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43-230
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#title(原作バチスタシリーズ 田ロ×兵籐)
〈注意〉
完全原作ベース、田ロは42歳、兵籐君(ドラマ未登場)過去捏造
イノ/セン/ト/ゲリラ微妙にネタバレ
ご了承頂けましたらドゾ、お手柔らかに。携帯から長文失礼し...
|> PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ ) ジサクジエンガオオクリシマ-ス!
不定/愁訴/外来看護師待機室、通称「奥の間」。
深夜の闇に塗り潰された狭い空間は淫猥な水音と特有の熱を含...
その中心のソファに座り、楼主は跪いて甲斐甲斐しく奉仕を続...
これで行灯の薄明かりでもあればさぞかし雰囲気も盛り上がる...
他人事のように考えながら柔らかい粘膜の刺激を甘受している...
鷹の目、もとい鳶(トンビ)の視線に気付く。そうそう、夜鷹で...
「鷹」の響きで連想された端正な横顔が記憶ファイルから呼び...
後ろめたさを覚えつつ浮かんだ妄想に苦笑した。ないない。こ...
ついでにそのせいで、鳶の献身の成果は三割程度減衰してしま...
ずるり、という擬態語がぴったりの緩慢な動作で、覇気を失く...
鳶は露骨にため息を吐いて顔をしかめる。
「またですか!何度目ですか!?こんな時くらい雑念を振り払...
そういう相手に対する配慮みたいなものは欠片もお待ちでない...
「うーん…あんまり無い、かな」
正確には相手によるけどね、とはまあ言わないでおく。
とりあえず追加でとびきり満面の曖昧な笑顔を返しておいた。...
夜鳶、こと兵籐勉は首を振った。誠に残念です、というアテレ...
ちなみに兵籐の位置からは逆光になるが、田ロには非常灯の微...
眉を寄せて唇を尖らせ、上目遣いに見上げてくる兵籐。
その表情は田ロの脳内で約1年前の外来受診者、笹木アツシ君...
崇拝するシト/ロン星人の心情を全く解さない大人に対してアツ...
諦観の織り交ざった一見複雑だが、実は至極単純な抗議。
つまり「なんで僕の言うこと分かってくれないの?」
田ロが困ったなあ、と右側へ頭を倒せばつられて左へ首を傾げ...
相変わらずの感情シースルーぶり。嗚呼まったくカワイイヤツ...
『あれでなかなか田ロ先生に懐いているんですよ』
いつぞやの富士原看護師の言葉が脳内再生される。あの時は本...
思ったものだが、どうも最近、荒れ荒んだ環境に身を晒し過ぎ...
じんわり心に優しい。あの魑魅魍魎どもに比べたら、兵籐など...
子猫のようだ。
そこまで考えて、田ロは自分の発想に寒イボを立てた。待て待...
少なくともこんな三十路も越えたクソ生意気な男の事を、そん...
「…分かりました、とりあえずこの溜りに溜まった使用期限切れ...
排出する気があるのかないのか、それだけ教えて頂けますかね」
田ロの沈黙に業を煮やした兵籐が、憮然とした口調で尋ねてく...
あれ?なんで俺は責められるんだろう。高科院長様が通常業務...
押し付けてくるもんだから、ここ数ヶ月まともに手淫する暇も...
何がどうなったか田ロのベルトに手を掛けてきたのは、確か兵...
シンキングタイムの間にもゆるゆると先端を弄ぶ兵籐に、内心...
「ない」なんて答えを選択させる気など毛頭無いくせに。あま...
ふりをしながら、「ある」という答えを期待しているくせに。...
自分で言い出したにも関わらず、先に根負けしたのは兵籐の方...
「…っ、おい」
田ロの抗議を無視して萎えかけた性器を再び咥えると、先ほど...
根本から擦り上げ、確に弱い部分ばかりを狙ってくる。
これは巧い。堪らず素直にそう思った。そして、手慣れている...
そう考えた途端、なんだか意味不明に腹が立ってきた。
本当に意味が分からない。どうして、何が気に入らないのだろ...
「っ、なあ、これって諜報手段か、それとも籠絡手段か、どっ...
自分でも思いがけない質問が田ロの口から飛び出した。兵籐は...
計りかねたようだが、やがて息継ぎの合間に短く答える。
「場合によりけり、ですね」
どちらにも応用可能という事か。つまりそれほど多用していた...
