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64-31
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#title(グリーン・ホーネット ブリットとカトー 「俺達に明...
緑蜂 社長×助手
>>1乙です。
半生注意。映画「緑蜂」より、社長と助手。やっぱり恋人未満。
二回に分けて投下します。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
退社後の自宅で、深夜のパトロールの前に腹ごしらえをしよう...
「約束ってなんだ。俺は聞いてないぞ」
「ブリシト、一昨日会社で言った筈だぞ。水曜の夜は予定がある...
「そうだったっけか?覚えてないな」
「真面目に聞いてなかったんだろ。君はあの時、レ/アのお尻に...
秘書の名を口にした相棒に、俺は疑惑を抱いた。以前にも友達...
「力ト-、誰と会うんだ。またトニーって奴か?」
「……いや、トニーじゃないよ。昔の仕事仲間」
「仕事って、ああ、車の」
「そう、修理工場の。久しぶりに一緒に飯を食おうって誘われて...
秘書とのデートの時に使った架空の友達の名前を出すと、相棒...
仕事仲間と会うという言葉には嘘はなさそうだが、それでもや...
「とか言って女に会うんじゃないのか、力ト-」
「いや、男ばっかり。四人で来るって言ってた」
「……お前、けっこう友達いるんだな」
そりゃいるよ、と相棒は呆れたように言ったが、こいつが友達...
公私問わず俺とくっついて行動してるんだから、まあ当然と言...
「ふうん。そいつらとどこで飯を食うんだ?」
「言ってもきっとわからないよ、君が行くような店じゃないから」
決めつけられたのがおもしろくなく、なおも問い質すと相棒は...
「な、わからないだろ。もう行くよ、時間に遅れそうだ。じゃあ...
「ああ、また明日」
ヘルメットを被った相棒は愛車に跨がり、エンジン音を唸らせ...
取り残された俺は、自分の部屋に入った。食事の支度が出来て...
暇を持て余し、書斎に移動してパソコンを開いてみたが、ホー...
何となく相棒が向かった店の名前を思い出し、綴りを打ち込ん...
その店の写真画像を眺めていると、急にあることが気になった。
あいつ、本当にここに向かったのか?また上手く俺を出し抜い...
異様にむしゃくしゃした気分になり、俺はパソコンを乱暴に閉...
数分後、俺は街に出て車を走らせていた。自分で運転するなん...
うちにあるやつで一番目立たなさそうな車を選んだが、マニュ...
ナビを頼りに、俺は目的の店に向かった。もしも相棒がそこに...
店近くの路上に駐車し、中の様子を伺った。何組か男ばかりの...
なるべく地味にと心がけて、ダサめのトレーナーにジーンズ、...
しかし尾行の緊張感は止まらず、顔が見えないように俯き加減...
途端にわっというような喧騒と煙草やコーヒーの匂いが、一気...
相棒を見つけた。一番奥のボックス席に、壁を背中にして座っ...
入り口からすぐの席に腰を落ち着けると、太った中年の女店員...
こんな店のコーヒーなんてろくでもない味に決まってるが、座...
車から持って来た新聞を読むフリをして顔を隠し、俺は相棒の...
相棒の両隣に二人、テーブルを挟んで向かいにも二人、合計五...
相棒の他にアジア系の男が一人いて、ひょっとしたらあれがス...
運ばれてきたコーヒーを一応啜ったが、やっぱりとても飲めた...
よく考えたら、ここに相棒がいるのを確かめたんだから、長居...
よっぽど気のおけない友人達なのか、相棒は常にない明るい表...
あいつあんな風に声を上げて笑うんだな、俺のジョークには大...
マズそうなハンバーガーなんか食いやがって、あんなのより俺...
次第にイライラした気分になり、いたたまれなくなった俺は席...
その拍子に手にしていた新聞が引っ掛かり、床に灰皿を落とし...
相棒も目線を寄越して来たのでひやりとしたが、それは一瞬の...
レジにいた女店員に、釣りはいらないと大目に金を渡して店を...
大股に歩き車に戻ると、判別がついた相棒を店の外から眺めた。
相変わらず話に花が咲いているようで、まだまだ帰る気配はな...
