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66-89
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#title(どうしようもない二人)
以前スレに投下した売る振るず/しゃっきんだいおうの歌詞に...
インスパイアされた二次?BL妄想続き
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマー...
喧嘩をした。
相手は人にたかることしか考えていない、顔だけはいいダメ男。
金にも女にもだらしないろくでなし。
俺にとっては忌ま忌ましいことに、幼なじみ兼悪友兼秘かに想...
事の発端はあいつが俺の部屋を訪れたとき、間の悪いことに俺...
ああ、そう、あいつ以外とやってたわけよ、俺。
俺も男ですからね。持て余すこともそりゃあるというか。
特に昔はまだ健気だったもので、あいつを忘れるために他の男...
相手と揉めて殴られたこともあったっけな。
ああ阿呆らしい。
とても不毛な青春時代を過ごした気がする。
――話が逸れた。
とにかく、ひとりでマス掻くよりもできれば相手がいるほうが...
好きな人としかしたくないの、なんて言える清い身体でもない(...
まして好きな奴とするなどとんでもない。
ならば答えはひとつ。
そういうわけで、セクシャリティの一致する気の合うお友達と...
そこへまさかの奴登場。
「やあやあこんばんは今夜はいい夜だねぇ。ところで相談あん...
ベッドを軋ませていた俺達は動きを止めた。当然奴も固まった。
やばい、何か言わねば。
が、俺がフォローを口にするより早く、奴は俺に覆いかぶさっ...
制止する間もない早業。
俺が通行人Aならブラボーと拍手していたね。
しかし当事者なものでそんなわけにもいかない。
鍵閉めてたのにどうやって入ったとか、人の客に何しやがると...
じっと俺を見つめる視線。ヘラヘラ笑いが常の無精髭の生えた...
「あれ誰?」
「友達だよ」
「お前友達とセックスすんの」
俺の性癖について話したことはない。
おまけにこっちは汗やら何やらくっついた裸に慌てて履いたジ...
最初こそたじろいだが、その段になると不思議と俺の腹は据わ...
「ああそうだよセフレってやつだよ」
言った途端、奴は眉を寄せた。
「くだらねー」
「はぁ?」
そこでまずムカッ腹が立った。奴の声に紛れもない非難の色を...
「どういう意味だよ」
「あんなことすんなよ。しかもあんな野郎と」
理解できない、と実に苛立たしげに吐き捨てやがった。
この野郎、頭にきてんのはこっちだぞ。
やってるとこに乱入するわ相手を追い出すわの挙げ句にわけの...
二十過ぎた男がなんで性欲処理もせずいられる。人恋しくなる...
大体自分は女取っ替え引っ替えのくせにどの口が言うか。
俺がどんな気持ちでそれを見ていたかわかりもしないくせに。
考えるほどにムカムカしてきた俺は、気がつけば思いきり奴を...
「お前には言われたくねえんだよ!」
「何も殴るこたねーじゃねーか!」
「うるせえ! こんなことしてんのは誰のせいだと思ってる!」
そこまで口走って、ハッとした。しまった。
案の定、奴は訝しげな顔を隠しもしなかった。
「誰のせいだっての」
聞かれても答えられなかった。
でもきっと、ただ奴の顔を見返す、それだけで誰のことかなん...
が、奴はふいっと目を逸らした。不機嫌そうなまま。
「何それ。意味わかんねー」
そう平然と口にしやがったのだ。
その後は無言で部屋から叩き出してやった。
ドアを叩かれても名前を呼ばれても、ドアに背を預け決して開...
長い付き合いでわかった。あの顔は嘘をついていない。本当に...
あのろくでなしはとんでもないタラシのすけこましのくせに、...
阿呆か。惚れてもいないのに、どうしてお前と十年以上付き合...
金せびりに来るわ女との揉め事押し付けてくるわのダメ男だぞ。
普通はとっくに縁を切ってるっての。
だがそんなことを説明する勇気もなく、俺はその日、まんじり...
あれから早一ヶ月。奴からの音沙汰はとんとない。最長記録だ。
奴に叩き出された友人には後日改めて謝罪と説明をした。
前から俺の愚痴相談役でもある彼は、あれは大変だななんて苦...
