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#title(処理) [#bec27ec8]
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
| 日曜バイク、後...
____________ \ / ̄ ̄ ̄...
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 二人に少...
| | | | ...
| | |> PLAY. | | ...
| | | | ∧...
| | | | ピッ (´...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
「・・・キさん。イヴキさんっ!」
「え」
「あの、DAも全部戻ったし、そろそろ次の場所に移動したほう...
「あっゴメン、ぼーっとしてた。じゃあテント片付け」
「もう終わりました」
「あ・・・・・・」
冷たい眼差しの少女が、それでも文句のひとつも言わずにヘル...
「イヴキさん、何か・・・・・ありました?」
「いや、ゴメンね」
弟子である彼女にまで心配されるとは。どうかしてる。
最近、どうにも仕事に集中できない。
この間のことが頭から離れないせいだ。
ふざけて仕事の先輩を押し倒して、なのにうっかり本気になっ...
でも比゛キさんは過ぎた悪戯で済ませてくれた。
それで終わればいい話なのに。僕の中ではまだ決着がついてい...
比゛キさんとはあれから会っていないけど。
僕が避けているせいだ。僕は彼と顔を合わせるのが、怖い。
いつもどおりに接する自信がない。
ありえない話だけど。もし、もし万が一・・・・・・
彼にまた欲情してしまったら?
無い、と言いきれるだろうか。
・・・・・・ダメかもしれない。
夜。移動した場所でDAを待ちながら、僕の頭は別のことでいっ...
僕はおかしくなっている。
あの人に性欲を感じてしまうことを恐れながら、同時に触れた...
霞さんのことを考えると幸福な気持ちになれる。
でも比゛キさんのことを考えると、心拍数が上がる。
頬が火照る。体に悪い。なんなんだろうこれは。
比゛キさんを避けたために、霞さんにも会えなくなってしまった...
イライラが募るのも、集中できないのも、そのせいかもしれな...
彼女の笑顔が見たかった。わざと冷たい口調で話す、あの声が...
もう逃げてばかりもいられないな。
早く、この問題を解決しなければ。
でもどうすればいいんだろう?
うーん。逆に考えるのはどうかな。
避けることじゃ解決しないなら・・・真正面から向かい合うべきだ...
吐き気がする時って、吐くのを我慢するよりは覚悟を決めて吐...
そう。
我慢するんじゃなくていっそ。
いっそのこと―――
僕は太刀花に行く決意をした。
「おっ」
定休日の札がぶら下がる引き戸を開けた途端、驚きの混じった...
きりりとした眉に切れ長の瞳が印象的な青年が、長い足を邪魔...
客席に座っている。
近頃ずっと頭から離れなかった人。
グレイのシャツにジーパンのラフな格好。
手には手帳。マカ盲の復習中だったのかな。
「あー悪い。霞さー、今いないんだよね。おやっさんについて...
あれ?聞いてなかった?親父さんから」
「知ってました。比゛キさんに用事があったんですよ」
「オレに?」
「はい。ちょっと・・・大事なお話なんです」
いつもと違う雰囲気を感じ取ってか、比゛キさんの表情もやや真...
「ここじゃちょっと話しづらいので、奥行っていいですか?」
「わかった。先行っててくれる?」
そう言うと比゛キさんは引き戸に鍵を掛け、お茶の用意をしはじ...
畳敷きの居間で待っていると、まもなく比゛キさんがお茶ときび...
「ありがとうございます」
緑茶をすする。濃くておいしい。
比゛キさんも僕の前に座布団を持ってきて胡坐をかいた。
この間あんなことされた場所だってこと、この人は気にしてい...
「で、早速、相談があるんですけど」
「うん」
言うと比゛キさんは胡坐から正座に座りなおし、じっとこちらを...
「実は・・・・・・僕、溜まってるんですよね」
「うん」
答えてから比゛キさんは困った顔をした。
「あのさ、それってどういう・・・・・・」
「そのまんまの意味です。こんなことハッキリ言うのも何です...
ぶっ
比゛キさんは飲みかけていた緑茶を噴出した。
「ちょ、ちょい待ち。まさか霞と二人っきりにしてくれ、なん...
「言いたいところですけど、そこまで僕も常識はずれではない...
