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#title(ドクオクエスト 決戦前) [#zee01420]
[[穢れた勇者>11-486]]
毎夜の連投申し訳ありません。投下させてください。
8/8の予定です。
※微エログロありかもです。
____________
| __________ |
| | | |
| | |> PLAY | |
| | | | ∧...
| | | | ピッ (...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| ...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) ...
竜王の城は、魔物で溢れかえっていた。
階を進めるごとに現れる魔物を、傷を受けながらもなんとか倒...
止血のための薬草を取り出そうと傍らの袋の中を手探った。け...
仕方が無い。充分な補充が出来なかった。
裂いた袖で傷を縛り、僅かな休憩を得るために、私は壁へと寄...
竜王の城を攻略する日取りが決まってから、国中の店から色々...
剣や鎧、薬草などを国中から集められた戦士達が買い漁ってし...
そんな状態で私に物を売ってくれる店は無く、仕方なく私は森...
それもあらかた取り尽くされていて、充分な量にはならなかっ...
“――!”
遠くで誰かの絶叫が聴こえる。
最初にこの城に攻め入った時には200名以上の戦士や騎士が...
いつしか数を減らしていき、とうとう今の悲鳴で私はひとりに...
自分がそれほど強いとは思わない。おそらく呪われた人生の中...
視線を上げる。そこには竜王の玉座の間へ続く最後の階段。
詰めていた息を吐き、立ち上がった。竜王はもうすぐそこだ。
一歩一歩を踏みしめて、階段を登る。
天にまでも届きそうな竜王へと続くこの階段は、そのまま私の...
あの日、王都から追放された後、私はその足で姫が捕らえられ...
ろくな準備もせず、ただがむしゃらに突き進んでいた私は、あ...
死んでもいいとさえ思っていたのかも知れない。
姫を攫ったのは、雲をつくような大きなゴーレムだった。
何人もの戦士がその身体に歯が立たず、血の海へと沈んでいく...
その時私が装備していたものが魔物にとって弱点だったらしく...
“勇者さま”
とさり、と、私の胸に小柄な女性が飛び込んでくる。とらわれ...
“助けて頂いてありがとうございます”
初めて受ける手放しの好意に私はうろたえた。私の胸に顔を埋...
そう、生きていればおそらく私の妹と同じくらいの年だろう。
そう思うと、まるで腕の中の姫が妹のように思えてきて、あの...
ようやく助け出したような気にさえなって、私は堪らずにその...
「もう、大丈夫だから」
けれど、私のしわがれた声に、腕の中の姫の身体がびくりと強...
“…勇者、さま?”
恐る恐る私を見上げた姫は、私の顔を見るなり私の身体を力任...
“いや―――っ!化け物!”
ほんの一瞬前まで私を勇者さまと呼んだその唇で、姫は私をそ...
手近にある物を手当たり次第に私に投げ付けてくる。
ほんの一瞬前まで自分を監禁していた魔物の残骸を手にとって...
“寄らないで。汚らわしい”
本当に、この親子は。
勇者に一体何を求めているのだろう。そもそも勇者とは何だ。...
姫の叫びを聞きつけて他の戦士達がやってくる。姫の事は彼ら...
“役立たずめ”
王は私を見るなりそう吐き捨てた。
ゴーレムを倒した私の手柄もいつの間にか他の者の手柄にされ...
私はただ戦場で皆の足を引っ張った愚か者として、王の前に引...
“あげくその場から逃げ出したと言うではないか。勇者の名を汚...
私が自分でそう名乗っているわけではない。皆が、王が、勝手...
それに姫が私に助けられる事を拒んだのだ。
半狂乱になって暴れる姫を前に、目の前から姿を消してやる以...
まるで罪人のように後ろ手に縛られ頭を地面にこすり付けられ...
魔物を倒したのが私であること、私が逃げ出したわけでは無い...
“名誉を挽回する機会をくれてやろう。竜王を征伐する戦に出る...
一体私にいつ、名誉などというものがあったのだろう。もとも...
