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開始行:
#title(体操 冨田(←中野)×鹿島) [#i6963c14]
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
| >>463-470続きモ...
____________ \ / ̄ ̄ ̄...
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 中途半端...
| | | | ...
| | |> PLAY. | | ...
| | | | ∧...
| | | | ピッ (´...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(...
※やっぱり舞台はイ/ン/タ/ー/ハ/イです。
途中出てくるエピソードは、架空の創作です。_| ̄|○
長くてスイマセン。
※2※
名前を呼ばれ、一瞬、呼吸の仕方が分からなくなる。どうし...
鼓動が早い。登美多は、ぎこちなく息を吐いた。
貸間は、いつまでも冷めない歓声の中、真っ直ぐ登美多の方...
今、自分が、会場内の主役だと気付いていないのだろうか。演...
ひどく無防備な笑顔を登美多ひとりに向けている。
……こんな時、どんな表情を返せば良い?
笑おうとしたが、うまくいかなかった。
鉄棒の握り方、跳躍の仕方を教えてくれる人はいたが、登美...
教えてくれる人はいなかった。不器用を無愛想と取り違えられ...
しかし、高校に入るまで、笑顔の必要性を考えたことは、ほと...
いつも隣に、笑わなくても通じる人がいた。自分の分まで笑っ...
進む道を分け、初めて登美多は、自分がどれほど貸間に守ら...
言葉が足りない時、いつも貸間が隣からフォローを入れてくれ...
貸間は常に柔らかな膜で覆い、守っていた。
登美多の目の前に、貸間の拳が突きつけられた。演技を終え...
貸間の頬は赤く上気している。古い合図だ。
椅子から立ち上がり、登美多は親友と対峙した。
突き出された拳に、緩く自分の拳を当てる。体温が離れると...
炭/酸/マ/グ/ネ/シ/ウ/ムの粉が、わずかながら空中に...
一瞬、泣きたくなるくらい優しい既視感が、眼前を過ぎる。登...
しかし、いつの思い出かは分からない。思い当たる記憶が多す...
……それくらいに、何度もこうやって、互いの拳を合わせてきた...
貸間を目で追っていたらしい他校の選手が、わずかにざわめ...
「おい……貸間と一緒にいるの、去年、個人優勝した楽難の登美...
「幼なじみだって聞いたけどな」「うわ。なんか、スポ根マン...
周囲の喚く声が、登美多の耳に入ってくる。周りにどう思わ...
しかし、少し困ったような貸間の微笑みに、口さがないギャラ...
「ま、仕方ないよ。ヒロも俺も、なんか目立つみたいやし」
貸間は、登美多の怒りを敏感に察したらしい。空気を変える...
「……そやな」
また気を使わせてしまった。登美多は、落ちそうになる肩を...
自己嫌悪したことがバレれば、貸間は更に気を使うだろう。貸...
誰に対しても、分け隔てなく。
楽難のコーチが、貸間に近づいてきた。コーチは、先ほどの...
照れるように笑う貸間を、登美多はぼんやり見つめた。明るく...
しかも全国のトップ選手とあって、貸間はどこへ行っても人気...
貸間は、誰にでも優しい。胸の中で繰り返してみた。鳩尾深...
――そう。別に、俺が特別なわけじゃない……。
はっと気付き、慌てて感情の火を消す。この卑屈さは何だ?
登美多は動揺した。なに馬鹿なことを考えているんだ。今は試...
優しいとか、特別とか、そういう次元の問題を考える時じゃな...
どうかしてる。登美多は頭を小さく振った。こんなのは自分...
器具に向かっている時の静けさを思いだそうとするが、
胸の奥でチリチリ燻る何かが痛くて、どうにも上手くいかない。
「ヒロ」
突然、名前を呼ばれ、はっと我に返る。貸間は、ようやくコ...
「なに」動揺を勘付かれそうで、相手の目をまともに見ること...
