ページ内容へ
ナビゲーションへ
当サイトをご覧いただくにはブラウザの設定で
JavaScriptを有効に設定
する必要がございます。
ページの一覧
最終更新一覧
ヘルプ
ホーム
使い方
文字サイズ:小
文字サイズ:中
文字サイズ:大
1つ前のページに戻る
33-299
をテンプレートにして作成
開始行:
#title(ア/ス/ガ/ル/ド 95鬼畜短髪鞭賊×91長髪ダガー賊3) [#...
_________
|┌───────┐|
|│l> play. │|
|│ |│
|│ |│
|│ |│
|└───────┘|
[::::::::::::::::MONY:::::::::::::::::]
∧∧
( ,,゚) ピッ ∧_∧ ∧_∧
/ つ◇ ( ・∀・)ミ (` )
. (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)
| ┌‐^──────────────
└──────│新Pet~にコメントくれた方ありがとうございます。
└───────────────
服は、未だ剥がれ落ちない。
それは、まだ上半身の中ほどから下は、生地が切れていない。...
だが、僅かに服の間から覗く肌からは、うっすらと傷がつい...
間をおいて、赤い筋がにじみ出てくる。
「ふっ」
目を細め、鼻で笑う。
そしてその傷に指を這わせる。
血が、彼の指を汚した。
「…う…」
自分を傷つけた男に、肌を触れられる。嫌悪に顔をゆがませる。
が、ディースは破れかけたその服に手をかけると、一気に切...
「あ…!!」
もはや、彼の上半身の前面を覆うものは、何も無かった。
僅かに肩から腕にかけて、体を覆う役目をしていたものがある...
ズボンと、切り裂かれた服だけをまとう男を、ディースは目...
こと、と、ナイフを棚に置き、代わりに鞭を手に取った。
ばしっ!!と、乾いた音が連続的に室内に響く。
その度、アイルの口からは悲鳴がこぼれ出た。
時間が凍ったかのように静かだった部屋は、いつしか鞭の音と...
苦痛になれた、といってはおかしいだろうか。しかし生傷の...
戦いになれた冒険者は、厚い鎧で保護され、盾やダガー、そ...
だが、今の彼には、体の自由、肌を守るものをまとわず、当然...
ディースの鞭を、まともに体に受けていた。
その瞳にうかぶ喜びは、狂気を アイルの胸から腹にかけ、...
もう一度、鞭が風を切ってわき腹に見舞われる。
「ああああああああああああああああ!!」
「ふふ…、どうだ、言うか?」
「…っ、くたばれっ…!!」
アイルは、ぎりっと歯を噛み締めると、言葉を吐いた。
「はははは!」
パン!と音が響く
「うああああっ!」
苦痛に耐えようとし、くぐもった叫び声をあげるアイルを、...
帯びていた。
鞭が嘶く度、傷は増える。
どれだけの時間、そうしていたのか分からない。
アイルの上半身は、真っ赤に腫れ上がり、血がこぼれ出て、...
ディースの使う鞭は、皮鞭だった。
先端が丸くなっていて、丈夫なモンスター相手ではたいした...
だが、生身の人間に、それも肌をあらわにした相手に使ったと...
当然傷はつくし、…その痛みは、焼け付くようだった。
「…もう、や…め」
低く呟いた。
声は震え、肩は、荒い息のせいで激しく上下している。
痛みのためか恐怖の成果は分からないが、体が震えているの...
「やめる?なら言うか?お前のギルドのことを」
ディースは鞭を片手に、身をかがめた。
そしてアイルの顔を覗き込むと、うなだれる彼のあごに手を添...
苦痛によって意識を手放しかけている彼は、朦朧としていた。
何度も何度も苦痛から逃れようと激しくあがいたせいで、手...
目には、光が無い。ほうっておけば、そのまま気絶してしまう...
「…」
「!」
笑みを浮かべていたディースは、突然の痛みに、彼から手を離...
彼の親指には、歯型があった。
僅かな抵抗に、アイルは彼の指を噛み付いたのだった。
「…こいつっ!!」
「ぐっ!」
アイルの頬に、ディースの掌が飛んだ。
室内には
鞭とはまた違った音が響いた。
「ちくしょ…」
「俺は…言わない…」
アイルは、うわごとのように呟いた。
「…言…わな…い、師匠を…仲間を…売るよう…な…真似は…」
「ちっ。ネイヴィー。桶もってこい」
ディースは、ぐったりと力なく手枷をされぶら下がる彼を眺...
