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S-84
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#title(100-1) [#jf6ebb41]
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
| 凄いSSの後に...
____________ \ / ̄ ̄ ̄...
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| しかも...
| | | | ...
| | |> PLAY. | | ...
| | | | ∧...
| | | | ピッ (´...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
「お~い、新入り!ちょっと来い!」
「はい!」
俺は2週間前に配属されたばかりの新米AD。
運良く、入社する前からの憧れだった100-1さんの番組担当にな...
まだ、実際に2人と話したりということはないけれど、遠巻きに...
いろいろミスをやらかして、毎日怒鳴られてばっかりではある...
今日は、2週間ぶりのスタジオ録り。入り前の準備でスタジオは...
「はい、何でしょうか?」
呼ばれたディレクターに駆け寄り、声をかける。
「おお、ちょっと頼みがあるんだ」
キレると恐ろしいが、人はいい(らしい)ディレクターの表情...
「何かあったんすか?」
「いやな……丘村さんがストライキを起こしちゃったんだよ」
「へ?」
「トイレに閉じこもっちゃって……いや、よくあることなんだけ...
「そ、そうなんすか」
「丘村さん、ああ見えて繊細な人だから。ちょっとしたことで...
「スネる、すか」
想像もしなかった言葉の連続に、俺はオウム返しに言葉を返す...
「そんで、お前に丘村さんをなだめてきてほしいんだよ」
「お、俺がですか!?」
「今、みんな手が放せなくてさ……頼むよ」
「でも、どうやってなだめりゃいいんですか?」
「そこはほら、上手いこと言ってくれや」
「大体、何が原因でその……スネちゃったんですか?」
「それが分からないんだよなあ」
おいおい……
ディレクターの能天気な声と、俺に課せられた任務の重さに、...
「原因も分からずにご機嫌をとるなんて、できっこないっつう...
教えられたトイレに向かいながら、ぶつぶつと文句を言う。
与えられた時間は、他の出演者入りまでの1時間半。
それまでに丘村さんをなだめて、収録に参加できる状態までに...
これが、ディレクターからの指示だった。
「どうすりゃいいんだよ……」
目的地であるトイレの前に来てもはっきりした手段が思い浮か...
が、ここで失敗すれば収録は押し、たくさんの人たちに迷惑が...
同時に、俺が死ぬほどどやされることも目に見えているわけで。
ええい、ままよ!
腹をくくり、トイレの中に入った。
確かに、個室が一つ閉まっている。
ここはスタジオからは少し離れていて、人通りは皆無といって...
誰もいないトイレで、個室のドアが閉まっているのは、ひどく...
まさかこんな形で、丘村さんと初めて絡むことになるとはな……
心の中で苦笑いしながら個室の前に立ち、ドアをノックした。
「丘村さ~ん、大丈夫ですか~?」
って何が大丈夫なんだよ!
心の中でツッコミを入れる。
「丘村さ~ん、出てきてくださいよ~。お願いします~」
「…………」
返事はない。
人の気配はするが、同時に答えてくれそうにない空気も感じる。
「丘村さ~ん、丘村さ~ん」
閉じこもった理由も分からない、具体的な方策も持っていない...
当然、どれだけ呼んでも丘村さんは反応してくれない。
10分ほどノックと「丘村さ~ん」と「出てきてくださいよ~」...
「あ~もう!どうすりゃいいんだよ……」
「あれ、どないしたんや?」
聞き覚えのある声に振り向くと、ジーンズとTシャツというラフ...
「谷部さん!!」
地獄で仏とばかりに、俺は心底嬉しそうな声をあげてしまった...
「そんな甘えた声出すなや……確か自分、新しく入ったヤツだよ...
「はい!」
「こんなところで大声出して……何してんねや?」
「あの、実は……」
谷部さんを廊下に連れ出し、事の顛末を説明する。
「ははは!またアイツいじけてんのか!」
「谷部さん、理由ご存知なんですか?」
「いや、確証は持てんけど多分アレやな、ってのは分かるわ」
「さすがですねえ……」
「ま、十何年も一緒におれば、イヤでも分かるようになってま...
「凄いなあ……」
こんな状況にも関わらず、俺は素で感心してしまった。
「っと、こんな話してるヒマはないんやな。とりあえず、丘村...
「そうですね。どうしたらいいんでしょうか……?」
「ええよ、俺にまかせとき」
「ホントですか!?」
「俺が丘村さんの機嫌をとるポイントを教えたる。今度こうな...
そう言ってニヤっと笑う谷部さんが、俺には本当に仏のように...
「分かりました!ありがとうございます!!」
「よっしゃ。じゃあ行こか」
谷部さんと2人、もう一度あの個室の前へと向かった。
「ひたすら名前呼んでもあんまり意味ないねん。最初は相手が...
