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69-388
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#title(Give Me A Reason)
∞高炉、艦長×黒服弟。青.年.編Ch.ap.ter3付近。
わんこ可愛い30歳がどこかへ行ってしまった不具合。
エロありですが、どうもエロくなってくれないので困る。
時系列的には69-386「Interlude」から続きます。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
その艦が発した閃光は唐突に消え去り、ブリッジからの視界...
最後まで脱出を呼びかけ続けていた艦長が、コンソールに拳...
「……敵旗艦、インフラトン反応消失。撃沈です」
オペレーターが掠れた声で絞り出すように報告した。
いつものように歓声を上げるクルーはいない。
沈黙したブリッジに、空調の微かなノイズだけが低く流れた。
その夜、私はあの艦が——おそらくは意図的に——残したICUデー...
各居住惑星にはその自転に応じたローカルタイムが存在する...
人類発祥の惑星がほぼ忘れ去られた現在に至っても人間の体...
埒もないことを考えながら型どおり入室許可を求めようとし...
中途半端に開いた扉から灯りが漏れている。眠っているわけ...
一瞬迷ったものの、失礼します、と声をかけた後ドアを開く...
戸口に立った私に気づくと、目で椅子を示す。
勧められるまま腰を下ろした私に、艦長は濃い色の酒を満た...
刺激臭一歩手前の強い香りが鼻をつく。おそらくネスカージ...
「すまんが、少しつきあってくれ」
今日の戦闘の戦死者に短い祈りを捧げ、艦長と私は不味いラ...
「覚悟はしていたつもりだったが、やはりきついな」
二杯目を干した艦長が目を閉じて天井を仰ぐ。
クェス宙域での遭遇戦で交戦し、脱出勧告を受け容れること...
あの国は征服した地域をその戦力ごと帝国に取り込み、版図...
被征服民を使い捨ての駒として扱うよりは人道的な措置とも...
小マゼランに戻ってくるなり、その事実を、一番堪える形で...
もしもかつての仲間——こちら側に残してきたという大切な人...
単純にして深刻なその不安が、艦長の焦りを呼んでいる。
先のネスカージャにおける内戦が、ユーリ艦隊の働きによっ...
この先、今日のような事態が続いたとしたら、この男はいつ...
彼が感情に引きずられて判断を誤れば、どういうことになる...
場合によっては艦長を実力で排除して本国に帰還する、とい...
見極めなければならない。
この男は本当にお偉方の見立て通り、私たちが命運を託すに...
そして、兄が自らの命を賭して為したことに値する人物なの...
私の視線に気づいているのかいないのか、しばらく黙り込ん...
「人が光の速さを超えるようになって、それは本当にいいこと...
「は?」
奇妙な問いに戸惑った反応を返した私に、艦長はわずかに笑...
「俺に、星の海の渡り方を教えてくれた人の言葉だ」
その人はすでにこの世にはいないのであろう。戻れない時代...
直後、その表情が厳しくなる。
「自分たちが今見ている星の光は、すべてはるかな過去のもの...
艦長は血を吐くように言った。
滅びた国が、滅びる前の姿のままで自分の敵として存在して...
故郷の宇宙が、見慣れた星が、懐かしい顔のまま牙をむく。
その現実から逃げ出してしまえばまだ楽だろう。遠くの星で...
だが目の前の男がそれを選択することはなかった。彼は帰っ...
芽生えかけた同情を押し流すように、何杯目かのラムを一気...
強すぎるアルコールが喉を灼いた。
空いたグラスをテーブルに置いて艦長室を辞そうとした時、立...
とっさに手を伸ばし、受け止める。
「……すまん」
私の肩に額を押しつけ、わずかに震える声でそう言った艦長...
声だけではない。痛いほどの力で私にしがみついているその腕...
人の体温に安心したのか、震えは次第に収まっていった。
これが私でなくネスだったら抱きつきがいもあったろうに。...
と、私を閉じ込めた腕に再び力がこもり、柔らかい感触が唇...
それは数秒のことだったのだろう。
だが唇が離れたあと吐き出した呼気は、半ば固形に感じられ...
アルコールでぼやけた頭で明らかにおかしいこの状況をどう...
