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#title(Dr.コトー診療所 ウブ原→コト3) [#z3ed0992] / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | コトー初作より。6話~7話の間ぐらい?? ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| ウブ原チョト脱線。鳴海登場。 | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ このところ秀作続きなので、こんなヘタレSSアップしてよいものか…。幕ステキ! 相変わらずナマヌルイ描写スミマセヌ。 「…っちっ!ったくついてねぇ!!」 東の空が紫色に染まる頃、引いても引いても全く手応えのない 引き縄をたぐり寄せながら、剛利は一人イライラしていた。 昨日、俺は診療所へ行った。 あいつと一緒に酒でも飲んで、戻ってくるはずだった。 それが、あんなことになるなんて。 最初は自分が何をしたかよくわからなかった。 気が付いたら、あいつを押し倒して、口づけていた。 一体何がどうしてそういうことになったのだろう。 あいつもあいつだ。何故ああもあっさり倒されちまうのか。 (だいいち、その先俺はどうするつもりだったんだ!あいつは男だぞ! あんななよなよして、なまっちろい大根みてぇな奴…) ふいに、原の脳裏に華奢な健助の首筋が浮かんだ。 「…くそっ!!」 原は縄を船底にたたきつけた。 さらに翌日。すっかり日の暮れた診療所。 「先生、じゃぁそろそろ私、帰りますね~。」「先生、わしも帰るよ。おつかれさまでした。」 「あ、はい。彩佳さん、和田さん、おつかれさまでした。」 パタパタと二人の足音が遠ざかる。 「は~…」 健助は診察室の椅子に座り、盛大なため息をついた。 二人にいろいろと手伝ってもらっているとはいえ、片手片足で診療をするのは、やはり疲れる。 右肩はもう動かせるのだけれど、この前動かしている所を彩佳さんに見つかってしまったら、ものすごい剣幕でしかられてしまった。 つい、少しぐらいなら…と思ってしまうのだが、医学的には確かに、彩佳さんの言うとおりなのだ。 だから、右手は動くけれど、なるべく動かさないように気を付けている。これも健助には堪えるのだった。 それに、まだ熱っぽくてだるい気がする。 (原因は分かってる。あと数日もすれば、収まるだろう。) そう思いながら、健助は自分の足に巻かれた包帯を見つめた。 見つめながら、心はいつの間にかあの日のことを思い出す。原さんにキスされたあの日。思い出すのは、今だけではなかった。 診療の途中、往診の道すがら、何度もあの日の事を思い出しては、ドキドキしていた。 部屋はシンと静まりかえっている。 健助の鼓動だけが、部屋中に響いている気がする。 (…っそうだ!他の人とのキスはどうだったっけ。) 顔を赤くしながら、必死で健助は考える。 (えーっと、えーっと、えーっと……内さん!……じゃない咲ちゃん!!そうだ咲ちゃん。) 僕が研修医だった頃に知り合った、僕の憧れの人。 僕たち同期のマドンナだった。 (咲ちゃん…) 同期の飲み会だからと無理矢理誘われた。 医局の誰が綺麗だとか、格好いいとかいう話しになり、お互いの好きな人の話になった。 その宴上で、咲ちゃんが、どうしてあんな事を言ったのか、 「私、五島先生のことが、好きよ。」 唐突にそういって皆の前で僕にキスをしてきた。 あのときも心臓が爆発しそうだった。でも、あのときはどうして僕が?という驚きと、皆の前でされたことの驚きで一杯だった。もちろん嬉しかったが、今感じているドキドキとは、少し違うような気がする。 それから…それから…? (あぁ…そうだ…飲み会で思い出した……) 健助は机の上にずるずると突っ伏した。 それは健助も忘れかけていたことだった。 それは、研修医として第二外科に配属されたばかりの頃だった。 風邪でダウンした先生の替わりにと急遽夜勤に借り出され、そのまま翌日の日勤へとなだれ込んだ日。眠いのを必死で我慢し、術後の検討会もなんとか乗り切り、あともう少しで勤務が終わろうかという頃、廊下で背中をポンと叩かれた。 「よぅ、五島センセ。」 「あ、柏木先生。お久しぶりです。」 それは同期の柏木だった。柏木は口元をカルテで隠し、健助の耳元にささやく。 「ちょうど良かった、みんなで今夜飲みに行こうって話ししてたんだ。おまえも来いよ。7時半に新宿東口。いいな。」 「えっ…?いやあの、でもその僕…」 健助は口ごもった。研修医の待遇なんて皆同じだ。眠いから参加したくない、とは言いにくい。 「じゃそういうことで。じゃな!」 「あっ、ちょっ、柏木せ…」 健助の静止には耳を貸さずに、柏木はあっという間に角を曲がって行ってしまった。 夜の繁華街の一角にて。 