そう小さい声で俺に言ってから、谷部さんは個室を軽くノック...
「丘村さ~ん。丘村さ~ん。聞こえてますか?」
おお、番組の時と同じ呼び方だ……!
地味に興奮する俺。
「丘村さん、具合でも悪くなったんですか?大丈夫ですか?」
「…………別にどこも悪くないわ」
5秒ほどの間の後、聞き取れないくらいの小さな声ではあるが、...
まずは一歩前進だ。さすがは谷部さん……
「じゃあ何でこんなトコにおるんですか?」
谷部さんは、どこか楽しそうな笑みを浮かべながら、さらに疑...
「そういう気分なんや。悪いか?」
「いや、別に悪くないですけどね……でもみんなビックリするじ...
「…………」
谷部さんが、また俺の方を向いて耳打ちをする。
「絶対丘村さんのこと否定しちゃあかん。それと、『みんなが...
あの人、責任感は人一倍強い人やから。そこを上手く使うんや」
「なるほど……勉強になります」
「丘村さん、みんな心配してますよ。収録ももうすぐ始まるし...
「……イヤや」
「またそんなワガママ言って。何でそんなスネてるんですか?」
「…………」
「あの記事のことですか?」
「あの記事」?
俺は何のことだか分からず、慌てて谷部さんの顔を見た。
谷部さんは、さっきとはうって変わって真剣な表情をしている。
「…………言いたない」
丘村さんのぶっきらぼうな声が聞こえてきた。
「…………俺とサシでやったら、言ってくれますか?」
「…………」
沈黙を肯定と受け取ったのか、谷部さんは軽くため息をつくと...
「すまん。ちょっと席外してくれるか?」
「え?あ……はい」
「あと、大丈夫やと思うけど、念のため、人払いしといてくれ...
「分かりました」
俺は外に出て、隣の物置から「清掃中」のカンバンを取り出し...
スタジオに向かって歩き出す直前、「開けてくれや」という谷...
俺は丘村さんの相手をしていることになっているのでスタジオ...
最後の2人のやりとりと、谷部さんの表情がどうも引っかかった...
「大丈夫かな、谷部さんと丘村さん……」
収録20分前。
スタジオに戻ると、ほとんど準備は済んでおり、あとは出演者...
「おお、丘村さん出てきたか?」
俺の顔を見るなり、ディレクターが声をかけてきた。
「あ、それが……その……」
どう説明していいのか分からない。
「お前、まさかあきらめて戻ってきたってことはないよな?」
明らかに不機嫌そうになったディレクターの声に、俺が目をつ...
「100-1さん入りま~す!」
というスタッフの声がスタジオ中に響いた。
「おはようございま~す」
いつもと同じ、いや、いつも以上ににこやかに、2人がスタジオ...
「なんだ、上手くいってたんじゃないか!何だよびっくりさせ...
ディレクターが笑って俺の肩を叩いた。
「あ痛たた……あれ?」
俺の目に映る2人の姿は、とてもつい1時間前に深刻そうな会話...
まず、収録前に2人一緒に入ってくること自体珍しい。
しかも、カメラが回っている時以外はあまり笑わない丘村さん...
丘村さんの顔は、ほんの少し赤く染まっていた……って何で?
そして谷部さんはというと、こちらも丘村さんの言葉に笑顔で...
それは、今まで見たことがないほど優しい笑顔だった。
谷部さんの元にスタイリストさんがやって来て、髪型を整えて...
あれ?さっきはあんなに乱れてなかったはずだよな……
どういうことだ?
脳内にクエスチョンマークが飛び交い、呆けた顔で2人を見てい...
丘村さんに「ちょっとごめんな」と声をかけて、谷部さんが俺...
「さっきはありがとな」
「いえ……大丈夫でしたか?」
「ああ、大丈夫大丈夫。すまんな心配させてもうて」
「あの……『あの記事』って何のことなんすか?」
「あああれか?女性誌の『抱かれたくない男』がどうたらって...
「へ?」
「順位が上がったのえらい気にしててなあ……それでいじけてた...
「そ……そうだったんですか」
「うん、だからそんな気ぃ使わんでええからな」
じゃ、と言ってまた丘村さんのところへ戻ろうとする谷部さん...
「何?」
「あの……あの後どうやって機嫌直したんですか?」
しかもあんなに……という言葉は飲み込んでおいた。
「それは……企業秘密や!」
そう言って、谷部さんはニヤっと笑った。
その顔は、男の俺が見てもドキっとしてしまうほど……何という...
谷部さんと丘村さんがじゃれあう様を、今までとはちょっと違...