「さっき見てたんやけど。すごい上達したやん。……驚いたわ」
演技の話を切り出され、登美多は貸間を見上げた。
「……おい。9.98を叩き出したお前が、それを言うか?」
登美多は、半ば呆れて言った。今しがた、最高得点を叩き出...
と苦笑する。普通なら嫌味に聞こえるだろうが、貸間の場合、...
先ほどの黒い感情が、ゆっくり瓦解していくのを感じた。穏や...
貸間は照れるように笑った。細い目がさらに細くなり、目尻...
「や、でも、得意なアン馬やったし。
これからは苦手な吊り輪とか続くしなぁ。ヒロは、こっから...
「あー、まぁ。……そのつもりや」
答えた登美多は、貸間の整った体躯を眺めた。ある意味、貸...
トップに君臨する体操選手としては、筋肉の薄さは否めない。
……しかし。と、登美多は改めて貸間を眺める。
前回の大会で顔を合わせた時よりも、格段に身体を作ってきて...
登美多は密かに驚いていた。これだけ筋肉をつけるには、
どれだけ練習を重ねてきたことだろう。離れているからこそ、...
不意に、貸間の顔から笑顔が消えた。
演技中以外で、こんな真剣な表情を見せることは、めったに...
「……あのな、こんな所で話すことやないと思うんやけど」
貸間は言い淀み、周囲を気にするような素振りを見せた。
「なんや?」
「その」音量を押さえた声が、貸間の口から漏れた。「……大学...
大学。一瞬の空白を置き、頭を殴られたような衝撃が来た。
思わず辺りを見回す。コーチは他の選手のアップに気を取ら...
色んな大学から、自分に推薦が来ているらしい、ということは...
しかし、どこの大学か詳しく知らなかったし、知ろうともしな...
進路の選択は、嫌でも登美多に、高校を選んだ時のことを思...
貸間と別の道を選んだ、あの日の事を。
「タケ、それは……」声が上擦った。
貸間の目が、真っ直ぐ登美多を射た。普段見せない強い視線...
貸間が意を決したように口を開いた。
「俺と一緒に、殉大に行けへんか?」
「ちょっ、待っ」
「今日な、※田さんも会場に来てんねん」貸間は一瞬、目を伏せ...
つまり、スカウトに来ているということか。登美多は下唇を...
この場、つまり、イ/ン/タ/ー/ハ/イで良い成績を残せ、...
「※田さんが来てるんか……」ぼんやりつぶやく。
きれいな顔をした、三つ年上の先輩の顔が思い浮かんだ。
「真の天才」幼い頃、所属していた大層クラブのコーチが、
※田の演技を見て、そう口走るのを、何度か聞いたことがある。
あの※田さんが……。大入りの観客席に目を向けるが、この遠さ...
貸間と共に大層クラブに通っていた時、戯れに※田が「技を教...
幼い貸間と登美多は※田に質問をぶつけたが、結局、重要な部分...
「どうやったら、そんな風に回れるん?」と言うふたりの問い...
※田は首を傾げ、答えた。「え、回ろうと思ったら回れるやん」
当時は、教えたくないから、わざとそんな風に言うんだろう...
あまりにもセンスが勝ちすぎ、※田自身も説明できなかったのだ...
「試合中に、心を乱すようなこと言って……すまん」
表情を暗くする貸間に、登美多は、何か言葉をかけようとし...
どしりと重い衝撃が背中を直撃し、言葉の代わりに「うぉっ...
「せーんぱーい。俺の演技、見てくれてましたよ、ねっ?」
登美多の背中に飛び乗った那賀野が、後頭部に頭突きを食ら...
「ぐ、痛ッ、やめッ」
「まさか、話に夢中になって、見てないって言いませんよねぇ...
「やめんかい!」
背中から那賀野を振り落とし、一喝する。
床に尻餅をついた那賀野は、恨めしさを込めた目で登美多を...
貸間に向き直ると、貸間の表情は硬く凍っていた。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧...
| | | | ピッ (...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| ...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) ...