ネイヴィーは持っていた盆をシナモンに預け、部屋の隅におい...
それは先ほど彼にかぶせられた水が入った桶と全く同じもの...
気を失いつつある彼に、その水が勢いよくかぶせられる。
途端、彼は切り裂くような絶叫を上げた。
中身は、塩水である。
それこそ傷に傷が重なり、皮膚を切り裂き、神経をむき出しに...
そこに塩水をかけられれば、尋常ではない痛みが全身に走る。
激痛によって覚醒させられ、そして同時に舌を切っていた。
「嫌だ…!」
鞭を手に構えたディースを、恐怖を浮かべ、見据えた。
恐い、恐い。
痛い!
やめてもらえるのならば、やめてほしい。
ただそれしか自分の中に浮かばなかった。
だが、仲間を売るようなことは絶対にしたくない。
それは、師匠であるジークと、ともに苦楽を過ごしてきた仲間...
「…どうしよっかなあ…」
ディースは、鞭を床に放り投げ、ぽりぽりと頭をかいた。
だがアイルは、頭をかこうと手を上げたその行動にすらおびえ...
小さく震えるアイルを見て、ディースはにやりと笑った。
「ディース?次は何をするの?」
「ああ。そうだな。ほかに何がある?」
「そうね…、ええと、茨鞭、蝋燭、焼きゴテ、ペンチ…あとは…」
ごそごそと、器具の置かれた棚をあさるネイヴィー。
つらつらと上げられるその単語に、アイルは怯え、唇を噛み締...
「蝋燭で傷を焼いても良いし、ペンチで肉を剥ぎ取っても…ああ...
「ふーむ」
けろっとした顔で、目の前に出されたそれらを眺めた。
そして交互にアイルを見やる。
アイルは、小さく首を振った。
「やめてほしい?」
ディースは笑う。傷だらけの彼に近づき、彼に覆いかぶさるよ...
勝ち誇った顔のディースは、威圧感が合った。
「やめ…て…」
小さく呟いた。
「やめて下さい、だろ?」
その言葉に、アイルは嫌悪を感じた。
それはこの男に屈しることを意味する。
戸惑った表情だけを浮かべ、何も言わない彼に痺れを切らし、...
そして、手枷によって動かせないでいるアイルの右手の指をま...
「いやだっ、やめろ!!」
必死で逃れようとするが、力ではディースに勝てない。
そのままぎりぎりと力を込めて、ペンチで爪を引っ張っていく。
強烈な痛みに、ただ声を上げるしかなかった。
ベリッと、爪がはがれた。
今度は中指の爪をはがそうとするディースに、アイルは言った。
「や…めて下さい…」
同時に、ディースは行動をやめた。
激痛に顔をゆがめ、目から大粒の涙をこぼすアイル。
恐怖と怯えの表情を浮かべて、訴えかける彼の姿は、ディー...
「もう一度、いってごらん?」
随分と優しげな声だった。先ほどかまれたときのように、あえ...
だが、今度はアイルは噛み付くことはしなかった。
「やめて下さい…」
途端、部屋にはディースの高い笑い声が響いた。
「ならば、俺に跪け!」
彼の目には興奮の色が見えた。
「俺の、犬になれ」
「…!」
はっ、と顔を上げた。
「犬になり、俺をマスターと呼ぶか?それとも、断って、爪を...
この男の、犬になる?
それは下僕以下の扱いであることには間違いは無かった。
それは心底嫌だった。が、傷によって肉体的に追い詰められ、...
唇を噛み締める。が、それはあきらめたように開かれ、そして
「…分かり…ました、…マスター…」
彼は認めた。
『誤解』
「あなた、本気でやってなかったわね?」
拷問から開放された安堵によって気を失ったアイルに、ネイ...
「何のことだ?」
「とぼけないの。随分と珍しいじゃない?あなた、外傷少なく...
少ない、とはいっても上半身は鞭によって赤くなり、そこに...