「だよなあ」
「まあ聞いてください。僕もまあ自分で言うのもなんですが若...
スッキリしたいわけなんですけど、僕デリケートだから知らな...
いきなりって無理なんですよね。で、ですね、大抵霞さんと会...
だから太刀花に来ると霞さんのことを考えずにはいられません...
それでできたら太刀花で処理したいんです」
言いながら、僕は顔が赤らむのを必死に耐えていた。
こんな言葉口に出したことなんて無い。恥ずかしくてたまらな...
しかも我ながらわけのわからないことを言っている。
いや、これも今日でイライラを解決するためだ。
「何度もここで霞と会ったために、太刀花が重要な場所になっ...
「パブロフの犬、ですか?まさしくそんな感じですね。それで...
「え?オレが手伝うの?」
「まさか火中さんにお願いするわけにもいかないし、まだタシマキ...
「あれは今度買ったげるって言っただろ~」
「お金は弁償できても、僕とタシマキの思い出までは弁償できない...
免許とって初めて乗った思い入れのあるバイクなんですよ?」
むちゃくちゃな論理だ。でも比゛キさんは納得してくれたらしい...
「そっか・・・・・・手伝いってさ、オレにどうしろって言うの」
「えっと、じゃあ一回お願いします、比゛キさん」
「何を?」
「ベタな返しさせないで下さい。ナニを、って」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
沈黙。そしてお約束。
「え―――――――――っ!!!!」
「・・・・・・比゛キさん、声大きいです」
「えっ、それって、オナるのを手伝えっていう、」
「それだけじゃ満足できません」
「だって、だってさ、お前勃つの?それ。やり方もよくわかん...
「あ、勉強してきましたよ。えーっとね、入れる時にはオイル...
なんてこと言ってるんだろう。
穴があったら入りたい。僕の顔は赤くなっていないかな。
冷静に言えてる?
「お願いします。このままだと仕事に支障がでるんです。そし...
迷惑がかかっちゃうし」
あんまり必死な感じでもかっこ悪いよね。比゛キさんにはどう映...
様子を伺うと、彼は考え込んでいるようだった。
しばらくして結論が出たのか、僕の目をまっすぐ見つめてきた。
「わかった」
ドク。心臓が高鳴った。
これでやっと。
「じゃ、早速お願いします」
「えっ!!今日なの!?」
「火中さんも出かけてるんですよね。こんなチャンスそうそう...
比゛キさんはものすごく困った顔をして、座ったままそろそろと...
が、すぐに壁にあたる。
壁に背をもたせ掛けて座る格好になった比゛キさんに僕はゆっく...
彼の上に覆いかぶさるような体勢になって、着衣に手を伸ばす。
比゛キさんは服に触れた僕の手を一瞥し、目線を移して僕の顔を...
「これって竹氏の為なんだよな・・・」
「そういうことです。平和のためです」
「大げさだなあー」
前回と違ってゆっくりとボタンを外す。
比゛キさんは緊張しているようだ。黙ったままじっと僕の手元を...
ボタンを外し終わってズボンに取り掛かる。
「あのさー」
「はい?」
ベルトを取り外し、ジッパーを下ろそうとした僕の手に、比゛キ...
「これ、本気なんだよね」
「うーん、冗談で済ますにはやりすぎちゃた感があるんですけ...
「うん。長く会話しすぎたよね。ここで冗談でしたーっていう...
「・・・・・・比゛キさん、ちょっと期待してました?」
「タイミング測ってたんだけど、やっぱり、わっ、おいおい!」
下着の中に突っ込んだ手がソレに触れた事に、比゛キさんはえら...
会話で普通の雰囲気に持っていこうとしても、無駄な足掻きな...
「物事には順序ってもんが、あっ、ちょ、わかったから、ちょ...
えらいあわて様だ。当たり前だけど、同性にこんなことされる...
もちろん僕も同性となんてまったくの未経験だけど。
「ちゃんと順序だててやってますよ。まず同意を得る。で、服...
「わ――っ!!言わなくていいって!つーか処理なんだよね?これ...
「えっ、いきなり突っ込めって言うんですか?でも女性ですら...
「じゃ、じゃあさ、慣らすところからやればいいだろ。別にオ...
