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61-395
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#title(鬼切丸 幻雄×少年)
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )※ED後、後藤と幻雄と鬼切が組んで...
「きゃははははは!」
「お前が成人なんて早いんだよ!」
「死んじゃえバーカ!!」
痛いよぉ…痛いよぉ…せっかくお母さんが買ってくれたお着物が...
青い着物を着た少女が、髪の毛を掴まれ蹴られている。
何度も何度も、住宅街から少しはなれたこの夜の公園で蹴られ...
苛めている三人のうち二人は女の子だった。
なきながら殴られ蹴られ、苛められているうち、もう何時間そ...
ついには動かなくなり、ごろんと桜の木下に転がった。
「あ…ちょっとやばいんじゃない?ねえ、萌?茂?」
顔色を悪くさせて今更ながら、その子に触れた。その子は、鼻...
「やだ、ねえ真紀子、こいつ埋めちゃおう…」
萌と呼ばれる着物姿の女が言った。
ちょうど木に立てかけられてあった、スコップを持って穴を掘...
許さない許さない許さない
そして何度も繰り返す、成人の儀式。
八年後
その公園には鬼がいるという。
供養されない死体は八年経つと、鬼になるという。
「美咲、早く帰ってきなさいよー!」
「うん、分かってるよ」
美咲は呼ばれた女の子は、明日成人式だった。
公園のベンチに座って、夜空を見上げる。足をぶらぶらと揺ら...
「明日で成人式かー…」
明日で成人式なの。
「え?」
誰かが何処からか、自分の言葉をなぞった気がして、美咲は耳...
成人式なんだあ。
それは自分が座っているベンチの背後から聞こえた気がした。
と、凄まじいまでの負のエネルギーを感じて、そろりと後ろを...
そこにいたのは…
泣いている、女物の着物を着た鬼、だった。
「ねえ鬼切丸、幻雄」
後藤が一枚の写真を手に、二人に話しかけた。
鬼切丸は、刀を手に、ソファに座っていた。一匹狼だった鬼切...
その横で、幻雄が鬼切丸の髪に口付けしている。嫌なことにこ...
「こらそこの変態二人」
「?」
「なんだよ、後藤。また鬼がらみか」
鬼の事件を追いすぎるあまり、鬼切丸に刀によって刻印を刻ま...
裏僧伽となってしまった、一体何百年生きているかわからない...
そして、純潔の鬼、鬼切丸の少年。外見は普通の人間と変わら...
「変態っていわれて反応するのもどうかと思うわよ、あんたた...
写真には女性の足と見られる部分が写っていた。そこには、二...
それが、鬼によるものだと、三人は一瞬で判断が付いた。
「A市なんて隣じゃねーか」
ひょいと写真をつまみ上げ、その写真を覗く。少年も、その写...
「鬼による爪あとか…」
少年がつぶやいた。
じっと写真を見つめながら、一方で抱き付かれたり何なり甘や...
「そうなの。鬼がいた、鬼が出たって泣いていたらしいわ」
「後藤、鬼切。俺は腹が減ってるからこの鬼食ってもいいか?」
「かまやしないわ」
「最近の鬼がらみの事件、てめぇに最後は預けてばかりじゃね...
少年がすねた口調で言う。
どうせ鬼を狩るなら、とどめも刺したい鬼心。
「仕方ないだろ、鬼が最高の飯なんだから」
その一方で、A市。
萌、真紀子、茂の三人は、同窓会に出席していた。
あの公園から少しはなれたところに位置する居酒屋である。
何かも、あの罪の一夜さえ忘れて、楽しそうに喋っていた。
「そういえばさー」
誰かが話を振った。
「ん?」
「あの子、何ていったっけ。ほら、成人式の日にいなくなった...
途端、三人の顔色が変わった。
あの成人式の日、三人で殺して埋めてしまったあの子。名前は…
柚子。
「そうそう、噂といえばさー、あの近くの公園、最近鬼が出る...
柚子を殺したあの公園だ!!
ふと、柚子に死に際に引っかかれたところがうずく。
「やめてよ!!気味悪い話!!」
真紀子がヒステリックにわめく。
「そうだよ、こんな所にも来てない人の話やめようよぉ…」
萌もビクビクとした態度になって、その話をそらすように促す。
「それならさ、こんな話は?怖い話には正義のお話ー」
「正義?」
茂がビールを飲み干す。
あの一夜のことを急激に思い出した。そして身震いした。
あの日以外にも、いつも三人は柚子を苛めては楽しんでいた。...
柚子は常に三人の視線から逃れるようにしていたが、成人式の...
だが八年。
八年もあれば、時効だ。それに、死体はまだ見つけられていな...
