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S-86
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#title(谷&丘) [#m82b6bcb]
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
| >>83の続きみ...
____________ \ / ̄ ̄ ̄...
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| なんか...
| | | | ...
| | |> PLAY. | | ...
| | | | ∧...
| | | | ピッ (´...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
昔のことを思い出していた。
朝。冷たい空気が喉に染みて、起き抜けに咳き込んだ。曇り空...
コホ…と乾いた音をたてた。
そろ…と瞼を開くと、隣のベッドに腰掛けるようにして谷部が俺...
よれよれのネルシャツに寝癖のついた髪。
なに、みとんねん。
声には出さず、口だけ動かして睨みつけると。
いや、ちっちゃい面白い生き物やーと思って。
そういって、いつものようにヘラーと笑った。
気持ち悪いな、自分。
呟いて背中をむけた。谷部の瞳をまっすぐ見返せなかった。
冷たいようにみえて、本当はあったかくて、包み込むような目。
東京で細なって薄っぺらになってかじかんでた俺の心。
溶かしてくれたんはおまえ。
そんなん、よういえん。
そんなんは、一生、言えん。
はあ、はあ、はあ、………。
上ずった息づかいと、くぐもったような喘ぎ声が響いていた。
汗でべとべとになった互いの肌が擦れて、音をたて、鈍く光る。
谷部の指は驚くほど、慎重に優しく丘村の肌を滑った。
普段乱暴なその手がこわごわと頬を掴む。
濡れた漆黒の目玉が逸らすように鎖骨のほうへ降りていった。
「ん……はあ……」
既に丘村は自分の発する甘い声を止められなくなっていた。
耳がジンとするほど熱い。頭の奥がグワンとなって全ての音が...
冷たい玄関の床に押し付けられた背中は悲鳴をあげていた。
“あんたをみてるとかなしくてたまらん…。”
谷部の声がずっと頭の奥でこだましている。
そういって泣いた。
おまえ。
死ぬほど感じた。イってまうかと思った。
ドス黒い悦びが体中を駆け巡った。
おまえは俺だけのもんや。
谷部の顎から滴り落ちた汗が丘村の額に跳ねた。
「ん……」
紅潮した小さな顔を両手で包み込むと谷部は指で唇を開き、ま...
飲み込みきれない唾液が丘村の口の端から糸をひいた。
谷部は迷うように一瞬、動きを止めたが、ヤケクソのように丘...
汗で湿った生地が耳の裏の柔らかい肌を擦って鈍い痛みが走る。
「いっつ……」
丘村の呟きも聞こえないように、そろりと谷部の熱い舌が白い...
電気が走ったように体が跳ねる。
谷部の舌が自分を触っているという背徳感が余計に体を熱くさ...
荒い息づかいの谷部はひたむきな愛撫をくり返した。
「ん…ん……」
あ……かん。
ただ気持ちいい。快感でこのままいってしまいたい。何も考え...
女のように、絡みついて。
「…エロい顔……」
谷部は胸の突起に息を吹きかけるように呟いた。
「溶けそうな顔…すんなや……エロい…」
息があがってうまく返事ができない。
「そら…そやろ……やってんだから……」
おもろないで…。
呟きは口に吸い込まれて。
迷うように揺れた谷部の瞳が。
悲鳴をあげているような気がして。
揃いのユニフォーム着て、一緒のグラウンド走ったやんか。
コケて、口の中に土がはいって、雨の匂い、雑草の匂い、かけ...
先輩、俺をsなめとったらあかんで。
そういって前を走っていったおまえ。ミットが揺れて。歓声。
振り向いて、こっちを見て、笑ったお前は、眩しかったなぁ……。
めちゃめちゃ、男前やったよなぁ……。
「ん……ふ……」
谷部の慣れた指が丘村を翻弄していく。
身体の奥がマグマのようにうねって、脈打っている。
女みたいに嬌声をあげて。欲しがっている。
いやや。こんなん。あかん。こんなおまえ、みたないねん。
揺れる谷部の瞳。
本当は助けてほしいんやろ。こんなん、おまえの本当やないん...
ほんまに俺を抱きたかったんちゃうやろ。
おまえは本当にどこまでも底なしのお人好しやんな。
「泣くなや…」
感極まってんのか。谷部は苦しそうに吐き捨てると、途端に丘...
しばらくしてあったかい涙が肩に流れてきた。
丘村はそれでも最後の一言がいえずに、天井を見ていた。
肩にかかる重みが自分を責めているようで、慰めているようで。
百数えて、それから、まっすぐ見つめかえしてみようか。
そしたら笑ってくれるだろうか。
アホやなーー俺ら。そうやんな。
愛してるで。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧...
| | | | ピッ (...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| ...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) ...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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| | | | ピッ (´...