言われた瞬間、ズキっと胸に痛みが走った。一方的に出して終...
本当に比゛キさんは処理としか考えていないんだ。
処理させてくれといったのは僕だ。当然のことなのに、どうし...
ヤらせてもらえれば頭がすっきりすると思ってたのに。違うの...
「・・・・・・そんなの申し訳ないです。比゛キさんにも多少いい思い...
中断させていた手の動きを再開する。
ソレをゆっくりとしごきあげると、比゛キさんは切なげな息を漏...
「はっ・・・・・・だって、こういうの・・・うあっ」
比゛キさんはあわてて自分の口をふさいだ。そんな声が出るとは...
頬が少し赤らんでいる。
声が聞けないなんて・・・・・・もったいなすぎる。
だいたい今のエッチな声少し聞いていただけで、僕はもう・・・・・・
ってちょっと早すぎじゃないか?
男の人相手に何こんなに興奮しているんだろう。
なんだかイライラする。
思い通りにしてくれない比゛キさんにも、コントロールできない...
ビクっと比゛キさんの両膝が動く。
イラつく感情に任せて、やや乱暴に扱ってしまったためだろう。
気づかないフリをして指を先まで伝わせた。
先端を指の腹でこする。
比゛キさんの足が、またビクビクと痙攣した。
表情を伺うと、ぎゅっと目をつぶって右手でしっかりと口をふ...
うわ。なんだろう、本当に。
その表情を見た途端体がかあっと熱くなった。
自分のモノがだいぶ立ち上がってきているのが感じられる。
早く挿れたい。
あと少しで出る、というところで、僕は手を止めた。
ツラいのか、疑問に思ったのか、こちらを怪訝そうに見る比゛キ...
「じゃあ、後ろ慣らしますから、向こう向いて四つんばいにな...
冷静な口調になるよう勤める。
「よよよ、四つんばいって。し、しかもこのじょ、状態のまま...
比゛キさんの息がだいぶ上がっている。目も潤んできたようだ。
本当にヤバい。このままだと僕のほうが達してしまいそうだ。
男がよがっているのを見るだけでイってしまうなんて、冗談じ...
僕のプライドが許さない。
苦しそうな比゛キさんを、抱き上げるような形で無理やり後ろ向...
急に体勢を変えられ、顔面から床に衝突しそうになった比゛キさ...
それでちょうど四つんばいのような格好になる。よし。
「わっ、お前・・・危ないだろ」
「それと、口、塞がないで下さいね」
「え、でもお前、それは」
「そもそも大きなこと言える立場じゃないですよ。一応これ弁...
「・・・・・・ハイ」
大人しくなった。そんなところも・・・・・・
そんなところも、なんだろう。好き?
いや違う。これは恋愛感情なんかじゃない。そんなはずない。
単なる処理。
胸が痛むのは、これはなんなんだろう。
さっさと終わらせてしまおう。
スッキリすればきっと、もうごちゃごちゃ考えたりしなくなる...
用意してきたオイルを指に絡ませ、比゛キさんの後ろに人差し指...
「ひっ!」
するどい悲鳴があがる。
そういえば断り無く勝手に進めてしまっている。
でもこれでいいはずだ。ただの処理なんだから。
中をかき回す。狭い。
でもこちらも限界が近い。あんまりゆっくりはしていられない。
すぐに指を二本に増やした。と言ってもそう簡単に入るはずも...
「い、痛っ!いや痛くないっ」
こんな時まで意地はってるし。でも本当に痛そう・・・・・・
「あ、そうだ。比゛キさん力抜いてくださいよ。リラックスして...
「ち、力を抜く・・・・・・」
「その方が楽に入るはずなんですけど」
って、本に書いてあったし。
「う・・・・・・」
は・・・はぁ・・・はー・・・
荒い息を必死に整えようとしている。
静かな居間にやけに艶かしい息遣いのみが響く。
なんか僕のモノがさっきより固くなった感じがする。
比゛キさんの努力の甲斐あってか、ソコは少し指が入りやすくな...
あーもういいかな。痛いだろうけど。
ものすごく痛そうだけど。でも鍛えてるから大丈夫かな?
僕、だいぶ余裕が失われているかも。
「あの、いれていいですか?」
「え―――!!もう!?だって、そしたらお前、うっ、そ、そっちも勃...