病院から離れた安心感もあって、研修医の一行は皆、酔っぱらって言いたい放題、 飲めや歌えやの大騒ぎになっていた。 そんな中、座敷の端で眠い目をこすりながら、健助は一人でウーロン茶を飲んでいた。 (みんな、すごい事言ってるなあ…) と、すっかり出来上がった柏木がやってきて、健助の横に座った。 「な~五島~ぉ、好きだ~~キスしよ~~。ん~っ」 「!!!っか、柏木先生!ちょ、ちょっとやめてください…っ」 健助は自分に覆い被さろうとする柏木を押し戻す。 「なんだよ~ちょっとぐらいいいじゃないか~。な~?減るもんじゃなし~。前からお前としてみたかったんだよ~」 「うわっ!ちょ、ちょっと!!っせ、先生、ほら、飲みましょ?ねっ?」 なんとか気を別の方向に向けようと、グラスを勧めてみるが、柏木は無視してさらに迫ってくる。 柏木の手を振り払いながら、困ったなあと思っていたとき、 向かい側で静かに日本酒を傾けていた男が話しかけてきた。 「…五島先生、だっけ?」 「っは?え?あ、はい。五島です。えぇっと、あなたは…?」 柏木との攻防戦をなんとか維持しながら、健助は男に尋ねた。同期なので面識はあるが、これまで一度も話しをしたことがなかったからだ。 「鳴海だ。今は柏木先生と同じ、脳外にいる。」 「僕は2外で…。うわあっ!!」 「君も大変だな。そいつはキス魔なんだ。いい加減諦めろ。」 そういって、鳴海はフッと笑った。 「あ、諦めろって、そんな!い…嫌…ですっ…な、鳴海先生、た、助けて!」 鳴海はうっすらと笑みを浮かべたまま、言った。 「助けてあげてもいいが。その代わり」 「…その代わり?」 「この盃を空けたら、助けてやろう。」 鳴海は冷静な声でそう言って、ゆっくりと盃を健助の前に置いた。 (ど、どうしようっ?!) 柏木の目はだんだん本気になってきていた。どう頑張っても、 柏木との体格差からして、きっとあと数秒も保たないだろう。 (ええぃ、ままよっ!) 健助は柏木の腕をするりと抜け、盃を一気にあおった。 ____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ 思ったより長くなったので一旦キリマス | | | | ピッ (・∀・ ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ #comment
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#title(Dr.コトー診療所 ウブ原→コト3) [#z3ed0992] / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | コトー初作より。6話~7話の間ぐらい?? ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| ウブ原チョト脱線。鳴海登場。 | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ このところ秀作続きなので、こんなヘタレSSアップしてよいものか…。幕ステキ! 相変わらずナマヌルイ描写スミマセヌ。 「…っちっ!ったくついてねぇ!!」 東の空が紫色に染まる頃、引いても引いても全く手応えのない 引き縄をたぐり寄せながら、剛利は一人イライラしていた。 昨日、俺は診療所へ行った。 あいつと一緒に酒でも飲んで、戻ってくるはずだった。 それが、あんなことになるなんて。 最初は自分が何をしたかよくわからなかった。 気が付いたら、あいつを押し倒して、口づけていた。 一体何がどうしてそういうことになったのだろう。 あいつもあいつだ。何故ああもあっさり倒されちまうのか。 (だいいち、その先俺はどうするつもりだったんだ!あいつは男だぞ! あんななよなよして、なまっちろい大根みてぇな奴…) ふいに、原の脳裏に華奢な健助の首筋が浮かんだ。 「…くそっ!!」 原は縄を船底にたたきつけた。 さらに翌日。すっかり日の暮れた診療所。 「先生、じゃぁそろそろ私、帰りますね~。」「先生、わしも帰るよ。おつかれさまでした。」 「あ、はい。彩佳さん、和田さん、おつかれさまでした。」 パタパタと二人の足音が遠ざかる。 「は~…」 健助は診察室の椅子に座り、盛大なため息をついた。 二人にいろいろと手伝ってもらっているとはいえ、片手片足で診療をするのは、やはり疲れる。 右肩はもう動かせるのだけれど、この前動かしている所を彩佳さんに見つかってしまったら、ものすごい剣幕でしかられてしまった。 つい、少しぐらいなら…と思ってしまうのだが、医学的には確かに、彩佳さんの言うとおりなのだ。 だから、右手は動くけれど、なるべく動かさないように気を付けている。これも健助には堪えるのだった。 それに、まだ熱っぽくてだるい気がする。 (原因は分かってる。