Top/33-145
33-145 の変更点
- 追加された行はこの色です。
- 削除された行はこの色です。
- 33-145 へ行く。
- 33-145 の差分を削除
*ル/ナ/テ/ィ/ッ/ク/ド/ー/ン/第/三/の/書/ 冒険者×ヴァンパイア16 [#nec1c40a] #title(ル/ナ/テ/ィ/ッ/ク/ド/ー/ン/第/三/の/書/ 冒険者×ヴァンパイア16) [#nec1c40a] / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ル/ナ/テ/ィ/ッ/ク/ド/ー/ン/前途シリーズ ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| より、冒険者×ヴァンパイアです | | | | \十六回目です。たぶん完結 | | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 百年。 友人もその頃には死んでいる。むしろ自分を知っているものはいない。 「ロウッド…」 と、近くで声がした。 すぐそばに、いつの間にかヴァンパイアがいた。 コートを脱いで、黒のハイネックと黒のズボンという、身軽な格好になっている。 「レイン」 「やはり嫌か?嫌なら…考える。私だけ眠るということも…考える。私のわがままにお前を付き合わせても悪い」 「俺を一人にするのか?」 ベッドに寝そべったまま、ヴァンパイアの顎に手をかけた。 「!そうじゃない」 レインが困ったように、その言葉に反論した。一生懸命誤解を解こうとしている。 「私は…眠りたいけど。お前は…、なら、先に起きててもいい。一緒に目覚めなくても良い、…でも本当は一緒にいたいんだ」 百年先はヴァンパイア以外知っている人はいない。それでもやっていけるだろうか。 (こんなこと考えてるなんて…まだ俺も人間とかわらねぇんだなあ…) なんだかちっぽけなことを悩んでるような気がする。 すべてを受け入れるためにヴァンパイアになったようなものなのに、まさかまだこんなことを悩むなんて。 ふう、と一つため息をつくと、ヴァンパイアを抱き寄せた。 ベッドに引き上げると、そのまま組み敷く。 「ロウッド?」 「永遠にお前を愛するよ」 誓い。誓いをたてる。 もう何度も繰り返した言葉だ。 そう、眠ろう。二人ならばきっと悪夢も見ない。ヴァンパイアの衣服をめくりあげると、色づいた胸の突起に吸い付いた。 あ、と、ひくんとヴァンパイアが反応する。 それから肌をまさぐって、ズボンに手をかけた。そのとき、ヴァンパイアはロウッドの頭を優しく抱いて、快楽の予感に身を任せていた。 やがてズボンを脱がせると、自分も全裸になる。筋肉が隆々とした体は、何度見てもヴァンパイアを魅了した。 「一緒、に、眠ってくれるの?」 「ああ、眠るよ。一緒に、眠ろう」 「ああ…嬉しい…」 ロウッドの唇に口付けると、幸せそうにヴァンパイアは微笑んだ。 「もう、一人で眠らなくていい。一人じゃない。嬉しい」 ゆるゆると性器をなでると、ヴァンパイアは声を上げた。その唇をふさいでしまうと、くぐもった声が聞こえる。 「どうして欲しい?」 唇を離し、意地悪そうに問いかける。 「中に…入れて」 指を存分に唾液でぬらすと、奥まった部分に指をあてがった。 ぬるりと中に入れると、何度も出し入れを繰り返して、中を十分に慣らせて行く。 「もういいだろう」 その言葉とともに、張り詰めた性器を中に入れて行く。 「あ…!あああっ!」 高い声が上がる。めまいがしそうな久々の快楽。 我を忘れんばかりに腰をゆすった。 「はあっ、ああああ!気持ち、いい!」 「いいか?お前は本当に可愛いな」 腰を使って攻め立てる。ちゅく、ちゅく、と音が上がる。 「あっ!!そこ、だめぇっ」 入り口付近をつつくと、ヴァンパイアの背が跳ねた。 「駄目、じゃないだろ?もっとして欲しいんだろ?」 後ろから抱きすくめ、棟の突起を転がしながら、腰を大きく動かす。 甘い声はとめどなくもれ、ヴァンパイアは快楽に目がかすみそうなほどだった。 この交わりが終われば一緒に眠れる。 けれどこの交わりが永遠に続いて欲しいような、そんな気がする。 これ以上と無い快楽の中で、ヴァンパイアはロウッドの名を呼んで果てた。 「すー…」 「…」 ヴァンパイアが寝息を立てている。 幸せそうに笑っている。 よっぽどロウッドと眠ることができるのが嬉しいのだろう。 