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61-12
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#title(三匹が斬る! 殿様×千石 「続続・じゃじゃ馬ならし ...
>>1乙です。
前スレに投下した物の続きで、時代劇「参匹がKILL!」より、素浪...
殿様は後半まで出番がなく、仙石が大変気の毒な目に合ってま...
暴力とレイープ描写あり。
えらい長いので、四回に分けて投下します。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
そろそろ陽も落ちようかという夕暮れ時、九慈真之介は、歩く...
近付くと小綺麗な身なりのふたりの少女がしゃがみ込んで、熱...
真之介の目は、小ぶりな地蔵の前に置かれた供え物にくぎづけ...
昨夜から水しか口にしていない身には、その白い二つの握り飯...
喉から手が出るほど欲しかったが、いたいけな娘達を押しのけ...
すると視線に気付いたのか、少女達が後ろを振り向いた。
どちらも十くらいの年頃で、なかなか可憐な顔立ちをしていた。
真之介は慌てて、ごまかすように咳ばらいをした。
「う、こほん。嬢ちゃん達、もう日が暮れるぞ。お祈りは感心だ...
言い終わると同時に、盛大に腹の虫が鳴き声を上げた。
見上げる少女達はぽかんとし、それから顔を見合わせてくすく...
真っ赤になった真之介はいたたまれず、早足でその場から逃げ...
しばらくしたら引き返して、少女達が去ってからあの握り飯を...
振り向くと先ほどの娘達が立っており、ひとりは竹の皮の包み...
「あのねお侍さん、お地蔵様がね、もうわしはお腹いっぱいだか...
娘は笑って握り飯の包みを差し出した。
真之介は胸が熱くなったが、何食わぬ顔をして受け取った。
「そうかぁ、お地蔵様から頼まれたんじゃ、しかたない。こいつ...
娘達は花が咲いたように笑い、真之介も笑い返した。
「じゃあね、おじさん」
「あたし達、帰るからね」
「おう、気をつけてな」
娘達は手を振り、地蔵堂から宿場へと連なる道を下って行った。
手を繋いで坂を降りて行くふたりの後ろ姿を見送って、真之介...
少女達の心遣いに感謝し早速握り飯を頬張った。二つ目を半分...
胸騒ぎを感じて、握り飯を持ったまま坂道を駆け下りた。
「助けて!誰か、助けてぇっ」
「離してよ、離してったらっ」
声の方角を見下ろすと街道を外れた林の中に、泣き叫ぶ少女達...
「……かどわかしかっ」
真之介は愛刀に左手をかけ、猪の如く猛然と走った。
男は三人。いかにもごろつきの、腰帯に長脇差をぶち込んだふ...
真之介は狙いを定め、持っていた握り飯を手前の男の後頭部に...
命中して怯み振り返ったところに刀を抜き放ち、逆袈裟に斬り...
「ぎゃあっ!」
「な、なんだ貴様はっ」
泡を食った浪人が駆け付ける前に、すかさずもうひとりの少女...
長脇差を抜く暇も少女を盾にする間もなく、男は真之介の刃に...
「お前達、早く行け!振り返らずに走れっ!」
真之介は浪人と睨み合いながら、少女達に怒鳴った。
地面にへたり込んでいたふたりは我に返り、手を取り合って駆...
逃げ去る姿を横目で確かめ、真之介は安堵して目の前の浪人に...
「おい、おめえ、死ぬぞ。やめとけ」
「う、うるさい!死ぬのは貴様のほうだっ」
「そうかい。それじゃまあ、しかたねえな」
刀を肩に担いで不敵に笑い、じりじりと間合いを詰めると、焦...
気合い一閃、真之介の刀が鋭く唸りを上げ、浪人の胴を薙ぎ払...
ふうっと息をつき袴で血を拭うと、真之介は抜き身を下げたま...
震える男の鼻に刀を突き付け、低い声で脅しをかけた。
「おい、てめえらあの娘達を掠って、岡場所にでも売っ払うつも...
「ひ、ひええっ!」
「……だが、腰抜かしてる野郎を斬っても、おもしろくねえ。立て...