あと数日もすれば、収まるだろう。) そう思いながら、健助は自分の足に巻かれた包帯を見つめた。 見つめながら、心はいつの間にかあの日のことを思い出す。原さんにキスされたあの日。思い出すのは、今だけではなかった。 診療の途中、往診の道すがら、何度もあの日の事を思い出しては、ドキドキしていた。 部屋はシンと静まりかえっている。 健助の鼓動だけが、部屋中に響いている気がする。 (…っそうだ!他の人とのキスはどうだったっけ。) 顔を赤くしながら、必死で健助は考える。 (えーっと、えーっと、えーっと……内さん!……じゃない咲ちゃん!!そうだ咲ちゃん。) 僕が研修医だった頃に知り合った、僕の憧れの人。 僕たち同期のマドンナだった。 (咲ちゃん…) 同期の飲み会だからと無理矢理誘われた。 医局の誰が綺麗だとか、格好いいとかいう話しになり、お互いの好きな人の話になった。 その宴上で、咲ちゃんが、どうしてあんな事を言ったのか、 「私、五島先生のことが、好きよ。」 唐突にそういって皆の前で僕にキスをしてきた。 あのときも心臓が爆発しそうだった。でも、あのときはどうして僕が?という驚きと、皆の前でされたことの驚きで一杯だった。もちろん嬉しかったが、今感じているドキドキとは、少し違うような気がする。 それから…それから…? (あぁ…そうだ…飲み会で思い出した……) 健助は机の上にずるずると突っ伏した。 それは健助も忘れかけていたことだった。 それは、研修医として第二外科に配属されたばかりの頃だった。 風邪でダウンした先生の替わりにと急遽夜勤に借り出され、そのまま翌日の日勤へとなだれ込んだ日。眠いのを必死で我慢し、術後の検討会もなんとか乗り切り、あともう少しで勤務が終わろうかという頃、廊下で背中をポンと叩かれた。 「よぅ、五島センセ。」 「あ、柏木先生。お久しぶりです。」 それは同期の柏木だった。柏木は口元をカルテで隠し、健助の耳元にささやく。 「ちょうど良かった、みんなで今夜飲みに行こうって話ししてたんだ。おまえも来いよ。7時半に新宿東口。いいな。」 「えっ…?いやあの、でもその僕…」 健助は口ごもった。研修医の待遇なんて皆同じだ。眠いから参加したくない、とは言いにくい。 「じゃそういうことで。じゃな!」 「あっ、ちょっ、柏木せ…」 健助の静止には耳を貸さずに、柏木はあっという間に角を曲がって行ってしまった。 夜の繁華街の一角にて。 病院から離れた安心感もあって、研修医の一行は皆、酔っぱらって言いたい放題、 飲めや歌えやの大騒ぎになっていた。 そんな中、座敷の端で眠い目をこすりながら、健助は一人でウーロン茶を飲んでいた。 (みんな、すごい事言ってるなあ…) と、すっかり出来上がった柏木がやってきて、健助の横に座った。 「な~五島~ぉ、好きだ~~キスしよ~~。ん~っ」 「!!!っか、柏木先生!ちょ、ちょっとやめてください…っ」 健助は自分に覆い被さろうとする柏木を押し戻す。 「なんだよ~ちょっとぐらいいいじゃないか~。な~?減るもんじゃなし~。前からお前としてみたかったんだよ~」 「うわっ!ちょ、ちょっと!!っせ、先生、ほら、飲みましょ?ねっ?」 なんとか気を別の方向に向けようと、グラスを勧めてみるが、柏木は無視してさらに迫ってくる。 柏木の手を振り払いながら、困ったなあと思っていたとき、 向かい側で静かに日本酒を傾けていた男が話しかけてきた。 「…五島先生、だっけ?」 「っは?え?あ、はい。五島です。えぇっと、あなたは…?」 柏木との攻防戦をなんとか維持しながら、健助は男に尋ねた。同期なので面識はあるが、これまで一度も話しをしたことがなかったからだ。 「鳴海だ。今は柏木先生と同じ、脳外にいる。」 「僕は2外で…。うわあっ!!」 「君も大変だな。そいつはキス魔なんだ。いい加減諦めろ。」 そういって、鳴海はフッと笑った。 「あ、諦めろって、そんな!い…嫌…ですっ…な、鳴海先生、た、助けて!」 鳴海はうっすらと笑みを浮かべたまま、言った。 「助けてあげてもいいが。その代わり」 「…その代わり?」 「この盃を空けたら、助けてやろう。」 鳴海は冷静な声でそう言って、ゆっくりと盃を健助の前に置いた。 (ど、どうしようっ?!) 柏木の目はだんだん本気になってきていた。どう頑張っても、 柏木との体格差からして、きっとあと数秒も保たないだろう。 (ええぃ、ままよっ!) 健助は柏木の腕をするりと抜け、盃を一気にあおった。 ____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ 思ったより長くなったので一旦キリマス | | | | ピッ (・∀・ ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ #comment
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