なんてことだ。私はこの男に欲情している。
不意に戻った理性に頬をはたかれ、かろうじて正気を取り戻...
「男と寝たことが?」
今ならまだ、酒の上での笑い話ということで片がつく。酔っ...
「……昔」
なのに何故、私は馬鹿正直にそう答えたのか。
その相手が十年前自分を大マゼランに逃がした男だと知った...
再度重ねられた唇を自然に受け入れてしまった瞬間、固く封...
衝動に操られるように、歯列を割って入り込んできた舌を自...
兄が死んだ後、私が男と関係を持つことはなかった。別に兄...
当たり前だが、男と男は本来セックスするようにはできてい...
艦長にしても、別に男が好きなわけではないだろう。たまた...
私は男を愛したのではない。兄を愛したのだ。ずっとそう思...
だが、触れた肌から伝わる体温が心地いいのは何故だろう。
首筋から鎖骨に這う唇を感じながらしなやかな筋肉のついた...
あの収容所で過ごした十年間、たぶん彼は文字通り自らの身...
その経験から下した判断の結果、彼らの安全を確保するため...
兄さん、あなたが命と引き替えに救った男は確かに大物だ。
私が「抱かれる側」であったことは態度から見て取れたのだ...
繊細に動く指に擦り上げられ、私は呆気なく果てた。
放ったものが後ろに塗り込められ、身体を繋げる用途では久...
彼の愛撫は意外なほどに丁寧だった。
腕の中の相手がたしかにそこに存在することを確認している...
私が反応を返すと、彼はわずかに安心したような表情を見せ...
周囲から否応なく押しつけられる期待という重圧の中で正気...
「英雄」を演じ続けなければならない男の中に潜む、怯える...
ぬめりを纏って後ろで蠢いていた指が抜かれ、入れ替わりに...
熱い。
鈍い痛みと、内臓を押し上げられるような圧迫感に息が詰ま...
「辛いか?」
「いえ、だい、じょうぶ」
大きく息を吐き出し、なんとかそれを根元まで身体の中に納...
そのほうが楽なのは経験上確かだ。
ゆっくりと動き始めたものの存在感に意識が浸食されていく。
身体の奥を満たされる感触に、深い吐息が漏れる。
そう、私はこれを知っている。
熱にうかされた頭の中に呼び声が聞こえた。
——飛ぼう。遠くへ。どこまでも遠くへ。
閉じていた目を思わず開き、艦長の顔を見る。
今の声はおそらく幻聴の類だったのだろう。
だが、やや余裕を失った彼の表情が何故か、なくした宝物を...
この人は一体いくつの顔を持っているのだろう。
理解したと思った途端、また別の彼が姿をあらわす。
彼の裡には底の見えない深淵がある。
めまぐるしく色を変えながら揺らぎ、覗き込めば引きずり込...
滑らかな先端が敏感な部分を掠め、びくりと背中が跳ねた。
戦闘の趨勢が決したときいつも見せる表情で、艦長が微かに...
腰椎から脳天に突き抜ける衝撃に揺さぶられ、思わずその背...
自分のものとも思えない声が、意志とは関係なく浅くなった...
瞼の奥に二度目の閃光が奔ったのと、艦長の短い吐息ととも...
「私には、この威力偵察の結果を本国に持ち帰る義務がありま...
どうにか息が落ち着いたあと、少し掠れてしまった声で私は...
「覚えておいてください。もしもあなたが自分を見失って我々...
「心得ておこう」
ひどいピロートークもあったものだな、と剣呑な笑みを浮か...
と、何かを問いたげな表情で口を開きかけた艦長が、私の顔...
彼が何を尋ねようとしたのか私は察したが、口に出すことは...
それを彼に告げるべきではない。少なくとも、今はまだ。
痺れた頭に眠気が柔らかくまとわりついてきて、私は重くな...
遠くから、インフラトン・インヴァイターの作動音が聞こえ...
この人が探しているのは、人が光速を超えて遠くへ飛び続け...
二日酔いの頭痛と、全裸の自分と、同じく裸で寝息を立てて...
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
最初は「やらないか?」「はい喜んで!」くらいのノリで書き...
