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#title(3dayゲキジョ 秋ピソ) [#p0d6c121]
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマー...
何度目かの角を曲がってようやく、斜め下からの小さな声に気...
「い・いたい…」
「え?…あ、す、すみませんっ」
強く握り締めてた、ひとまわり小さい手を思わず離した。
白い手が少し赤くなっていて、痛々しい。
「秋羅ちゃん、意外と力あるんだね」
「ご、ごめんなさい、すみませんっ!痛かったですよね」
「ダイジョウブ!ダイジョウブ!」
「ホント、すみませんっ」
「もう、何度も謝らなくていいの。それより…」
(ドウシタノ?ナンデアタシノテヲトッテハシリダシタノ?)
この人は、聞きたいはずの言葉をのみ込んで、別のことを僕に...
「タクシー、この先の大通りからなら拾えるから…もう、行って...
じゃ、ね。おやすみ、秋羅ちゃん」
また、この顔だ。なんて顔するんだろう。
人には自分の気持ちに正直になれなんて言うくせに、
こんな寂しそうな切ない顔をして、背を向けて、
小さな肩を震わせて去ろうとするんだ。
その後姿を僕がどんな思いで見送ってるか知りもしないで。
さっき、男にしなだれかかるあなたを見て、
僕がどんな思いをしたか知りもしないで。
僕が、本当はその柔らかい小さな手を離したくなくて
いつまでも繋ぎたいと思ってることに気づきもしないで。
行かせない、もうそんな風に行かせたくなくて腕を取った。
「待って!…あの、タクシー、一緒に乗りませんか?」
「え?…いいの。あたしんち、ココから歩けるから」
「……じゃ、あの、一緒に行ってもいいですか?」
「…!」
僕を見上げる猫のような薄い茶色の瞳が大きく見開いて、
ゆらゆらと揺らめいて、キレイだなぁと思うと同時に
目の前の人を抱きしめていた。
「ちょ、秋羅ちゃん、人、人が見てるよ」
「いいんです。」
「いい、って…」
「…pincoさんの部屋に行ってもいいですよね」
「あそこの茶色いマンションなの、わかる?」
「はい、見えます」
指差したあたしの手をまた握られた。
さっきみたいに、力任せに引っ張られてるワケじゃないから
痛くはないんだけど、あたしの手をぐいぐい引いて
大股歩きで前を行くからどんな顔してるのか見えなくて
不安っていうかなんだか話し掛けられなくて、
小走りでついて行くのがやっとだった。
部屋につくなり、秋羅ちゃんは覆い被さってキスしきた。
崩れ落ちそうなあたしの身体を支えてベッドに誘われた。
いつの間に裾から手が入ってきたと思ったら
そっと服を脱がされて優しく口付けてくる。
なんだかんだ言って女の子との経験はいっぱいあるみたい、
慣れてるっていうか、手際がいいっていうか、
こんなキスされたら腰砕けちゃうもの。
そうか、いま、あたしは女の子として扱われてるんだ。
夢みたい。
夢みたい。
夢みたい。
今日のあたし、お姫様みたいだよね。
やっぱり秋羅ちゃんは、王子様だった。
男の腕からあたしを奪って街の中を走るなんて、
昔、家族から隠れて読んだ少女マンガみたい。
みんなと違うことに怯えてた、あの頃の自分に言ってあげたい。
あんたにも素敵な王子様が現われるよ。
いま、うっすらと汗をかいて優しく見つめてくれてるのが夢か...
朝目覚めたときに魔法がとけて、いつもの日常に戻っていたと...
今夜の思い出を心の中の宝箱にしまって生きていけるよ。
ちょっと涙ぐんでしまったあたしを見て
「…あ、大丈夫、ですか?痛い?」
秋羅ちゃんは心配そうに覗き込んでくる。
「…うううん平気。止めないで…」
世界中の神様に感謝して、愛しい人の背中に手を回した。
ありがとう、神様。
ありがとう、あたしの王子様。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )オメヨゴシ シカモスレマタギ シツレイシヤシタ…orz
結局自己発電、乙女が膨らみすぎますた。
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|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマー...