「いつもは、勢いあまって殺しちゃうのに」
実は、いつもはジン、もしくはディースが拷問人をやるのだ...
ジンは過度な痛めつけによって殺してしまうことを防ぐため...
そしてジンの場合は、派手に血を噴出させるような拷問は好ま...
本音、出来ることならしたくないのだろうが。
それに対し、ディースは快楽主義だ。
サディストである彼にとって、『敵の情報を知る』という名目...
だが、彼にとって本当にしたいことは情報を知ることではな...
それによって、たびたび中断を強いられる立会人は、絶対につ...
それが、マスター直々の命令だとしても、だ。
それによって、詳細を聞き出す前に相手を殺してしまうこと...
「なのに、今日に限って私をつけるなんて…、それに、死なない...
彼女の表情は、下を向いて作業をしているせいで、髪に覆わ...
が、いぶかしんでいるのだろうとはすぐに分かる。
壁に寄りかかったまま、その作業をぼんやりと眺め、何も言...
「犬ってどういう事?彼をどうするのよ。牢屋にでも入れて飼...
「別に」
意識の無いアイルを眺め、続けた。
「気に入っただけだ」
「あなたの愛情って言うのは、相当歪んでいるわね」
ネイヴィーは顔を上げ、呆れて言い放った。
「まあな」
今回の事については、最初から、リンドブルムについての情報...
ふと、興味がわいたこの男を、自分のものにするものが目的だ...
とはいえ、前々から彼を狙っていたわけではなく。
従順そうな、人間。たまたまそれが手に入っただけ。さて、痛...
「やあね、あなたって」
「やーねっ」
ネイヴィーが毒づいた。
それを真似て、シナモンも幼い声で言った。
可哀想な人。
彼女は、アイルの頬を水を含ませたタオルで拭きながら、心...
「ねえ、ジン」
スコルピオのギルドマスターであるジンはアジトの広間の、テ...
顔に、右目の下から左頬まで大きな傷がある。逆毛の金髪を...
面倒くさそうに手を振ると、彼女の言葉も待たずに、ため息を...
「わかった、わかってるさ、死体の処理は自分たちでしておけ...
あのバカめ!
どうせ私の忠告も無視して、楽しみのためだけに殺してしまっ...
ああ、あの男の考えていることは、私にはわからない。
何度も何度もそういうことはやめろと言ってきたのに、いつま...
死体があがれば面倒なことになる、だから私ぁネイヴィーを...
どうせ殺してしまったんだ、あのバカめ!
彼は、ぶつぶつと考えながら、はぎしりをした。
「いつも言っておくが、住民には気づかれないような!外の奥...
鍛えられたこぶしで椅子の硬い肘掛をごつごつと殴る。
大きな声をあげて殴りつづけているものだから、テーブルで...
「ねぇ、ジン」
「ネイヴィーがついていても、結局はやってることが変わらな...
「ねぇ…話、聞いて頂戴よ」
ネイヴィーがいい加減にあきれ、彼の頬を思いっきり引っ張っ...
「ひでで」
「あのね、ジン」
ぱっ、と頬を離すと、いつもの穏やかな笑みを浮かべて、ジ...
そこで初めて、ジンは彼女が何を持っているかを見た。
食器に、毛皮に、毛布。
食器は、外での冒険の際に持ち歩くものと同じ、安物の軽い...
毛皮は、イカルスで稀に手に入る、防寒に優れた毛皮であった...
「何だその荷物は」
「まあまあ、話を聞いて頂戴。…とりあえず、来て貰えるかしら...
周りに仲間が数人いる事を確認すると、彼女は、周りに聞こえ...
不審に思いながらも、いつもと様子が違うことに、彼はおと...
そうして案内された先は、どういうわけか、ディースの部屋...
あくまで仲間たちと主要メンバーが集まるための小屋にある...
とはいっても世界を旅する冒険者、オフィサーでもメンバーで...
だが、ギルドマスターのジン、そしてオフィサーのディース...
「入るわよ」
彼女は、ドアを軽く二回たたいた。
中から返事はなかったが、人の気配がしたことで、彼女はかま...
暗く、乱雑に物の置かれた部屋が、眼前に広がった。
入るとまっすぐにカーテンを締め切った窓が見え、窓際左に置...
