問いかける。彼は微笑んだ
まま首を振り、今度はシ"ェリーの頭を胸に引き寄せる。シ"ェリーの耳に入るのは彼の
速まった呼吸と心音のみになる。
 なんとか少し身体をずらして、手を滑り込ませ、彼の性器を握りこむ。
彼の呼吸がまた変わる。胸板が跳ねるように動き、一瞬後にその動きが喘ぎ声と
なって漏れる。
「…僕は後でいいって」
口の中で呟く卜厶の顔に手を伸ばし、頬を軽くつねる。下では愛撫を続けながら言う。
「この状態でお前が先にいったら、俺も気持ちいいんだ。でも逆だと痛いんだよ。
 わかるか?」
 笑えばいいのか喘げばいいのか判断がつきかねたように、卜厶が胸の奥から
奇妙な呻き声をあげる。頬に当てていた手を下に滑らせていって腰を支え、
入り込んだ部分で体内の敏感な部分を探る。卜厶が眉を顰めて背を反らせる。
そこを刺激されることを彼はあまり好まない。
 姿勢を保つのが難しくなってきたのか、先刻までシ"ェリーを抱き締めていた
卜厶の腕が解ける。頭板に両手を突いて身体を支える。

「横になってたら今頃楽だったろうにね」と囁きかける。彼は目を閉じ、歯を
食いしばって首を振る。
「我慢しないで」と続ける。彼が頷く。
 握って扱いている手の力を少し強める。彼が腰を沈め、一度自分で中を擦りつける。
そして達する。シ"ェリーの胸から腹に飛沫が散る。その瞬間卜厶の目に浮かぶのは
不安と不信。この状態を自分が肉体的に楽しむことに彼はまだ慣れない。
呆然として、それでも半開きになった口からは喘ぎ声が漏れる。
 その表情と声を目と耳で、そして力が入って締め付けられる状態を身体全体で
味わいながら、シ"ェリーも射精する。力が抜けて寄りかかってきた卜厶を抱き寄せる。

 ベッドに並んで横たわっていると、卜厶がふと口を開く。
「わからないんだ」怪訝な顔のシ"ェリーに笑いかけて、言い直す。
「さっきの話。君との関係…
 …僕には君しか友達がいないから」
 そう、ヒット曲を出しても、彼を取り巻く環境はあまり変化しなかった。
彼はずっと無口で孤立した少年であり続けた。
「ああ、お前みたいな変人に我慢できるのは俺くらいだからな」
「あのさ……大学で…君以外の友達作ってもいい?」
「何言ってるんだ? いつだって他の奴ともつきあえって言ってただろ?」
「言ってるけど、本当はそう思ってないだろ。
 僕には君の考えていることがだいたいわかるんだよ」冗談めかした口調だが、
その目は笑っていない。
 彼が再び言葉を発する。
「僕は君の『親友』だよね?」シ"ェリーが頷く。
「でも僕にとって君は『唯一の友人』なんだ」
 シ"ェリーは肩をすくめる。内心こう思う―それでいいじゃないか。俺だけで十分だろう?

しかし口を開いてはこう言う。
「ああ、お前はもう少し他の奴とも打ち解けるべきだよ」
それを耳にした卜厶が、「嘘つけ」と言いたそうに、少し心細げに微笑む。

 その夜、帰宅したシ"ェリーは自室で1枚の写真を手にベッドに横たわる。11歳頃の写真。
男の子が3人写っている。自分が中心だ。自分は別の少年―彼の名前は思い出せなかった
―と肩を組んでいる。そして自分の左上腕を、後ろに立った少年がぎゅっと握っている。
卜厶だ。彼と親しくなり始めた頃の写真。彼の手の感触を思い出す。自分に対する
期待と不安を伝える、ひんやりとして、少し汗ばんだ指。
 彼はこれまでずっと自分だけを見つめていた。それはほんの少し鬱陶しく、
同時に誇らしかった。自分はその状態を今まで長引かせた。彼が自分に寄せる
感情が、一人ぼっちの彼に自分が最初に声をかけたことによる単なる刷り込み
だった場合に備えて。そう、彼を庇い、他の人間と話さないで済むようにして
きたのだ。しかしこれからもこの状態を保つのは不可能だ。
―大丈夫。あいつはきっと戻ってくる。口元を引き締めて一度頷き、シ"ェリーは
写真を戻して眠りにつく。

