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*Dr.コトー診療所 ウブ原→コト4 [#sc8dd6d6] #title(Dr.コトー診療所 ウブ原→コト4) [#sc8dd6d6] / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | コトー初作より。前回の続き+8話アフターストーリー ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 調子に乗ってさらに続けます… | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ (…次に僕が気づいた時には、もう誰もいなかったんだっけ…) 健助は首まで真っ赤にしながら、机の上で頭を抱える。 鳴海とのことは初めての経験で、自分がどうなってしまったのか分からず、 しかもはっきりと思い出せないことに怖れすら感じる。 (あれからしばらく、病院へ行くのが怖かったんだ…) 病院へ行くたび、いつ鳴海とバッタリ会うのではないかとビクビクしていた。会ってしまったら、一体どういう顔をすればいいのか。 幸いなことにそれっきり、鳴海とは顔を合わせなかった。 (僕は…) もう一度、原さんが来てくれた日の夜の事を思い出してみる。 原さんの唇、抱きしめられたときの体の感触、今でもありありと記憶に残っている。思い出すたび、宇宙の彼方へ飛んでいってしまいそうな気分になる。 こんな感覚は初めてだった。 原さんの事が好きなのだと、その時初めて気が付いた。 ダメだ。 あの人を好きになってはいけない。 あの人はお父さんだ。剛弘君もいる。 それに、原さんはあの日お酒を飲んでいた。もしかしたら、酔っていたのかもしれない。 (忘れよう。) そう思った。 あの人とは一線を越えてはいけない。 ******************************* [#ob036566] 俺はまた、あいつの診療所にいた。 漁協で、あきおじが亡くなったことを聞いたとき、 また、あいつのことが気になった。 仕事もそこそこに切り上げて、あいつが行きそうなところを探して回った。 あいつは茉莉子の店にいた。 どうやら酒を飲んで、そのまま寝てしまったらしい。 そしていまあいつは俺の横で正体もなく眠っている。 診療所について、あいつを寝かせたとき、 藁草履を外そうと手に触れた。 あいつの手は信じられない力で握りしめられていた。 その様子を見たとき、どうしてもそのまま帰る気になれなくて、 『もう少し様子を見て帰る』 そう言って、俺は残った。 あいつはまだ俺の横で眠っている。 薄暗い部屋の中で、陰になってよく見えないが、 あいつの目尻には泣きはらした跡が残っていた。 「…う…ん…」 あいつが少し苦しそうな表情をする。どうやら気づいたようだ。 「…目が覚めたか?」 「…原…さん…?」 「あんた、茉莉子の店で眠ってたんだ。何か飲むか?」 「…ええ…水…ください…」 俺は立ち上がって台所へ行き、水を一杯汲んで戻った。 「ほら」 「…ありがとうございます。…っ!ゲホコホッ!」 「おい、大丈夫か?」 慌ててあいつの背中をさすった。 「…っす…ゲホッケホッ…すみませっ…ゴホッ!」 あいつは盛大に咳き込む。俺はあいつの背中をトントンと叩いたり、さすったりして咳が治まるのを待った。 ようやく咳が止み、水を半分ほど飲み干したところで、あいつは言った。 「…送ってくれたんですね」 「ああ、彩佳と茉莉子とな。俺はたまたま通りかかっただけだ。気にするな。」 「原さんはいつも…優しいですね…」 あいつにしては珍しい、やや自嘲するような声だった。 まだ酔っているのだろうか。 静かな波の音が聞こえる。 「原さん…?」 「ん?」 「この間のこと…覚えてますか?」 唐突に聞かれて俺はドキリとした。 慌ててあいつの様子を窺った。あいつは空になったコップを見つめていた。顔は陰になってよく見えない。 「…何のことだ。」 俺は必死で動揺を隠し、かろうじてそれだけを言う。 「…僕が怪我をした日のことですよ」 そう言って、あいつは不意に顔を上げ、俺に近づいてきた。 「あのとき…僕にキスしましたよね…こんな風に」 「んうっ!」 あいつの口が唐突に俺の口を塞いできた。 あいつの舌が、俺を誘うように進入してくる。 「僕を抱きたいですか?」 あいつが触れた場所、あいつに触れる場所から、電気に触れたような痺れが沸き起こり、俺の全身に容赦なく襲いかかる。 やめろ!やめてくれ!!これ以上俺に触れないでくれ! これ以上触れられたら、俺は何をしてしまうか分からない! 「…っやめろ!!」 俺は乱暴にあいつの体をつきはなした。 あいつの体は、崩れおちるように俺の体から離れた。 あいつが今どんな顔をしているか、分からなかった。 俺はそのまま診療所を飛び出した。 波の音だけが残る部屋で、健助は崩れ落ちた体制のままでいた。 原さんとのことは、終わらせなくちゃいけないと思っていた。 親切にされれば、僕はきっともっと多くの事を求めてしまうだろう。 だから嫌われるつもりで、わざとああいう態度を取ったのだ。 でも、心のどこかでほんの少しだけ期待もしていた。 もしも、原さんが僕の事を好いてくれているのなら、僕を受け入れてくれるかもしれないと。 でもそれは僕の一人よがりだった。やっぱり原さんは僕のこと、何とも思ってなかった。 あの日の事を覚えていたのは僕だけだった。やっぱり酔っぱらってただけだったんだ。 (これでいいんだ…これで…) 咲ちゃんとの事も終わった。 痛みは一度のほうがいい。 健助の手は震えていた。 ____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ 全く進展のないこの二人… | | | | ピッ (・∀・ )もう少し続けさせてください | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ #comment