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#title(高校白書) [#i0d96cad]
____________
| __________ | 谷部っち独白風10...
| | | | IN 高校白...
| | |> PLAY. | | ――――――v――...
| | | | ∧...
| | | | ピッ (...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| ...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) ...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
初めて会った印象は、はっきしいって、ちっちゃいなーだった。
俺の学年ひとつ上のサッカー部の先輩だ。それはわかってるん...
ちっちゃいってのは、ズバリ身長、タッパのことなのだが、
これが笑ってしまうくらい足りなかった。160を切ってしまうの...
サッカー部といえども体育会系でバリバリである。先輩が黒と...
なのに、あの身長は反則だ。だって思いっくそ上から見下ろし...
なってしまうのだ。丘村先輩の隣に並ぶと。先輩の威厳とか上...
状況になってしまうのである。
初めて挨拶して。どうしよー思って、目を彷徨わせていたら計...
つむじをじっと見ることになってしまった。
その視線に気づいたのか、ギリっと上を向いた先輩の目線がビ...
あっかーーん。気づかれてもた。せやけど今さら視線外せんし...
俺は自慢じゃないけど、背が高い。そしてこれは自慢にはなら...
よく人から目つきが悪いと注意される。親にも注意されるし、...
自分では意識していないけれど、なんだかバカにしたような目...
多いらしい。ましてや見下ろす形の目線である。
うーわ。ややこしいのお。変に印象もたれたら後で面倒臭いで。
そう思った俺はとっさに自分では精一杯の笑顔を丘村先輩に向...
ちなみに笑顔を誉められたことはない。
酷い笑顔を貼付けた俺を丘村先輩は一瞥して、目を逸らしてし...
俺の事は全く見もしなかったかのように無視して、淡々と先輩...
終わっていった。ホーっと胸をなで下ろし、俺が練習に戻ろう...
右足に激痛が走った。
「いったーーーー!!!!」
スパイクで右足の甲を思いくそ踏まれたのである。
涙目で叫ぶ俺を見上げるように「あー、ごめんな。悪いな、気...
とクリっとした目で全然すまなそうに半笑いで告げると小さい...
丘村先輩である。
絶対ワザとや。確信犯の背中を俺はギリギリと睨んだ。
俺の精一杯の笑顔はバカにした笑顔としか届いていなかったら...
クッソ、あのチビ。いつかキャン言わしたる。
と頭に血が上っていたとはいえ恐ろしいことをとっさに呟いた...
それが丘村さんとの初めての出会いだ。
高校にはいって初めての夏がやってきた。干涸びるかと思う程...
俺は何を目指しとんねんと思う程の猛練習の日々が続いていた。
「し、死ぬ…」「そんなんで死ぬかボケぇ!!」
優しい先輩達は容赦ない走り込みを俺達に強要し、自分達は顧...
「優しすぎて、涙がでるで…」
「そんなん、よう言わんと、早くダッシュ終わらして家帰ろう...
鬼の特訓は計らずとも俺達1年に団結という副産物を産み、そ...
繋がりは深くなっており、平穏な日々が続いていた。
先輩達は一通り、えばり倒している人が多かったが、中には例...
丘村先輩だ。先輩とは初めて挨拶した日に足を踏まれて以来、...
丘村先輩の周りには自然といつも人が集まっていた。
あの人の人柄なんだろうか。小さい身体いっぱいで身ぶり手ぶ...
ヒャハハハハーーー!とちょっと高い笑い声がグラウンドに響...
おおー、笑ろてるで、笑ろてるで。
クリクリしたお猿さんみたいな顔でケタケタ笑っている姿はな...
なんだか小動物を見るように盗み見てしまうことがしばしばあ...
そんな時必ず、先輩はこちらに気づくとキっとあからさまに顔...
あのガキャあ…。俺は密かに握りこぶしを作り、地団駄を踏んだ...
あとから聞いた話によると、丘村先輩も初顔合わせの時に俺の...
後悔していたようである。しかし、なかなか謝れずに余計にぎ...
俺の事を避けていたようなのだ。難しい人である。そんなこと...
全身土まみれ汗まみれ、なんだか可哀相な姿に成り果てた頃、...
その後は1年同士連れ立って、近所のファミレスに集合するの...
そして話し合いの議題はもっぱら先輩の悪口だった。
いつも話題の中心になる先輩の名は固まってきていた。
「あいつの家燃えないかな…」といった物騒なものから「あの先...
といったジャブ程度の悪口がとびかう。
「おい、谷部、お前はどないやねん」
俺は醒めた目でアイスコーヒーを啜りながら、みんなと一緒や...
「おまえ、あのチビ、丘村か。あれに足踏まれててんな!初日...
痛がってたがなー」
「おい、チビゆうたるなよ。先輩やねんから」
丘村先輩は俺らの間では失礼な話だが“チビ”で通っていた。
「あれは俺がごっつつむじ見下ろしてたから仕様がないねん。...
「そうかー。しかしスパイクでいきなし足踏むかー。普通。よ...
そりゃーそうやろーー。と声が飛んだ。
しかし、他の先輩達はいつか殺したるという意見が出るのに対...
笑って終わりの場合がほとんどだった。
理由は簡単であの人は俺らに鬼のシゴキをしなかったのである。
立場としては中立国的なニュアンスだった。しかし、中立国と...