「大丈夫ですよ。鍛えてますから」
「何を鍛えちゃってんだよ!わけわかんな・・・うわわっ・・・痛っ」
「すみません。ちゃんとオイル塗りますから」
「・・・・・・お前、なんかさー、はっ、せ、性急じゃない?」
「そんなこと、ありますけど気にしないで下さい。じゃ、いき...
「ええっ」
指を引き抜きぬくと比゛キさんが震えた。
オイルを自分のモノにぬって先端を比゛キさんのソコにあてがう...
うーん。とても入らなさそうだ。
緊張しているのか、なんだかさっきよりも入れづらそうに見え...
そうだ。
オイルでべたつく手で比゛キさんのモノに触れてみる。
案の定、元の大きさに戻ってしまっている。
僕はもう一度、ソレをこすり始めた。
先端に軽く爪を立てる。
「お前っ・・・い、いれるとか言っておきながら・・・こんな、あっ...
「勝手にいかないでくださいね」
弱い部分に刺激を受け、比゛キさんの意識はそちらに集中したよ...
もういいよな。
比゛キさんのソコに、僕のモノを一気に突っ込んだ。
「・・・・・・・・・!!!!」
声にならない悲鳴が上がった。
めちゃくちゃキツい。でも比゛キさんはそんなもんじゃ済まない...
床にかがみこむような体勢になって、必死に耐えている。
僕はこんな状態だというのに、もう出してしまいそうだった。
もともとぎりぎりだったのに、急にこんなに締め付けがきたの...
だんだん何も考えられなくなってきて、無理やり腰を前後させ...
「うあ、ああっ・・・・・・」
比゛キさんの声は喘ぎじゃなくて苦痛による悲鳴だったけれど。
それでも十分に僕を興奮させた。
息が荒くなる。
はっ、はっ、はっ・・・
比゛キさん。比゛キさん。比゛キさん―――
頭の中で、何度も彼の名を呼ぶ。
何故か声には出せなくて。
彼を何度も突き上げるうちに、限界が来た。
「んっ・・・」
短く息を吐くと同時に、僕は比゛キさんの中に放った。
それはどうしょうもないくらい・・・・・・快感だった。
これまで感じたことが無いほど。
目の前が一瞬暗くなり、頭がクラクラした。
たまらない。
余韻が冷めるのを待って比゛キさんの様子を伺うと、痛みが通り...
そうとう辛かったのだろう。震えている。
「比゛キさん・・・」
「・・・・・・もう、出せ」
「あ」
慌てて引き抜く。
「ううっ」
また比゛キさんが辛そうに唸った。
ふと赤いものが目に飛び込んでくる。
これは・・・血?
無理やり異物をねじ込まれた比゛キさんのそこは、切れて血だら...
痛々しい。
胸が締め付けられるような気がした。
この人にこんな怪我をさせてしまうなんて。
こんなつもりじゃなかったのに。
ここまで酷くなるなんて考えていなかった。
「比゛キさんっ!大丈夫ですか!?・・・大丈夫じゃないですよね・・・...
「いい」
「え?でも」
「いいから。もう・・・大丈夫、一人でできるから」
思いきり辛そうなのに。
「処理終わったんだからもういいだろ」
ズキリ。また。胸が痛んだ。
比゛キさん。怒ってる?
怒りというよりはただただ疲れのにじみ出るような声音だった...
かがみこんだまま息を整えているその人に触れようとして、結...
むしゃくしゃする。何に対しての怒りなのか。
服を調えて、僕は逃げるように太刀花を後にした。
「し、失礼します!」
あんな状態で残してきて、本当に大丈夫なのかな。
でも怖くて、あの人に近づけなかった。
嫌われたのかもしれない。それを確かめるのが、怖くて。
ダメだ。ちっともすっきりしない。
涙が出そうだ。何が悲しいのかわからないけれど。
ヤってダメなら、次はどうすればいいんだ。
なんでこんなに胸が痛むんだろう。
痛い。すごく痛い。
どうして僕はこんなに後悔してるのか。
顔を上げると、僕の気持ちと相反して、江戸川の土手に差し掛...
