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#title(numb*3rs 工ップス兄×弟) [#s708f7f0]
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
| この間投下し...
____________ \ / ̄ ̄ ̄...
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 一応前...
| | | | ...
| | |> PLAY. | | ...
| | | | ∧...
| | | | ピッ (´...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
萌えが収まらないので懲りずに投下…だってあまりに萌えが…
相変わらず近親相姦で暗いです。過疎ジャンルなのにスマソ
今回も前編・後編に分けるつもりです
チャ―リーは昔から弟として扱いにくい存在だったが、恋人と...
性質はさらに強まった。少なくともト゛ンにはそう感じた。こ...
ンが言うと、震えた声で(それなのに落ち着き張った振りをし...
兄弟同士でこんなことをするのは正気じゃない、と告げると、...
めようとして、ト゛ンをうんざりさせる。どうしてもやめなけ...
の捜査には協力しない、と言ってト゛ンを戸惑わせたかと思え...
になっても側には置いて、役には立てるはずだからと懇願する...
てくれないのなら、これまでのことを父さんにばらすと泣きな...
れどもト゛ンにはそれが本気ではないことはわかっていた。チ...
すようなことなどできはしない。
おかしなことに、そうやってチャ―リーが子供じみた反抗をす...
愛情は強くなった。ト゛ンは結局いつも、彼の魅力に屈し、望...
抱き、望まれていないようなことまでした。だが、何度繰り返...
決まって間違いを確信するのだった。だからト゛ンはチャ―リー...
チャ―リーが望むのなら、今のところこの関係は続けよう。しか...
ってはならないし、お互いが持つ唯一の恋愛関係にするべきで...
も他に恋人を見つける努力をするべきだし、もしお互い以外に...
かったなら、この関係はやめようと。チャ―リーは乗り気ではな...
葉に頷き、ト゛ンは手始めにチャ―リーの助手であるアミー夕を...
仄めかした。もしそれが嫌なら、ト゛ン以外の男性でも。する...
して、いつかねと言った。
そんなときに、フィラデルフィアに行こう、と言ったのはト...
ースターの後にでも、三日間ほど旅行しよう。実家のキッチン...
意に誘うと、チャ―リーは驚いたようだった。「――旅行?」
ト゛ンはピザのソースで汚れた指を舐めながら頷いた。「あ...
たんだ。お前も大学は休めるだろ?」
「もちろん、もちろん休めるよ。有給も消化していないし、...
上ずった声でチャ―リーは捲くし立てるのを最後まで聞かずに...
機のチケットももう取った。たった2泊だけど、気分転換には...
「二人で行くんだよね?」
瞬きを繰り返しながらチャ―リーが聞く。ト゛ンは自分の指先...
した。「ああ」
「――ト゛ン、嬉しいよ」
掠れた声で言われて、ト゛ンはやはり弟を見ないままで頷い...
知っていた。小さな頃からト゛ンは弟に対して、二人で出かけ...
どなかった。そしてチャ―リーはいつもそれを待っていたのだ。...
ークをかちゃかちゃ音を立てて置いて、チャ―リーは子供みたい...
しいよ」
「――よかった」
呟くように言い、ト゛ンは水を飲んだ。チャ―リーがそれをじ...
がないまぜになったあの表情だ。「ト゛ン、嬉しいよ。でも何...
?」
「休暇が必要だと思ったんだ。長年働き詰めだった。仕事か...
みたいのさ」
僅かに口元を上げて説明すると、チャ―リーもつられて微笑ん...
に手を伸ばして弟の肩を叩くと、チャ―リーは一瞬俯いてからす...
――キスしない?」
ト゛ンは躊躇いながら弟の顔を見た。チャ―リーが瞳を覗き込ん...
れども断固とした声で繰り返した。「ト゛ン、キスしない?今」
ト゛ンは視線をさ迷わせた。父親は外出していて、ここには...
だから二人きりだ。誰も見ていない。けれどいつも誰かに見ら...
「ト゛ン」
弟の囁きにト゛ンはため息を吐いて腰を上げた。そして柔ら...
き毛がくすぐるように鼻先を掠め、ト゛ンは一瞬目を瞑ってか...
