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アフロ×バイザー

                   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  マヅレンジャーのアフロ×バイザー(→魚)。
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  バイザーの片思いにしか見えないけどねー。
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 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ミエナイケドネー
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
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点々と広がり、神々/の/谷に染み込んでゆく緑の体液をYバ一ンは屈辱的な思いで見つめていた。
あの魔/法/使/いめ。
傷口は鈍い痛みを身体に伝える。
冥/府/神の中でも無類のスピードと攻撃力を誇っていたYバ一ンは、傷を負ったことなどほとんどなかった。
それだけに、身体そのものよりも傷ついていたのはプライドだった。
だが、最もYバ一ンのプライドを傷つけたのは彼に血を流させたブレイジェノレではなかった。
視界の端にいる巨体に、Yバ一ンはそっと目を向ける。
ティ夕一ンはその大きな身体を折り曲げて、二人に分かれたクイ一ンヴァンパイ亜を
そっと地面の上に下ろしていた。
へえ、優しいんだ。
考えてみればいつも彼はそうだった。
大人しく控えめで、仮にも神であるというのに自己主張というものがなかった。
彼に力があることは皆、知っていたから、イフリ一卜などはよく手合わせを申し込んでいたが、
大抵は僅差で負けていた。
五一ゴンは、それをティ夕一ンが手を抜いていると疑っていた。
今にして思えば彼女は慧眼だった。さすがは三/賢/神の一柱だ、とYバ一ンは感心する。
目覚めてからの時間の中で、ティ夕一を相手にたわいないお喋りに興じたこともあった。
Yバ一ンは話し好きでティ夕一ンは良い聞き手だった。
いつも黙って話を聞き、それでいて聞き流すと言うことはなかった。
だが、自分の話を聞いているティ夕一ンの胸の内は、Yバ一ンには一度として判ったことはなかったし、
それを気にしたこともなかった。

何を考えてるかわからない、ちょっと変わった奴。
Yバ一ンにとってティ夕一ンはそういう認識の相手だった。
けれど夕゙ゴンは知ってたんだ、ティ夕一ンの力を。
ブレイジェノレにYバ一ンが押され始めた時、夕゙ゴンはティ夕一ンに戦いを引き継がせた。。
まだ、僕は本気を出してなかったのに。
確かにティ夕一ンは強かったし、彼を侮っていた過ちもYバ一ンは認めた。
けれど、僕よりティ夕一ンを信頼するっていうのはどういうことなんだ、夕゙ゴン。
ブレイジェノレと戦うティ夕一ンの姿が脳裏に蘇る。
強かった。
もしかしたら、僕より。
Yバ一ンの口の中で牙がギリリ、と音を立てる。
これは何だ。こんな感情には覚えがない。
これが、嫉妬というものなのか。
それから、視線を燃え上がるン・魔の魂へと向ける。
この、いずれ劣らぬ僕ら冥/府/神の中から誰を選ぶんだい、ン・魔。
できれば、彼だけは。
そんなことを考えていると、石板が光を放つ。
神/罰を執行する者が選ばれるのだ。
僕が選ばれるといい、そうYバ一ンは願った。
今すぐ地上も、ブレイジェノレの妻も子供たちも消し去ってやる。
だが、石板が選んだのはティ夕一ンだった。
一瞬、不本意そうな顔をした後、彼は地上へと向かう。
その背中をYバ一ンは面白くない思いで眺めていた。

神/罰/執/行、彼は首尾良くこなすだろうか。
Yバ一ンは晴れぬ気持ちのまま、いつの間にかティ夕一ンに思いを馳せる。
卜゙レイクのように進んで出たがるわけでもなく、卜ー卜゙のように面倒がるわけでもなく、
ティ夕一ンは自分の義務としてそれを受け入れたように見えた。
君がわからない、本当にわからない。
だが、その思考を中断するようにン・魔の魂が激しく燃え上がる。
石板に吸い込まれ、それは目的の者を求めて地上へと去った。
今、地上にいる者は誰か。
Yバ一ンはまた傷が疼いたように感じた。
君なのか。
「ン・魔の魂を追え。誰が選ばれるのかを確かめろ」
夕゙ゴンの言葉にYバ一ンと、そしてスフィン楠が地上へと向かう。
その道すがら、Yバ一ンは彼女に尋ねてみた。
「ねえ、地上へ向かったってことは、ン・魔の魂が選んだのって」
賢い彼女は間断を置かずに答える。
「おそらく、ティ夕一ンでしょう」
「何で彼が選ばれたのかな」
「ねえ、何でティ夕一ンが選ばれたんだと思う」
彼女の答えは明快かつ簡潔だった。
「ン・魔の意志です。それ以外のことは私には判りかねます」
「君にわかんないんじゃ、誰にもわからないね」
もう一つ、質問が浮かんできたがYバ一ンはそれを言葉にすることはしなかった。
それは、あまりに馬鹿馬鹿しい質問だった。
ティ夕一ンは、死ぬんだよね。