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧...
| | | | ピッ (...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| ...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) ...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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#title(処理) [#bec27ec8]
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| 日曜バイク、後...
____________ \ / ̄ ̄ ̄...
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 二人に少...
| | | | ...
| | |> PLAY. | | ...
| | | | ∧...
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「・・・キさん。イヴキさんっ!」
「え」
「あの、DAも全部戻ったし、そろそろ次の場所に移動したほう...
「あっゴメン、ぼーっとしてた。じゃあテント片付け」
「もう終わりました」
「あ・・・・・・」
冷たい眼差しの少女が、それでも文句のひとつも言わずにヘル...
「イヴキさん、何か・・・・・ありました?」
「いや、ゴメンね」
弟子である彼女にまで心配されるとは。どうかしてる。
最近、どうにも仕事に集中できない。
この間のことが頭から離れないせいだ。
ふざけて仕事の先輩を押し倒して、なのにうっかり本気になっ...
でも比゛キさんは過ぎた悪戯で済ませてくれた。
それで終わればいい話なのに。僕の中ではまだ決着がついてい...
比゛キさんとはあれから会っていないけど。
僕が避けているせいだ。僕は彼と顔を合わせるのが、怖い。
いつもどおりに接する自信がない。
ありえない話だけど。もし、もし万が一・・・・・・
彼にまた欲情してしまったら?
無い、と言いきれるだろうか。
・・・・・・ダメかもしれない。
夜。移動した場所でDAを待ちながら、僕の頭は別のことでいっ...
僕はおかしくなっている。
あの人に性欲を感じてしまうことを恐れながら、同時に触れた...
霞さんのことを考えると幸福な気持ちになれる。
でも比゛キさんのことを考えると、心拍数が上がる。
頬が火照る。体に悪い。なんなんだろうこれは。
比゛キさんを避けたために、霞さんにも会えなくなってしまった...
イライラが募るのも、集中できないのも、そのせいかもしれな...
彼女の笑顔が見たかった。わざと冷たい口調で話す、あの声が...
もう逃げてばかりもいられないな。
早く、この問題を解決しなければ。
でもどうすればいいんだろう?
うーん。逆に考えるのはどうかな。
避けることじゃ解決しないなら・・・真正面から向かい合うべきだ...
吐き気がする時って、吐くのを我慢するよりは覚悟を決めて吐...
そう。
我慢するんじゃなくていっそ。
いっそのこと―――
僕は太刀花に行く決意をした。
「おっ」
定休日の札がぶら下がる引き戸を開けた途端、驚きの混じった...
きりりとした眉に切れ長の瞳が印象的な青年が、長い足を邪魔...
客席に座っている。
近頃ずっと頭から離れなかった人。
グレイのシャツにジーパンのラフな格好。
手には手帳。マカ盲の復習中だったのかな。
「あー悪い。霞さー、今いないんだよね。おやっさんについて...
あれ?聞いてなかった?親父さんから」
「知ってました。比゛キさんに用事があったんですよ」
「オレに?」
「はい。ちょっと・・・大事なお話なんです」
いつもと違う雰囲気を感じ取ってか、比゛キさんの表情もやや真...
「ここじゃちょっと話しづらいので、奥行っていいですか?」
「わかった。先行っててくれる?」
そう言うと比゛キさんは引き戸に鍵を掛け、お茶の用意をしはじ...
畳敷きの居間で待っていると、まもなく比゛キさんがお茶ときび...
「ありがとうございます」
緑茶をすする。濃くておいしい。
比゛キさんも僕の前に座布団を持ってきて胡坐をかいた。
この間あんなことされた場所だってこと、この人は気にしてい...
「で、早速、相談があるんですけど」
「うん」
言うと比゛キさんは胡坐から正座に座りなおし、じっとこちらを...
「実は・・・・・・僕、溜まってるんですよね」
「うん」
答えてから比゛キさんは困った顔をした。
「あのさ、それってどういう・・・・・・」
「そのまんまの意味です。こんなことハッキリ言うのも何です...
ぶっ
比゛キさんは飲みかけていた緑茶を噴出した。
「ちょ、ちょい待ち。まさか霞と二人っきりにしてくれ、なん...
「言いたいところですけど、そこまで僕も常識はずれではない...