そして、窓際の右側には、タンスや棚が置いてある。
そして部屋の中央に、どんと小さなベッドが置いてあるのだ。
他にも物は置いてあるようだが、部屋には明かりがついてお...
そのベッドの上に、ディースはこちらに背を向けて座っていた...
その脱ぎ捨てられた鎧も、床に散乱している。そこかしこに棚...
「お前、片付けるか掃除したらどうだ」
ほこりっぽい部屋とこもったよどんだ空気に、ジンは窓を開...
ちょうどベッドの下、窓際側に、ちらりと、異物が見えたから...
それは、間違いなく人であった。
近寄ってみてみれば、それはあの青年である。
リンドブルムと火山でやりあったときに、捕獲した盗賊、ア...
それが、床に転がっていた。
鎧は身に着けておらず、鎧の下にきていた黒服はびりびりに破...
ズボンも所々破かれていて、それが鞭によるものだとわかった...
「ディース」
ジンが口を開き、しかし続きを言おうとしたところで、ディー...
「言っておくが、死体じゃねぇぞ」
「何?」
驚き、目を見開いた。
確かに、よく見てみれば胸は上下している。息をしているのだ。
部屋が暗くて、それ以外はよくわからない。
カーテンを開けると、月明かりが入り、アイルと、ディース...
アイルは、気を失っているようだった。
長い髪は床に投げ出され、後ろ手に麻縄で縛られている。胸は...
そして、彼の首には…
_________
|┌───────┐|
|│ロ stop. │|
|│ |│
|│ |│
|│ |│
|└───────┘|
[::::::::::::::::MONY:::::::::::::::::]
ピッ ∧_∧
◇,,(∀・ ) マダマダツヅキ...
. (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)
| |
└────────────────┘
#comment
終了行:
#title(ア/ス/ガ/ル/ド 95鬼畜短髪鞭賊×91長髪ダガー賊3) [#...
_________
|┌───────┐|
|│l> play. │|
|│ |│
|│ |│
|│ |│
|└───────┘|
[::::::::::::::::MONY:::::::::::::::::]
∧∧
( ,,゚) ピッ ∧_∧ ∧_∧
/ つ◇ ( ・∀・)ミ (` )
. (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)
| ┌‐^──────────────
└──────│新Pet~にコメントくれた方ありがとうございます。
└───────────────
服は、未だ剥がれ落ちない。
それは、まだ上半身の中ほどから下は、生地が切れていない。...
だが、僅かに服の間から覗く肌からは、うっすらと傷がつい...
間をおいて、赤い筋がにじみ出てくる。
「ふっ」
目を細め、鼻で笑う。
そしてその傷に指を這わせる。
血が、彼の指を汚した。
「…う…」
自分を傷つけた男に、肌を触れられる。嫌悪に顔をゆがませる。
が、ディースは破れかけたその服に手をかけると、一気に切...
「あ…!!」
もはや、彼の上半身の前面を覆うものは、何も無かった。
僅かに肩から腕にかけて、体を覆う役目をしていたものがある...
ズボンと、切り裂かれた服だけをまとう男を、ディースは目...
こと、と、ナイフを棚に置き、代わりに鞭を手に取った。
ばしっ!!と、乾いた音が連続的に室内に響く。
その度、アイルの口からは悲鳴がこぼれ出た。
時間が凍ったかのように静かだった部屋は、いつしか鞭の音と...
苦痛になれた、といってはおかしいだろうか。しかし生傷の...
戦いになれた冒険者は、厚い鎧で保護され、盾やダガー、そ...
だが、今の彼には、体の自由、肌を守るものをまとわず、当然...
ディースの鞭を、まともに体に受けていた。
その瞳にうかぶ喜びは、狂気を アイルの胸から腹にかけ、...
もう一度、鞭が風を切ってわき腹に見舞われる。
「ああああああああああああああああ!!」
「ふふ…、どうだ、言うか?」
「…っ、くたばれっ…!!」
アイルは、ぎりっと歯を噛み締めると、言葉を吐いた。
「はははは!」
パン!と音が響く
「うああああっ!」
苦痛に耐えようとし、くぐもった叫び声をあげるアイルを、...