青ざめた男は立とうとしたが、真之介に怯えて脚に力が入らな...
「……さっさとしろ、この野郎!」
いらついた真之介はまた怒鳴り、刀を喉に押し当てた。
すると背後から、尋常でない気配を感じた。当てた刀を離さず...
「そこまでだ。そいつを、返してもらおう」
気配の主は、真之介と同じか少し若い年頃で背が高く、袴を身...
無表情で抑揚なく語りかけ、腰の刀は鞘に納めたままだが、全...
先ほど斬ったのとは違いこいつは出来る、と睨み付ける真之介...
すると後ろにはもうひとり大柄なやくざ風の男がおり、両の腕...
しまった、と真之介は舌打ちし、浪人に条件を持ち掛けた。
「よかろう、その子らを離せ。こいつと交換だ」
「いや、交換はしない。返さんなら、娘を殺すまでだ」
「……なにぃ?そしたら、こいつを斬るぜ!それでもいいのかっ」
「どじを踏んだそいつの自業自得だからな、俺達は構わん。だが...
「……!」
「刀を捨てろ」
浪人は刀の切っ先が届く距離まで近付き、真之介に決断を迫っ...
断ればこの男は迷いもなく娘達を殺すだろうと、静かな口調の...
がしゃりと地面に落ちたそれを座り込んでいた男が拾い、真之...
「こ、このさんぴん、ぶっ殺してやる!」
「待て、殺すな。こいつは、俺の獲物だ」
浪人が更に真之介に近付き、いきり立つ男を止めた。
少女達を捕らえた男もそちらに歩こうとしたその時、真之介に...
「うわあっ!」
慌てた男が娘の頭を抑えると、もうひとりの娘が腕から離れた。
「逃げて、おたみちゃん!早くっ」
男の顔を引っかき殴り暴れながら、噛み付いた娘は必死に叫ん...
「くっそう、あのガキ!」
「あの娘はもういい、ほうっておけ」
娘を取り押さえた男が追おうとするのを、浪人が制した。
刀を当てられた上に、後ろを向いていても浪人には隙がなく、...
「先生よ、早いとここいつを殺してずらからねえと、まずいんじ...
怪我をした男が息を荒げて質すと、浪人は首を横に振った。
「いや、駄目だ。こいつは殺さん。俺が連れていく」
あくまで譲らない浪人を真之介が訝しく思っていると、娘を捕...
「まぁた、旦那の悪い病気かい。全く、付き合い切れねえぜ」
「付き合えとは言わんが、邪魔は許さん。さもなきゃ、手を引く...
怪我をした男はため息をついて、諦めて喚いた。
「わかった、わかったよ。その代わり、先生が運んでおくんなせ...
「任せておけ。では行くとするか」
頷くと浪人は真之介の背後に回り、ひらめかせた手刀で後頭部...
おじさん、おじさんと泣き叫ぶ娘の声が耳に響き、やがて意識...
左の頬に衝撃と痛みを感じて目が覚めた。
せわしく瞬きをして顔を振った真之介は、後ろ手に縛られて板...
袴を剥がされ着流しの格好になっているのを不思議に思ってい...
「起きやがったな、この野郎」
「おめえにぶった斬られて殺された仲間と、この傷の怨み、晴ら...
真之介を見下ろして、ふたりの男がにやにやと笑っていた。
熊のようにがっしりした大柄な奴は娘に噛み付かれていた男、...
暗い室内には祭壇らしきものがあり、二本の蝋燭がじりじりと...
仰向けに転がって周りを見渡した真之介は、どうやら古い荒れ...
ふと、この男達に捕まった娘のことを思い出した。
「聞いてんのか、てめえ!」
熊男が喚いて、横腹を蹴り付けた。痛みに顔を歪めながらも、...
「お、おい、あの子はどうしたっ」
「……安心しろ、ここにいる」
答えたのは、円い柱にもたれかかり、刀を抱えて座っているあ...
ほっと息をついた真之介を見て、浪人は言葉を続けた。
「心配せんでも、この娘は大事な金づるだ。傷付けはせんよ」
「……本当だなっ」
「本当だ。だがお前は、そうもいかん。俺としては不本意だが、...