読んで頂いた方、ありがとうございます。
この場を借りて、心よりの御礼を。
そして、ネタ元にした大層弾指のみなさん、スンマセン_| ̄...
イメージ崩してたら、ほんまにゴメンヨ。
#comment
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| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 中途半端...
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| | | | ∧...
| | | | ピッ (´...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(...
※やっぱり舞台はイ/ン/タ/ー/ハ/イです。
途中出てくるエピソードは、架空の創作です。_| ̄|○
長くてスイマセン。
※2※
名前を呼ばれ、一瞬、呼吸の仕方が分からなくなる。どうし...
鼓動が早い。登美多は、ぎこちなく息を吐いた。
貸間は、いつまでも冷めない歓声の中、真っ直ぐ登美多の方...
今、自分が、会場内の主役だと気付いていないのだろうか。演...
ひどく無防備な笑顔を登美多ひとりに向けている。
……こんな時、どんな表情を返せば良い?
笑おうとしたが、うまくいかなかった。
鉄棒の握り方、跳躍の仕方を教えてくれる人はいたが、登美...
教えてくれる人はいなかった。不器用を無愛想と取り違えられ...
しかし、高校に入るまで、笑顔の必要性を考えたことは、ほと...
いつも隣に、笑わなくても通じる人がいた。自分の分まで笑っ...
進む道を分け、初めて登美多は、自分がどれほど貸間に守ら...
言葉が足りない時、いつも貸間が隣からフォローを入れてくれ...
貸間は常に柔らかな膜で覆い、守っていた。
登美多の目の前に、貸間の拳が突きつけられた。演技を終え...
貸間の頬は赤く上気している。古い合図だ。
椅子から立ち上がり、登美多は親友と対峙した。
突き出された拳に、緩く自分の拳を当てる。体温が離れると...
炭/酸/マ/グ/ネ/シ/ウ/ムの粉が、わずかながら空中に...
一瞬、泣きたくなるくらい優しい既視感が、眼前を過ぎる。登...
しかし、いつの思い出かは分からない。思い当たる記憶が多す...
……それくらいに、何度もこうやって、互いの拳を合わせてきた...
貸間を目で追っていたらしい他校の選手が、わずかにざわめ...
「おい……貸間と一緒にいるの、去年、個人優勝した楽難の登美...
「幼なじみだって聞いたけどな」「うわ。なんか、スポ根マン...
周囲の喚く声が、登美多の耳に入ってくる。周りにどう思わ...
しかし、少し困ったような貸間の微笑みに、口さがないギャラ...
「ま、仕方ないよ。ヒロも俺も、なんか目立つみたいやし」
貸間は、登美多の怒りを敏感に察したらしい。空気を変える...
「……そやな」
また気を使わせてしまった。登美多は、落ちそうになる肩を...
自己嫌悪したことがバレれば、貸間は更に気を使うだろう。貸...
誰に対しても、分け隔てなく。
楽難のコーチが、貸間に近づいてきた。コーチは、先ほどの...
照れるように笑う貸間を、登美多はぼんやり見つめた。明るく...
しかも全国のトップ選手とあって、貸間はどこへ行っても人気...
貸間は、誰にでも優しい。胸の中で繰り返してみた。鳩尾深...
――そう。別に、俺が特別なわけじゃない……。
はっと気付き、慌てて感情の火を消す。この卑屈さは何だ?
登美多は動揺した。なに馬鹿なことを考えているんだ。今は試...
優しいとか、特別とか、そういう次元の問題を考える時じゃな...
どうかしてる。登美多は頭を小さく振った。こんなのは自分...
器具に向かっている時の静けさを思いだそうとするが、
胸の奥でチリチリ燻る何かが痛くて、どうにも上手くいかない。
「ヒロ」
突然、名前を呼ばれ、はっと我に返る。貸間は、ようやくコ...
「なに」動揺を勘付かれそうで、相手の目をまともに見ること...