「やっぱり次も谷部さんに頼むとしよう」と決意する俺だった。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧...
| | | | ピッ (...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| ...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) ...
お目汚し、大変失礼しました。
#comment
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| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
「お~い、新入り!ちょっと来い!」
「はい!」
俺は2週間前に配属されたばかりの新米AD。
運良く、入社する前からの憧れだった100-1さんの番組担当にな...
まだ、実際に2人と話したりということはないけれど、遠巻きに...
いろいろミスをやらかして、毎日怒鳴られてばっかりではある...
今日は、2週間ぶりのスタジオ録り。入り前の準備でスタジオは...
「はい、何でしょうか?」
呼ばれたディレクターに駆け寄り、声をかける。
「おお、ちょっと頼みがあるんだ」
キレると恐ろしいが、人はいい(らしい)ディレクターの表情...
「何かあったんすか?」
「いやな……丘村さんがストライキを起こしちゃったんだよ」
「へ?」
「トイレに閉じこもっちゃって……いや、よくあることなんだけ...
「そ、そうなんすか」
「丘村さん、ああ見えて繊細な人だから。ちょっとしたことで...
「スネる、すか」
想像もしなかった言葉の連続に、俺はオウム返しに言葉を返す...
「そんで、お前に丘村さんをなだめてきてほしいんだよ」
「お、俺がですか!?」
「今、みんな手が放せなくてさ……頼むよ」
「でも、どうやってなだめりゃいいんですか?」
「そこはほら、上手いこと言ってくれや」
「大体、何が原因でその……スネちゃったんですか?」
「それが分からないんだよなあ」
おいおい……
ディレクターの能天気な声と、俺に課せられた任務の重さに、...
「原因も分からずにご機嫌をとるなんて、できっこないっつう...
教えられたトイレに向かいながら、ぶつぶつと文句を言う。
与えられた時間は、他の出演者入りまでの1時間半。
それまでに丘村さんをなだめて、収録に参加できる状態までに...
これが、ディレクターからの指示だった。
「どうすりゃいいんだよ……」
目的地であるトイレの前に来てもはっきりした手段が思い浮か...
が、ここで失敗すれば収録は押し、たくさんの人たちに迷惑が...
同時に、俺が死ぬほどどやされることも目に見えているわけで。
ええい、ままよ!
腹をくくり、トイレの中に入った。
確かに、個室が一つ閉まっている。
ここはスタジオからは少し離れていて、人通りは皆無といって...
誰もいないトイレで、個室のドアが閉まっているのは、ひどく...
まさかこんな形で、丘村さんと初めて絡むことになるとはな……
心の中で苦笑いしながら個室の前に立ち、ドアをノックした。
「丘村さ~ん、大丈夫ですか~?」
って何が大丈夫なんだよ!
心の中でツッコミを入れる。
「丘村さ~ん、出てきてくださいよ~。お願いします~」
「…………」
返事はない。
人の気配はするが、同時に答えてくれそうにない空気も感じる。
「丘村さ~ん、丘村さ~ん」
閉じこもった理由も分からない、具体的な方策も持っていない...
当然、どれだけ呼んでも丘村さんは反応してくれない。
10分ほどノックと「丘村さ~ん」と「出てきてくださいよ~」...
「あ~もう!どうすりゃいいんだよ……」
「あれ、どないしたんや?」
聞き覚えのある声に振り向くと、ジーンズとTシャツというラフ...
「谷部さん!!」
地獄で仏とばかりに、俺は心底嬉しそうな声をあげてしまった...
「そんな甘えた声出すなや……確か自分、新しく入ったヤツだよ...
「はい!」
「こんなところで大声出して……何してんねや?」
「あの、実は……」
谷部さんを廊下に連れ出し、事の顛末を説明する。
「ははは!またアイツいじけてんのか!」
「谷部さん、理由ご存知なんですか?」
「いや、確証は持てんけど多分アレやな、ってのは分かるわ」
「さすがですねえ……」
「ま、十何年も一緒におれば、イヤでも分かるようになってま...
「凄いなあ……」
こんな状況にも関わらず、俺は素で感心してしまった。
「っと、こんな話してるヒマはないんやな。とりあえず、丘村...
「そうですね。どうしたらいいんでしょうか……?」
「ええよ、俺にまかせとき」
「ホントですか!?」
「俺が丘村さんの機嫌をとるポイントを教えたる。今度こうな...
そう言ってニヤっと笑う谷部さんが、俺には本当に仏のように...
「分かりました!ありがとうございます!!」
「よっしゃ。じゃあ行こか」
谷部さんと2人、もう一度あの個室の前へと向かった。
「ひたすら名前呼んでもあんまり意味ないねん。最初は相手が...
