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あらしのよるに

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレPart4

http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1128660073/979
のお題で書いたのですが、まとめサイトの掲示板が現在利用できないので場所をお借りします。

絵本を抱きしめたまま、狐はいつまでも泣きじゃくる。
「もう泣くな。目玉が溶けちまうぞ」
狼が肩を抱くと、狐は縋るように身を寄せ、だがまだ泣き止まない。
涙と鼻水でぐちゃぐちゃの顔を舐め回すと、狐は泣き顔のままくにゃりと笑った。
「狼さん、くすぐったいよ」
「落ち着いたか」
「うん」
頷くが、一度緩んだ涙腺はなかなか戻らない。
狐は涙を流しながら、狼の胸に顔を押し付けた。
「がぶ、死んじゃったのかな」
「どうだろうな」
「生きてるよね。また、めいに会えたよね」
「もちろんだとも」
狐の背中を撫でながら、そういえばこの絵本の続きが出ていたな、と狼は思いだした。
明日にでも買ってやろう。きっとハッピーエンドに違いない。
そう囁こうとした狼はしかし、狐の小さな声が聞こえて、ぎくりと硬直した。

「狼さんは、死なないでね」

狼は思わず狐を抱きしめた。
「死ぬもんか!絶対に!」
かわいい狐に悲しい思いなんて、させたくない。
「お、狼さん!」
狐もぎゅっと狼に抱き着く。その拍子に、狐の手から絵本が滑り落ちた。
ばさりと音をたてた絵本を見遣ると、帯のうたい文句が狼の目に入った。
『ともだちなのにおいしそう』
言葉は真っ直ぐに狼の心を突き刺した。狼の想いを言い当てていたからだ。
狼は狐をそんな風に見ている。食欲でない欲に濡れた目で、絵本の彼よりもっと凶暴な気持ちで。
狐は狼を疑いもしない。もし言えば、狐はきっと怯えて泣くだろう。
狐を怖がらせるのは本意ではない。だから、死ぬまで言わない。
狼は狐を掻き抱いたまま、「死ぬもんか、死ぬもんか」とうわごとのように繰り返した。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!


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