「なぁにが不本意だい。こいつは元気過ぎるから、いたぶって力...
「まあ、言われなくってもこちとら、もちろんそのつもりだけど...
熊男が呆れたように呟き、下卑た笑いを浮かべた狐男が真之介...
「ほどほどにして、やり過ぎるなよ。顔にはあまり、傷を付ける...
「へいへい、わかってますって」
「さんぴん、思い知れ!」
狐男が真之介の顎下に拳を叩き込んだ。
どうと床に倒れ込んだ背中を、熊男が思いきり踏みつけた。
「……っ!」
真之介は歯を食いしばり、声を堪えた。痛め付けられる様を見...
「やめてえ!おじちゃんを、いじめないでっ」
ふたりの男は高笑いし、ますます真之介を殴っては蹴りつけた...
「だ、大丈夫だ嬢ちゃん!おじさんが必ず、こいつらをやっつけ...
「けっ、ほざくな!この野郎っ」
「やれるもんなら、やってみやがれ!ひゃははっ」
更に激しさを増した私刑の恐ろしい光景に娘は耐え切れず、涙...
浪人は眠ったかのように、じっと動かなかった。
気の済んだらしいふたりの男は真之介から離れると、隣の部屋...
全身から力が抜け、横たわって荒く息をつく真之介の目に、刀...
浪人は真之介の横に膝をつくと、やけに優しげな口調で語りか...
「だいぶ、やられたな」
「……ふん、さぞかし、おもしろかったろうな。それで最後の仕上...
「いずれはそうなる。だが、今はまだそうはせん」
「なんだと?なぜだ」
「お前が、気に入ったからさ」
浪人はややかがんで、真之介に顔を近付けた。
間近で見る浪人は弓形の眉と切れ長の目、高い鼻梁に彫りの深...
伸ばした月代ごと纏めた髪を髷にし、額に垂れた乱れ髪が秀麗...
こいつは黙っていても女にもてるだろうなと、真之介は自分の...
だが浪人を包む冷たい空気は他人を寄せ付けないところがあり...
なぜ今兵四郎のことなどを考えるのかと、心中で自分に驚いて...
次の瞬間、唇を塞がれた。目を剥いた真之介は、浪人に口を吸...
必死で顔を振り口を閉じようとしたが、浪人の手が顎と首を強...
浪人がやっと唇を離した一瞬の隙に、残る力を振り絞り頭突き...
「……っ!」
「ざ、ざまみろ!ふざけ、やがって」
はあはあと息を乱し悪態をつく真之介を、額を押さえながら浪...
「まだ、元気があり余ってるようだな」
呟いて不気味に笑うと脇差を抜き放ち、真之介の左肩にいきな...
「……うあぁっ!」
「急所は外した、死ぬことはない」
たまらず悲鳴を上げた身体から脇差を引き抜き、真之介の着物...
新たな痛みに心臓はどくどくと早鐘を打ち、脂汗が全身から吹...
「これでじっくり、かわいがってやれる」
「はあっ、な、何を……てめえ、何のつもりだっ」
「お前を、抱くのよ」
「……!たわけたこと、抜かすなっ」
意外な言葉にうろたえる真之介を見下ろして、浪人は懐に手を...
「こいつは、通和散だ。お前も知ってるだろう」
「……て、てめえ、まさか、本気か」
浪人はまた笑い、真之介の着物に手をかけた。真之介は焦り身...
裾を割って下帯を外し脚を開かせると、浪人は器用に片手で包...
浪人は液体を指に塗り込めた。そしてぬるつく中指の先を、裾...
「……や、やめろ、馬鹿野郎っ」
「震えているのか。大丈夫だ、俺はこう見えて、なかなか上手い...
笑うと、ぐっと指を押し入れた。真之介の身体は竦み逃げを打...
「う、くっ……!」
「ほう、こりゃあ……意外だな」
探るような指のうごめきに声を殺して耐える真之介に、浪人は...