#comment
終了行:
#title(Give Me A Reason)
∞高炉、艦長×黒服弟。青.年.編Ch.ap.ter3付近。
わんこ可愛い30歳がどこかへ行ってしまった不具合。
エロありですが、どうもエロくなってくれないので困る。
時系列的には69-386「Interlude」から続きます。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
その艦が発した閃光は唐突に消え去り、ブリッジからの視界...
最後まで脱出を呼びかけ続けていた艦長が、コンソールに拳...
「……敵旗艦、インフラトン反応消失。撃沈です」
オペレーターが掠れた声で絞り出すように報告した。
いつものように歓声を上げるクルーはいない。
沈黙したブリッジに、空調の微かなノイズだけが低く流れた。
その夜、私はあの艦が——おそらくは意図的に——残したICUデー...
各居住惑星にはその自転に応じたローカルタイムが存在する...
人類発祥の惑星がほぼ忘れ去られた現在に至っても人間の体...
埒もないことを考えながら型どおり入室許可を求めようとし...
中途半端に開いた扉から灯りが漏れている。眠っているわけ...
一瞬迷ったものの、失礼します、と声をかけた後ドアを開く...
戸口に立った私に気づくと、目で椅子を示す。
勧められるまま腰を下ろした私に、艦長は濃い色の酒を満た...
刺激臭一歩手前の強い香りが鼻をつく。おそらくネスカージ...
「すまんが、少しつきあってくれ」
今日の戦闘の戦死者に短い祈りを捧げ、艦長と私は不味いラ...
「覚悟はしていたつもりだったが、やはりきついな」
二杯目を干した艦長が目を閉じて天井を仰ぐ。
クェス宙域での遭遇戦で交戦し、脱出勧告を受け容れること...
あの国は征服した地域をその戦力ごと帝国に取り込み、版図...
被征服民を使い捨ての駒として扱うよりは人道的な措置とも...
小マゼランに戻ってくるなり、その事実を、一番堪える形で...
もしもかつての仲間——こちら側に残してきたという大切な人...
単純にして深刻なその不安が、艦長の焦りを呼んでいる。
先のネスカージャにおける内戦が、ユーリ艦隊の働きによっ...
この先、今日のような事態が続いたとしたら、この男はいつ...
彼が感情に引きずられて判断を誤れば、どういうことになる...
場合によっては艦長を実力で排除して本国に帰還する、とい...
見極めなければならない。
この男は本当にお偉方の見立て通り、私たちが命運を託すに...
そして、兄が自らの命を賭して為したことに値する人物なの...
私の視線に気づいているのかいないのか、しばらく黙り込ん...
「人が光の速さを超えるようになって、それは本当にいいこと...
「は?」
奇妙な問いに戸惑った反応を返した私に、艦長はわずかに笑...
「俺に、星の海の渡り方を教えてくれた人の言葉だ」
その人はすでにこの世にはいないのであろう。戻れない時代...
直後、その表情が厳しくなる。
「自分たちが今見ている星の光は、すべてはるかな過去のもの...
艦長は血を吐くように言った。
滅びた国が、滅びる前の姿のままで自分の敵として存在して...
故郷の宇宙が、見慣れた星が、懐かしい顔のまま牙をむく。
その現実から逃げ出してしまえばまだ楽だろう。遠くの星で...
だが目の前の男がそれを選択することはなかった。彼は帰っ...
芽生えかけた同情を押し流すように、何杯目かのラムを一気...
強すぎるアルコールが喉を灼いた。
空いたグラスをテーブルに置いて艦長室を辞そうとした時、立...
とっさに手を伸ばし、受け止める。
「……すまん」
私の肩に額を押しつけ、わずかに震える声でそう言った艦長...
声だけではない。痛いほどの力で私にしがみついているその腕...
人の体温に安心したのか、震えは次第に収まっていった。
これが私でなくネスだったら抱きつきがいもあったろうに。...
と、私を閉じ込めた腕に再び力がこもり、柔らかい感触が唇...
それは数秒のことだったのだろう。
だが唇が離れたあと吐き出した呼気は、半ば固形に感じられ...
アルコールでぼやけた頭で明らかにおかしいこの状況をどう...