視線が絡み合う。弟が望んだのはこんなキスではないことは...
「ト゛ン」。咎めるような声でチャ―リーが名前を呼んでくる...
き毛の数学者は唇を噛んでから言った。「……キスしてもいい?」
ト゛ンは黙って頷いた。断ることなどできるわけがない。安...
をしたチャーリが、身を乗り出してテーブル越しにキスをして...
唇に触れ、すぐに温かい舌が滑り込んでくる。長いキスの後で...
いた。「旅行、楽しみにしてる」
ト゛ンはまた頷いた。頷くしかなかった。彼にはこの後どう...
に上がり、チャ―リーの寝室で服を脱ぎ、抱き合う。実の弟と。...
までには身支度を整え、何事もなかったかのように三人でディ...
返したことだ。
「……父さんが帰ってくるまでまだ時間があるよ」
案の定チャ―リーがおずおずと言い、ト゛ンは反応に迷った。...
が決定的なものになる、といつかチャ―リーが言っていたことを...
間違うと、それを利用して導き出した次の式も誤ったものとな...
世界が理性的なものではなくなり、混乱に満ちたものになる。...
一つの答えを見つけていかなければならないと、いつか弟は言...
とト゛ンは思った。自分たちもそうだ。
「嫌?」
悲しげな呟きにト゛ンはかぶりを振った。「嫌じゃない」
そうして立ち上がり、弟を二階にある彼の寝室まで誘った。...
彼らが住んでいるカリフォルニアに比べて、フィラデルフィ...
かった。父親に嘘を吐いて外出した挙句(チャ―リーは学会でボ...
ンは南部に釣りにでも行くと言った)、飛行機の狭い椅子に6...
たのが殺風景なビル群が並ぶ、曇り空の都市だったのだから、...
いのかもしれない。けれどもチャ―リーははしゃぎっぱなしで、...
的建築物――独立記念館やウォルナット・ストリート劇場でも積...
ンはチーズステーキが気に入り、チャーリはウォーターアイス...
が腕を組んで歩きたい、と言うので、ト゛ンはそれを許した。...
に知り合いはいない。少なくともお互いが兄弟だと知る者はい...
弟の願いを聞きいれ、チャ―リーはそれでも遠慮がちに腕に触れ...
ンにもそうやって入ると、ウェイターが彼らをゲイカップルの...
ックな席に案内したので、チャ―リーは笑い転げた。
「僕たちが兄弟だって知らないんだよ!僕らを恋人同士だっ...
テーブルで声を潜めながらチャ―リーが言ってきたので、ト゛...
「それはそうだろうな」
普通いい年をした兄弟は腕を組んで歩いたりしないだろう。...
自然だ。そう思って肯定すると、チャ―リーはまだ笑ったまま片...
れない!ねえ、ト゛ンがこの街に行こうって言った理由がわか...
からだ!家を出てたった六時間で僕たちは自由になれる」
「――仕事からも解放される。どうせ携帯を鳴らされても駆け...
ないから、電源を切る思い切りがついた」
オフにした携帯電話を手の中でちらつかせると、チャ―リーは...
「グレイト!正しいよ。ト゛ンはいつだって仕事に打ち込み...
「そうかもな」
ト゛ンは軽く受け流した。私生活を犠牲にしてFBI捜査官とし...
を、以前の恋人にも非難されたことはあった。だがト゛ンから...
だった。人が殺されたりレイプされたりして、その犯人が捕ま...
るときに、自分の楽しみを優先させることなどできない。だか...
をしてから数えるほどしか取っていない。ト゛ンの簡潔な答え...
を察したらしく、すぐに真顔に戻って言った。「もちろん、そ...
皆を助けているんだもの」
「とにかく、今日から三日間は仕事はしない」
ト゛ンの宣言にチャ―リーはまた微笑んだ。そして子供のよう...
ランなどを話し始めた。二人とも家族や友人のことは話題には...
の日常を忘れて他愛ない話をした。
ディナーを終え、ホテルの部屋に戻ると、無言のままで抱き...
をかけてセックスするのは初めてだった。いつも父親とチャ―リ...
のアパートでせわしなく抱き合い、ことが終わるとト゛ンはな...