あいつ無用心だな、大事なバイクをこんなとこに置いといて、...
何となく帰る気になれないでいた俺は、居座る正当な理由を見...
店内と路上を交互に見張って一時間ちょっとが過ぎ、彼らはよ...
出て来た相棒に見つからないように、運転席にいる俺は頭を低...
バイクの側にたむろして、男達はまだ語らっていた。仲間の一...
どうやらこれから別の店に行くらしいが、奴は断ったらしい。
男達は手を振って歩き去り、相棒はそれを見送ってから、手に...
相棒は何も反応を示さず、バイクに跨がるとエンジンをかけた...
俺はキャップと眼鏡を外し、車のドアを開けて外に出た。相棒...
あいつどうして次の店に行かなかったんだ。きっと酒でも飲ん...
バイクがあるからか?いや、明日また仕事だからか。でも俺の...
きっと明日も朝から俺の屋敷に来て、車を運転して会社に向か...
待てよ、ってことは飲みに行けなかったのは、俺のせいになる...
思考がマイナスの方向に行きかけるのを感じて、俺は考えるの...
「……帰るか」
一人呟いてドアを開けようとしたが、不穏な空気を感じて後ろ...
いつの間に近付いたのか小汚い身なりをした若い男が三人、俺...
「よう兄さん、なかなかいい車に乗ってんな。服はダッセエけど...
「けっこう金持ってんだろ?俺達に貸してくんねえかな」
案の定タカって来たチンピラ達がウザくて、元々悪かった気分...
「うるせえ、とっとと失せろ!お前らみたいなゴミ野郎に、貸し...
威勢よく叫んでから、しまったと後悔した。今の俺はロスの夜...
素直に数百ドルも渡してやれば、こいつらは満足して引き下が...
道路には車が行き交い、往来にも通行人はぽつぽつといたが、...
「へええ、ずいぶんデカい口叩くじゃねえか。ゴミ野郎で悪かっ...
「いや、その……」
「気が変わったぜ。金もだが、その車も貸してくれよ」
「……悪かった!つい口が滑って。ほら、金ならやるから勘弁して...
財布から何枚か札を掴み差し出すと、チンピラはむしり取るよ...
「遅ぇんだよバーカ。その財布ごと寄越して、さっさと車から離...
「こいつ、俺らをなめやがって気にくわねえ。痛め付けてやろう...
「それで金も車もいただくと。なあ、最高に楽しいじゃねえか」
チンピラ達は汚い声でがなり立てて笑った。冷静になれ、と俺...
絶体絶命のピンチだ、どうするブリシト!
「彼から離れろ」
ふいに響いた静かな声の方向に、俺もチンピラ達も目をやった。
ヘルメットを抱え黒い革ジャンを纏った、紛れもない俺の相棒...
「なんだよ黄色いの!こいつ、お前の彼氏かよ?」
「引っ込んでな、お嬢ちゃん。俺らこの生意気な野郎に話がある...
相棒のおとなしそうな容貌に油断して、チンピラ達は奴をから...
「いいのか?後悔するぞ」
「うるせえぞ、何を後悔するってんだ!」
「目障りだ、こいつからやっちまえ!」
矛先を変えたチンピラ達は、相棒に向かって躍りかかった。
一瞬だった。
ナイフを振りかざした男の横っ面にヘルメットを叩き付け、懐...
返す体で最後の一人の鼻柱に強烈な裏拳を見舞うと、そいつが...
それがほんの数秒の出来事で、地面に倒れ伏しひざまずいて呻...
再びヘルメットを抱えた相棒は、チンピラが取り落とした銃を...
「まだやるか?」
「い、いや!もういい、悪かった!」
あたふたと走り去るチンピラ達を見送ると、相棒は近くのゴミ...
「ほら、君の金だろ」
「……あ、ああ、すまん」
手渡された札と、向き直った相棒の顔を交互に見つめていると...
「一体何をやってるんだ、ブリシト」
「何って……」
「君みたいなお坊ちゃんが一人で来るには、この辺りはけして安...
「そりゃあ……俺だってたまには、ドライブくらいするさ。うっか...
「白々しいぞ、ブリシト。店の中にいただろ」
「……気付いてたのか!」
気付かない訳ないだろ、と鼻で笑われて俺はうろたえた。バツ...
