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66-409
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#title(たにずきんちゃん2)
昨年末特番の大仙石鍋テレビ/ウツケBarノブ特別編
元後輩→元先輩+ウツケ3人衆
半生およびお可まちゃん注意です
>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
「そろそろ店、閉めちゃおうかなあ」
寂れたバーの片隅で、谷愚痴はため息を付いて時計を見上げた...
「俺も行きたかったなあ、ハワイ」
盾ママはともかく、恋人の小重郎子にまで大晦日に置いてけぼ...
こうなったらお一人様の女性客と思いっきり羽目を外してやろ...
置手紙一つ(と紋付袴の衣装)で任されたこの場末のバーにや...
ホステス同伴の戦国武将だの、一つのパフェをつつきあうヤン...
手伝いにと呼びつけた元後輩のケンタは、時代遅れの衣装を纏...
年越しライブがあるからとケンタが0時前に店を飛び出してから...
「あー今頃あの二人パイナップルとか食べてんのかなあ」
「ちょりーっす」
チャラい挨拶に驚いて入り口を見ると、ドアの隙間からにやけ...
「ケンタ?!お前、カウントダウンライブは?」
「終わったんで、急いで戻ってきちゃいましたー」
ギラギラしたピンクの衣装のまま満面の笑みでピストルの形状...
「ライブ短くない?って言うか打ち上げとかないわけ?」
「たにっち先輩に届けてもらった槍持って、ちゃんと歌って踊...
「こ、ことよろー」
手を掲げてくるケンタと、仕方なくカウンター越しにハイタッ...
残念ながら女性客ではなかったが、一人じゃないのはちょっと...
「酒飲む?」
「え、いいんすか」
「新年だしさ、特別に1杯だけな」
「マジっすか、じゃドンペリで」
「…お前な」
「うそっす、なんでもいいです」
片付けてしまった氷を取りに奥のキッチンへ向かう。
「もうウサギの被り物脱いじゃったんすね…可愛かったのに」
「え?被り物がなんて?」
戻った谷愚痴がグラスにウイスキーを注ぎ終わるのを待ってケ...
「カバみたいだったのに」
「なんでカバだよ!耳長かっただろ!どうみてもウサギだった...
カウンターに置いた水割りを引っ込めようとしたが、タッチの...
「冗談っすよ、いただきまーす」
美味そうにグラスを傾けるケンタをなんとも言えない気持ちで...
今は行方知れずとなったノブママに、このバーでこの後輩をど...
ぐだぐだだったあのケンタが真剣に自らの信念を語る日が来る...
「なんかさー、俺感動しちゃったよ、4人組に言ったあの”一度...
「4人組?あー天然健康商戦なんとかさん」
谷愚痴は思わずドアを見たが、キラキラした4人組が再び自己紹...
「あいつらもう戻ってこないっすよ、きっと」
「だな」
カウンターから出てケンタの隣へ座る。
「そういえばたにっち先輩、随分ご乱心でしたけど落ち着いた...
「何が?」
「そこのマネキンに濃厚なキッスかましてたじゃないっすか」
ケンタがカウンターの中に仁王立つ盾ママの着物を着たマネキ...
「何時間前の話だよ…それもう忘れてくんない?」
「忘れられるわけないっすよ、あんなキモチワルーイ放送事故...
「またそうやって傷つくことを・・・」
「マネキンとするキスより俺との方がいいと思いますよ」
「そりゃあまあそう…って、え?」
いきなり腕を引かれ、椅子から落ちかけてケンタの胸に倒れこ...
衣装の胸に付いた紅白の羽に顔を押し付けられて身動きできな...
「ぶふっ、羽が口に入るっ、スパンコールがちくちくする!」
「俺、メンバーに馴染めなくて、ちょっと壊れかけたこともあ...
「うん、わかったから。ちょっと…」
「けど、こんなちんちくりんなたにっち先輩だって元男な彼女...
「ちんちくりんってなんだよ!」
両肩を掴まれて体を起こされ眼鏡を外された。視界が滲んでぼ...
「今夜はどうしてもたにっち先輩に会いたくて、打ち上げ断っ...
ケンタがどんな顔をしているのかよく見えない。
「俺、たにっち先輩のこと」
顔に掛かるのはケンタの息なのか?
「ちょっ、何す」
ばーん!と背後でドアが開いた。
「たにやーん!あけおめー!」
「寂しかったでしょー!って、てめえ人の店で何やってんだこ...
盾ママのドスの利いた怒声に谷愚痴は竦みあがった。
慌ててケンタから取り戻した眼鏡を掛け直すと、首からレイを...
「ひどい…たにやん…。盾ママっ、あたしの刀どこ?ホトトギス...
「ちがっ、誤解だって!」
「一人じゃたにやんがかわいそうって小重郎子ちゃんが駄々こ...