「お前、男の味を知っているな。それも昔じゃない、先頃抱かれ...
「……!」
真っ赤になり顔を逸らした真之介に、浪人は淫猥な視線を注い...
「お前の念友は、上手いのか?お前のような男が脚を開くほど、...
こんな奴に何も答えたくはない、答えるものかと、真之介は唇...
「まあ、いい。俺がそいつの味など、忘れさせてやるさ」
浪人は指を増やし、くちゅくちゅと音をさせて真之介を指で犯...
嫌でたまらないのに、擦られた刺激に身体は鮮やかに反応を示...
浪人は真之介自身をも揉みしだき、指をまた増やした。必死で...
わななく秘所に切っ先をあてがうと、掌に残った液体を幹に擦...
ずるり、と入り込んだもののおぞましさに、真之介は血が滲む...
全てを納めると、休む間もなく浪人は動き出した。
「……っ、う、ぐっ……!」
「いいぞ、いい具合だ。そういえば、お前の名を聞いてなかった...
「うる、せえっ……!ふ、うぅ……っ」
「そうか、残念だ」
浪人の性技は確かに巧みで、的確に感じるところを突かれた。
耐え切れずかすれた声を漏らす真之介は、犯されながらも沸き...
浪人は笑いながら動きを早めては緩やかにして、締め付けの心...
気が狂いそうな思いで、真之介は床に頬を強く押し付けた。
暗い室内には獣じみた荒い呼吸とかすかな喘ぎが満ち、片隅に...
[][] PAUSE ピッ ◇⊂(・∀・;)チョット チュウダーン!
次回に続きます。
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#title(三匹が斬る! 殿様×千石 「続続・じゃじゃ馬ならし ...
>>1乙です。
前スレに投下した物の続きで、時代劇「参匹がKILL!」より、素浪...
殿様は後半まで出番がなく、仙石が大変気の毒な目に合ってま...
暴力とレイープ描写あり。
えらい長いので、四回に分けて投下します。
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そろそろ陽も落ちようかという夕暮れ時、九慈真之介は、歩く...
近付くと小綺麗な身なりのふたりの少女がしゃがみ込んで、熱...
真之介の目は、小ぶりな地蔵の前に置かれた供え物にくぎづけ...
昨夜から水しか口にしていない身には、その白い二つの握り飯...
喉から手が出るほど欲しかったが、いたいけな娘達を押しのけ...
すると視線に気付いたのか、少女達が後ろを振り向いた。
どちらも十くらいの年頃で、なかなか可憐な顔立ちをしていた。
真之介は慌てて、ごまかすように咳ばらいをした。
「う、こほん。嬢ちゃん達、もう日が暮れるぞ。お祈りは感心だ...
言い終わると同時に、盛大に腹の虫が鳴き声を上げた。
見上げる少女達はぽかんとし、それから顔を見合わせてくすく...
真っ赤になった真之介はいたたまれず、早足でその場から逃げ...
しばらくしたら引き返して、少女達が去ってからあの握り飯を...
振り向くと先ほどの娘達が立っており、ひとりは竹の皮の包み...
「あのねお侍さん、お地蔵様がね、もうわしはお腹いっぱいだか...
娘は笑って握り飯の包みを差し出した。
真之介は胸が熱くなったが、何食わぬ顔をして受け取った。
「そうかぁ、お地蔵様から頼まれたんじゃ、しかたない。こいつ...
娘達は花が咲いたように笑い、真之介も笑い返した。
「じゃあね、おじさん」
「あたし達、帰るからね」
「おう、気をつけてな」
娘達は手を振り、地蔵堂から宿場へと連なる道を下って行った。
手を繋いで坂を降りて行くふたりの後ろ姿を見送って、真之介...
少女達の心遣いに感謝し早速握り飯を頬張った。二つ目を半分...
胸騒ぎを感じて、握り飯を持ったまま坂道を駆け下りた。
「助けて!誰か、助けてぇっ」
「離してよ、離してったらっ」
声の方角を見下ろすと街道を外れた林の中に、泣き叫ぶ少女達...