「君が入って来た時から気付いてたよ。外には見覚えのある車ま...
「……俺がいるのをわかってて、知らないふりをしてたのか」
「だって、声をかけたりしちゃ気まずいだろ?こっちも友達とい...
面倒、という言葉にカチンと来た俺の口調は、段々荒くなって...
「面倒なのに、帰ったと見せかけてわざわざ戻り、俺のピンチを...
「そりゃ、何事もなく君が帰れば僕も本当に帰ったけど、変な奴...
「そうかそうか。俺が一人じゃ何も出来ないアホのボンボンだか...
「よせよ、そんな言い方」
ムッとした相棒の表情に、これ以上はやめとけと俺の中の天使...
「うるさい!大体あんなクズ共に絡まれたのも、元をたどれば力...
「……そんなことだろうと思った。僕が嘘をついてレ/アと会って...
「確かにな。でも店を出てから彼女と会うかもしれないだろ。だ...
「ブリシト、いい加減にしろよ。疑いや嫉妬が過ぎるとみっとも...
俺の言い訳を真に受けた相棒は、眉をひそめてたしなめた。俺...
「友達、ね。よかったな、ごたいそうなお友達と、楽しくお食事...
「ブリシト……」
「コーヒーは泥水みたいでクソまずいし、お前らもあんなまずそ...
「おい、ブリシト。僕のことはともかく、友達を悪く言うな」
「怒ったか?本当のことじゃないか」
相棒は肩を怒らせて何かを言いかけたが、ふいに目を閉じ深く...
「君には最低かもしれないけど、同じ仕事をしていた頃に、僕は...
「……」
「自分達なりの楽しみ方をしてる人間に、一方的な価値観を押し...
「おい、力ト-……」
「今度こそ僕は帰るから、君もさっさと帰れ。安心しろ、会社に...
無表情でバイクの方へ歩いて行く相棒を眺めながら、俺は猛烈...
違うんだ、そんなつもりはなかった。傷付けるつもりじゃ……た...
このまま帰してはいけないと焦った俺は、足早に立ち去ろうと...
[][] PAUSE ピッ ◇⊂(・∀・;)チョット チュウダーン!
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緑蜂 社長×助手
>>1乙です。
半生注意。映画「緑蜂」より、社長と助手。やっぱり恋人未満。
二回に分けて投下します。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
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「約束ってなんだ。俺は聞いてないぞ」
「ブリシト、一昨日会社で言った筈だぞ。水曜の夜は予定がある...
「そうだったっけか?覚えてないな」
「真面目に聞いてなかったんだろ。君はあの時、レ/アのお尻に...
秘書の名を口にした相棒に、俺は疑惑を抱いた。以前にも友達...
「力ト-、誰と会うんだ。またトニーって奴か?」
「……いや、トニーじゃないよ。昔の仕事仲間」
「仕事って、ああ、車の」
「そう、修理工場の。久しぶりに一緒に飯を食おうって誘われて...
秘書とのデートの時に使った架空の友達の名前を出すと、相棒...
仕事仲間と会うという言葉には嘘はなさそうだが、それでもや...
「とか言って女に会うんじゃないのか、力ト-」
「いや、男ばっかり。四人で来るって言ってた」
「……お前、けっこう友達いるんだな」
そりゃいるよ、と相棒は呆れたように言ったが、こいつが友達...
公私問わず俺とくっついて行動してるんだから、まあ当然と言...
「ふうん。そいつらとどこで飯を食うんだ?」
「言ってもきっとわからないよ、君が行くような店じゃないから」
決めつけられたのがおもしろくなく、なおも問い質すと相棒は...
「な、わからないだろ。もう行くよ、時間に遅れそうだ。じゃあ...
「ああ、また明日」
ヘルメットを被った相棒は愛車に跨がり、エンジン音を唸らせ...
取り残された俺は、自分の部屋に入った。食事の支度が出来て...
暇を持て余し、書斎に移動してパソコンを開いてみたが、ホー...
何となく相棒が向かった店の名前を思い出し、綴りを打ち込ん...
その店の写真画像を眺めていると、急にあることが気になった。
あいつ、本当にここに向かったのか?また上手く俺を出し抜い...