そう小さい声で俺に言ってから、谷部さんは個室を軽くノック...
「丘村さ~ん。丘村さ~ん。聞こえてますか?」
おお、番組の時と同じ呼び方だ……!
地味に興奮する俺。
「丘村さん、具合でも悪くなったんですか?大丈夫ですか?」
「…………別にどこも悪くないわ」
5秒ほどの間の後、聞き取れないくらいの小さな声ではあるが、...
まずは一歩前進だ。さすがは谷部さん……
「じゃあ何でこんなトコにおるんですか?」
谷部さんは、どこか楽しそうな笑みを浮かべながら、さらに疑...
「そういう気分なんや。悪いか?」
「いや、別に悪くないですけどね……でもみんなビックリするじ...
「…………」
谷部さんが、また俺の方を向いて耳打ちをする。
「絶対丘村さんのこと否定しちゃあかん。それと、『みんなが...
あの人、責任感は人一倍強い人やから。そこを上手く使うんや」
「なるほど……勉強になります」
「丘村さん、みんな心配してますよ。収録ももうすぐ始まるし...
「……イヤや」
「またそんなワガママ言って。何でそんなスネてるんですか?」
「…………」
「あの記事のことですか?」
「あの記事」?
俺は何のことだか分からず、慌てて谷部さんの顔を見た。
谷部さんは、さっきとはうって変わって真剣な表情をしている。
「…………言いたない」
丘村さんのぶっきらぼうな声が聞こえてきた。
「…………俺とサシでやったら、言ってくれますか?」
「…………」
沈黙を肯定と受け取ったのか、谷部さんは軽くため息をつくと...
「すまん。ちょっと席外してくれるか?」
「え?あ……はい」
「あと、大丈夫やと思うけど、念のため、人払いしといてくれ...
「分かりました」
俺は外に出て、隣の物置から「清掃中」のカンバンを取り出し...
スタジオに向かって歩き出す直前、「開けてくれや」という谷...
俺は丘村さんの相手をしていることになっているのでスタジオ...
最後の2人のやりとりと、谷部さんの表情がどうも引っかかった...
「大丈夫かな、谷部さんと丘村さん……」
収録20分前。
スタジオに戻ると、ほとんど準備は済んでおり、あとは出演者...
「おお、丘村さん出てきたか?」
俺の顔を見るなり、ディレクターが声をかけてきた。
「あ、それが……その……」
どう説明していいのか分からない。
「お前、まさかあきらめて戻ってきたってことはないよな?」
明らかに不機嫌そうになったディレクターの声に、俺が目をつ...
「100-1さん入りま~す!」
というスタッフの声がスタジオ中に響いた。
「おはようございま~す」
いつもと同じ、いや、いつも以上ににこやかに、2人がスタジオ...
「なんだ、上手くいってたんじゃないか!何だよびっくりさせ...
ディレクターが笑って俺の肩を叩いた。
「あ痛たた……あれ?」
俺の目に映る2人の姿は、とてもつい1時間前に深刻そうな会話...
まず、収録前に2人一緒に入ってくること自体珍しい。
しかも、カメラが回っている時以外はあまり笑わない丘村さん...
丘村さんの顔は、ほんの少し赤く染まっていた……って何で?
そして谷部さんはというと、こちらも丘村さんの言葉に笑顔で...
それは、今まで見たことがないほど優しい笑顔だった。
谷部さんの元にスタイリストさんがやって来て、髪型を整えて...
あれ?さっきはあんなに乱れてなかったはずだよな……
どういうことだ?
脳内にクエスチョンマークが飛び交い、呆けた顔で2人を見てい...
丘村さんに「ちょっとごめんな」と声をかけて、谷部さんが俺...
「さっきはありがとな」
「いえ……大丈夫でしたか?」
「ああ、大丈夫大丈夫。すまんな心配させてもうて」
「あの……『あの記事』って何のことなんすか?」
「あああれか?女性誌の『抱かれたくない男』がどうたらって...
「へ?」
「順位が上がったのえらい気にしててなあ……それでいじけてた...
「そ……そうだったんですか」
「うん、だからそんな気ぃ使わんでええからな」
じゃ、と言ってまた丘村さんのところへ戻ろうとする谷部さん...
「何?」
「あの……あの後どうやって機嫌直したんですか?」
しかもあんなに……という言葉は飲み込んでおいた。
「それは……企業秘密や!」
そう言って、谷部さんはニヤっと笑った。
その顔は、男の俺が見てもドキっとしてしまうほど……何という...
谷部さんと丘村さんがじゃれあう様を、今までとはちょっと違...
「やっぱり次も谷部さんに頼むとしよう」と決意する俺だった。
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シリーズものインデックス2
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