「……かどわかしかっ」
真之介は愛刀に左手をかけ、猪の如く猛然と走った。
男は三人。いかにもごろつきの、腰帯に長脇差をぶち込んだふ...
真之介は狙いを定め、持っていた握り飯を手前の男の後頭部に...
命中して怯み振り返ったところに刀を抜き放ち、逆袈裟に斬り...
「ぎゃあっ!」
「な、なんだ貴様はっ」
泡を食った浪人が駆け付ける前に、すかさずもうひとりの少女...
長脇差を抜く暇も少女を盾にする間もなく、男は真之介の刃に...
「お前達、早く行け!振り返らずに走れっ!」
真之介は浪人と睨み合いながら、少女達に怒鳴った。
地面にへたり込んでいたふたりは我に返り、手を取り合って駆...
逃げ去る姿を横目で確かめ、真之介は安堵して目の前の浪人に...
「おい、おめえ、死ぬぞ。やめとけ」
「う、うるさい!死ぬのは貴様のほうだっ」
「そうかい。それじゃまあ、しかたねえな」
刀を肩に担いで不敵に笑い、じりじりと間合いを詰めると、焦...
気合い一閃、真之介の刀が鋭く唸りを上げ、浪人の胴を薙ぎ払...
ふうっと息をつき袴で血を拭うと、真之介は抜き身を下げたま...
震える男の鼻に刀を突き付け、低い声で脅しをかけた。
「おい、てめえらあの娘達を掠って、岡場所にでも売っ払うつも...
「ひ、ひええっ!」
「……だが、腰抜かしてる野郎を斬っても、おもしろくねえ。立て...
青ざめた男は立とうとしたが、真之介に怯えて脚に力が入らな...
「……さっさとしろ、この野郎!」
いらついた真之介はまた怒鳴り、刀を喉に押し当てた。
すると背後から、尋常でない気配を感じた。当てた刀を離さず...
「そこまでだ。そいつを、返してもらおう」
気配の主は、真之介と同じか少し若い年頃で背が高く、袴を身...
無表情で抑揚なく語りかけ、腰の刀は鞘に納めたままだが、全...
先ほど斬ったのとは違いこいつは出来る、と睨み付ける真之介...
すると後ろにはもうひとり大柄なやくざ風の男がおり、両の腕...
しまった、と真之介は舌打ちし、浪人に条件を持ち掛けた。
「よかろう、その子らを離せ。こいつと交換だ」
「いや、交換はしない。返さんなら、娘を殺すまでだ」
「……なにぃ?そしたら、こいつを斬るぜ!それでもいいのかっ」
「どじを踏んだそいつの自業自得だからな、俺達は構わん。だが...
「……!」
「刀を捨てろ」
浪人は刀の切っ先が届く距離まで近付き、真之介に決断を迫っ...
断ればこの男は迷いもなく娘達を殺すだろうと、静かな口調の...
がしゃりと地面に落ちたそれを座り込んでいた男が拾い、真之...
「こ、このさんぴん、ぶっ殺してやる!」
「待て、殺すな。こいつは、俺の獲物だ」
浪人が更に真之介に近付き、いきり立つ男を止めた。
少女達を捕らえた男もそちらに歩こうとしたその時、真之介に...
「うわあっ!」
慌てた男が娘の頭を抑えると、もうひとりの娘が腕から離れた。
「逃げて、おたみちゃん!早くっ」
男の顔を引っかき殴り暴れながら、噛み付いた娘は必死に叫ん...
「くっそう、あのガキ!」
「あの娘はもういい、ほうっておけ」
娘を取り押さえた男が追おうとするのを、浪人が制した。
刀を当てられた上に、後ろを向いていても浪人には隙がなく、...
「先生よ、早いとここいつを殺してずらからねえと、まずいんじ...
怪我をした男が息を荒げて質すと、浪人は首を横に振った。
「いや、駄目だ。こいつは殺さん。俺が連れていく」
あくまで譲らない浪人を真之介が訝しく思っていると、娘を捕...
「まぁた、旦那の悪い病気かい。全く、付き合い切れねえぜ」
「付き合えとは言わんが、邪魔は許さん。さもなきゃ、手を引く...