「そうそう、歯には歯を、鬼には鬼を。鬼を切る鬼がいるんだ...
その言葉の直後、ドン!と思いっきり机を叩く音が響き、同時...
その突然の、それも怒りをあらわにした音に、一同は凍りつい...
机を叩いたのは、真紀子だった。
そう、いつも茂とともに率先して柚子を苛めていた。
「やめようっつってんでしょ!!どうせ作り話よ、鬼のことも、...
「ま、真紀子…待ってよ!」
萌もコートとかばんを慌ててとると、すぐに真紀子の後をつい...
確か真紀子と萌の帰り道には必ず、あの公園を通るはず…。
「この公園に鬼が出る?全く、嘘はやめてほしいわ、確かにそ...
ややアルコールが回っている。
ふらりとしながら、萌が体を支えて、真紀子と萌は公園へ入っ...
酔い覚ましをしなければ。
柚子を埋めてしまった、その桜の木の前にあるベンチに座る。
なんとなく気持ち悪いが、このベンチに不思議と誘われた。
冷たい風が心地いい。頭にまで血が上っていたので、酔い覚...
「ひ…」
萌が、ベンチから離れた。
そしてあとずさって、何か恐ろしいものでも見たかのように…い...
「?どうしたの、萌」
ねえ、振袖綺麗?
「!」
私成人してないの、成人式を迎えた日に死んじゃったの。
声を機械で巻いたみたいに、ゆっくりとした声が響いた。
ねぇ、ねぇ、萌ちゃん、真紀子ちゃん…お着物がね、泥で汚され...
「な、何この声…」
「真紀子、後ろ!!」
もえががたがたと震えて座りこんでいる。
そこに、茂が通りかかった。
真紀子の背後には、振袖をきた巨大な影が、二本の角を持った...
茂が腕を引っ張っていなければ、確実にその首は。
萌と真紀子の腕を引っ張って、茂は公園から離れる。
「何、何、なんなのあれ!?」
「早く、早く逃げようよ!!」
しかし三人が公園から離れると、影はすっと消えた。
そして誰もいなくなった公園を見下ろす影が二つ。公園の隣に...
「よう、鬼切、見たか、あの三人が狙いのようだな」
「…振袖を着た鬼、か…」
屋根まで届く桜の木の枝をぽきりと折る。
今は全く葉も花も実もないが、そこから聞こえるのは確かに誰...
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )毎度お世話になってます!続く。
#comment
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#title(鬼切丸 幻雄×少年)
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )※ED後、後藤と幻雄と鬼切が組んで...
「きゃははははは!」
「お前が成人なんて早いんだよ!」
「死んじゃえバーカ!!」
痛いよぉ…痛いよぉ…せっかくお母さんが買ってくれたお着物が...
青い着物を着た少女が、髪の毛を掴まれ蹴られている。
何度も何度も、住宅街から少しはなれたこの夜の公園で蹴られ...
苛めている三人のうち二人は女の子だった。
なきながら殴られ蹴られ、苛められているうち、もう何時間そ...
ついには動かなくなり、ごろんと桜の木下に転がった。
「あ…ちょっとやばいんじゃない?ねえ、萌?茂?」
顔色を悪くさせて今更ながら、その子に触れた。その子は、鼻...
「やだ、ねえ真紀子、こいつ埋めちゃおう…」
萌と呼ばれる着物姿の女が言った。
ちょうど木に立てかけられてあった、スコップを持って穴を掘...
許さない許さない許さない
そして何度も繰り返す、成人の儀式。
八年後
その公園には鬼がいるという。
供養されない死体は八年経つと、鬼になるという。
「美咲、早く帰ってきなさいよー!」
「うん、分かってるよ」
美咲は呼ばれた女の子は、明日成人式だった。
公園のベンチに座って、夜空を見上げる。足をぶらぶらと揺ら...
「明日で成人式かー…」
明日で成人式なの。
「え?」
誰かが何処からか、自分の言葉をなぞった気がして、美咲は耳...
成人式なんだあ。
それは自分が座っているベンチの背後から聞こえた気がした。
と、凄まじいまでの負のエネルギーを感じて、そろりと後ろを...
そこにいたのは…
泣いている、女物の着物を着た鬼、だった。
「ねえ鬼切丸、幻雄」
後藤が一枚の写真を手に、二人に話しかけた。
鬼切丸は、刀を手に、ソファに座っていた。一匹狼だった鬼切...
その横で、幻雄が鬼切丸の髪に口付けしている。嫌なことにこ...
「こらそこの変態二人」
「?」
「なんだよ、後藤。また鬼がらみか」
鬼の事件を追いすぎるあまり、鬼切丸に刀によって刻印を刻ま...
裏僧伽となってしまった、一体何百年生きているかわからない...