帯びていた。
鞭が嘶く度、傷は増える。
どれだけの時間、そうしていたのか分からない。
アイルの上半身は、真っ赤に腫れ上がり、血がこぼれ出て、...
ディースの使う鞭は、皮鞭だった。
先端が丸くなっていて、丈夫なモンスター相手ではたいした...
だが、生身の人間に、それも肌をあらわにした相手に使ったと...
当然傷はつくし、…その痛みは、焼け付くようだった。
「…もう、や…め」
低く呟いた。
声は震え、肩は、荒い息のせいで激しく上下している。
痛みのためか恐怖の成果は分からないが、体が震えているの...
「やめる?なら言うか?お前のギルドのことを」
ディースは鞭を片手に、身をかがめた。
そしてアイルの顔を覗き込むと、うなだれる彼のあごに手を添...
苦痛によって意識を手放しかけている彼は、朦朧としていた。
何度も何度も苦痛から逃れようと激しくあがいたせいで、手...
目には、光が無い。ほうっておけば、そのまま気絶してしまう...
「…」
「!」
笑みを浮かべていたディースは、突然の痛みに、彼から手を離...
彼の親指には、歯型があった。
僅かな抵抗に、アイルは彼の指を噛み付いたのだった。
「…こいつっ!!」
「ぐっ!」
アイルの頬に、ディースの掌が飛んだ。
室内には
鞭とはまた違った音が響いた。
「ちくしょ…」
「俺は…言わない…」
アイルは、うわごとのように呟いた。
「…言…わな…い、師匠を…仲間を…売るよう…な…真似は…」
「ちっ。ネイヴィー。桶もってこい」
ディースは、ぐったりと力なく手枷をされぶら下がる彼を眺...
ネイヴィーは持っていた盆をシナモンに預け、部屋の隅におい...
それは先ほど彼にかぶせられた水が入った桶と全く同じもの...
気を失いつつある彼に、その水が勢いよくかぶせられる。
途端、彼は切り裂くような絶叫を上げた。
中身は、塩水である。
それこそ傷に傷が重なり、皮膚を切り裂き、神経をむき出しに...
そこに塩水をかけられれば、尋常ではない痛みが全身に走る。
激痛によって覚醒させられ、そして同時に舌を切っていた。
「嫌だ…!」
鞭を手に構えたディースを、恐怖を浮かべ、見据えた。
恐い、恐い。
痛い!
やめてもらえるのならば、やめてほしい。
ただそれしか自分の中に浮かばなかった。
だが、仲間を売るようなことは絶対にしたくない。
それは、師匠であるジークと、ともに苦楽を過ごしてきた仲間...
「…どうしよっかなあ…」
ディースは、鞭を床に放り投げ、ぽりぽりと頭をかいた。
だがアイルは、頭をかこうと手を上げたその行動にすらおびえ...
小さく震えるアイルを見て、ディースはにやりと笑った。
「ディース?次は何をするの?」
「ああ。そうだな。ほかに何がある?」
「そうね…、ええと、茨鞭、蝋燭、焼きゴテ、ペンチ…あとは…」
ごそごそと、器具の置かれた棚をあさるネイヴィー。
つらつらと上げられるその単語に、アイルは怯え、唇を噛み締...
「蝋燭で傷を焼いても良いし、ペンチで肉を剥ぎ取っても…ああ...
「ふーむ」
けろっとした顔で、目の前に出されたそれらを眺めた。
そして交互にアイルを見やる。
アイルは、小さく首を振った。
「やめてほしい?」
ディースは笑う。傷だらけの彼に近づき、彼に覆いかぶさるよ...
勝ち誇った顔のディースは、威圧感が合った。
「やめ…て…」
小さく呟いた。
「やめて下さい、だろ?」
その言葉に、アイルは嫌悪を感じた。
それはこの男に屈しることを意味する。
戸惑った表情だけを浮かべ、何も言わない彼に痺れを切らし、...
そして、手枷によって動かせないでいるアイルの右手の指をま...
「いやだっ、やめろ!!」
必死で逃れようとするが、力ではディースに勝てない。
そのままぎりぎりと力を込めて、ペンチで爪を引っ張っていく。
強烈な痛みに、ただ声を上げるしかなかった。
ベリッと、爪がはがれた。
今度は中指の爪をはがそうとするディースに、アイルは言った。
「や…めて下さい…」
同時に、ディースは行動をやめた。
激痛に顔をゆがめ、目から大粒の涙をこぼすアイル。
恐怖と怯えの表情を浮かべて、訴えかける彼の姿は、ディー...