奴もあの人の爪の垢を煎じて飲みゃいいんだ。
なんてことを考えていた休日の早朝、奴がひょっこり姿を現し...
「どもども。元気?」
ケンカ別れの名残なぞ微塵もないヘラヘラ笑いにラフな恰好は...
これはあれだな、新しい女引っ掛けてたな。
元々見た目は悪くないので、ろくでなしオーラさえ出さなけれ...
その中からダメ男を放っておけない女を選別するのが、この男...
つらつらと考えながらつまみ出すべきか否か悩んでいると、奴...
「お納めください」
すっと差し出されたのは百貨店の包装紙に包まれた箱。開ける...
こんなふうにこいつは時折俺に物を寄越す。
金は一向に返さないし、物を買う金の出所もどうせこいつじゃ...
それでも、他でもないこいつが俺に持ってくるのだと思うと嬉...
ああ阿呆らしい、なんてため息を吐きながら一個頬張る。
「うまい?」
頷いた。こいつは気に食わないが食い物に罪はない。
が、やはり一言言っておきたかった。
「お前女にたかるの程々にしとけよ。どうせあっちこっちに手...
いくら立ち回りがうまく相手を見る目があるとは言え、何事に...
別れ話がこじれて一発ひっぱたかれるのはいいほうで、一度な...
こいつが死んだら泣くだろうな、悔しいな。
俺がそんな気持ちでいるとも知らず、奴はアッサリ爆弾発言を...
「いやそれ俺が買った」
「……は?」
聞き間違いか。幻聴か。すわ白昼夢か。
大袈裟だと笑う向きもあろう。
だが相手はこいつだ。
煙草一本でも人の箱からちょろまかし、めずらしく缶ジュース...
それが、札が必要になる菓子折りを買った?
「金はどうしたんだよ」
「バイト決まった。で、初給料でこれ買った」
「はっ?」
「これ名札と制服と給与明細」
ぽんぽんと投げ寄越されたそれらは某有名コンビニエンススト...
おまけ、と額を叩いたのは職業安定所の登録カード。
「しばらくバイトしながら就職活動する」
青天の霹靂とはこのことか。
「偉いだろ」
いや偉いも偉くないも世の中の人間は皆そうやって食ってんだ...
もはや声も出ない俺に、奴はふんぞり返ると指を突き付けてき...
「だからお前あの男と会うのやめろ」
「あ?」
だから、がどこに繋がるのかと顔をしかめると、奴は苛立たし...
「この間ヤッてた男。っつーかもうああいうのヤるな」
唖然とした。
この男は自分の身の振り方が決まった、ただそれだけで俺の性...
何たる傲慢。
というか俺は不特定多数とはやってねえぞ。あいつはセフレ以...
「あのさあ、俺、こう見えて昔からモテるのね」
ああよーく知っているとも、他の誰より知っているとも。
「なもんでさあ、誰かが俺にそーいう気持ち持ってたらピンと...
ああそう、そりゃあ都合のよろしいことで。
ところでお前、なんでそんなにじり寄って来るんだよ。
いや別にいまさらこんな接近で動揺しないけどさ。
って顔を覗き込むな赤くなる!
「お前さ、そろそろ認めちまえよ。あんなつまんないので紛ら...
は? と本日何度目か知れない間抜けな声は、奴に腕を引っ張ら...
口が塞がれている。後頭部を掴まれている。見開いた目の先に...
息苦しくなって喘いだ口中にぬるりと侵入し、縦横無尽に動く...
離れようともがいてみても、頭と腰をがっちりホールドされて...
むしろその手が不穏な動きで俺の身体をまさぐりはじめた。
何だこれ。何だこれ何だこれ。
やっとのことで解放されたとき、唇は痺れて感覚がなくなり、...
同じく呼吸を乱しながら、奴はにやりと口角を上げた。
「ざまあみろ」
なんだよそのガラの悪い笑みは。どのざまを見ろってんだ。
などとそのときの俺に言えるはずもなかった。
できたのは、悠々と部屋を出ていく奴の後ろ姿を見送るだけ。
混乱しきった頭を抱えて俺は床に突っ伏した。
その後、続きはまた今度、と書かれたメモを見つけ、部屋に入...