 それからしばらく、彼らは一切の連絡を断つ。住んでいる地域は近いので、
時々顔を見かけることもある。そのときは道を挟んで手を振りあい、笑顔を
投げ合うけれど、近寄ることはない。
 徐々に、2人は立ち止まって道端で言葉を交わすようになる。
 時間があれば近くの店に立ち寄り、コーヒーの一杯くらいを共にする。
その間中、シ"ェリーは絶え間なしに湧き上がる欲求を自覚する。それを言葉にすれば
卜厶は自分を部屋に招きいれ、特にためらうこともなく身体を開くだろう。だが
それでは意味がない。彼に自分を求めさせなければ。

 卜厶は大学でアカペラグループに入部したらしい。それを聞いた夜、シ"ェリーは
また写真を取り出し微笑む。彼と声が最も合う人間は自分だ。彼はこれからそれを
再確認していくことになるだろう。

 数ヶ月がたったある日、コーヒーショップに立ち寄ると、卜厶が座っている。
3人の見知らぬ男性と一緒に。彼がくつろいでいるのが見て取れる。高校までのように、
他人といるときに自分の存在を消し去っている表情ではない。自分を見つけた彼が
目を輝かせて手を振り、招き寄せる。
「ちょうど良かった。君に用があったんだ。
 紹介するよ、一緒に歌っている仲間なんだ」彼が誇らしげに彼らを紹介する。
そして自分を彼らに紹介する。そしてこう言い添える。
「僕の親友なんだ。子供の頃から僕たちは一緒に歌っていたんだよ」
他の3人がにこやかに頷き、卜厶の声や性格について小声で賛辞を述べる。
「ごめん、彼に用があるから、今日はここで」彼は自分の支払分の硬貨をテーブルに
残し、シ"ェリーを引っ張って別のテーブルに移る。
「いいのか?」
「友達だから、大丈夫だよ」彼がくすくす笑う。
「それでね。用はこれなんだけど…図書館で見つけたんだ」鞄から大学図書館の
蔵書印の押された、古びた本を取り出す。楽譜だ。しおりを挟んだページを開く。
「この曲なんだけど、これをギター向けにアレンジして…君が弾いて、2人で歌ったら
 映えると思うんだ。
 16世紀の二声のラテン語ミサ曲…べネディク卜ゥス。見つけてすぐ、君と歌いたくて
 たまらなくなって…」
 楽譜を2人の指がたどる。久しぶりに2つの身体が指先だけで触れ合う。

「キリスト教の聖歌か…今のお前をラビに見せてやりたいよ。どんな顔するだろう」
「別にいいじゃないか、美しい曲なんだし」
「ああ、お前、本当に聖歌好きだよな」シ"ェリーは頬が緩むのを押さえられない。
こんなにも簡単なことだったのだ。かつての自分は何を心配していたのだろう。
彼はこれから、他にも友人を作るだろう…女の子ともつきあうだろう。でも必ず
自分の元に戻ってくる。彼にとって自分は特別な人間なのだ。
「だからさ、もし今日これから用がないなら、このまま泊りにおいでよ。
 今夜、ギター用にコード起こしてよ。僕は声の方を考えるからさ」彼が低い、
笑みを含んだ声で囁く。
「着替え持ってないんだよな」自分でも笑いながら囁き返す。
「洗って干しとけよ。一晩で乾くって。Tシャツくらいなら貸すし。
 それに……どうせ寝るときは裸だろ?」彼の微かな声は直接背筋に響くようだ。
 答える自分の声に興奮と欲望が滲み出るのを感じる。
「…ああ、そうだな」
 
 その16世紀のミサ曲は、数年後、彼らのデビューアルバムに収録された。
クレジットには2人の名前がアレンジ担当として記されている。
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「僕が卜厶を知ったのは11歳の頃だ。そしてそれからずっと彼とは親友なんだ。
 ―17、8歳頃の1年を除いてね。
 当時、“自己を掘り下げる”競争が僕たちの間で起きてしまったんだ。
 でもそれを乗り越えて、僕たちは元の関係に戻ったんだよ」
                       (同インタビューより)

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 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
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120秒規制に引っかかり、長時間占有してしまいました。申し訳ありません。

インタビュー(妄想元1)は抜粋ですが内容はほぼそのままです。
蛇足ですが、6/8のメル欄に、写真(妄想元2)をupさせて頂いています。
誘い受けウザなのですが、我慢できませんでした。本当にすいません。
元ネタ知っている方以外には、単に普通の少年の写った白黒写真だと思います。
元ネタをご存知の方にとっても、特に萌写真ではありません。
月曜日(3月13日)には削除いたします。気が向いた方に閲覧頂ければと思います。


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