人同士のように睦み合い、行為に慣れるのが怖くて、毎回ト゛...
ーを置いてシャワーを浴びたり仕事に戻ったりした。けれども...
ゆっくりと丁寧に抱いた。
二度目の繋がりを解いた後で、上半身を起こしたト゛ンにま...
り返していたチャ―リーが囁いた。「ト゛ン、僕の兄さん」
ト゛ンはそのときチャ―リーの太ももを撫でていたが、それを...
あるチャ―リーの瞳は潤んでいて、彼はト゛ンに猫のように鼻を...
「兄さん」
それはト゛ンが今まで聞いた中で、一番柔らかで幸せそうな...
関らずト゛ンは胸が痛むのを感じ、めまいを覚えた。歯を食い...
チャ―リーが顔を上げて瞳を覗き込んできた。「ト゛ン?」
「――なんでもない。ちょっと……」
掠れた声で答えて額に手をやると、チャ―リーは唇を引き結ん...
りと言った。「やっぱり、こんなときでもつらいんだね」
「違う。ただ――」
「ごめんねト゛ン。全部僕のせいだ。ト゛ンは悪くないよ」
静かな声でそんなことを言うので、ト゛ンは弟の身体を押し...
リーはベッドに座り込んだままで、苛々と歩き回るト゛ンを見...
「ト゛ン?」
甘ったるい呼び方。彼はまだ子供だ。30歳を過ぎていても。...
チャ―リーはおそらく一生無邪気な天才のままだ。この弟に罪を...
い。もしそんなことができるのなら、どれほど楽だったろう。...
が知っているなかでも最も無垢で、保護すべき存在だった。
ト゛ンはもうやめよう、と幾度となく繰り返した言葉をまた...
ーの怯えたような目に気づいて、すぐに口を閉ざした。その代...
ようとした。チャ―リーはそれを見てぎこちなく微笑み返しなが...
てきた。ト゛ンは知っていた。彼がこんなふうに疑問形を使う...
ことなのだ。だがト゛ンはかぶりを振り、シャワーを浴びてく...
ャ―リーは目を伏せた後無言で頷いた。
お互いがシャワーを終えて、眠る準備が整うと、ベッドの中...
゛ンの首筋に腕を巻きつけてきた。そして肩の辺りに顔をうず...
ずっと夢見ていたと囁いた。
翌日は車で少し遠出をしてアトランティックシティのビーチ...
二人で屋台の飲み物を買おうとしているときに、ト゛ンは昔の...
生だったころのクラスメイト。もう10年も会っていない仲間だ...
つけて話しかけてきた。
もっと別の場所での再会だったならト゛ンも喜んだだろう。...
いた手をさりげなく解くことに必死で、友人との会話を楽しむ...
にチャ―リーを見る友人に、ト゛ンは嘘を吐き、チャ―リーのこ...
そして屋台から飲み物を受け取らないままで、慌しくその場を...
チャ―リーがト゛ンの嘘に傷ついたことはわかっていた。それ...
チャ―リーに腕を組むことも手を繋ぐことも許さず、普通の兄弟...
それでもチャ―リーは何も言わず、ト゛ンより少し遅れてついて...
フィア・フィリーズの逸話などに大人しく耳を傾けていた。
けれども日が沈み、ビーチサイドのレストランに入ると、そ...
リーが不意に口を開いた。「踊りたい」
ト゛ンはぎょっとして弟の顔を見た。二人はせっかく海辺の...
昨日のような景色のいい席ではなく、普通のカウンター席に並...
ましてやチャ―リーがそれを望んだわけではなく、自然にその席...
「皆踊ってる。僕らも踊りたい」
サラダを食べるというよりフォークでつつきまわしながら、...
ト゛ンはカウンターからフロアの方を振り向いた。ジャズバン...
もの客が踊っている。けれどもその中に兄弟はいないようだっ...
た男女のカップルがほとんど。それからゲイのカップル。男同...
たちとは違う組み合わせばかりだ。先ほど会った友人の顔が脳...
ランに来ているとしたら?それとも、もっと別の知り合いが。...
と知っているような近しい人物が。ト゛ンは戸惑い、それから...