なんてことだ。私はこの男に欲情している。
不意に戻った理性に頬をはたかれ、かろうじて正気を取り戻...
「男と寝たことが?」
今ならまだ、酒の上での笑い話ということで片がつく。酔っ...
「……昔」
なのに何故、私は馬鹿正直にそう答えたのか。
その相手が十年前自分を大マゼランに逃がした男だと知った...
再度重ねられた唇を自然に受け入れてしまった瞬間、固く封...
衝動に操られるように、歯列を割って入り込んできた舌を自...
兄が死んだ後、私が男と関係を持つことはなかった。別に兄...
当たり前だが、男と男は本来セックスするようにはできてい...
艦長にしても、別に男が好きなわけではないだろう。たまた...
私は男を愛したのではない。兄を愛したのだ。ずっとそう思...
だが、触れた肌から伝わる体温が心地いいのは何故だろう。
首筋から鎖骨に這う唇を感じながらしなやかな筋肉のついた...
あの収容所で過ごした十年間、たぶん彼は文字通り自らの身...
その経験から下した判断の結果、彼らの安全を確保するため...
兄さん、あなたが命と引き替えに救った男は確かに大物だ。
私が「抱かれる側」であったことは態度から見て取れたのだ...
繊細に動く指に擦り上げられ、私は呆気なく果てた。
放ったものが後ろに塗り込められ、身体を繋げる用途では久...
彼の愛撫は意外なほどに丁寧だった。
腕の中の相手がたしかにそこに存在することを確認している...
私が反応を返すと、彼はわずかに安心したような表情を見せ...
周囲から否応なく押しつけられる期待という重圧の中で正気...
「英雄」を演じ続けなければならない男の中に潜む、怯える...
ぬめりを纏って後ろで蠢いていた指が抜かれ、入れ替わりに...
熱い。
鈍い痛みと、内臓を押し上げられるような圧迫感に息が詰ま...
「辛いか?」
「いえ、だい、じょうぶ」
大きく息を吐き出し、なんとかそれを根元まで身体の中に納...
そのほうが楽なのは経験上確かだ。
ゆっくりと動き始めたものの存在感に意識が浸食されていく。
身体の奥を満たされる感触に、深い吐息が漏れる。
そう、私はこれを知っている。
熱にうかされた頭の中に呼び声が聞こえた。
——飛ぼう。遠くへ。どこまでも遠くへ。
閉じていた目を思わず開き、艦長の顔を見る。
今の声はおそらく幻聴の類だったのだろう。
だが、やや余裕を失った彼の表情が何故か、なくした宝物を...
この人は一体いくつの顔を持っているのだろう。
理解したと思った途端、また別の彼が姿をあらわす。
彼の裡には底の見えない深淵がある。
めまぐるしく色を変えながら揺らぎ、覗き込めば引きずり込...
滑らかな先端が敏感な部分を掠め、びくりと背中が跳ねた。
戦闘の趨勢が決したときいつも見せる表情で、艦長が微かに...
腰椎から脳天に突き抜ける衝撃に揺さぶられ、思わずその背...
自分のものとも思えない声が、意志とは関係なく浅くなった...
瞼の奥に二度目の閃光が奔ったのと、艦長の短い吐息ととも...
「私には、この威力偵察の結果を本国に持ち帰る義務がありま...
どうにか息が落ち着いたあと、少し掠れてしまった声で私は...
「覚えておいてください。もしもあなたが自分を見失って我々...
「心得ておこう」
ひどいピロートークもあったものだな、と剣呑な笑みを浮か...
と、何かを問いたげな表情で口を開きかけた艦長が、私の顔...
彼が何を尋ねようとしたのか私は察したが、口に出すことは...
それを彼に告げるべきではない。少なくとも、今はまだ。
痺れた頭に眠気が柔らかくまとわりついてきて、私は重くな...
遠くから、インフラトン・インヴァイターの作動音が聞こえ...
この人が探しているのは、人が光速を超えて遠くへ飛び続け...
二日酔いの頭痛と、全裸の自分と、同じく裸で寝息を立てて...
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
最初は「やらないか?」「はい喜んで!」くらいのノリで書き...
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