「たにやんの浮気者~!!」
「わあああっ」
「ちょっと、あんたたち落ち着きなさいよみっともない」
ケンタを押し退けトイレに逃げ込もうとしていた谷愚痴は、聞...
「ケンタくんよね?」
気だるく柔らかな懐かしい声の主はにっこりと微笑んだ。
潔く刈り上げたボブスタイルに特徴のあるヒゲ。トレードマー...
「ええーっ!!のぶ、のぶっ」
「ノブママおひさしぶりっす、ケンタっす」
「ノブママ、このダサい人知ってるの?」
盾ママが驚いてノブママを見る。
「前に会ったことあるのよ。たにやんの後輩のケンタ君」
「後輩?」
「元後輩っす、いまは新しい業界でがんばってます」
「そう、よかったわ。とうとう自分の道を見つけたのね」
「うっす。…つーか、たにっち先輩、この小重郎子さん?元って...
よりによって旅行帰りの小重郎子はジーパンにアロハシャツに...
谷愚痴だって立派なホトトギスが付いたままだったのには驚い...
「えーっと、そのー、いつもはエビちゃんみたいな格好なんだ...
「俺ならヒゲないっすよ」
「え?そういう問題?」
「きーっ!ちょっとあんた!」
「小重郎子ちゃん落ち着いて」
「冗談っす、じゃまた来まーす」
今度は忘れずに槍を持ち、ドアの所で谷愚痴に向き直った。
「あ、たにっち先輩、うまいものご馳走してくれる話、俺待っ...
「お、おう」
「それと、もう後輩でもなんでもない俺に、わ・ざ・わ・ざ電...
「お前…!話がややこしくなることを」
「ちょりーっす!」
くしゃくしゃの笑顔でケンタが出て行った。
「もーっ、たにやんのばかばかばかっ」
「ぐえっ」
泣きだした小重郎子に抱きすくめられ、肋骨がぎしぎしと音を...
「し、死んじゃう…じゃ、じゃあもう置いてかないって約束して...
苦し紛れに発した言葉が小重郎子の腕を緩めた。目を見開いて...
「今度置いてったらどうなるか知らないぜ?」
小重郎子が再び抱きついてきた。
「二度と離れないんだからねっ」
「あはは、たにやんの癖に生意気言うわね」
盾ママが笑う。ノブママが頷いて目を細めた。
「驚いたわ、しばらく会わないうちにたにやんも大人になった...
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
祝・特番決定!MTの未公開映像にwktk!
年末が待ちどおしいです。
#comment
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昨年末特番の大仙石鍋テレビ/ウツケBarノブ特別編
元後輩→元先輩+ウツケ3人衆
半生およびお可まちゃん注意です
>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
「そろそろ店、閉めちゃおうかなあ」
寂れたバーの片隅で、谷愚痴はため息を付いて時計を見上げた...
「俺も行きたかったなあ、ハワイ」
盾ママはともかく、恋人の小重郎子にまで大晦日に置いてけぼ...
こうなったらお一人様の女性客と思いっきり羽目を外してやろ...
置手紙一つ(と紋付袴の衣装)で任されたこの場末のバーにや...
ホステス同伴の戦国武将だの、一つのパフェをつつきあうヤン...
手伝いにと呼びつけた元後輩のケンタは、時代遅れの衣装を纏...
年越しライブがあるからとケンタが0時前に店を飛び出してから...
「あー今頃あの二人パイナップルとか食べてんのかなあ」
「ちょりーっす」
チャラい挨拶に驚いて入り口を見ると、ドアの隙間からにやけ...
「ケンタ?!お前、カウントダウンライブは?」
「終わったんで、急いで戻ってきちゃいましたー」
ギラギラしたピンクの衣装のまま満面の笑みでピストルの形状...
「ライブ短くない?って言うか打ち上げとかないわけ?」
「たにっち先輩に届けてもらった槍持って、ちゃんと歌って踊...
「こ、ことよろー」
手を掲げてくるケンタと、仕方なくカウンター越しにハイタッ...
残念ながら女性客ではなかったが、一人じゃないのはちょっと...
「酒飲む?」
「え、いいんすか」
「新年だしさ、特別に1杯だけな」
「マジっすか、じゃドンペリで」
「…お前な」
「うそっす、なんでもいいです」
片付けてしまった氷を取りに奥のキッチンへ向かう。
「もうウサギの被り物脱いじゃったんすね…可愛かったのに」
「え?被り物がなんて?」
戻った谷愚痴がグラスにウイスキーを注ぎ終わるのを待ってケ...
「カバみたいだったのに」
「なんでカバだよ!耳長かっただろ!どうみてもウサギだった...
カウンターに置いた水割りを引っ込めようとしたが、タッチの...
「冗談っすよ、いただきまーす」
美味そうにグラスを傾けるケンタをなんとも言えない気持ちで...