「だよなあ」
「まあ聞いてください。僕もまあ自分で言うのもなんですが若...
スッキリしたいわけなんですけど、僕デリケートだから知らな...
いきなりって無理なんですよね。で、ですね、大抵霞さんと会...
だから太刀花に来ると霞さんのことを考えずにはいられません...
それでできたら太刀花で処理したいんです」
言いながら、僕は顔が赤らむのを必死に耐えていた。
こんな言葉口に出したことなんて無い。恥ずかしくてたまらな...
しかも我ながらわけのわからないことを言っている。
いや、これも今日でイライラを解決するためだ。
「何度もここで霞と会ったために、太刀花が重要な場所になっ...
「パブロフの犬、ですか?まさしくそんな感じですね。それで...
「え?オレが手伝うの?」
「まさか火中さんにお願いするわけにもいかないし、まだタシマキ...
「あれは今度買ったげるって言っただろ~」
「お金は弁償できても、僕とタシマキの思い出までは弁償できない...
免許とって初めて乗った思い入れのあるバイクなんですよ?」
むちゃくちゃな論理だ。でも比゛キさんは納得してくれたらしい...
「そっか・・・・・・手伝いってさ、オレにどうしろって言うの」
「えっと、じゃあ一回お願いします、比゛キさん」
「何を?」
「ベタな返しさせないで下さい。ナニを、って」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
沈黙。そしてお約束。
「え―――――――――っ!!!!」
「・・・・・・比゛キさん、声大きいです」
「えっ、それって、オナるのを手伝えっていう、」
「それだけじゃ満足できません」
「だって、だってさ、お前勃つの?それ。やり方もよくわかん...
「あ、勉強してきましたよ。えーっとね、入れる時にはオイル...
なんてこと言ってるんだろう。
穴があったら入りたい。僕の顔は赤くなっていないかな。
冷静に言えてる?
「お願いします。このままだと仕事に支障がでるんです。そし...
迷惑がかかっちゃうし」
あんまり必死な感じでもかっこ悪いよね。比゛キさんにはどう映...
様子を伺うと、彼は考え込んでいるようだった。
しばらくして結論が出たのか、僕の目をまっすぐ見つめてきた。
「わかった」
ドク。心臓が高鳴った。
これでやっと。
「じゃ、早速お願いします」
「えっ!!今日なの!?」
「火中さんも出かけてるんですよね。こんなチャンスそうそう...
比゛キさんはものすごく困った顔をして、座ったままそろそろと...
が、すぐに壁にあたる。
壁に背をもたせ掛けて座る格好になった比゛キさんに僕はゆっく...
彼の上に覆いかぶさるような体勢になって、着衣に手を伸ばす。
比゛キさんは服に触れた僕の手を一瞥し、目線を移して僕の顔を...
「これって竹氏の為なんだよな・・・」
「そういうことです。平和のためです」
「大げさだなあー」
前回と違ってゆっくりとボタンを外す。
比゛キさんは緊張しているようだ。黙ったままじっと僕の手元を...
ボタンを外し終わってズボンに取り掛かる。
「あのさー」
「はい?」
ベルトを取り外し、ジッパーを下ろそうとした僕の手に、比゛キ...
「これ、本気なんだよね」
「うーん、冗談で済ますにはやりすぎちゃた感があるんですけ...
「うん。長く会話しすぎたよね。ここで冗談でしたーっていう...
「・・・・・・比゛キさん、ちょっと期待してました?」
「タイミング測ってたんだけど、やっぱり、わっ、おいおい!」
下着の中に突っ込んだ手がソレに触れた事に、比゛キさんはえら...
会話で普通の雰囲気に持っていこうとしても、無駄な足掻きな...
「物事には順序ってもんが、あっ、ちょ、わかったから、ちょ...
えらいあわて様だ。当たり前だけど、同性にこんなことされる...
もちろん僕も同性となんてまったくの未経験だけど。
「ちゃんと順序だててやってますよ。まず同意を得る。で、服...
「わ――っ!!言わなくていいって!つーか処理なんだよね?これ...
「えっ、いきなり突っ込めって言うんですか?でも女性ですら...
「じゃ、じゃあさ、慣らすところからやればいいだろ。別にオ...