「ふうん…、でもあんまり役には立たなかったみたいだね」
声に出してから、田ロは自分の台詞に驚いた。何を言ってるん...
切り返しをするキャラクターだったか?俺は。
完璧にやらかした、と確信したのは、茫然と顔を上げた兵籐の...
頭から血の気が引いて、胸の奥がずきん、と苦しくなる。
「…どういう、意味、ですか」
質しながらも何を言われたのか理解している。兵籐は決して頭...
出世の為にここまでしてきた結果が帝/華/大学医局内抗争での...
都落ちという結果なのか、と嘲笑されたのだ。田ロの言葉は、...
焼け火箸で掻き回した挙げ句、更にそこへ大量の塩を塗り込め...
彼の心を破砕した。下腹に添えられていた細い指が、隠しよう...
田ロに向けられた黒硝子の眼が、怒りと、それ以上の絶望に濡...
「違っ、すまない、違う…そんな事が言いたかった訳じゃないん...
じゃあ何だ。田ロ自身これが見苦しい取り繕いの言い訳でしか...
「…いいです、別に、もういいです」
すみませんでした。小さく呟いて立ち上がろうとする兵籐の肩...
「聞けって!兵籐、本当に俺はお前を貶めたかった訳じゃなく...
その勢いに気圧されて兵籐がびくりと動きを止めた。そして、...
「じゃあ何だよ!馬鹿にして…軽蔑してるんでしょう!?そうで...
帝/華で無様を晒して追い立てられて、東/城でも田ロさんに見...
兵籐、と小さく田ロの唇が震えた。声にはならなかった。激昂...
生温い水が降る。嗚咽を漏らすでもなく、兵籐はただ涙を流す。
「悪かった、どうかしてたよ」
うわごとのように呟いて、放心状態の兵籐を抱きしめる。抵抗...
やや間をおいて、兵籐がおずおずと田ロの背に腕を回した。鼻...
「いくら出世の為だって、こんな事しません、そこまで落ちぶ...
それでも、帝/華医大で兵籐は誰かに体を開いていた。それは事...
ただ、それは医局内抗争に勝つ為の画策などではなかった。田...
なんて純粋な男だと思った。揶揄でも何でもない、感動すら覚...
どうやら本当に自分は、ここ暫く関わっていた淀んだ偏狭社会...
どこかおかしくなっていたらしい。漸く、気付いた。
「どうも僕は、馬鹿正直に人を信じすぎる…らしいです」
兵籐自身の言葉ではない。おそらくは心無く投げ付けられた侮...
正しい指摘だ。それはかつて実際に兵籐を傀儡にした経験を持...
情報戦略でもって院内政治という戦場を生き抜こうとする人間...
兵籐は無意識に晒している。しかし、だからこそ彼は東/城医大...
田ロはそう思っている。廊下トンビと揶揄されても、上役から...
彼を「嫌い」だと捨てる声は聞いた事がない。皆、結局最後に...
「馬鹿正直の何が悪い」
田ロは兵籐の頭をポンポンと撫でながら言う。
「これでお前が猜疑心の塊みたいなヤツだったら、それこそた...
「…それ、フォローのつもりですか」
ずび、と情けない音を立ててでろでろの顔を拭いながら、兵籐...
「結論補正じゃなくて、前提事実だな」
意味が分かりません。的確な突っ込みに田ロは苦笑する。誰ぞ...
「まぁつまり何だろう、そんな兵籐クンが俺は嫌いじゃないよ...
我ながら完璧な帰結だと思っていたら、兵籐がまたぼろぼろ目...
何か失敗したか…?冷や汗をかきながら田ロは何とか宥めすかそ...
兵籐はその状態でニヤけていた。正確には笑っているつもりが...
眉は下がったまま、口角だけが引き攣っている。
田ロは訳が分からず兵籐の顔を覗き込んだ。あ、と思う。
既視感。身に覚えのある錯覚。いや、錯覚ではないのかもしれ...
おおよそ2年前、田ロの性的アイデンティティを揺るがしたあ...
じっとこちらを窺っている。ため息を吐いて、深呼吸をひとつ。
田ロはタカを括った。あの時は間違いなく、ただの気の迷いだ...
「……よく聞こえませんでした」
何かこう色々なものを含んで田ロがやっと吐き出した台詞は、...
この野郎。教授室の分厚い扉越しに中の会話を完璧に傍受する...