「チャ―リー、冗談だろ?」
「人の目が気になる?」
チャ―リーは横顔を向けたままそう言って微かに笑った。ト゛...
の横顔を見ていた。
「チャ―リー……」
「プロムのあの女の子とそうしたみたいに踊ってよ。でも僕...
も知ってる。だけど踊りたいんだ。――もうこんなのは嫌だ」
チャ―リーはフォークを持ったままのこぶしをまぶたに押し付...
声で続けた。「フィラデルフィアに来たのだって、単に知り合...
ない。そうだろ?ト゛ン。昔僕たちはここに来た。家族で――僕...
母さんとト゛ンとで……」
ト゛ンは目を見開いた。チャ―リーが一瞬視線を上げ、すぐに...
さな頃、家族でフィラデルフィアやアトランティックシティに...
ことだから、チャ―リーは忘れているだろうと思っていた。驚い...
く、チャ―リーは言葉を続けた。
「僕がハイアリー・ギフテッド・スクールに入る前の、一番...
ィア・フィリーズの試合も皆で観に行ったね。スコアだって覚...
演奏を聞けないのを残念がってた。こういう海辺のレストラン...
と椅子の数を数えて、それを掛け算したりして完全数を見つけ...
ゃんと覚えてるんだよ。最初は突然旅行に行こうなんて言われ...
んと思い出した」
勝ち誇ったようにチャ―リーは言う。そしてまた挑戦的にト゛...
冴えているときの彼の常で、まなじりが微かに釣りあがってい...
れから苛立ちを覚えた。いつものように。
そうだ。確かにここに来たことはある。チャ―リーが天才児の...
がまだ「普通」だった頃の、一番最後の旅行。旅行を終えてカ...
にチャ―リーは数学の才能を伸ばすために特別教育を受け始め、...
ずっとチャ―リーにつきっきりになった。そうなる前の一番最後...
それを思い出したくてト゛ンはチャ―リーをこの旅行に誘った...
頃のことを思い出したかった。
「ト゛ンは昔に戻りたいんだろ?僕が天才だって言われる前...
恋人同士みたいに振舞うためじゃない」
チャ―リーはそう言って、乱暴にフォークを置いた。ト゛ンは...
チャ―リー」
「ト゛ンは、ト゛ンはいつも僕を傷つける。僕は自分が間違...
思い知らされるんだ。だけど正しいことを確信するにも、ト゛...
だ。なのに……」
震えた息を吐き、呼吸を整えるために黙り込んでから、チャ―...
見つめてきた。彼の目は真っ赤だった。「踊ってよ、ト゛ン」
ト゛ンはそんな弟を見返してから、また首を横に振った。「...
自分の存在がいつも弟を傷つけると聞いて、ト゛ンは傷つい...
言うチャ―リーに腹立たしさも感じた。けれどどこかでそれを知...
ャ―リーはよくト゛ンの前で悲しみと苛立ちをまじえた瞳をする...
自覚している人間の目。少年の頃、チャ―リーにそんな表情をさ...
まり弟と話さなかった。
ト゛ンはため息を吐き、しばらく考えてから口を開いた。「...
なら、なおさらこんなことは続けるべきじゃない」
その言葉にチャ―リーがぐらりと身体を揺らすのがわかった。...
ないように、前を向きながら続けた。「お前と俺の関係が不健...
俺はお前に幸せになってもらいたいんだ。傷つけたいわけじゃ...
かもしれないけど、俺はお前にまともな幸せを見つけてもらい...
までも俺との少年時代を引きずっているんじゃなくて、もっと...
いう……」
「ト゛ン、僕が望んでいるのはト゛ンとの関係なんだ。ト゛...
性がないかもしれないけど、僕にとってはそれが一番なんだ。―...
は傷ついてるのに」
掠れた、高い声で早口で言うと、チャ―リーはナプキンをテー...
そして足早にレストランを出て行った。ト゛ンは追いかけるこ...
の背中を見つめていた。
____________
| __________ |
| | | |
| | [][] PAUSE | |
| | | | ∧...
| | | | ピッ (...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| ...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) ...