異様にむしゃくしゃした気分になり、俺はパソコンを乱暴に閉...
数分後、俺は街に出て車を走らせていた。自分で運転するなん...
うちにあるやつで一番目立たなさそうな車を選んだが、マニュ...
ナビを頼りに、俺は目的の店に向かった。もしも相棒がそこに...
店近くの路上に駐車し、中の様子を伺った。何組か男ばかりの...
なるべく地味にと心がけて、ダサめのトレーナーにジーンズ、...
しかし尾行の緊張感は止まらず、顔が見えないように俯き加減...
途端にわっというような喧騒と煙草やコーヒーの匂いが、一気...
相棒を見つけた。一番奥のボックス席に、壁を背中にして座っ...
入り口からすぐの席に腰を落ち着けると、太った中年の女店員...
こんな店のコーヒーなんてろくでもない味に決まってるが、座...
車から持って来た新聞を読むフリをして顔を隠し、俺は相棒の...
相棒の両隣に二人、テーブルを挟んで向かいにも二人、合計五...
相棒の他にアジア系の男が一人いて、ひょっとしたらあれがス...
運ばれてきたコーヒーを一応啜ったが、やっぱりとても飲めた...
よく考えたら、ここに相棒がいるのを確かめたんだから、長居...
よっぽど気のおけない友人達なのか、相棒は常にない明るい表...
あいつあんな風に声を上げて笑うんだな、俺のジョークには大...
マズそうなハンバーガーなんか食いやがって、あんなのより俺...
次第にイライラした気分になり、いたたまれなくなった俺は席...
その拍子に手にしていた新聞が引っ掛かり、床に灰皿を落とし...
相棒も目線を寄越して来たのでひやりとしたが、それは一瞬の...
レジにいた女店員に、釣りはいらないと大目に金を渡して店を...
大股に歩き車に戻ると、判別がついた相棒を店の外から眺めた。
相変わらず話に花が咲いているようで、まだまだ帰る気配はな...
あいつ無用心だな、大事なバイクをこんなとこに置いといて、...
何となく帰る気になれないでいた俺は、居座る正当な理由を見...
店内と路上を交互に見張って一時間ちょっとが過ぎ、彼らはよ...
出て来た相棒に見つからないように、運転席にいる俺は頭を低...
バイクの側にたむろして、男達はまだ語らっていた。仲間の一...
どうやらこれから別の店に行くらしいが、奴は断ったらしい。
男達は手を振って歩き去り、相棒はそれを見送ってから、手に...
相棒は何も反応を示さず、バイクに跨がるとエンジンをかけた...
俺はキャップと眼鏡を外し、車のドアを開けて外に出た。相棒...
あいつどうして次の店に行かなかったんだ。きっと酒でも飲ん...
バイクがあるからか?いや、明日また仕事だからか。でも俺の...
きっと明日も朝から俺の屋敷に来て、車を運転して会社に向か...
待てよ、ってことは飲みに行けなかったのは、俺のせいになる...
思考がマイナスの方向に行きかけるのを感じて、俺は考えるの...
「……帰るか」
一人呟いてドアを開けようとしたが、不穏な空気を感じて後ろ...
いつの間に近付いたのか小汚い身なりをした若い男が三人、俺...
「よう兄さん、なかなかいい車に乗ってんな。服はダッセエけど...
「けっこう金持ってんだろ?俺達に貸してくんねえかな」
案の定タカって来たチンピラ達がウザくて、元々悪かった気分...
「うるせえ、とっとと失せろ!お前らみたいなゴミ野郎に、貸し...
威勢よく叫んでから、しまったと後悔した。今の俺はロスの夜...
素直に数百ドルも渡してやれば、こいつらは満足して引き下が...
道路には車が行き交い、往来にも通行人はぽつぽつといたが、...
「へええ、ずいぶんデカい口叩くじゃねえか。ゴミ野郎で悪かっ...
「いや、その……」
「気が変わったぜ。金もだが、その車も貸してくれよ」
「……悪かった!つい口が滑って。ほら、金ならやるから勘弁して...
財布から何枚か札を掴み差し出すと、チンピラはむしり取るよ...