“ありがたく思うがいい”
そうしてそれを私がありがたがると、本気で王は思っているの...
もともと、私は私を犯した魔物を、そして竜王を倒すためだけ...
でも時々、ふと思うのだ。
私が倒すべき敵は、本当に竜王なのだろうか。
“ギャ―――!”
ようやく階段を登りきった私を、つんざくような叫びが襲う。...
剣を握り、タイミングを計って魔物の前へと飛び出す。
正面に向き合い剣を構え…けれど次の瞬間襲った衝撃に、私は剣...
扉の前を陣取り、その魔物は翼を広げている。その身体から伸...
剥き出しのそこはそれが通常の状態なのか、完全に勃ちあがっ...
そこからにじみ出る淫液がぼたりと床に落ちると、それはじゅ...
私は、叫び出しそうだった。
そこにいるのは間違いない。私を犯したあの魔物だった。
最初に餌食になったのは、妹だ。
まだ十にもならない幼い身体に、この魔物は襲い掛かった。け...
…一言の悲鳴を発する間もなく腹を突き破られて彼女は死んだ。
次に襲われたのは母だった。妹の無残な姿に彼女は狂ったよう...
ねじ切られた妹の頭を抱きかかえたまま、内臓を溶かされて息...
そうして物言わぬ塊となった二人を他の魔物が貪り食う中、私...
「…ぐ…ぅっ…うぅ…」
かみ締めた歯の隙間から、堪えきれない呻きが漏れる。ぶるぶ...
身体が、心が、あの日の記憶に染まっていく。
妹と母を犯し殺し、その肉片をこびり付かせた魔物の性器は、...
まるで別の生き物のように動く触手に絡め取られ、捧げるよう...
もうすでに二人を犯した魔物は、最後の私を限界まで嬲り楽し...
ずぶずぶと新たな煙を立てて埋め込まれる凶器に絶叫を張り上...
わざと触手から逃し地面を這いずって逃げる私を追いかけ回し、
そうして手足に絡めた触手で身体を引きちぎる寸前まで捩じり...
その度に上げる私の悲鳴を、絶望を、涙を、恐怖を、この魔物...
がたがたと、身体が恐怖に震える。足が竦みあがり、一歩も動...
この日のために、私は生きてきたのではなかったか。焼き鏝で...
今日まで生き延びてきたのは一体何のためだった。
愚かな勇者よと蔑まれ、いいように利用されながらも、それで...
“…魔物に情を受けひとり生き残った恥知らず”
“男の身で、どのように魔物に媚びて…”
「あ…あぁっ…あぁぁ――――っ!」
溢れ出した思いに突き動かされて、私の口から雄たけびがあが...
剣を構えなおす。何度も何度も死にかけながら剣を鍛え上げた...
地面を蹴りつけて、足を大きく前へと踏み出して。
そうして私は。
あの日の自分との決別のために、魔物へと向かった。
魔物はおそらく強かったのだと思う。
けれど今の私にはそんな事を感じる余裕は無く、ただただ激情...
ざくりと剣が触手を断つ。体液を撒き散らしてのけぞる魔物に...
そうして私に伸びる無数の触手を何度も何度も切り裂きながら...
魔物の腹に剣がめり込む。
凄まじい叫びを放ち、とうとう魔物は地響きをあげて、地面へ...
荒い息をつく私の目の前で、魔物がびくびくと身体をくねらせ...
私は思わず嘔吐しそうになった。
断末魔に悶える魔物のそこは、死に行く今になってさえ、淫ら...
むしろ今にも弾けそうなくらいに張り詰めていて、私の瞳を汚...
これは、私から母を、妹を、そうして私の尊厳までもを奪い去...
再び、剣を振り下ろす。
私の人生を奪った凶器は、あっけなく私の目の前から、消えた。
切り飛ばされた魔物の性器は、それでもしばらくは床の上での...
けれどやがて動きを止め、気が付けば魔物もすでに息絶えてい...