今は行方知れずとなったノブママに、このバーでこの後輩をど...
ぐだぐだだったあのケンタが真剣に自らの信念を語る日が来る...
「なんかさー、俺感動しちゃったよ、4人組に言ったあの”一度...
「4人組?あー天然健康商戦なんとかさん」
谷愚痴は思わずドアを見たが、キラキラした4人組が再び自己紹...
「あいつらもう戻ってこないっすよ、きっと」
「だな」
カウンターから出てケンタの隣へ座る。
「そういえばたにっち先輩、随分ご乱心でしたけど落ち着いた...
「何が?」
「そこのマネキンに濃厚なキッスかましてたじゃないっすか」
ケンタがカウンターの中に仁王立つ盾ママの着物を着たマネキ...
「何時間前の話だよ…それもう忘れてくんない?」
「忘れられるわけないっすよ、あんなキモチワルーイ放送事故...
「またそうやって傷つくことを・・・」
「マネキンとするキスより俺との方がいいと思いますよ」
「そりゃあまあそう…って、え?」
いきなり腕を引かれ、椅子から落ちかけてケンタの胸に倒れこ...
衣装の胸に付いた紅白の羽に顔を押し付けられて身動きできな...
「ぶふっ、羽が口に入るっ、スパンコールがちくちくする!」
「俺、メンバーに馴染めなくて、ちょっと壊れかけたこともあ...
「うん、わかったから。ちょっと…」
「けど、こんなちんちくりんなたにっち先輩だって元男な彼女...
「ちんちくりんってなんだよ!」
両肩を掴まれて体を起こされ眼鏡を外された。視界が滲んでぼ...
「今夜はどうしてもたにっち先輩に会いたくて、打ち上げ断っ...
ケンタがどんな顔をしているのかよく見えない。
「俺、たにっち先輩のこと」
顔に掛かるのはケンタの息なのか?
「ちょっ、何す」
ばーん!と背後でドアが開いた。
「たにやーん!あけおめー!」
「寂しかったでしょー!って、てめえ人の店で何やってんだこ...
盾ママのドスの利いた怒声に谷愚痴は竦みあがった。
慌ててケンタから取り戻した眼鏡を掛け直すと、首からレイを...
「ひどい…たにやん…。盾ママっ、あたしの刀どこ?ホトトギス...
「ちがっ、誤解だって!」
「一人じゃたにやんがかわいそうって小重郎子ちゃんが駄々こ...
「たにやんの浮気者~!!」
「わあああっ」
「ちょっと、あんたたち落ち着きなさいよみっともない」
ケンタを押し退けトイレに逃げ込もうとしていた谷愚痴は、聞...
「ケンタくんよね?」
気だるく柔らかな懐かしい声の主はにっこりと微笑んだ。
潔く刈り上げたボブスタイルに特徴のあるヒゲ。トレードマー...
「ええーっ!!のぶ、のぶっ」
「ノブママおひさしぶりっす、ケンタっす」
「ノブママ、このダサい人知ってるの?」
盾ママが驚いてノブママを見る。
「前に会ったことあるのよ。たにやんの後輩のケンタ君」
「後輩?」
「元後輩っす、いまは新しい業界でがんばってます」
「そう、よかったわ。とうとう自分の道を見つけたのね」
「うっす。…つーか、たにっち先輩、この小重郎子さん?元って...
よりによって旅行帰りの小重郎子はジーパンにアロハシャツに...
谷愚痴だって立派なホトトギスが付いたままだったのには驚い...
「えーっと、そのー、いつもはエビちゃんみたいな格好なんだ...
「俺ならヒゲないっすよ」
「え?そういう問題?」
「きーっ!ちょっとあんた!」
「小重郎子ちゃん落ち着いて」
「冗談っす、じゃまた来まーす」
今度は忘れずに槍を持ち、ドアの所で谷愚痴に向き直った。
「あ、たにっち先輩、うまいものご馳走してくれる話、俺待っ...
「お、おう」
「それと、もう後輩でもなんでもない俺に、わ・ざ・わ・ざ電...
「お前…!話がややこしくなることを」
「ちょりーっす!」
くしゃくしゃの笑顔でケンタが出て行った。
「もーっ、たにやんのばかばかばかっ」
「ぐえっ」
泣きだした小重郎子に抱きすくめられ、肋骨がぎしぎしと音を...
「し、死んじゃう…じゃ、じゃあもう置いてかないって約束して...
苦し紛れに発した言葉が小重郎子の腕を緩めた。目を見開いて...
「今度置いてったらどうなるか知らないぜ?」
小重郎子が再び抱きついてきた。
「二度と離れないんだからねっ」
「あはは、たにやんの癖に生意気言うわね」
盾ママが笑う。ノブママが頷いて目を細めた。
「驚いたわ、しばらく会わないうちにたにやんも大人になった...
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