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
>>93
支援ありがとうございました
- のわあああ大変萌えましたGJです!!! -- &new{2011-10-2...
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インスパイアされた二次?BL妄想続き
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喧嘩をした。
相手は人にたかることしか考えていない、顔だけはいいダメ男。
金にも女にもだらしないろくでなし。
俺にとっては忌ま忌ましいことに、幼なじみ兼悪友兼秘かに想...
事の発端はあいつが俺の部屋を訪れたとき、間の悪いことに俺...
ああ、そう、あいつ以外とやってたわけよ、俺。
俺も男ですからね。持て余すこともそりゃあるというか。
特に昔はまだ健気だったもので、あいつを忘れるために他の男...
相手と揉めて殴られたこともあったっけな。
ああ阿呆らしい。
とても不毛な青春時代を過ごした気がする。
――話が逸れた。
とにかく、ひとりでマス掻くよりもできれば相手がいるほうが...
好きな人としかしたくないの、なんて言える清い身体でもない(...
まして好きな奴とするなどとんでもない。
ならば答えはひとつ。
そういうわけで、セクシャリティの一致する気の合うお友達と...
そこへまさかの奴登場。
「やあやあこんばんは今夜はいい夜だねぇ。ところで相談あん...
ベッドを軋ませていた俺達は動きを止めた。当然奴も固まった。
やばい、何か言わねば。
が、俺がフォローを口にするより早く、奴は俺に覆いかぶさっ...
制止する間もない早業。
俺が通行人Aならブラボーと拍手していたね。
しかし当事者なものでそんなわけにもいかない。
鍵閉めてたのにどうやって入ったとか、人の客に何しやがると...
じっと俺を見つめる視線。ヘラヘラ笑いが常の無精髭の生えた...
「あれ誰?」
「友達だよ」
「お前友達とセックスすんの」
俺の性癖について話したことはない。
おまけにこっちは汗やら何やらくっついた裸に慌てて履いたジ...
最初こそたじろいだが、その段になると不思議と俺の腹は据わ...
「ああそうだよセフレってやつだよ」
言った途端、奴は眉を寄せた。
「くだらねー」
「はぁ?」
そこでまずムカッ腹が立った。奴の声に紛れもない非難の色を...
「どういう意味だよ」
「あんなことすんなよ。しかもあんな野郎と」
理解できない、と実に苛立たしげに吐き捨てやがった。
この野郎、頭にきてんのはこっちだぞ。
やってるとこに乱入するわ相手を追い出すわの挙げ句にわけの...
二十過ぎた男がなんで性欲処理もせずいられる。人恋しくなる...
大体自分は女取っ替え引っ替えのくせにどの口が言うか。
俺がどんな気持ちでそれを見ていたかわかりもしないくせに。
考えるほどにムカムカしてきた俺は、気がつけば思いきり奴を...
「お前には言われたくねえんだよ!」
「何も殴るこたねーじゃねーか!」
「うるせえ! こんなことしてんのは誰のせいだと思ってる!」
そこまで口走って、ハッとした。しまった。
案の定、奴は訝しげな顔を隠しもしなかった。
「誰のせいだっての」
聞かれても答えられなかった。
でもきっと、ただ奴の顔を見返す、それだけで誰のことかなん...
が、奴はふいっと目を逸らした。不機嫌そうなまま。
「何それ。意味わかんねー」
そう平然と口にしやがったのだ。
その後は無言で部屋から叩き出してやった。
ドアを叩かれても名前を呼ばれても、ドアに背を預け決して開...
長い付き合いでわかった。あの顔は嘘をついていない。本当に...
あのろくでなしはとんでもないタラシのすけこましのくせに、...
阿呆か。惚れてもいないのに、どうしてお前と十年以上付き合...
金せびりに来るわ女との揉め事押し付けてくるわのダメ男だぞ。
普通はとっくに縁を切ってるっての。
だがそんなことを説明する勇気もなく、俺はその日、まんじり...
あれから早一ヶ月。奴からの音沙汰はとんとない。最長記録だ。
奴に叩き出された友人には後日改めて謝罪と説明をした。
前から俺の愚痴相談役でもある彼は、あれは大変だななんて苦...