「――っ」
詰めていた息を吐き出す。途端に、膝から力が抜けた。
よろけた私は剣を支えにしようとしたが、魔物の酸で腐食した...
がくがくと身体が震える。目の前の光景が信じられずに何度も...
そうしてようやく、自分がとうとう生きる目的の半分を達成し...
「…あ…」
私の手から、柄だけになった剣がこぼれ落ちた。酸で弱ったそ...
この魔物を倒したからと言って、私の受けた呪いが無くなる訳...
でもそれでも。
「…かぁ…さ…」
母と妹の仇だけは、取ることが出来た。
もう動かない魔物の骸の前で、胸を押さえうずくまる。口から...
私はもう抑えることはしなかった。
本日はここまで。
____________
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧...
| | | | ピッ (...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| ...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) ...
[[決戦>19-140]]
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竜王の城は、魔物で溢れかえっていた。
階を進めるごとに現れる魔物を、傷を受けながらもなんとか倒...
止血のための薬草を取り出そうと傍らの袋の中を手探った。け...
仕方が無い。充分な補充が出来なかった。
裂いた袖で傷を縛り、僅かな休憩を得るために、私は壁へと寄...
竜王の城を攻略する日取りが決まってから、国中の店から色々...
剣や鎧、薬草などを国中から集められた戦士達が買い漁ってし...
そんな状態で私に物を売ってくれる店は無く、仕方なく私は森...
それもあらかた取り尽くされていて、充分な量にはならなかっ...
“――!”
遠くで誰かの絶叫が聴こえる。
最初にこの城に攻め入った時には200名以上の戦士や騎士が...
いつしか数を減らしていき、とうとう今の悲鳴で私はひとりに...
自分がそれほど強いとは思わない。おそらく呪われた人生の中...
視線を上げる。そこには竜王の玉座の間へ続く最後の階段。
詰めていた息を吐き、立ち上がった。竜王はもうすぐそこだ。
一歩一歩を踏みしめて、階段を登る。
天にまでも届きそうな竜王へと続くこの階段は、そのまま私の...
あの日、王都から追放された後、私はその足で姫が捕らえられ...
ろくな準備もせず、ただがむしゃらに突き進んでいた私は、あ...
死んでもいいとさえ思っていたのかも知れない。
姫を攫ったのは、雲をつくような大きなゴーレムだった。
何人もの戦士がその身体に歯が立たず、血の海へと沈んでいく...
その時私が装備していたものが魔物にとって弱点だったらしく...
“勇者さま”
とさり、と、私の胸に小柄な女性が飛び込んでくる。とらわれ...
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初めて受ける手放しの好意に私はうろたえた。私の胸に顔を埋...
そう、生きていればおそらく私の妹と同じくらいの年だろう。
そう思うと、まるで腕の中の姫が妹のように思えてきて、あの...
ようやく助け出したような気にさえなって、私は堪らずにその...
「もう、大丈夫だから」
けれど、私のしわがれた声に、腕の中の姫の身体がびくりと強...
“…勇者、さま?”
恐る恐る私を見上げた姫は、私の顔を見るなり私の身体を力任...
“いや―――っ!化け物!”
ほんの一瞬前まで私を勇者さまと呼んだその唇で、姫は私をそ...
手近にある物を手当たり次第に私に投げ付けてくる。
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“寄らないで。汚らわしい”
本当に、この親子は。
勇者に一体何を求めているのだろう。そもそも勇者とは何だ。...
姫の叫びを聞きつけて他の戦士達がやってくる。姫の事は彼ら...
“役立たずめ”
王は私を見るなりそう吐き捨てた。
ゴーレムを倒した私の手柄もいつの間にか他の者の手柄にされ...
私はただ戦場で皆の足を引っ張った愚か者として、王の前に引...
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私が自分でそう名乗っているわけではない。皆が、王が、勝手...
それに姫が私に助けられる事を拒んだのだ。
半狂乱になって暴れる姫を前に、目の前から姿を消してやる以...
まるで罪人のように後ろ手に縛られ頭を地面にこすり付けられ...