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昔のことを思い出していた。
朝。冷たい空気が喉に染みて、起き抜けに咳き込んだ。曇り空...
コホ…と乾いた音をたてた。
そろ…と瞼を開くと、隣のベッドに腰掛けるようにして谷部が俺...
よれよれのネルシャツに寝癖のついた髪。
なに、みとんねん。
声には出さず、口だけ動かして睨みつけると。
いや、ちっちゃい面白い生き物やーと思って。
そういって、いつものようにヘラーと笑った。
気持ち悪いな、自分。
呟いて背中をむけた。谷部の瞳をまっすぐ見返せなかった。
冷たいようにみえて、本当はあったかくて、包み込むような目。
東京で細なって薄っぺらになってかじかんでた俺の心。
溶かしてくれたんはおまえ。
そんなん、よういえん。
そんなんは、一生、言えん。
はあ、はあ、はあ、………。
上ずった息づかいと、くぐもったような喘ぎ声が響いていた。
汗でべとべとになった互いの肌が擦れて、音をたて、鈍く光る。
谷部の指は驚くほど、慎重に優しく丘村の肌を滑った。
普段乱暴なその手がこわごわと頬を掴む。
濡れた漆黒の目玉が逸らすように鎖骨のほうへ降りていった。
「ん……はあ……」
既に丘村は自分の発する甘い声を止められなくなっていた。
耳がジンとするほど熱い。頭の奥がグワンとなって全ての音が...
冷たい玄関の床に押し付けられた背中は悲鳴をあげていた。
“あんたをみてるとかなしくてたまらん…。”
谷部の声がずっと頭の奥でこだましている。
そういって泣いた。
おまえ。
死ぬほど感じた。イってまうかと思った。
ドス黒い悦びが体中を駆け巡った。
おまえは俺だけのもんや。
谷部の顎から滴り落ちた汗が丘村の額に跳ねた。
「ん……」
紅潮した小さな顔を両手で包み込むと谷部は指で唇を開き、ま...
飲み込みきれない唾液が丘村の口の端から糸をひいた。
谷部は迷うように一瞬、動きを止めたが、ヤケクソのように丘...
汗で湿った生地が耳の裏の柔らかい肌を擦って鈍い痛みが走る。
「いっつ……」
丘村の呟きも聞こえないように、そろりと谷部の熱い舌が白い...
電気が走ったように体が跳ねる。
谷部の舌が自分を触っているという背徳感が余計に体を熱くさ...
荒い息づかいの谷部はひたむきな愛撫をくり返した。
「ん…ん……」
あ……かん。
ただ気持ちいい。快感でこのままいってしまいたい。何も考え...
女のように、絡みついて。
「…エロい顔……」
谷部は胸の突起に息を吹きかけるように呟いた。
「溶けそうな顔…すんなや……エロい…」
息があがってうまく返事ができない。
「そら…そやろ……やってんだから……」
おもろないで…。
呟きは口に吸い込まれて。
迷うように揺れた谷部の瞳が。
悲鳴をあげているような気がして。
揃いのユニフォーム着て、一緒のグラウンド走ったやんか。
コケて、口の中に土がはいって、雨の匂い、雑草の匂い、かけ...
先輩、俺をsなめとったらあかんで。
そういって前を走っていったおまえ。ミットが揺れて。歓声。
振り向いて、こっちを見て、笑ったお前は、眩しかったなぁ……。
めちゃめちゃ、男前やったよなぁ……。
「ん……ふ……」
谷部の慣れた指が丘村を翻弄していく。
身体の奥がマグマのようにうねって、脈打っている。
女みたいに嬌声をあげて。欲しがっている。
いやや。こんなん。あかん。こんなおまえ、みたないねん。
揺れる谷部の瞳。
本当は助けてほしいんやろ。こんなん、おまえの本当やないん...
ほんまに俺を抱きたかったんちゃうやろ。
おまえは本当にどこまでも底なしのお人好しやんな。
「泣くなや…」
感極まってんのか。谷部は苦しそうに吐き捨てると、途端に丘...
しばらくしてあったかい涙が肩に流れてきた。
丘村はそれでも最後の一言がいえずに、天井を見ていた。
肩にかかる重みが自分を責めているようで、慰めているようで。
百数えて、それから、まっすぐ見つめかえしてみようか。
そしたら笑ってくれるだろうか。
アホやなーー俺ら。そうやんな。
愛してるで。
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