「もう一度、いってごらん?」
随分と優しげな声だった。先ほどかまれたときのように、あえ...
だが、今度はアイルは噛み付くことはしなかった。
「やめて下さい…」
途端、部屋にはディースの高い笑い声が響いた。
「ならば、俺に跪け!」
彼の目には興奮の色が見えた。
「俺の、犬になれ」
「…!」
はっ、と顔を上げた。
「犬になり、俺をマスターと呼ぶか?それとも、断って、爪を...
この男の、犬になる?
それは下僕以下の扱いであることには間違いは無かった。
それは心底嫌だった。が、傷によって肉体的に追い詰められ、...
唇を噛み締める。が、それはあきらめたように開かれ、そして
「…分かり…ました、…マスター…」
彼は認めた。
『誤解』
「あなた、本気でやってなかったわね?」
拷問から開放された安堵によって気を失ったアイルに、ネイ...
「何のことだ?」
「とぼけないの。随分と珍しいじゃない?あなた、外傷少なく...
少ない、とはいっても上半身は鞭によって赤くなり、そこに...
「いつもは、勢いあまって殺しちゃうのに」
実は、いつもはジン、もしくはディースが拷問人をやるのだ...
ジンは過度な痛めつけによって殺してしまうことを防ぐため...
そしてジンの場合は、派手に血を噴出させるような拷問は好ま...
本音、出来ることならしたくないのだろうが。
それに対し、ディースは快楽主義だ。
サディストである彼にとって、『敵の情報を知る』という名目...
だが、彼にとって本当にしたいことは情報を知ることではな...
それによって、たびたび中断を強いられる立会人は、絶対につ...
それが、マスター直々の命令だとしても、だ。
それによって、詳細を聞き出す前に相手を殺してしまうこと...
「なのに、今日に限って私をつけるなんて…、それに、死なない...
彼女の表情は、下を向いて作業をしているせいで、髪に覆わ...
が、いぶかしんでいるのだろうとはすぐに分かる。
壁に寄りかかったまま、その作業をぼんやりと眺め、何も言...
「犬ってどういう事?彼をどうするのよ。牢屋にでも入れて飼...
「別に」
意識の無いアイルを眺め、続けた。
「気に入っただけだ」
「あなたの愛情って言うのは、相当歪んでいるわね」
ネイヴィーは顔を上げ、呆れて言い放った。
「まあな」
今回の事については、最初から、リンドブルムについての情報...
ふと、興味がわいたこの男を、自分のものにするものが目的だ...
とはいえ、前々から彼を狙っていたわけではなく。
従順そうな、人間。たまたまそれが手に入っただけ。さて、痛...
「やあね、あなたって」
「やーねっ」
ネイヴィーが毒づいた。
それを真似て、シナモンも幼い声で言った。
可哀想な人。
彼女は、アイルの頬を水を含ませたタオルで拭きながら、心...
「ねえ、ジン」
スコルピオのギルドマスターであるジンはアジトの広間の、テ...
顔に、右目の下から左頬まで大きな傷がある。逆毛の金髪を...
面倒くさそうに手を振ると、彼女の言葉も待たずに、ため息を...
「わかった、わかってるさ、死体の処理は自分たちでしておけ...
あのバカめ!
どうせ私の忠告も無視して、楽しみのためだけに殺してしまっ...
ああ、あの男の考えていることは、私にはわからない。
何度も何度もそういうことはやめろと言ってきたのに、いつま...
死体があがれば面倒なことになる、だから私ぁネイヴィーを...
どうせ殺してしまったんだ、あのバカめ!
彼は、ぶつぶつと考えながら、はぎしりをした。
「いつも言っておくが、住民には気づかれないような!外の奥...
鍛えられたこぶしで椅子の硬い肘掛をごつごつと殴る。
大きな声をあげて殴りつづけているものだから、テーブルで...
「ねぇ、ジン」
「ネイヴィーがついていても、結局はやってることが変わらな...
