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水曜どうでしょう 北の大地

北の大地のバラエティー番組ネタ。
文中のS=赤平、O=江別です。

>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

 Sがパーソナリティを務めるラジオ番組の収録中。ゲストとしてOが出演した。
「僕が忙しすぎる、って事務所に抗議して下さるファンの方がいらっしゃるんです」
 冗談交じりにOが話す。
「ああ」
「自分のやりたい仕事を選んでいると仕事量が増えてしまって・・・。決して事務
 所や社長が僕に仕事を強制しているワケではないんですよ」
「よく言ってくれました!」

 収録後もスタジオを占領して、二人で無駄話に興じている。
「余計なこと言わないでほしいなあ」
「何のことですか?」
「世間では、社員を酷使する悪徳社長ってことになってるんだからさ」
 おどけた口調だったが、目は笑っていない。
「またそうやって、一人だけ悪役になろうとする」
 Sの過剰な露悪趣味も手伝って、『傲慢で横暴な社長』と『振り回される社員』
というイメージがファンの間で定着しつつある。悪乗りだとは思いつつも、その
イメージ作りにせっせと荷担していたOとしては、弁護の声を上げたくなった次
第だった。『傲慢で横暴』なSの肩は、実はとても華奢なことをOは知っている。
中央での仕事が増えている自分の存在がSの重荷になっているのなら、その荷物
をも自分が持ちたい。強く願う。

 番組の女性アシスタントが挨拶をしてスタジオを出て行く。
 Oはそっと話題を切り出した。東京滞在中も電話連絡はしているが、やはり面と
向かって話したい内容だ。
「そう言えば例の件、どうなりました?来週の週刊誌に載るって」
「うん、ちょっとね・・・」
 Sにしては珍しく歯切れの悪い返事だった。
 無理もない、とOは心の中でつぶやく。Sの女性関係の多彩さはOも承知しているし、
つまらない嫉心を抱いたこともない。ただ、Sは異性との交際を仕事には持ちこまない、
というけじめはきっちりとつけていた。根も葉もない噂でも悔しさが募っているであ
ろうことは想像に難くない。そんなSが部下との、それも同性との情事に溺れる自分自
身とどう折り合いをつけたのか。いつか聞いてみたいが、はぐらかされるだろう。
 雑談を交わしながら、Oは今宵の過ごし方を問うサインを送る。爪先でのSの靴を三回蹴る。
 蹴り返されれば、誘いに応じる用意がある。
 蹴り返されなければ、拒絶。
 一瞬、会話が途切れた後、Sは笑いながら言う。
「O君もスキャンダルには気をつけてよ。ウチのエースなんだからさ」
 それが返答だった。
 スタジオのドアが開き、スタッフが退室を促す。立ち上がりながらSが尋ねた。
「ところでクリスマスの予定は?」
「僕のスケジュールを切ってるのは社長じゃないですか。ご存知ですよね、仕事ですよ」
 呆れ顔で答えたOだった。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

  • CREATIVE OFFICE CUE -- 2012-08-04 (土) 22:20:53
  • ↑すいません。間違えてしまいました。 -- 2012-08-04 (土) 22:21:18
  • 最近ハマった者です -- 2014-03-31 (月) 02:11:06

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