冗談めかして尋ねると、田ロの滑舌を非難する答えが返ってき...
小さく感嘆の声をあげると、危機回避センサーを反応させた兵...
腕の中でもがいた。小煩い鳶はさっさと黙らせる事にする。
「う…ぐぅ…っ」
色気もクソもない声が兵籐の喉から漏れる。鳥類を鎮静させる...
歯列をなぞりつつ、ちら、と盗み見たら、どうやらそれは自主...
「分かったか?」
問うと、派手に息をついた兵籐に恨みがましく睨まれた。
「田ロ先輩が普段、大変見事な猫を被ってらっしゃる事はよく...
相変わらずの減らない口だ。そう茶化すと、ふいに兵籐が居心...
しばしの間。そして田ロは自分のとんだ間抜けな格好を思い出...
「…どうします、これ」
言いながら撫でるんじゃない。田ロの返答を待たず身を屈めよ...
「そういうのはあんまり好きじゃないんだ」
兵籐はその言葉で一瞬肩を揺らした。違う違う、とあやすよう...
田ロは遠い昔、嶋津だか速見だかがおきゃんなダンシングクイ...
を一発K.Oしたというスペシャル・センテンスを思い出し、...
「生憎、一方的な風俗サービスじゃ楽しめなくてね」
「…うわぁ……」
大方の予想通りだった反応を乾いた笑いで受け流し、田ロは改...
「念のため確認しておくと、俺は上昇思考が欠損してる万年講...
なんていう首切り役職を背負わされてて、ついでにこの前、霞...
約一名除いて全員敵に回して来ちゃったりして…まぁ、事故みた...
第3項目はさすがに初耳だったのだろう、新種の生物を見る目...
どうやら軽い貧血を起こしたらしい兵籐を、もう一度抱き込み...
「兵籐クン的にはどうかな」
たっぷり数十秒の沈黙。おいおい?などと思っていると、兵籐...
肩に顔を埋めたまま、もごもご喋り始めた。
「大丈夫です…大丈夫ですよ…、さすが田ロ先輩、全て想定の範...
どう考えても大丈夫じゃなさそうに聞こえる。微妙に文脈もお...
ひとしきり喋り終えると、ふいに笑って、それから田ロの耳朶...
「上等ですよ、ぞくぞくします」
これぞスペシャル・センテンス。唇を合わせて、田ロは兵籐の...
同時に自分の首からネクタイが引き抜かれる。片手で器用にワ...
兵籐の手際の良さに少々気圧されながら、負けじとベルトに手...
くつろげたウエストから指を滑り込ませると、兵籐が小さく息...
下肢に今度こそ消えない熱が灯るのを感じながら、田ロはその...
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ ) イジョウジサクジエンデシタ!
ありがとうございました。ベタ甘とか初めて書いたんだが、こ...
ところで田ロ×兵籐ってもしや凄いマイノリティだったらどうし...
- めちゃくちゃ萌えました…文章から色気がムンムンしてきます...
#comment
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#title(原作バチスタシリーズ 田ロ×兵籐)
〈注意〉
完全原作ベース、田ロは42歳、兵籐君(ドラマ未登場)過去捏造
イノ/セン/ト/ゲリラ微妙にネタバレ
ご了承頂けましたらドゾ、お手柔らかに。携帯から長文失礼し...
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不定/愁訴/外来看護師待機室、通称「奥の間」。
深夜の闇に塗り潰された狭い空間は淫猥な水音と特有の熱を含...
その中心のソファに座り、楼主は跪いて甲斐甲斐しく奉仕を続...
これで行灯の薄明かりでもあればさぞかし雰囲気も盛り上がる...
他人事のように考えながら柔らかい粘膜の刺激を甘受している...
鷹の目、もとい鳶(トンビ)の視線に気付く。そうそう、夜鷹で...
「鷹」の響きで連想された端正な横顔が記憶ファイルから呼び...
後ろめたさを覚えつつ浮かんだ妄想に苦笑した。ないない。こ...
ついでにそのせいで、鳶の献身の成果は三割程度減衰してしま...
ずるり、という擬態語がぴったりの緩慢な動作で、覇気を失く...
鳶は露骨にため息を吐いて顔をしかめる。
「またですか!何度目ですか!?こんな時くらい雑念を振り払...
そういう相手に対する配慮みたいなものは欠片もお待ちでない...