怪我をした男はため息をついて、諦めて喚いた。
「わかった、わかったよ。その代わり、先生が運んでおくんなせ...
「任せておけ。では行くとするか」
頷くと浪人は真之介の背後に回り、ひらめかせた手刀で後頭部...
おじさん、おじさんと泣き叫ぶ娘の声が耳に響き、やがて意識...
左の頬に衝撃と痛みを感じて目が覚めた。
せわしく瞬きをして顔を振った真之介は、後ろ手に縛られて板...
袴を剥がされ着流しの格好になっているのを不思議に思ってい...
「起きやがったな、この野郎」
「おめえにぶった斬られて殺された仲間と、この傷の怨み、晴ら...
真之介を見下ろして、ふたりの男がにやにやと笑っていた。
熊のようにがっしりした大柄な奴は娘に噛み付かれていた男、...
暗い室内には祭壇らしきものがあり、二本の蝋燭がじりじりと...
仰向けに転がって周りを見渡した真之介は、どうやら古い荒れ...
ふと、この男達に捕まった娘のことを思い出した。
「聞いてんのか、てめえ!」
熊男が喚いて、横腹を蹴り付けた。痛みに顔を歪めながらも、...
「お、おい、あの子はどうしたっ」
「……安心しろ、ここにいる」
答えたのは、円い柱にもたれかかり、刀を抱えて座っているあ...
ほっと息をついた真之介を見て、浪人は言葉を続けた。
「心配せんでも、この娘は大事な金づるだ。傷付けはせんよ」
「……本当だなっ」
「本当だ。だがお前は、そうもいかん。俺としては不本意だが、...
「なぁにが不本意だい。こいつは元気過ぎるから、いたぶって力...
「まあ、言われなくってもこちとら、もちろんそのつもりだけど...
熊男が呆れたように呟き、下卑た笑いを浮かべた狐男が真之介...
「ほどほどにして、やり過ぎるなよ。顔にはあまり、傷を付ける...
「へいへい、わかってますって」
「さんぴん、思い知れ!」
狐男が真之介の顎下に拳を叩き込んだ。
どうと床に倒れ込んだ背中を、熊男が思いきり踏みつけた。
「……っ!」
真之介は歯を食いしばり、声を堪えた。痛め付けられる様を見...
「やめてえ!おじちゃんを、いじめないでっ」
ふたりの男は高笑いし、ますます真之介を殴っては蹴りつけた...
「だ、大丈夫だ嬢ちゃん!おじさんが必ず、こいつらをやっつけ...
「けっ、ほざくな!この野郎っ」
「やれるもんなら、やってみやがれ!ひゃははっ」
更に激しさを増した私刑の恐ろしい光景に娘は耐え切れず、涙...
浪人は眠ったかのように、じっと動かなかった。
気の済んだらしいふたりの男は真之介から離れると、隣の部屋...
全身から力が抜け、横たわって荒く息をつく真之介の目に、刀...
浪人は真之介の横に膝をつくと、やけに優しげな口調で語りか...
「だいぶ、やられたな」
「……ふん、さぞかし、おもしろかったろうな。それで最後の仕上...
「いずれはそうなる。だが、今はまだそうはせん」
「なんだと?なぜだ」
「お前が、気に入ったからさ」
浪人はややかがんで、真之介に顔を近付けた。
間近で見る浪人は弓形の眉と切れ長の目、高い鼻梁に彫りの深...
伸ばした月代ごと纏めた髪を髷にし、額に垂れた乱れ髪が秀麗...
こいつは黙っていても女にもてるだろうなと、真之介は自分の...
だが浪人を包む冷たい空気は他人を寄せ付けないところがあり...
なぜ今兵四郎のことなどを考えるのかと、心中で自分に驚いて...
次の瞬間、唇を塞がれた。目を剥いた真之介は、浪人に口を吸...
必死で顔を振り口を閉じようとしたが、浪人の手が顎と首を強...
浪人がやっと唇を離した一瞬の隙に、残る力を振り絞り頭突き...