言われた瞬間、ズキっと胸に痛みが走った。一方的に出して終...
本当に比゛キさんは処理としか考えていないんだ。
処理させてくれといったのは僕だ。当然のことなのに、どうし...
ヤらせてもらえれば頭がすっきりすると思ってたのに。違うの...
「・・・・・・そんなの申し訳ないです。比゛キさんにも多少いい思い...
中断させていた手の動きを再開する。
ソレをゆっくりとしごきあげると、比゛キさんは切なげな息を漏...
「はっ・・・・・・だって、こういうの・・・うあっ」
比゛キさんはあわてて自分の口をふさいだ。そんな声が出るとは...
頬が少し赤らんでいる。
声が聞けないなんて・・・・・・もったいなすぎる。
だいたい今のエッチな声少し聞いていただけで、僕はもう・・・・・・
ってちょっと早すぎじゃないか?
男の人相手に何こんなに興奮しているんだろう。
なんだかイライラする。
思い通りにしてくれない比゛キさんにも、コントロールできない...
ビクっと比゛キさんの両膝が動く。
イラつく感情に任せて、やや乱暴に扱ってしまったためだろう。
気づかないフリをして指を先まで伝わせた。
先端を指の腹でこする。
比゛キさんの足が、またビクビクと痙攣した。
表情を伺うと、ぎゅっと目をつぶって右手でしっかりと口をふ...
うわ。なんだろう、本当に。
その表情を見た途端体がかあっと熱くなった。
自分のモノがだいぶ立ち上がってきているのが感じられる。
早く挿れたい。
あと少しで出る、というところで、僕は手を止めた。
ツラいのか、疑問に思ったのか、こちらを怪訝そうに見る比゛キ...
「じゃあ、後ろ慣らしますから、向こう向いて四つんばいにな...
冷静な口調になるよう勤める。
「よよよ、四つんばいって。し、しかもこのじょ、状態のまま...
比゛キさんの息がだいぶ上がっている。目も潤んできたようだ。
本当にヤバい。このままだと僕のほうが達してしまいそうだ。
男がよがっているのを見るだけでイってしまうなんて、冗談じ...
僕のプライドが許さない。
苦しそうな比゛キさんを、抱き上げるような形で無理やり後ろ向...
急に体勢を変えられ、顔面から床に衝突しそうになった比゛キさ...
それでちょうど四つんばいのような格好になる。よし。
「わっ、お前・・・危ないだろ」
「それと、口、塞がないで下さいね」
「え、でもお前、それは」
「そもそも大きなこと言える立場じゃないですよ。一応これ弁...
「・・・・・・ハイ」
大人しくなった。そんなところも・・・・・・
そんなところも、なんだろう。好き?
いや違う。これは恋愛感情なんかじゃない。そんなはずない。
単なる処理。
胸が痛むのは、これはなんなんだろう。
さっさと終わらせてしまおう。
スッキリすればきっと、もうごちゃごちゃ考えたりしなくなる...
用意してきたオイルを指に絡ませ、比゛キさんの後ろに人差し指...
「ひっ!」
するどい悲鳴があがる。
そういえば断り無く勝手に進めてしまっている。
でもこれでいいはずだ。ただの処理なんだから。
中をかき回す。狭い。
でもこちらも限界が近い。あんまりゆっくりはしていられない。
すぐに指を二本に増やした。と言ってもそう簡単に入るはずも...
「い、痛っ!いや痛くないっ」
こんな時まで意地はってるし。でも本当に痛そう・・・・・・
「あ、そうだ。比゛キさん力抜いてくださいよ。リラックスして...
「ち、力を抜く・・・・・・」
「その方が楽に入るはずなんですけど」
って、本に書いてあったし。
「う・・・・・・」
は・・・はぁ・・・はー・・・
荒い息を必死に整えようとしている。
静かな居間にやけに艶かしい息遣いのみが響く。
なんか僕のモノがさっきより固くなった感じがする。
比゛キさんの努力の甲斐あってか、ソコは少し指が入りやすくな...
あーもういいかな。痛いだろうけど。
ものすごく痛そうだけど。でも鍛えてるから大丈夫かな?
僕、だいぶ余裕が失われているかも。
「あの、いれていいですか?」
「え―――!!もう!?だって、そしたらお前、うっ、そ、そっちも勃...