「うーん…あんまり無い、かな」
正確には相手によるけどね、とはまあ言わないでおく。
とりあえず追加でとびきり満面の曖昧な笑顔を返しておいた。...
夜鳶、こと兵籐勉は首を振った。誠に残念です、というアテレ...
ちなみに兵籐の位置からは逆光になるが、田ロには非常灯の微...
眉を寄せて唇を尖らせ、上目遣いに見上げてくる兵籐。
その表情は田ロの脳内で約1年前の外来受診者、笹木アツシ君...
崇拝するシト/ロン星人の心情を全く解さない大人に対してアツ...
諦観の織り交ざった一見複雑だが、実は至極単純な抗議。
つまり「なんで僕の言うこと分かってくれないの?」
田ロが困ったなあ、と右側へ頭を倒せばつられて左へ首を傾げ...
相変わらずの感情シースルーぶり。嗚呼まったくカワイイヤツ...
『あれでなかなか田ロ先生に懐いているんですよ』
いつぞやの富士原看護師の言葉が脳内再生される。あの時は本...
思ったものだが、どうも最近、荒れ荒んだ環境に身を晒し過ぎ...
じんわり心に優しい。あの魑魅魍魎どもに比べたら、兵籐など...
子猫のようだ。
そこまで考えて、田ロは自分の発想に寒イボを立てた。待て待...
少なくともこんな三十路も越えたクソ生意気な男の事を、そん...
「…分かりました、とりあえずこの溜りに溜まった使用期限切れ...
排出する気があるのかないのか、それだけ教えて頂けますかね」
田ロの沈黙に業を煮やした兵籐が、憮然とした口調で尋ねてく...
あれ?なんで俺は責められるんだろう。高科院長様が通常業務...
押し付けてくるもんだから、ここ数ヶ月まともに手淫する暇も...
何がどうなったか田ロのベルトに手を掛けてきたのは、確か兵...
シンキングタイムの間にもゆるゆると先端を弄ぶ兵籐に、内心...
「ない」なんて答えを選択させる気など毛頭無いくせに。あま...
ふりをしながら、「ある」という答えを期待しているくせに。...
自分で言い出したにも関わらず、先に根負けしたのは兵籐の方...
「…っ、おい」
田ロの抗議を無視して萎えかけた性器を再び咥えると、先ほど...
根本から擦り上げ、確に弱い部分ばかりを狙ってくる。
これは巧い。堪らず素直にそう思った。そして、手慣れている...
そう考えた途端、なんだか意味不明に腹が立ってきた。
本当に意味が分からない。どうして、何が気に入らないのだろ...
「っ、なあ、これって諜報手段か、それとも籠絡手段か、どっ...
自分でも思いがけない質問が田ロの口から飛び出した。兵籐は...
計りかねたようだが、やがて息継ぎの合間に短く答える。
「場合によりけり、ですね」
どちらにも応用可能という事か。つまりそれほど多用していた...
「ふうん…、でもあんまり役には立たなかったみたいだね」
声に出してから、田ロは自分の台詞に驚いた。何を言ってるん...
切り返しをするキャラクターだったか?俺は。
完璧にやらかした、と確信したのは、茫然と顔を上げた兵籐の...
頭から血の気が引いて、胸の奥がずきん、と苦しくなる。
「…どういう、意味、ですか」
質しながらも何を言われたのか理解している。兵籐は決して頭...
出世の為にここまでしてきた結果が帝/華/大学医局内抗争での...
都落ちという結果なのか、と嘲笑されたのだ。田ロの言葉は、...
焼け火箸で掻き回した挙げ句、更にそこへ大量の塩を塗り込め...
彼の心を破砕した。下腹に添えられていた細い指が、隠しよう...
田ロに向けられた黒硝子の眼が、怒りと、それ以上の絶望に濡...
「違っ、すまない、違う…そんな事が言いたかった訳じゃないん...
じゃあ何だ。田ロ自身これが見苦しい取り繕いの言い訳でしか...
「…いいです、別に、もういいです」
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「聞けって!兵籐、本当に俺はお前を貶めたかった訳じゃなく...
その勢いに気圧されて兵籐がびくりと動きを止めた。そして、...
「じゃあ何だよ!馬鹿にして…軽蔑してるんでしょう!?そうで...
帝/華で無様を晒して追い立てられて、東/城でも田ロさんに見...
兵籐、と小さく田ロの唇が震えた。声にはならなかった。激昂...