「……っ!」
「ざ、ざまみろ!ふざけ、やがって」
はあはあと息を乱し悪態をつく真之介を、額を押さえながら浪...
「まだ、元気があり余ってるようだな」
呟いて不気味に笑うと脇差を抜き放ち、真之介の左肩にいきな...
「……うあぁっ!」
「急所は外した、死ぬことはない」
たまらず悲鳴を上げた身体から脇差を引き抜き、真之介の着物...
新たな痛みに心臓はどくどくと早鐘を打ち、脂汗が全身から吹...
「これでじっくり、かわいがってやれる」
「はあっ、な、何を……てめえ、何のつもりだっ」
「お前を、抱くのよ」
「……!たわけたこと、抜かすなっ」
意外な言葉にうろたえる真之介を見下ろして、浪人は懐に手を...
「こいつは、通和散だ。お前も知ってるだろう」
「……て、てめえ、まさか、本気か」
浪人はまた笑い、真之介の着物に手をかけた。真之介は焦り身...
裾を割って下帯を外し脚を開かせると、浪人は器用に片手で包...
浪人は液体を指に塗り込めた。そしてぬるつく中指の先を、裾...
「……や、やめろ、馬鹿野郎っ」
「震えているのか。大丈夫だ、俺はこう見えて、なかなか上手い...
笑うと、ぐっと指を押し入れた。真之介の身体は竦み逃げを打...
「う、くっ……!」
「ほう、こりゃあ……意外だな」
探るような指のうごめきに声を殺して耐える真之介に、浪人は...
「お前、男の味を知っているな。それも昔じゃない、先頃抱かれ...
「……!」
真っ赤になり顔を逸らした真之介に、浪人は淫猥な視線を注い...
「お前の念友は、上手いのか?お前のような男が脚を開くほど、...
こんな奴に何も答えたくはない、答えるものかと、真之介は唇...
「まあ、いい。俺がそいつの味など、忘れさせてやるさ」
浪人は指を増やし、くちゅくちゅと音をさせて真之介を指で犯...
嫌でたまらないのに、擦られた刺激に身体は鮮やかに反応を示...
浪人は真之介自身をも揉みしだき、指をまた増やした。必死で...
わななく秘所に切っ先をあてがうと、掌に残った液体を幹に擦...
ずるり、と入り込んだもののおぞましさに、真之介は血が滲む...
全てを納めると、休む間もなく浪人は動き出した。
「……っ、う、ぐっ……!」
「いいぞ、いい具合だ。そういえば、お前の名を聞いてなかった...
「うる、せえっ……!ふ、うぅ……っ」
「そうか、残念だ」
浪人の性技は確かに巧みで、的確に感じるところを突かれた。
耐え切れずかすれた声を漏らす真之介は、犯されながらも沸き...
浪人は笑いながら動きを早めては緩やかにして、締め付けの心...
気が狂いそうな思いで、真之介は床に頬を強く押し付けた。
暗い室内には獣じみた荒い呼吸とかすかな喘ぎが満ち、片隅に...
[][] PAUSE ピッ ◇⊂(・∀・;)チョット チュウダーン!
次回に続きます。
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作品一覧
シリーズものインデックス3
シリーズものインデックス2
シリーズものインデックス
第71巻
第70巻
第69巻
第68巻
第67巻
第66巻
第65巻
第64巻
第63巻
第62巻
第61巻
第60巻
第59巻
第58巻
第57巻
第56巻
第55巻
第54巻
第53巻
第52巻
第51巻
第50巻
第49巻
第48巻
第47巻
第46巻
第45巻
第44巻
第43巻
第42巻
第41巻
第40巻
第39巻
第38巻
第37巻
第36巻
第35巻
第34巻
第33巻
第32巻
第31巻
第30巻
第29巻
第28巻
第27巻
第26巻
第25巻
第24巻
第23巻
第22巻
第21巻
第20巻
第19巻
第18巻
第17巻
第16巻
第15巻
第14巻
第13巻
第12巻
第11巻
第10巻
第9巻
第8巻
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第5巻
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第3.1巻
第3巻
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