キッカケで攻撃の対象になってしまう。世間とはあっけないも...
その時は俺も誰も予想しないことだった。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | | ...
| | | | ∧...
| | | | ピッ (...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| ...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) ...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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初めて会った印象は、はっきしいって、ちっちゃいなーだった。
俺の学年ひとつ上のサッカー部の先輩だ。それはわかってるん...
ちっちゃいってのは、ズバリ身長、タッパのことなのだが、
これが笑ってしまうくらい足りなかった。160を切ってしまうの...
サッカー部といえども体育会系でバリバリである。先輩が黒と...
なのに、あの身長は反則だ。だって思いっくそ上から見下ろし...
なってしまうのだ。丘村先輩の隣に並ぶと。先輩の威厳とか上...
状況になってしまうのである。
初めて挨拶して。どうしよー思って、目を彷徨わせていたら計...
つむじをじっと見ることになってしまった。
その視線に気づいたのか、ギリっと上を向いた先輩の目線がビ...
あっかーーん。気づかれてもた。せやけど今さら視線外せんし...
俺は自慢じゃないけど、背が高い。そしてこれは自慢にはなら...
よく人から目つきが悪いと注意される。親にも注意されるし、...
自分では意識していないけれど、なんだかバカにしたような目...
多いらしい。ましてや見下ろす形の目線である。
うーわ。ややこしいのお。変に印象もたれたら後で面倒臭いで。
そう思った俺はとっさに自分では精一杯の笑顔を丘村先輩に向...
ちなみに笑顔を誉められたことはない。
酷い笑顔を貼付けた俺を丘村先輩は一瞥して、目を逸らしてし...
俺の事は全く見もしなかったかのように無視して、淡々と先輩...
終わっていった。ホーっと胸をなで下ろし、俺が練習に戻ろう...
右足に激痛が走った。
「いったーーーー!!!!」
スパイクで右足の甲を思いくそ踏まれたのである。
涙目で叫ぶ俺を見上げるように「あー、ごめんな。悪いな、気...
とクリっとした目で全然すまなそうに半笑いで告げると小さい...
丘村先輩である。
絶対ワザとや。確信犯の背中を俺はギリギリと睨んだ。
俺の精一杯の笑顔はバカにした笑顔としか届いていなかったら...
クッソ、あのチビ。いつかキャン言わしたる。
と頭に血が上っていたとはいえ恐ろしいことをとっさに呟いた...
それが丘村さんとの初めての出会いだ。
高校にはいって初めての夏がやってきた。干涸びるかと思う程...
俺は何を目指しとんねんと思う程の猛練習の日々が続いていた。
「し、死ぬ…」「そんなんで死ぬかボケぇ!!」
優しい先輩達は容赦ない走り込みを俺達に強要し、自分達は顧...
「優しすぎて、涙がでるで…」
「そんなん、よう言わんと、早くダッシュ終わらして家帰ろう...
鬼の特訓は計らずとも俺達1年に団結という副産物を産み、そ...
繋がりは深くなっており、平穏な日々が続いていた。
先輩達は一通り、えばり倒している人が多かったが、中には例...
丘村先輩だ。先輩とは初めて挨拶した日に足を踏まれて以来、...
丘村先輩の周りには自然といつも人が集まっていた。
あの人の人柄なんだろうか。小さい身体いっぱいで身ぶり手ぶ...
ヒャハハハハーーー!とちょっと高い笑い声がグラウンドに響...
おおー、笑ろてるで、笑ろてるで。
クリクリしたお猿さんみたいな顔でケタケタ笑っている姿はな...
なんだか小動物を見るように盗み見てしまうことがしばしばあ...
そんな時必ず、先輩はこちらに気づくとキっとあからさまに顔...
あのガキャあ…。俺は密かに握りこぶしを作り、地団駄を踏んだ...
あとから聞いた話によると、丘村先輩も初顔合わせの時に俺の...
後悔していたようである。しかし、なかなか謝れずに余計にぎ...
俺の事を避けていたようなのだ。難しい人である。そんなこと...
全身土まみれ汗まみれ、なんだか可哀相な姿に成り果てた頃、...
その後は1年同士連れ立って、近所のファミレスに集合するの...
そして話し合いの議題はもっぱら先輩の悪口だった。
いつも話題の中心になる先輩の名は固まってきていた。
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俺は醒めた目でアイスコーヒーを啜りながら、みんなと一緒や...
「おまえ、あのチビ、丘村か。あれに足踏まれててんな!初日...
痛がってたがなー」
「おい、チビゆうたるなよ。先輩やねんから」
丘村先輩は俺らの間では失礼な話だが“チビ”で通っていた。
「あれは俺がごっつつむじ見下ろしてたから仕様がないねん。...
「そうかー。しかしスパイクでいきなし足踏むかー。普通。よ...
そりゃーそうやろーー。と声が飛んだ。
しかし、他の先輩達はいつか殺したるという意見が出るのに対...
笑って終わりの場合がほとんどだった。
理由は簡単であの人は俺らに鬼のシゴキをしなかったのである。
立場としては中立国的なニュアンスだった。しかし、中立国と...
キッカケで攻撃の対象になってしまう。世間とはあっけないも...
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