Top/13-66

S.S.D.S.

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                    |  マイナーだが超スタイリッシュな医者達の話。マイナースギテサイトニモノセレナイ
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  初投下だったり。
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 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
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 久しぶりに、叙位過労飯店にて、13号委曲と77号医委曲の面々は顔を合わせていた。
 積もる話もあることだし、今日はD/r/.たちの奢りと言うことで、酒宴はかなり盛り上がっている。
 グラスがぶつかり合う音、笑い声。そしていろいろな会話が飛び交っている。

 そんな中、ミヒャ得るが数との隣で小さくこぼした。
「数と、聞いてほしいのだ……」
「え、どうしたの?」
 酒が入っているせいか、とろんとしたアイスブルーの瞳でこちらを見つめる金髪の青年。
 整った顔立ちのその頬には赤味が差していて、かなり酔っているようだ。
 数とは持ち前の人の良さで、快く相談事を了承すると、自分のグラスにもビールを注いだ。
「最近、冷たいのだ」
「……誰が?」
 ミヒャ得るが話し出す前に、数とはそのグラスに口を付けていた。
 応答の声がそれを呑み終わってからだったので、会話に少し間が開いてしまった。
「教/授/に決まっているのだ。数と、鈍いぞ」
 ミヒャ得るが、自分の言葉足らずを相手のせいにするのは日常茶飯事だ。さほど気にすることでもない。
「ふょうひゅ? いふもやふぁひいふぁふぁい」(教/授/? いつもやさしいじゃない)
「食べながら喋るのは、止めて欲しいのだ」
 数とがこの店自慢の海老焼売を、口に詰め込みながらもフォローに入る。
 だが、上手く喋ることが出来ずにミヒャ得るの突っ込みを買ってしまう。
 結局、話している間は箸を置くことになり、文句を言いながらも、人の良い数とは結局それに従った。

「で、教/授/が冷たいって、どういうこと?」
 まともに話せるようになって安心したのか、ミヒャ得るが安堵の溜息を吐く。
 その時、違うテーブルから、場ウム教/授/が乾杯の音頭をとる声が聞こえて来た。
 彼の集音マイクは、こういう席では機能を最小限に止めているので、多分この会話は聞かれていない……はず。
「この13号委曲に来てから、ボクは全然構ってもらってないのだ。いつもD/r/.のところに居て、ずるいのだ!」
 握り拳のまま、ミヒャ得るは一息で言い切る。そしてグラスに残っていたビールをあおると、テーブルに突っ伏した。
 数とはその様子を眺め、片目を閉じ、呆れながらこう言った。
「何言ってるの、シューマイ君ったら」
 そうしてグラスに口を付けてから、ふぅと息を吐き出す。
「良いのだ。どうせボクは……」
 一方、顔を突っ伏したまま嗚咽を漏らしているミヒャ得るの肩を叩くと、数とは慰めるように空のグラスにビールを注いでやった。
 そう言った気持ちは、数とにも理解できないでもないのだ。
 あの人工生命体たちについては、本当に分からないことだらけで、思い人のはずなのに、時々むしょうに憎たらしくなる時もあるほどだから。
 けれど、それを嘆いても今更仕方が無い、と言うのもある。
「結局、僕らはさ」
 ほろ酔いの頭で、あの人のことを考えていた。
そのまま喋り出してしまった為、その口から飛び出た言葉は、二人にとっては最も辛いものだった。
「対等にはなれないじゃない」
 目を閉じると、嫌でも思い出してしまう。彼らの顔を、そして現実を。

 ミヒャ得るはそれっきり黙りこんでいた。
 数とも焼売を一口だけ頬張ると、箸を置いてしまう。
 頬杖を突いて、ぼーっとお互いの思い人を、見るでもなく見ていた。

「そう思うと、手が出せないじゃない」

 “忘れたい”
 もう一度アルコールを、一気に体内に流し込む。

 結局暫く経った後、二人は全く違う話題で笑い合っていた。
 そして傷を舐め合うなんて言葉は嫌いだが、そう見えても仕方ないな、と同時に思った。

 

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                    |  終わりです。
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  と言いつつ、全然終わってなくて申し訳ない。
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 | | □ STOP.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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