「さっき見てたんやけど。すごい上達したやん。……驚いたわ」
演技の話を切り出され、登美多は貸間を見上げた。
「……おい。9.98を叩き出したお前が、それを言うか?」
登美多は、半ば呆れて言った。今しがた、最高得点を叩き出...
と苦笑する。普通なら嫌味に聞こえるだろうが、貸間の場合、...
先ほどの黒い感情が、ゆっくり瓦解していくのを感じた。穏や...
貸間は照れるように笑った。細い目がさらに細くなり、目尻...
「や、でも、得意なアン馬やったし。
これからは苦手な吊り輪とか続くしなぁ。ヒロは、こっから...
「あー、まぁ。……そのつもりや」
答えた登美多は、貸間の整った体躯を眺めた。ある意味、貸...
トップに君臨する体操選手としては、筋肉の薄さは否めない。
……しかし。と、登美多は改めて貸間を眺める。
前回の大会で顔を合わせた時よりも、格段に身体を作ってきて...
登美多は密かに驚いていた。これだけ筋肉をつけるには、
どれだけ練習を重ねてきたことだろう。離れているからこそ、...
不意に、貸間の顔から笑顔が消えた。
演技中以外で、こんな真剣な表情を見せることは、めったに...
「……あのな、こんな所で話すことやないと思うんやけど」
貸間は言い淀み、周囲を気にするような素振りを見せた。
「なんや?」
「その」音量を押さえた声が、貸間の口から漏れた。「……大学...
大学。一瞬の空白を置き、頭を殴られたような衝撃が来た。
思わず辺りを見回す。コーチは他の選手のアップに気を取ら...
色んな大学から、自分に推薦が来ているらしい、ということは...
しかし、どこの大学か詳しく知らなかったし、知ろうともしな...
進路の選択は、嫌でも登美多に、高校を選んだ時のことを思...
貸間と別の道を選んだ、あの日の事を。
「タケ、それは……」声が上擦った。
貸間の目が、真っ直ぐ登美多を射た。普段見せない強い視線...
貸間が意を決したように口を開いた。
「俺と一緒に、殉大に行けへんか?」
「ちょっ、待っ」
「今日な、※田さんも会場に来てんねん」貸間は一瞬、目を伏せ...
つまり、スカウトに来ているということか。登美多は下唇を...
この場、つまり、イ/ン/タ/ー/ハ/イで良い成績を残せ、...
「※田さんが来てるんか……」ぼんやりつぶやく。
きれいな顔をした、三つ年上の先輩の顔が思い浮かんだ。
「真の天才」幼い頃、所属していた大層クラブのコーチが、
※田の演技を見て、そう口走るのを、何度か聞いたことがある。
あの※田さんが……。大入りの観客席に目を向けるが、この遠さ...
貸間と共に大層クラブに通っていた時、戯れに※田が「技を教...
幼い貸間と登美多は※田に質問をぶつけたが、結局、重要な部分...
「どうやったら、そんな風に回れるん?」と言うふたりの問い...
※田は首を傾げ、答えた。「え、回ろうと思ったら回れるやん」
当時は、教えたくないから、わざとそんな風に言うんだろう...
あまりにもセンスが勝ちすぎ、※田自身も説明できなかったのだ...
「試合中に、心を乱すようなこと言って……すまん」
表情を暗くする貸間に、登美多は、何か言葉をかけようとし...
どしりと重い衝撃が背中を直撃し、言葉の代わりに「うぉっ...
「せーんぱーい。俺の演技、見てくれてましたよ、ねっ?」
登美多の背中に飛び乗った那賀野が、後頭部に頭突きを食ら...
「ぐ、痛ッ、やめッ」
「まさか、話に夢中になって、見てないって言いませんよねぇ...
「やめんかい!」
背中から那賀野を振り落とし、一喝する。
床に尻餅をついた那賀野は、恨めしさを込めた目で登美多を...
貸間に向き直ると、貸間の表情は硬く凍っていた。
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この場を借りて、心よりの御礼を。
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