生温い水が降る。嗚咽を漏らすでもなく、兵籐はただ涙を流す。
「悪かった、どうかしてたよ」
うわごとのように呟いて、放心状態の兵籐を抱きしめる。抵抗...
やや間をおいて、兵籐がおずおずと田ロの背に腕を回した。鼻...
「いくら出世の為だって、こんな事しません、そこまで落ちぶ...
それでも、帝/華医大で兵籐は誰かに体を開いていた。それは事...
ただ、それは医局内抗争に勝つ為の画策などではなかった。田...
なんて純粋な男だと思った。揶揄でも何でもない、感動すら覚...
どうやら本当に自分は、ここ暫く関わっていた淀んだ偏狭社会...
どこかおかしくなっていたらしい。漸く、気付いた。
「どうも僕は、馬鹿正直に人を信じすぎる…らしいです」
兵籐自身の言葉ではない。おそらくは心無く投げ付けられた侮...
正しい指摘だ。それはかつて実際に兵籐を傀儡にした経験を持...
情報戦略でもって院内政治という戦場を生き抜こうとする人間...
兵籐は無意識に晒している。しかし、だからこそ彼は東/城医大...
田ロはそう思っている。廊下トンビと揶揄されても、上役から...
彼を「嫌い」だと捨てる声は聞いた事がない。皆、結局最後に...
「馬鹿正直の何が悪い」
田ロは兵籐の頭をポンポンと撫でながら言う。
「これでお前が猜疑心の塊みたいなヤツだったら、それこそた...
「…それ、フォローのつもりですか」
ずび、と情けない音を立ててでろでろの顔を拭いながら、兵籐...
「結論補正じゃなくて、前提事実だな」
意味が分かりません。的確な突っ込みに田ロは苦笑する。誰ぞ...
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何か失敗したか…?冷や汗をかきながら田ロは何とか宥めすかそ...
兵籐はその状態でニヤけていた。正確には笑っているつもりが...
眉は下がったまま、口角だけが引き攣っている。
田ロは訳が分からず兵籐の顔を覗き込んだ。あ、と思う。
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おおよそ2年前、田ロの性的アイデンティティを揺るがしたあ...
じっとこちらを窺っている。ため息を吐いて、深呼吸をひとつ。
田ロはタカを括った。あの時は間違いなく、ただの気の迷いだ...
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この野郎。教授室の分厚い扉越しに中の会話を完璧に傍受する...
冗談めかして尋ねると、田ロの滑舌を非難する答えが返ってき...
小さく感嘆の声をあげると、危機回避センサーを反応させた兵...
腕の中でもがいた。小煩い鳶はさっさと黙らせる事にする。
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「分かったか?」
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「生憎、一方的な風俗サービスじゃ楽しめなくてね」
「…うわぁ……」
大方の予想通りだった反応を乾いた笑いで受け流し、田ロは改...
「念のため確認しておくと、俺は上昇思考が欠損してる万年講...
なんていう首切り役職を背負わされてて、ついでにこの前、霞...
約一名除いて全員敵に回して来ちゃったりして…まぁ、事故みた...
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どうやら軽い貧血を起こしたらしい兵籐を、もう一度抱き込み...
「兵籐クン的にはどうかな」
たっぷり数十秒の沈黙。おいおい?などと思っていると、兵籐...
肩に顔を埋めたまま、もごもご喋り始めた。
「大丈夫です…大丈夫ですよ…、さすが田ロ先輩、全て想定の範...
どう考えても大丈夫じゃなさそうに聞こえる。微妙に文脈もお...
ひとしきり喋り終えると、ふいに笑って、それから田ロの耳朶...
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これぞスペシャル・センテンス。唇を合わせて、田ロは兵籐の...
同時に自分の首からネクタイが引き抜かれる。片手で器用にワ...
兵籐の手際の良さに少々気圧されながら、負けじとベルトに手...
くつろげたウエストから指を滑り込ませると、兵籐が小さく息...
下肢に今度こそ消えない熱が灯るのを感じながら、田ロはその...
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シリーズものインデックス3
シリーズものインデックス2
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第71巻
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第69巻
第68巻
第67巻
第66巻
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第64巻
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第62巻
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第34巻
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第30巻
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第28巻
第27巻
第26巻
第25巻
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第20巻
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第6巻
第5巻
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第3巻
第2巻
第1巻
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