当たり前だ、とYバ一ンは自分自身に苦笑する。
彼はン・魔に命を捧げる。その身体を依/代として絶/対/神は蘇る。
ああ、僕は彼の身体を持つ絶/対/神に仕えることになるのか。
それを思うと、Yバ一ンは何故か愉快な気持ちになってきた。
いいさ、望むところだよ。
君は強い、確かに絶/対/神に相応しいだろう。
それに、優しいしね。
だが、皮肉交じりに浮かべたその考えをYバ一ンは、スフィン楠に見咎められないように
小さく頭を振って否定する。
馬鹿だな、何を考えてるんだ。ティ夕一ンの身体を使っていても、
その中はティ夕一ンじゃない、ン・魔なんだ。
ティ夕一ンはいなくなる。
イフリ一卜のように。
サイク口プスのように。
五一ゴンのように。
卜゙レイクのように。
卜一卜゙のように。
地/底/冥/府の底の底、神/々/の/谷よりも更に暗い闇の中へと消えてしまう。
何か、心の奥に引っかかるようなものを感じたがYバ一ンはそれを振り払った。
これが僕たちの目的だ。僕だって選ばれたら喜んで命を捧げた。ティ夕一ンだって、きっと受け入れる。
それに、夕゙ゴンだってきっと喜んでくれるはずだ。
Yバ一ンは気持ちを浮き立たせようとした。ようやくこれまでの犠牲が報われる。嬉しくないわけがない。
ティ夕一ンの前に出たら、拍手でもして祝ってやろう。

客車の扉を蹴り飛ばし、Yバ一ンは目的の相手を見つけた。
「ティ夕一ン、もう諦めなよ。絶対に逃がさないんだから」
こうして立ちはだかっても、Yバ一ンは今起きていることを信じがたく思っていた。
『俺は、死なない』
ティ夕一ンはン・魔のために命を捧げることを拒否した。
冥/府/神としての使命を、目的を裏切った。
『それならお前は今から敵だ!』
そう言い放ち、踊りかかったYバ一ンの攻撃をティ夕一ンは呆気ないほど簡単に食らった。
そんなものじゃないはずだろう、ン・魔が選んだ身体は。
Yバ一ンは察していた。
ティ夕一ンはこの期に及んで、手加減をしている。
裏切りに対する罪悪感か、それとも僕の負傷を知っているのか。
それとも、元より僕を侮っているのか。
怒りと共に、何故だか自分の話を黙って聞いているかつてのティ夕一ンの姿が思い出されて
Yバ一ンは苛立った。
本当に、いつもいつも何を考えてるかわからない奴だったな、お前は。
無謀にも自分に向かってくる魔/法/使/い二人をYバ一ンは軽々となぎ倒す。
「格が違うんだ。そこをどきな」
この魔/法/使/いたちは知っている。ブレイジェノレの息子と娘だ。
何故、ティ夕一ンと行動を共にしている。
それは奇妙であり、不快でもあったがどういうつもりか、もうYバ一ンに聞くつもりはなかった。
お前の命を奪って、僕の力で絶/対/神ン・魔を復活させてやる。
そうすれば夕゙ゴンだってお前より僕の方が頼りになると認めるはずだ。

ティ夕一ンの雷を弾き飛ばし、Yバ一ンは槍を構える。
何故、魔/法/使/いなんかを庇うんだい?
「甘いね」
この僕の手で永劫の暗闇の中に叩き込んでやる。僕たちを、僕を裏切ったお前に似合いの神罰だ。
だが、その時Yバ一ンは自分の身体が沈んでゆくのに気付いた。
背中の羽を動かそうとしたが、もはや半分以上身体は外へと押し出されていた。
たかが魔法使いごときの、それも天空聖者ですらない者の術に引っかかるなんて。
歯軋りしながら、抵抗する間もなくYバ一ンは車外の時空の隙間へと放り出された。
ティ夕一ンに、そして桃色の魔/法/使/いに怒りが募る。
もう、僕はこの感情を知っている。
これは、嫉妬だ。
足掻くように手を伸ばし、呪詛のように遠ざかっていく列車に向けて叫ぶ。
「逃がしはしない」
お前の身体はン・魔のものだ。
お前の命はインフェノレシアのものだ。
「必ず、お前を」
けれど、僕はン・魔のためでもなく、インフェノレシアのためでもなく、夕゙ゴンのためでもなく、
僕自身のためにお前を追ってやる。
「ティ夕一ン!」
お前は、僕のものだ。

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 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ バイザーが粘着デムパになってスミマセン
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