何度目かの角を曲がってようやく、斜め下からの小さな声に気...
「い・いたい…」
「え?…あ、す、すみませんっ」
強く握り締めてた、ひとまわり小さい手を思わず離した。
白い手が少し赤くなっていて、痛々しい。
「秋羅ちゃん、意外と力あるんだね」
「ご、ごめんなさい、すみませんっ!痛かったですよね」
「ダイジョウブ!ダイジョウブ!」
「ホント、すみませんっ」
「もう、何度も謝らなくていいの。それより…」
(ドウシタノ?ナンデアタシノテヲトッテハシリダシタノ?)
この人は、聞きたいはずの言葉をのみ込んで、別のことを僕に...
「タクシー、この先の大通りからなら拾えるから…もう、行って...
じゃ、ね。おやすみ、秋羅ちゃん」
また、この顔だ。なんて顔するんだろう。
人には自分の気持ちに正直になれなんて言うくせに、
こんな寂しそうな切ない顔をして、背を向けて、
小さな肩を震わせて去ろうとするんだ。
その後姿を僕がどんな思いで見送ってるか知りもしないで。
さっき、男にしなだれかかるあなたを見て、
僕がどんな思いをしたか知りもしないで。
僕が、本当はその柔らかい小さな手を離したくなくて
いつまでも繋ぎたいと思ってることに気づきもしないで。
行かせない、もうそんな風に行かせたくなくて腕を取った。
「待って!…あの、タクシー、一緒に乗りませんか?」
「え?…いいの。あたしんち、ココから歩けるから」
「……じゃ、あの、一緒に行ってもいいですか?」
「…!」
僕を見上げる猫のような薄い茶色の瞳が大きく見開いて、
ゆらゆらと揺らめいて、キレイだなぁと思うと同時に
目の前の人を抱きしめていた。
「ちょ、秋羅ちゃん、人、人が見てるよ」
「いいんです。」
「いい、って…」
「…pincoさんの部屋に行ってもいいですよね」
「あそこの茶色いマンションなの、わかる?」
「はい、見えます」
指差したあたしの手をまた握られた。
さっきみたいに、力任せに引っ張られてるワケじゃないから
痛くはないんだけど、あたしの手をぐいぐい引いて
大股歩きで前を行くからどんな顔してるのか見えなくて
不安っていうかなんだか話し掛けられなくて、
小走りでついて行くのがやっとだった。
部屋につくなり、秋羅ちゃんは覆い被さってキスしきた。
崩れ落ちそうなあたしの身体を支えてベッドに誘われた。
いつの間に裾から手が入ってきたと思ったら
そっと服を脱がされて優しく口付けてくる。
なんだかんだ言って女の子との経験はいっぱいあるみたい、
慣れてるっていうか、手際がいいっていうか、
こんなキスされたら腰砕けちゃうもの。
そうか、いま、あたしは女の子として扱われてるんだ。
夢みたい。
夢みたい。
夢みたい。
今日のあたし、お姫様みたいだよね。
やっぱり秋羅ちゃんは、王子様だった。
男の腕からあたしを奪って街の中を走るなんて、
昔、家族から隠れて読んだ少女マンガみたい。
みんなと違うことに怯えてた、あの頃の自分に言ってあげたい。
あんたにも素敵な王子様が現われるよ。
いま、うっすらと汗をかいて優しく見つめてくれてるのが夢か...
朝目覚めたときに魔法がとけて、いつもの日常に戻っていたと...
今夜の思い出を心の中の宝箱にしまって生きていけるよ。
ちょっと涙ぐんでしまったあたしを見て
「…あ、大丈夫、ですか?痛い?」
秋羅ちゃんは心配そうに覗き込んでくる。
「…うううん平気。止めないで…」
世界中の神様に感謝して、愛しい人の背中に手を回した。
ありがとう、神様。
ありがとう、あたしの王子様。
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