萌えすぎてもうダメポ。なんだこの萌え兄弟…
前回感想くれた皆さんアリガトン
このドラマは1月から狐本家でもやってくれるらしいので
観られる方はぜひ。お薦めです。
#comment
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| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 一応前...
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| | | | ピッ (´...
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| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
萌えが収まらないので懲りずに投下…だってあまりに萌えが…
相変わらず近親相姦で暗いです。過疎ジャンルなのにスマソ
今回も前編・後編に分けるつもりです
チャ―リーは昔から弟として扱いにくい存在だったが、恋人と...
性質はさらに強まった。少なくともト゛ンにはそう感じた。こ...
ンが言うと、震えた声で(それなのに落ち着き張った振りをし...
兄弟同士でこんなことをするのは正気じゃない、と告げると、...
めようとして、ト゛ンをうんざりさせる。どうしてもやめなけ...
の捜査には協力しない、と言ってト゛ンを戸惑わせたかと思え...
になっても側には置いて、役には立てるはずだからと懇願する...
てくれないのなら、これまでのことを父さんにばらすと泣きな...
れどもト゛ンにはそれが本気ではないことはわかっていた。チ...
すようなことなどできはしない。
おかしなことに、そうやってチャ―リーが子供じみた反抗をす...
愛情は強くなった。ト゛ンは結局いつも、彼の魅力に屈し、望...
抱き、望まれていないようなことまでした。だが、何度繰り返...
決まって間違いを確信するのだった。だからト゛ンはチャ―リー...
チャ―リーが望むのなら、今のところこの関係は続けよう。しか...
ってはならないし、お互いが持つ唯一の恋愛関係にするべきで...
も他に恋人を見つける努力をするべきだし、もしお互い以外に...
かったなら、この関係はやめようと。チャ―リーは乗り気ではな...
葉に頷き、ト゛ンは手始めにチャ―リーの助手であるアミー夕を...
仄めかした。もしそれが嫌なら、ト゛ン以外の男性でも。する...
して、いつかねと言った。
そんなときに、フィラデルフィアに行こう、と言ったのはト...
ースターの後にでも、三日間ほど旅行しよう。実家のキッチン...
意に誘うと、チャ―リーは驚いたようだった。「――旅行?」
ト゛ンはピザのソースで汚れた指を舐めながら頷いた。「あ...
たんだ。お前も大学は休めるだろ?」
「もちろん、もちろん休めるよ。有給も消化していないし、...
上ずった声でチャ―リーは捲くし立てるのを最後まで聞かずに...
機のチケットももう取った。たった2泊だけど、気分転換には...
「二人で行くんだよね?」
瞬きを繰り返しながらチャ―リーが聞く。ト゛ンは自分の指先...
した。「ああ」
「――ト゛ン、嬉しいよ」
掠れた声で言われて、ト゛ンはやはり弟を見ないままで頷い...
知っていた。小さな頃からト゛ンは弟に対して、二人で出かけ...
どなかった。そしてチャ―リーはいつもそれを待っていたのだ。...
ークをかちゃかちゃ音を立てて置いて、チャ―リーは子供みたい...
しいよ」
「――よかった」
呟くように言い、ト゛ンは水を飲んだ。チャ―リーがそれをじ...
がないまぜになったあの表情だ。「ト゛ン、嬉しいよ。でも何...
?」
「休暇が必要だと思ったんだ。長年働き詰めだった。仕事か...
みたいのさ」
僅かに口元を上げて説明すると、チャ―リーもつられて微笑ん...
に手を伸ばして弟の肩を叩くと、チャ―リーは一瞬俯いてからす...
――キスしない?」
ト゛ンは躊躇いながら弟の顔を見た。チャ―リーが瞳を覗き込ん...
れども断固とした声で繰り返した。「ト゛ン、キスしない?今」
ト゛ンは視線をさ迷わせた。父親は外出していて、ここには...
だから二人きりだ。誰も見ていない。けれどいつも誰かに見ら...
「ト゛ン」
弟の囁きにト゛ンはため息を吐いて腰を上げた。そして柔ら...
き毛がくすぐるように鼻先を掠め、ト゛ンは一瞬目を瞑ってか...
視線が絡み合う。弟が望んだのはこんなキスではないことは...
「ト゛ン」。咎めるような声でチャ―リーが名前を呼んでくる...
き毛の数学者は唇を噛んでから言った。「……キスしてもいい?」
ト゛ンは黙って頷いた。断ることなどできるわけがない。安...
をしたチャーリが、身を乗り出してテーブル越しにキスをして...
唇に触れ、すぐに温かい舌が滑り込んでくる。長いキスの後で...
いた。「旅行、楽しみにしてる」
ト゛ンはまた頷いた。頷くしかなかった。彼にはこの後どう...
に上がり、チャ―リーの寝室で服を脱ぎ、抱き合う。実の弟と。...
までには身支度を整え、何事もなかったかのように三人でディ...
返したことだ。
「……父さんが帰ってくるまでまだ時間があるよ」
案の定チャ―リーがおずおずと言い、ト゛ンは反応に迷った。...
が決定的なものになる、といつかチャ―リーが言っていたことを...
間違うと、それを利用して導き出した次の式も誤ったものとな...
世界が理性的なものではなくなり、混乱に満ちたものになる。...
一つの答えを見つけていかなければならないと、いつか弟は言...
とト゛ンは思った。自分たちもそうだ。
「嫌?」
悲しげな呟きにト゛ンはかぶりを振った。「嫌じゃない」
そうして立ち上がり、弟を二階にある彼の寝室まで誘った。...
彼らが住んでいるカリフォルニアに比べて、フィラデルフィ...
かった。父親に嘘を吐いて外出した挙句(チャ―リーは学会でボ...
ンは南部に釣りにでも行くと言った)、飛行機の狭い椅子に6...
たのが殺風景なビル群が並ぶ、曇り空の都市だったのだから、...
いのかもしれない。けれどもチャ―リーははしゃぎっぱなしで、...
的建築物――独立記念館やウォルナット・ストリート劇場でも積...
ンはチーズステーキが気に入り、チャーリはウォーターアイス...
が腕を組んで歩きたい、と言うので、ト゛ンはそれを許した。...
に知り合いはいない。少なくともお互いが兄弟だと知る者はい...
弟の願いを聞きいれ、チャ―リーはそれでも遠慮がちに腕に触れ...
ンにもそうやって入ると、ウェイターが彼らをゲイカップルの...
ックな席に案内したので、チャ―リーは笑い転げた。
「僕たちが兄弟だって知らないんだよ!僕らを恋人同士だっ...
テーブルで声を潜めながらチャ―リーが言ってきたので、ト゛...
「それはそうだろうな」
普通いい年をした兄弟は腕を組んで歩いたりしないだろう。...
自然だ。そう思って肯定すると、チャ―リーはまだ笑ったまま片...
れない!ねえ、ト゛ンがこの街に行こうって言った理由がわか...
からだ!家を出てたった六時間で僕たちは自由になれる」
「――仕事からも解放される。どうせ携帯を鳴らされても駆け...
ないから、電源を切る思い切りがついた」
オフにした携帯電話を手の中でちらつかせると、チャ―リーは...
「グレイト!正しいよ。ト゛ンはいつだって仕事に打ち込み...
「そうかもな」
ト゛ンは軽く受け流した。私生活を犠牲にしてFBI捜査官とし...
を、以前の恋人にも非難されたことはあった。だがト゛ンから...
だった。人が殺されたりレイプされたりして、その犯人が捕ま...
るときに、自分の楽しみを優先させることなどできない。だか...
をしてから数えるほどしか取っていない。ト゛ンの簡潔な答え...
を察したらしく、すぐに真顔に戻って言った。「もちろん、そ...
皆を助けているんだもの」
「とにかく、今日から三日間は仕事はしない」
ト゛ンの宣言にチャ―リーはまた微笑んだ。そして子供のよう...
ランなどを話し始めた。二人とも家族や友人のことは話題には...
の日常を忘れて他愛ない話をした。
ディナーを終え、ホテルの部屋に戻ると、無言のままで抱き...
をかけてセックスするのは初めてだった。いつも父親とチャ―リ...
のアパートでせわしなく抱き合い、ことが終わるとト゛ンはな...
人同士のように睦み合い、行為に慣れるのが怖くて、毎回ト゛...
ーを置いてシャワーを浴びたり仕事に戻ったりした。けれども...
ゆっくりと丁寧に抱いた。
二度目の繋がりを解いた後で、上半身を起こしたト゛ンにま...
り返していたチャ―リーが囁いた。「ト゛ン、僕の兄さん」
ト゛ンはそのときチャ―リーの太ももを撫でていたが、それを...
あるチャ―リーの瞳は潤んでいて、彼はト゛ンに猫のように鼻を...
「兄さん」
それはト゛ンが今まで聞いた中で、一番柔らかで幸せそうな...
関らずト゛ンは胸が痛むのを感じ、めまいを覚えた。歯を食い...
チャ―リーが顔を上げて瞳を覗き込んできた。「ト゛ン?」
「――なんでもない。ちょっと……」
掠れた声で答えて額に手をやると、チャ―リーは唇を引き結ん...
りと言った。「やっぱり、こんなときでもつらいんだね」
「違う。ただ――」
「ごめんねト゛ン。全部僕のせいだ。ト゛ンは悪くないよ」
静かな声でそんなことを言うので、ト゛ンは弟の身体を押し...
リーはベッドに座り込んだままで、苛々と歩き回るト゛ンを見...
「ト゛ン?」
甘ったるい呼び方。彼はまだ子供だ。30歳を過ぎていても。...
チャ―リーはおそらく一生無邪気な天才のままだ。この弟に罪を...
い。もしそんなことができるのなら、どれほど楽だったろう。...
が知っているなかでも最も無垢で、保護すべき存在だった。
ト゛ンはもうやめよう、と幾度となく繰り返した言葉をまた...
ーの怯えたような目に気づいて、すぐに口を閉ざした。その代...
ようとした。チャ―リーはそれを見てぎこちなく微笑み返しなが...
てきた。ト゛ンは知っていた。彼がこんなふうに疑問形を使う...
ことなのだ。だがト゛ンはかぶりを振り、シャワーを浴びてく...
ャ―リーは目を伏せた後無言で頷いた。
お互いがシャワーを終えて、眠る準備が整うと、ベッドの中...
゛ンの首筋に腕を巻きつけてきた。そして肩の辺りに顔をうず...
ずっと夢見ていたと囁いた。
翌日は車で少し遠出をしてアトランティックシティのビーチ...
二人で屋台の飲み物を買おうとしているときに、ト゛ンは昔の...
生だったころのクラスメイト。もう10年も会っていない仲間だ...
つけて話しかけてきた。
もっと別の場所での再会だったならト゛ンも喜んだだろう。...
いた手をさりげなく解くことに必死で、友人との会話を楽しむ...
にチャ―リーを見る友人に、ト゛ンは嘘を吐き、チャ―リーのこ...
そして屋台から飲み物を受け取らないままで、慌しくその場を...
チャ―リーがト゛ンの嘘に傷ついたことはわかっていた。それ...
チャ―リーに腕を組むことも手を繋ぐことも許さず、普通の兄弟...
それでもチャ―リーは何も言わず、ト゛ンより少し遅れてついて...
フィア・フィリーズの逸話などに大人しく耳を傾けていた。
けれども日が沈み、ビーチサイドのレストランに入ると、そ...
リーが不意に口を開いた。「踊りたい」
ト゛ンはぎょっとして弟の顔を見た。二人はせっかく海辺の...
昨日のような景色のいい席ではなく、普通のカウンター席に並...
ましてやチャ―リーがそれを望んだわけではなく、自然にその席...
「皆踊ってる。僕らも踊りたい」
サラダを食べるというよりフォークでつつきまわしながら、...
ト゛ンはカウンターからフロアの方を振り向いた。ジャズバン...
もの客が踊っている。けれどもその中に兄弟はいないようだっ...
た男女のカップルがほとんど。それからゲイのカップル。男同...
たちとは違う組み合わせばかりだ。先ほど会った友人の顔が脳...
ランに来ているとしたら?それとも、もっと別の知り合いが。...
と知っているような近しい人物が。ト゛ンは戸惑い、それから...
「チャ―リー、冗談だろ?」
「人の目が気になる?」
チャ―リーは横顔を向けたままそう言って微かに笑った。ト゛...
の横顔を見ていた。
「チャ―リー……」
「プロムのあの女の子とそうしたみたいに踊ってよ。でも僕...
も知ってる。だけど踊りたいんだ。――もうこんなのは嫌だ」
チャ―リーはフォークを持ったままのこぶしをまぶたに押し付...
声で続けた。「フィラデルフィアに来たのだって、単に知り合...
ない。そうだろ?ト゛ン。昔僕たちはここに来た。家族で――僕...
母さんとト゛ンとで……」
ト゛ンは目を見開いた。チャ―リーが一瞬視線を上げ、すぐに...
さな頃、家族でフィラデルフィアやアトランティックシティに...
ことだから、チャ―リーは忘れているだろうと思っていた。驚い...
く、チャ―リーは言葉を続けた。
「僕がハイアリー・ギフテッド・スクールに入る前の、一番...
ィア・フィリーズの試合も皆で観に行ったね。スコアだって覚...
演奏を聞けないのを残念がってた。こういう海辺のレストラン...
と椅子の数を数えて、それを掛け算したりして完全数を見つけ...
ゃんと覚えてるんだよ。最初は突然旅行に行こうなんて言われ...
んと思い出した」
勝ち誇ったようにチャ―リーは言う。そしてまた挑戦的にト゛...
冴えているときの彼の常で、まなじりが微かに釣りあがってい...
れから苛立ちを覚えた。いつものように。
そうだ。確かにここに来たことはある。チャ―リーが天才児の...
がまだ「普通」だった頃の、一番最後の旅行。旅行を終えてカ...
にチャ―リーは数学の才能を伸ばすために特別教育を受け始め、...
ずっとチャ―リーにつきっきりになった。そうなる前の一番最後...
それを思い出したくてト゛ンはチャ―リーをこの旅行に誘った...
頃のことを思い出したかった。
「ト゛ンは昔に戻りたいんだろ?僕が天才だって言われる前...
恋人同士みたいに振舞うためじゃない」
チャ―リーはそう言って、乱暴にフォークを置いた。ト゛ンは...
チャ―リー」
「ト゛ンは、ト゛ンはいつも僕を傷つける。僕は自分が間違...
思い知らされるんだ。だけど正しいことを確信するにも、ト゛...
だ。なのに……」
震えた息を吐き、呼吸を整えるために黙り込んでから、チャ―...
見つめてきた。彼の目は真っ赤だった。「踊ってよ、ト゛ン」
ト゛ンはそんな弟を見返してから、また首を横に振った。「...
自分の存在がいつも弟を傷つけると聞いて、ト゛ンは傷つい...
言うチャ―リーに腹立たしさも感じた。けれどどこかでそれを知...
ャ―リーはよくト゛ンの前で悲しみと苛立ちをまじえた瞳をする...
自覚している人間の目。少年の頃、チャ―リーにそんな表情をさ...
まり弟と話さなかった。
ト゛ンはため息を吐き、しばらく考えてから口を開いた。「...
なら、なおさらこんなことは続けるべきじゃない」
その言葉にチャ―リーがぐらりと身体を揺らすのがわかった。...
ないように、前を向きながら続けた。「お前と俺の関係が不健...
俺はお前に幸せになってもらいたいんだ。傷つけたいわけじゃ...
かもしれないけど、俺はお前にまともな幸せを見つけてもらい...
までも俺との少年時代を引きずっているんじゃなくて、もっと...
いう……」
「ト゛ン、僕が望んでいるのはト゛ンとの関係なんだ。ト゛...
性がないかもしれないけど、僕にとってはそれが一番なんだ。―...
は傷ついてるのに」
掠れた、高い声で早口で言うと、チャ―リーはナプキンをテー...
そして足早にレストランを出て行った。ト゛ンは追いかけるこ...
の背中を見つめていた。
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| __________ |
| | | |
| | [][] PAUSE | |
| | | | ∧...
| | | | ピッ (...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| ...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) ...
萌えすぎてもうダメポ。なんだこの萌え兄弟…
前回感想くれた皆さんアリガトン
このドラマは1月から狐本家でもやってくれるらしいので
観られる方はぜひ。お薦めです。
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