魔物を倒したのが私であること、私が逃げ出したわけでは無い...
“名誉を挽回する機会をくれてやろう。竜王を征伐する戦に出る...
一体私にいつ、名誉などというものがあったのだろう。もとも...
“ありがたく思うがいい”
そうしてそれを私がありがたがると、本気で王は思っているの...
もともと、私は私を犯した魔物を、そして竜王を倒すためだけ...
でも時々、ふと思うのだ。
私が倒すべき敵は、本当に竜王なのだろうか。
“ギャ―――!”
ようやく階段を登りきった私を、つんざくような叫びが襲う。...
剣を握り、タイミングを計って魔物の前へと飛び出す。
正面に向き合い剣を構え…けれど次の瞬間襲った衝撃に、私は剣...
扉の前を陣取り、その魔物は翼を広げている。その身体から伸...
剥き出しのそこはそれが通常の状態なのか、完全に勃ちあがっ...
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私は、叫び出しそうだった。
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最初に餌食になったのは、妹だ。
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身体が、心が、あの日の記憶に染まっていく。
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まるで別の生き物のように動く触手に絡め取られ、捧げるよう...
もうすでに二人を犯した魔物は、最後の私を限界まで嬲り楽し...
ずぶずぶと新たな煙を立てて埋め込まれる凶器に絶叫を張り上...
わざと触手から逃し地面を這いずって逃げる私を追いかけ回し、
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その度に上げる私の悲鳴を、絶望を、涙を、恐怖を、この魔物...
がたがたと、身体が恐怖に震える。足が竦みあがり、一歩も動...
この日のために、私は生きてきたのではなかったか。焼き鏝で...
今日まで生き延びてきたのは一体何のためだった。
愚かな勇者よと蔑まれ、いいように利用されながらも、それで...
“…魔物に情を受けひとり生き残った恥知らず”
“男の身で、どのように魔物に媚びて…”
「あ…あぁっ…あぁぁ――――っ!」
溢れ出した思いに突き動かされて、私の口から雄たけびがあが...
剣を構えなおす。何度も何度も死にかけながら剣を鍛え上げた...
地面を蹴りつけて、足を大きく前へと踏み出して。
そうして私は。
あの日の自分との決別のために、魔物へと向かった。
魔物はおそらく強かったのだと思う。
けれど今の私にはそんな事を感じる余裕は無く、ただただ激情...
ざくりと剣が触手を断つ。体液を撒き散らしてのけぞる魔物に...
そうして私に伸びる無数の触手を何度も何度も切り裂きながら...
魔物の腹に剣がめり込む。
凄まじい叫びを放ち、とうとう魔物は地響きをあげて、地面へ...
荒い息をつく私の目の前で、魔物がびくびくと身体をくねらせ...
私は思わず嘔吐しそうになった。
断末魔に悶える魔物のそこは、死に行く今になってさえ、淫ら...
むしろ今にも弾けそうなくらいに張り詰めていて、私の瞳を汚...
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再び、剣を振り下ろす。
私の人生を奪った凶器は、あっけなく私の目の前から、消えた。
切り飛ばされた魔物の性器は、それでもしばらくは床の上での...
けれどやがて動きを止め、気が付けば魔物もすでに息絶えてい...
「――っ」
詰めていた息を吐き出す。途端に、膝から力が抜けた。
よろけた私は剣を支えにしようとしたが、魔物の酸で腐食した...
がくがくと身体が震える。目の前の光景が信じられずに何度も...
そうしてようやく、自分がとうとう生きる目的の半分を達成し...
「…あ…」
私の手から、柄だけになった剣がこぼれ落ちた。酸で弱ったそ...
この魔物を倒したからと言って、私の受けた呪いが無くなる訳...
でもそれでも。
「…かぁ…さ…」
母と妹の仇だけは、取ることが出来た。
もう動かない魔物の骸の前で、胸を押さえうずくまる。口から...
私はもう抑えることはしなかった。
本日はここまで。
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