「ねぇ…話、聞いて頂戴よ」
ネイヴィーがいい加減にあきれ、彼の頬を思いっきり引っ張っ...
「ひでで」
「あのね、ジン」
ぱっ、と頬を離すと、いつもの穏やかな笑みを浮かべて、ジ...
そこで初めて、ジンは彼女が何を持っているかを見た。
食器に、毛皮に、毛布。
食器は、外での冒険の際に持ち歩くものと同じ、安物の軽い...
毛皮は、イカルスで稀に手に入る、防寒に優れた毛皮であった...
「何だその荷物は」
「まあまあ、話を聞いて頂戴。…とりあえず、来て貰えるかしら...
周りに仲間が数人いる事を確認すると、彼女は、周りに聞こえ...
不審に思いながらも、いつもと様子が違うことに、彼はおと...
そうして案内された先は、どういうわけか、ディースの部屋...
あくまで仲間たちと主要メンバーが集まるための小屋にある...
とはいっても世界を旅する冒険者、オフィサーでもメンバーで...
だが、ギルドマスターのジン、そしてオフィサーのディース...
「入るわよ」
彼女は、ドアを軽く二回たたいた。
中から返事はなかったが、人の気配がしたことで、彼女はかま...
暗く、乱雑に物の置かれた部屋が、眼前に広がった。
入るとまっすぐにカーテンを締め切った窓が見え、窓際左に置...
そして、窓際の右側には、タンスや棚が置いてある。
そして部屋の中央に、どんと小さなベッドが置いてあるのだ。
他にも物は置いてあるようだが、部屋には明かりがついてお...
そのベッドの上に、ディースはこちらに背を向けて座っていた...
その脱ぎ捨てられた鎧も、床に散乱している。そこかしこに棚...
「お前、片付けるか掃除したらどうだ」
ほこりっぽい部屋とこもったよどんだ空気に、ジンは窓を開...
ちょうどベッドの下、窓際側に、ちらりと、異物が見えたから...
それは、間違いなく人であった。
近寄ってみてみれば、それはあの青年である。
リンドブルムと火山でやりあったときに、捕獲した盗賊、ア...
それが、床に転がっていた。
鎧は身に着けておらず、鎧の下にきていた黒服はびりびりに破...
ズボンも所々破かれていて、それが鞭によるものだとわかった...
「ディース」
ジンが口を開き、しかし続きを言おうとしたところで、ディー...
「言っておくが、死体じゃねぇぞ」
「何?」
驚き、目を見開いた。
確かに、よく見てみれば胸は上下している。息をしているのだ。
部屋が暗くて、それ以外はよくわからない。
カーテンを開けると、月明かりが入り、アイルと、ディース...
アイルは、気を失っているようだった。
長い髪は床に投げ出され、後ろ手に麻縄で縛られている。胸は...
そして、彼の首には…
_________
|┌───────┐|
|│ロ stop. │|
|│ |│
|│ |│
|│ |│
|└───────┘|
[::::::::::::::::MONY:::::::::::::::::]
ピッ ∧_∧
◇,,(∀・ ) マダマダツヅキ...
. (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)
| |
└────────────────┘
#comment
ページ名:
ページ新規作成
新しいページはこちらから投稿できます。
作品一覧
シリーズものインデックス3
シリーズものインデックス2
シリーズものインデックス
第71巻
第70巻
第69巻
第68巻
第67巻
第66巻
第65巻
第64巻
第63巻
第62巻
第61巻
第60巻
第59巻
第58巻
第57巻
第56巻
第55巻
第54巻
第53巻
第52巻
第51巻
第50巻
第49巻
第48巻
第47巻
第46巻
第45巻
第44巻
第43巻
第42巻
第41巻
第40巻
第39巻
第38巻
第37巻
第36巻
第35巻
第34巻
第33巻
第32巻
第31巻
第30巻
第29巻
第28巻
第27巻
第26巻
第25巻
第24巻
第23巻
第22巻
第21巻
第20巻
第19巻
第18巻
第17巻
第16巻
第15巻
第14巻
第13巻
第12巻
第11巻
第10巻
第9巻
第8巻
第7巻
第6巻
第5巻
第4巻
第3.1巻
第3巻
第2巻
第1巻
ページ新規作成: