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賭博破戒録カイジ 黒崎×カイジ

「あんた…何でオレをこんなところへ呼んだんだ…?」
カイジは胡散臭げに目の前にいる男を見やった。

数日前、大槻との勝負中に突然現れ、カイジを助けるかのような発言をした黒崎義裕。その後、地上に出ることが決まり、希望地を帝愛に告げた後、一人の黒服がカイジにそっとメモを渡してきた。
「黒崎様より伝言だ…」
(なんだ……?)
その時、カイジには全く意味がわからなかったが、そこには、カイジが地上で目を覚ました地点からごく近くのホテルの住所と部屋の番号、そして日時が記されていた。むろん、カイジはその真意が読み取れず、しばらくそこに行くことをためらった。
(何のつもりだ…?)
ギャンブルの紹介か、それとも地上にいる時間を無駄に遣わせるつもりなのか。様々な可能性を考えてみた。しかし、黒崎がわざわざ自分を罠にはめるような理由も必要性も見つからず、結局、取り敢えず足を運ぶことにした。

カイジが部屋のドアを開けると、長椅子に座り、ワイングラスを手にした黒崎が微笑んでいた。
「勇敢だな…」
黒崎は余裕を感じさせる静かな声でつぶやいた。
「よく来てくれた、カイジくん。さすが、わしの見込んだ男だ……!」
「よせっ…!あんた、兵頭の部下なんだろ?オレとベタベタする理由はないはずだっ…!」
「まあ、かけたまえ。そこにいられては落ち着いて話すこともできんよ」「……………」
(くそっ……!)
カイジは渋々部屋の中へ進み、黒崎の向かい側に腰掛けた。すると、黒崎はテーブルにあったもう一つのグラスにワインを注ぎ、カイジに差し出した。
「君は若いから、ワインはやらないのかな…?」
「ふざけろっ…!」
カイジは乱暴にグラスをひったくり、ぐっと飲み干した。
「ククク…」
「……さあ、もういいだろ。用件は何なんだ?この間の勝負のことなら何も問題無いはずだ…!何しろ審判はあんただったんだからな…!」
「ククク……そんなことじゃない…」

ガシャンっ……!!

その時、ふいにカイジは頭が重くなり、テーブルに突っ伏した。

「な…にを…した…?」
「ん……?」
黒崎は少しも表情を変えず、ただ微笑んでいた。
「さ…けに…なにか…」
カイジの意識は、そのまま闇に沈んでいった。

「………」
どの位時間が経ったのだろうか。カイジは気付くと、ベッドの上にいた。目を開けても暗い。部屋の照明が落とされているようだ。ひどく頭痛がする…。体を起こそうとすると、身動きが取れないことに気が付いた。
「なっ…!?」
しかも、全ての衣服が脱がされている。カイジは自分の置かれた状況が理解できなかった。
(まさか…殺す気か…?いや、帝愛の奴がこんなホテルでそんな…)

混乱している。とにかく、これはいい状況ではない。暗くてよくわからないが、部屋に人の気配はない。黒崎はいないようだ。
(なんとかして逃げ出せないか…?)
身を捩ってみたが、両手は手錠で、両足はロープか何かでベッドの四隅にしっかりと固定されていて、ほんの少ししか動かない。どうしようもなかった。

ガチャッ…!

30分程経って、ドアが開いた。光が差し込み、黒崎の姿が見えた。
「おいっ…何のマネだっ…!?」
カイジが叫ぶと、黒崎はぼんやりとした照明を点け、上着を脱ぎながら言った。
「もう意識がはっきりしてるのか…お待たせしたようだな」
「…どうするつもりだ…?」
「ククク……」
笑いながらネクタイを外す黒崎を見て、カイジに嫌な予感が走った。

「まさかあんた…オレに…」
ふと、カイジは自分の体から漂う甘い香に気が付いた。どうやら、眠っている間に体を洗われていたらしい。黒崎はカイジの方を見ずに、淡々とシャツのボタンを一つ一つ外していく。
「わしは、若いということはすばらしいことだと思っている…」
「やめろ……」
カイジの口からは、彼が思ったよりもずっと弱々しい声が漏れた。おぞましい予感で体が震えている。
「大槻も決してバカではなかった…ただ、ああ年をとってしまうと、どうしても頭が固くなり、思考に死角ができる……!君のような若者の閃きにそこを突かれてしまえば…あの通りだ……!」
黒崎は上半身のみ裸になると、ベッドに近付き、カイジの横に腰掛けた。そして、カイジの頭を優しく撫でた。
「大したものだと思っているのだよ…」
「やめろ……!」
黒崎はカイジに口付けようとした。その瞬間、カイジは思い切り黒崎の唇を噛んだ。
「冗談じゃねえっ……!」
「ククク……」
黒崎は唇から滲んだ血を拭うと、今度はカイジの胸を撫で始めた。
「若い肌だ……しかし…気の毒に…地下での生活が出ている。こんなになるまで苦労しながら、目は全く死んでいない。不思議な男だよ、君は……」
やがて、黒崎の手は、少しずつ、少しずつ下の方に移動していった。
「やめろっ!頼むからやめてくれっ…!」
「騒ぐな、もうどうしようもないのはわかってるんだろう……?」
「くっ…………!」
黒崎はそっとカイジのものを握り、ゆっくり手を動かした。
「うっ………」
背筋が凍り付く程の悪感。しかし、徐々にカイジにとって全く予想外のことが起きてきた。
長く地下にいて欲求不満だった若い体は、与えられる刺激に勝てずひどく素直に反応してしまう。手の中で大きくなっていくものの感触に、黒崎はいつもとは少し違う微笑みを見せ、動かす速度を早めていった。
「…っ……!」
抵抗できないことと、自分の体の反応に対する悔しさ。カイジは思わず涙を流した。いくら黒崎への憎悪があっても、その刺激がもたらす興奮は否応なく高まっていく。少しずつ呼吸も早くなり、何か熱っぽいものが体を満たしていく。
(くそっ…!なんなんだ……!なんでオレはっ…!)

「興奮してるな…」
黒崎は手を止め、ベッドから立ち上がった。
「えっ………?」
もう少しで果てるところだったカイジは、突然の中断にむしろ名残惜しさを感じ、同時にそんな自分がどうしようもなく情けなく思えた。
(くそっ…くそっ…オレはっ……!何だ…どうするつもりだ……?)

黒崎はすぐに、少し離れたところから何かを持って戻ってきた。
「そう繋がれていてはどうすることもできんからな……。もっとも、これだと君の声が聞けないのが少々不満だが」
「つっ…!」
カイジは腕に走った痛みに眉をしかめた。何かを注射された。
すると、黒崎はカイジの手錠とロープを外し始めた。
(いいのか…オレは今、あんたを殺してやりたいとさえ思ってるんだぜ…)
カイジはそう毒づこうとしたが、上手く声が出ない。
(…………!?)
そして、全ての戒めから解放されても、全身に全く力が入らない。
「心配しなくてもいい、これは一時的に君の全ての筋力を奪うだけだ。私が愉しむ間だけな…」
黒崎は何か瓶のようなものの蓋を開けた。
「あの反応を見ると、君はこんなことは初めてのようだからね。安心したまえ。乱暴にするのは趣味じゃない」
黒崎はカイジの足を開き、奥の方へ手をやった。「…あっ………!」
思わず、カイジの口から声にならないような叫びが漏れる。ひんやりしていて、ヌルっとしたものが肛門に塗られていく。それは焦れったく、くすぐったいような、彼にとって初めての感触だった。
黒崎はそこをいじりながら、もう片方の手で、再びカイジのものを握った。
「くっ………!」
二つの刺激がカイジをまた高め始める。

その時、黒崎の指がゆっくりとカイジの中に侵入してきた。
(何を………!?)
カイジは、自分の頬が急激に紅潮するのを感じた。そんなところを他人にいじくられるのはひどく屈辱的だった。しかし、どうしても感じてしまう。長い間縁のなかったものが解放されることへの期待感。

くちゅっ…ちゅっ………。
両者とも無言が続き、その音のみが部屋に響く。黒崎はしばらくもぞもぞと指を動かし続けた。段々と、その動きもカイジにとって快感へ繋がっていった。
(だめだっ…これ以上続けられたら…オレはっ……!)
しかし、黒崎は巧みにカイジが登りつめそうになるのを察し、直前で手を止め、決して最後までいかせなかった。いつのまにか、後ろの指は二本になっていた。
「ふむ…だいぶほぐれてきたな……。それにしても…初めての割にはなかなかいい反応をするじゃないか………!」
「…ぐっ………!」
「ククク……!そんなところも魅力的ではあるがね……」
カイジは屈辱に顔を歪ませた。しかし、言い返してやりたくともまともに声が出ない。
しばらく、そのまま黒崎の愛撫が続いた。カイジは何度も何度も絶頂へ行く機会を阻害され、その度にどうしようもなく欲求が大きくなっていった。
(もう我慢できねぇっ…、頼むよ、おっさん、もうどうでもいいからっ…!)
堪え難い衝動に押され、情けないという気持ちも次第に失せていく。
ふいに、黒崎が手を止めた。
「さて…そろそろよかろう…」
黒崎は全ての衣服を脱ぎ始めた。
(もう、何でもいいから…)
カイジは目を閉じた。何よりも今は、火が点いてしまった欲望を満たしたかった。
黒崎はカイジをうつぶせにして覆いかぶさり、優しく抱き締めた。
「十分ほぐしたつもりだが、少しきついかもしれん。しばらく我慢してくれよ」

黒崎がそう言い終わると同時に、今までとは全く違うものがカイジの中に侵入し、味わったことのない性質の痛みに思わずカイジは声をあげた。
「ああぁっ…………!!」
「大丈夫、すぐ慣れるさ…」
黒崎はしばらくそのままで、カイジのものを愛撫した。
「……………っ……!」
痛みで一時引いた快感が戻る。やがて、入っているものの異物感も薄らいだ。
じきに、黒崎はゆっくり、腰を動かし始めた。
「くっ…ぁああっ……!」
動かされるときつい。しかし、ヌルヌルした感触が妙に興奮を高める。
「はあっ…はあっ…はあっ」
カイジの呼吸が再び速まった。
それに応えるように、黒崎の腰と手の動きは、どんどん激しさを増していく。
(なんでっ…なんでこんな目に合ってるのにこんなっ…!すげぇっ…!もうだめだ、もうっ…)
耳元で、黒崎の荒い息遣いを感じる。しかし、カイジにはもうそれが気にならなかった。
(もうだめだっ……!)
カイジはとうとう、絶頂に達した。

それからしばらくして、中に熱いものを感じ、黒崎の腕から放たれたカイジは、そのままぐったりとベッドに崩れ落ちた。

  • 黒カイ最高です!続き読みたいです…!! -- 2011-07-18 (月) 21:33:40
  • うわあああああ!!!可愛いっ!可愛いすぎるっ!!圧倒的萌え!!!!! -- 2011-09-01 (木) 22:23:04

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