「遅ぇんだよバーカ。その財布ごと寄越して、さっさと車から離...
「こいつ、俺らをなめやがって気にくわねえ。痛め付けてやろう...
「それで金も車もいただくと。なあ、最高に楽しいじゃねえか」
チンピラ達は汚い声でがなり立てて笑った。冷静になれ、と俺...
絶体絶命のピンチだ、どうするブリシト!
「彼から離れろ」
ふいに響いた静かな声の方向に、俺もチンピラ達も目をやった。
ヘルメットを抱え黒い革ジャンを纏った、紛れもない俺の相棒...
「なんだよ黄色いの!こいつ、お前の彼氏かよ?」
「引っ込んでな、お嬢ちゃん。俺らこの生意気な野郎に話がある...
相棒のおとなしそうな容貌に油断して、チンピラ達は奴をから...
「いいのか?後悔するぞ」
「うるせえぞ、何を後悔するってんだ!」
「目障りだ、こいつからやっちまえ!」
矛先を変えたチンピラ達は、相棒に向かって躍りかかった。
一瞬だった。
ナイフを振りかざした男の横っ面にヘルメットを叩き付け、懐...
返す体で最後の一人の鼻柱に強烈な裏拳を見舞うと、そいつが...
それがほんの数秒の出来事で、地面に倒れ伏しひざまずいて呻...
再びヘルメットを抱えた相棒は、チンピラが取り落とした銃を...
「まだやるか?」
「い、いや!もういい、悪かった!」
あたふたと走り去るチンピラ達を見送ると、相棒は近くのゴミ...
「ほら、君の金だろ」
「……あ、ああ、すまん」
手渡された札と、向き直った相棒の顔を交互に見つめていると...
「一体何をやってるんだ、ブリシト」
「何って……」
「君みたいなお坊ちゃんが一人で来るには、この辺りはけして安...
「そりゃあ……俺だってたまには、ドライブくらいするさ。うっか...
「白々しいぞ、ブリシト。店の中にいただろ」
「……気付いてたのか!」
気付かない訳ないだろ、と鼻で笑われて俺はうろたえた。バツ...
「君が入って来た時から気付いてたよ。外には見覚えのある車ま...
「……俺がいるのをわかってて、知らないふりをしてたのか」
「だって、声をかけたりしちゃ気まずいだろ?こっちも友達とい...
面倒、という言葉にカチンと来た俺の口調は、段々荒くなって...
「面倒なのに、帰ったと見せかけてわざわざ戻り、俺のピンチを...
「そりゃ、何事もなく君が帰れば僕も本当に帰ったけど、変な奴...
「そうかそうか。俺が一人じゃ何も出来ないアホのボンボンだか...
「よせよ、そんな言い方」
ムッとした相棒の表情に、これ以上はやめとけと俺の中の天使...
「うるさい!大体あんなクズ共に絡まれたのも、元をたどれば力...
「……そんなことだろうと思った。僕が嘘をついてレ/アと会って...
「確かにな。でも店を出てから彼女と会うかもしれないだろ。だ...
「ブリシト、いい加減にしろよ。疑いや嫉妬が過ぎるとみっとも...
俺の言い訳を真に受けた相棒は、眉をひそめてたしなめた。俺...
「友達、ね。よかったな、ごたいそうなお友達と、楽しくお食事...
「ブリシト……」
「コーヒーは泥水みたいでクソまずいし、お前らもあんなまずそ...
「おい、ブリシト。僕のことはともかく、友達を悪く言うな」
「怒ったか?本当のことじゃないか」
相棒は肩を怒らせて何かを言いかけたが、ふいに目を閉じ深く...
「君には最低かもしれないけど、同じ仕事をしていた頃に、僕は...
「……」
「自分達なりの楽しみ方をしてる人間に、一方的な価値観を押し...
「おい、力ト-……」
「今度こそ僕は帰るから、君もさっさと帰れ。安心しろ、会社に...
無表情でバイクの方へ歩いて行く相棒を眺めながら、俺は猛烈...
違うんだ、そんなつもりはなかった。傷付けるつもりじゃ……た...
このまま帰してはいけないと焦った俺は、足早に立ち去ろうと...
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