「大丈夫ですよ。鍛えてますから」
「何を鍛えちゃってんだよ!わけわかんな・・・うわわっ・・・痛っ」
「すみません。ちゃんとオイル塗りますから」
「・・・・・・お前、なんかさー、はっ、せ、性急じゃない?」
「そんなこと、ありますけど気にしないで下さい。じゃ、いき...
「ええっ」
指を引き抜きぬくと比゛キさんが震えた。
オイルを自分のモノにぬって先端を比゛キさんのソコにあてがう...
うーん。とても入らなさそうだ。
緊張しているのか、なんだかさっきよりも入れづらそうに見え...
そうだ。
オイルでべたつく手で比゛キさんのモノに触れてみる。
案の定、元の大きさに戻ってしまっている。
僕はもう一度、ソレをこすり始めた。
先端に軽く爪を立てる。
「お前っ・・・い、いれるとか言っておきながら・・・こんな、あっ...
「勝手にいかないでくださいね」
弱い部分に刺激を受け、比゛キさんの意識はそちらに集中したよ...
もういいよな。
比゛キさんのソコに、僕のモノを一気に突っ込んだ。
「・・・・・・・・・!!!!」
声にならない悲鳴が上がった。
めちゃくちゃキツい。でも比゛キさんはそんなもんじゃ済まない...
床にかがみこむような体勢になって、必死に耐えている。
僕はこんな状態だというのに、もう出してしまいそうだった。
もともとぎりぎりだったのに、急にこんなに締め付けがきたの...
だんだん何も考えられなくなってきて、無理やり腰を前後させ...
「うあ、ああっ・・・・・・」
比゛キさんの声は喘ぎじゃなくて苦痛による悲鳴だったけれど。
それでも十分に僕を興奮させた。
息が荒くなる。
はっ、はっ、はっ・・・
比゛キさん。比゛キさん。比゛キさん―――
頭の中で、何度も彼の名を呼ぶ。
何故か声には出せなくて。
彼を何度も突き上げるうちに、限界が来た。
「んっ・・・」
短く息を吐くと同時に、僕は比゛キさんの中に放った。
それはどうしょうもないくらい・・・・・・快感だった。
これまで感じたことが無いほど。
目の前が一瞬暗くなり、頭がクラクラした。
たまらない。
余韻が冷めるのを待って比゛キさんの様子を伺うと、痛みが通り...
そうとう辛かったのだろう。震えている。
「比゛キさん・・・」
「・・・・・・もう、出せ」
「あ」
慌てて引き抜く。
「ううっ」
また比゛キさんが辛そうに唸った。
ふと赤いものが目に飛び込んでくる。
これは・・・血?
無理やり異物をねじ込まれた比゛キさんのそこは、切れて血だら...
痛々しい。
胸が締め付けられるような気がした。
この人にこんな怪我をさせてしまうなんて。
こんなつもりじゃなかったのに。
ここまで酷くなるなんて考えていなかった。
「比゛キさんっ!大丈夫ですか!?・・・大丈夫じゃないですよね・・・...
「いい」
「え?でも」
「いいから。もう・・・大丈夫、一人でできるから」
思いきり辛そうなのに。
「処理終わったんだからもういいだろ」
ズキリ。また。胸が痛んだ。
比゛キさん。怒ってる?
怒りというよりはただただ疲れのにじみ出るような声音だった...
かがみこんだまま息を整えているその人に触れようとして、結...
むしゃくしゃする。何に対しての怒りなのか。
服を調えて、僕は逃げるように太刀花を後にした。
「し、失礼します!」
あんな状態で残してきて、本当に大丈夫なのかな。
でも怖くて、あの人に近づけなかった。
嫌われたのかもしれない。それを確かめるのが、怖くて。
ダメだ。ちっともすっきりしない。
涙が出そうだ。何が悲しいのかわからないけれど。
ヤってダメなら、次はどうすればいいんだ。
なんでこんなに胸が痛むんだろう。
痛い。すごく痛い。
どうして僕はこんなに後悔してるのか。
顔を上げると、僕の気持ちと相反して、江戸川の土手に差し掛...
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧...
| | | | ピッ (...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| ...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) ...
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