そして、純潔の鬼、鬼切丸の少年。外見は普通の人間と変わら...
「変態っていわれて反応するのもどうかと思うわよ、あんたた...
写真には女性の足と見られる部分が写っていた。そこには、二...
それが、鬼によるものだと、三人は一瞬で判断が付いた。
「A市なんて隣じゃねーか」
ひょいと写真をつまみ上げ、その写真を覗く。少年も、その写...
「鬼による爪あとか…」
少年がつぶやいた。
じっと写真を見つめながら、一方で抱き付かれたり何なり甘や...
「そうなの。鬼がいた、鬼が出たって泣いていたらしいわ」
「後藤、鬼切。俺は腹が減ってるからこの鬼食ってもいいか?」
「かまやしないわ」
「最近の鬼がらみの事件、てめぇに最後は預けてばかりじゃね...
少年がすねた口調で言う。
どうせ鬼を狩るなら、とどめも刺したい鬼心。
「仕方ないだろ、鬼が最高の飯なんだから」
その一方で、A市。
萌、真紀子、茂の三人は、同窓会に出席していた。
あの公園から少しはなれたところに位置する居酒屋である。
何かも、あの罪の一夜さえ忘れて、楽しそうに喋っていた。
「そういえばさー」
誰かが話を振った。
「ん?」
「あの子、何ていったっけ。ほら、成人式の日にいなくなった...
途端、三人の顔色が変わった。
あの成人式の日、三人で殺して埋めてしまったあの子。名前は…
柚子。
「そうそう、噂といえばさー、あの近くの公園、最近鬼が出る...
柚子を殺したあの公園だ!!
ふと、柚子に死に際に引っかかれたところがうずく。
「やめてよ!!気味悪い話!!」
真紀子がヒステリックにわめく。
「そうだよ、こんな所にも来てない人の話やめようよぉ…」
萌もビクビクとした態度になって、その話をそらすように促す。
「それならさ、こんな話は?怖い話には正義のお話ー」
「正義?」
茂がビールを飲み干す。
あの一夜のことを急激に思い出した。そして身震いした。
あの日以外にも、いつも三人は柚子を苛めては楽しんでいた。...
柚子は常に三人の視線から逃れるようにしていたが、成人式の...
だが八年。
八年もあれば、時効だ。それに、死体はまだ見つけられていな...
「そうそう、歯には歯を、鬼には鬼を。鬼を切る鬼がいるんだ...
その言葉の直後、ドン!と思いっきり机を叩く音が響き、同時...
その突然の、それも怒りをあらわにした音に、一同は凍りつい...
机を叩いたのは、真紀子だった。
そう、いつも茂とともに率先して柚子を苛めていた。
「やめようっつってんでしょ!!どうせ作り話よ、鬼のことも、...
「ま、真紀子…待ってよ!」
萌もコートとかばんを慌ててとると、すぐに真紀子の後をつい...
確か真紀子と萌の帰り道には必ず、あの公園を通るはず…。
「この公園に鬼が出る?全く、嘘はやめてほしいわ、確かにそ...
ややアルコールが回っている。
ふらりとしながら、萌が体を支えて、真紀子と萌は公園へ入っ...
酔い覚ましをしなければ。
柚子を埋めてしまった、その桜の木の前にあるベンチに座る。
なんとなく気持ち悪いが、このベンチに不思議と誘われた。
冷たい風が心地いい。頭にまで血が上っていたので、酔い覚...
「ひ…」
萌が、ベンチから離れた。
そしてあとずさって、何か恐ろしいものでも見たかのように…い...
「?どうしたの、萌」
ねえ、振袖綺麗?
「!」
私成人してないの、成人式を迎えた日に死んじゃったの。
声を機械で巻いたみたいに、ゆっくりとした声が響いた。
ねぇ、ねぇ、萌ちゃん、真紀子ちゃん…お着物がね、泥で汚され...
「な、何この声…」
「真紀子、後ろ!!」
もえががたがたと震えて座りこんでいる。
そこに、茂が通りかかった。
真紀子の背後には、振袖をきた巨大な影が、二本の角を持った...
茂が腕を引っ張っていなければ、確実にその首は。
萌と真紀子の腕を引っ張って、茂は公園から離れる。
「何、何、なんなのあれ!?」
「早く、早く逃げようよ!!」
しかし三人が公園から離れると、影はすっと消えた。
そして誰もいなくなった公園を見下ろす影が二つ。公園の隣に...
「よう、鬼切、見たか、あの三人が狙いのようだな」
「…振袖を着た鬼、か…」
屋根まで届く桜の木の枝をぽきりと折る。
今は全く葉も花も実もないが、そこから聞こえるのは確かに誰...
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