今までは一人だった。ロウッドと出会うまで、ずっと一人だった。 自分は強いものと信じていた。 だが、ロウッドがいなければ、今の自分はこんなにも弱い。 弱さをさらけ出すことのできる相手がいる。 しっかりとロウッドの手を握りながら、夢の中だ。 「レイン…レイン」 眠るための準備をしなければならない。 起こそうと頬に触れたが、あまりにも幸せそうなのでやめといた。自分も枕に突っ伏して、眠りにつく。 「愛してるよ、レイン」 大き目の棺を一個、地下に運んで、マンドラゴラを二つ。エリクサーを二瓶、バオバブの木とブルーマッシュルームを三つ。さらにドラゴンニュートの卵を一つ。 それらを釜の中に入れてつぶしながら混ぜること七時間。 大き目の棺は人間二人が入れるほどの大きさのものだ。この棺に入って眠る。 「…なあ、レイン、何作ってんだ?家の中異臭だらけなんだが」 「何って、眠るための薬」 釜のそこにちょびっとのこるまでにできたそれは、ちょうど二人分あった。冷ましてコップに注いで行く。 この世の薬、もしくは飲み物とは思えぬ色をしているそれを手に、ヴァンパイアは言った。、 「ブルーマッシュルームをヴァンパイアが食べると、一時的に仮死状態になる。だがすぐさめてしまう。これらを調合することで、百年眠ることができる。五十年なら四時間、百年なら七時間煮込むそうだ。私はこれで五十年間眠った、安心しろ」 棺おけに寝やすいように、毛布と枕を入れる。 棺おけのそばで、愛を誓った。 ロウッドはヴァンパイアに口付ける。 ヴァンパイアもそれに応える。 笑みは、柔らかかった。 「おやすみ」 と、ヴァンパイアは言った。 「ああ、おやすみ。百年先に、また、な。それまで一緒に寝ていよう」 そして二人は同時にそれを飲み下した。 まずかったが、飲めないほどではなかった。 二人は棺おけに入る。そしてふたをして、眠りに落ちた。 二人は抱き合って眠りに落ちた。 百年の眠りが始まった瞬間だった。 エピローグ 大きな…揺れが起こった気がした。 『おい、ここにも家があるぞ!』 『住人は無事か!?』 『家はずいぶん古いものらしいからな…分からん。ああ、なんだ?地下通路があるぞ』 騒がしい。 カンカンカン、と、音がする。 誰かがこちらに向かってくる。 『なんだ。棺おけがあるぞ、あけてみよう』 ギィィィィ、と、こすれた音がして棺おけが空けられ、日の光が少し、見えた。 「…?」 「おい、あんたら、無事か!地下に逃げていたのか?」 「?」 ロウッドは、まぶしそうに毛布を顔に寄せた。 ここは地下室、おかげで日の光は入らないが、階段を上った先に、見覚えのある壁が瓦礫となっているのが見えた。 「ん…」 ヴァンパイアも覚醒する。 「あんたも、大丈夫か?」 「スマンが…今は何年だ?」 救助隊がわらわらと入ってくる。 まったく怪我のない様子に全員ほっとするが、困ったのは本人たちだ。 「え?五百五十二年だよ。そんなことより、こんな大きな地震のあった中で、よく生きていられたね、あんたたち!家の中滅茶苦茶だよ!」 「五百五十二年…」 「ちょうど百年だね、ロウッド」 ヴァンパイアが隣に立って、にっこり笑った。そして伸びを大きく一つした。 「あんたロウッドさんていうのかい?百年以上も前の英雄と同じ名前なんだなあ」 瓦礫の山を片付けながら、救助隊の一人が言った。 「何でも、ムシュフシュを倒した英雄がロウッドさんだったんだと、吟遊詩人が歌ってる よ」 「へえー」 なんだか照れる。 それにしても、階段を上ると天井が崩れていた。隠しておいた財産はそのままで盗られて ない様子でほっとしたが、こうも滅茶苦茶に家の中が破壊されてはしょうがない。落ち着 いたら、家を立て直そう。 今度は豪華な家を立てよう。次にまた眠るときがきても、壊れないような家を立てよう。 ヴァンパイアとロウッドは、皆が地下から引き返すと、口付けを交わした。 終 ____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧完結しました・ | | | | ピッ (・∀・ )長い間ありがとうございます | | | | ◇⊂ ) |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 棚のまとめ板にシリーズものとして載ってるので、宜しければ読んでみて下さい。 #comment