奴もあの人の爪の垢を煎じて飲みゃいいんだ。
なんてことを考えていた休日の早朝、奴がひょっこり姿を現し...
「どもども。元気?」
ケンカ別れの名残なぞ微塵もないヘラヘラ笑いにラフな恰好は...
これはあれだな、新しい女引っ掛けてたな。
元々見た目は悪くないので、ろくでなしオーラさえ出さなけれ...
その中からダメ男を放っておけない女を選別するのが、この男...
つらつらと考えながらつまみ出すべきか否か悩んでいると、奴...
「お納めください」
すっと差し出されたのは百貨店の包装紙に包まれた箱。開ける...
こんなふうにこいつは時折俺に物を寄越す。
金は一向に返さないし、物を買う金の出所もどうせこいつじゃ...
それでも、他でもないこいつが俺に持ってくるのだと思うと嬉...
ああ阿呆らしい、なんてため息を吐きながら一個頬張る。
「うまい?」
頷いた。こいつは気に食わないが食い物に罪はない。
が、やはり一言言っておきたかった。
「お前女にたかるの程々にしとけよ。どうせあっちこっちに手...
いくら立ち回りがうまく相手を見る目があるとは言え、何事に...
別れ話がこじれて一発ひっぱたかれるのはいいほうで、一度な...
こいつが死んだら泣くだろうな、悔しいな。
俺がそんな気持ちでいるとも知らず、奴はアッサリ爆弾発言を...
「いやそれ俺が買った」
「……は?」
聞き間違いか。幻聴か。すわ白昼夢か。
大袈裟だと笑う向きもあろう。
だが相手はこいつだ。
煙草一本でも人の箱からちょろまかし、めずらしく缶ジュース...
それが、札が必要になる菓子折りを買った?
「金はどうしたんだよ」
「バイト決まった。で、初給料でこれ買った」
「はっ?」
「これ名札と制服と給与明細」
ぽんぽんと投げ寄越されたそれらは某有名コンビニエンススト...
おまけ、と額を叩いたのは職業安定所の登録カード。
「しばらくバイトしながら就職活動する」
青天の霹靂とはこのことか。
「偉いだろ」
いや偉いも偉くないも世の中の人間は皆そうやって食ってんだ...
もはや声も出ない俺に、奴はふんぞり返ると指を突き付けてき...
「だからお前あの男と会うのやめろ」
「あ?」
だから、がどこに繋がるのかと顔をしかめると、奴は苛立たし...
「この間ヤッてた男。っつーかもうああいうのヤるな」
唖然とした。
この男は自分の身の振り方が決まった、ただそれだけで俺の性...
何たる傲慢。
というか俺は不特定多数とはやってねえぞ。あいつはセフレ以...
「あのさあ、俺、こう見えて昔からモテるのね」
ああよーく知っているとも、他の誰より知っているとも。
「なもんでさあ、誰かが俺にそーいう気持ち持ってたらピンと...
ああそう、そりゃあ都合のよろしいことで。
ところでお前、なんでそんなにじり寄って来るんだよ。
いや別にいまさらこんな接近で動揺しないけどさ。
って顔を覗き込むな赤くなる!
「お前さ、そろそろ認めちまえよ。あんなつまんないので紛ら...
は? と本日何度目か知れない間抜けな声は、奴に腕を引っ張ら...
口が塞がれている。後頭部を掴まれている。見開いた目の先に...
息苦しくなって喘いだ口中にぬるりと侵入し、縦横無尽に動く...
離れようともがいてみても、頭と腰をがっちりホールドされて...
むしろその手が不穏な動きで俺の身体をまさぐりはじめた。
何だこれ。何だこれ何だこれ。
やっとのことで解放されたとき、唇は痺れて感覚がなくなり、...
同じく呼吸を乱しながら、奴はにやりと口角を上げた。
「ざまあみろ」
なんだよそのガラの悪い笑みは。どのざまを見ろってんだ。
などとそのときの俺に言えるはずもなかった。
できたのは、悠々と部屋を出ていく奴の後ろ姿を見送るだけ。
混乱しきった頭を抱えて俺は床に突っ伏した。
その後、続きはまた今度、と書かれたメモを見つけ、部屋に入...
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支援ありがとうございました
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