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R.S.3_LxM 2

史書の間。
広大な城には様々な書物が存在し、分類ごとに部屋があてがわれている。
伊達に長寿を誇るわけではないことの解る充実ぶり。
勉学の為にここへ送られる事の意味を、改めて知らされる。
月明かりと柔らかな蝋燭の炎で本を読むのにも、ようやく慣れてきた。
この城にはランプがない。
城主が光を嫌うのが原因ではないかと思う。

「貴方は太陽の属性を持つのですね。」
月の光に透けながら輝く髪を、眩しげに見る。
急な出現に顔を上げ、分厚い史書を閉じた。
「・・・?」
小首を傾げ、髪が揺れる。
「貴方は術を使えますか?」
合点がいったように、ミカエルが答えた。
「確かに、私は太陽の術を使います。」
人には得手不得手がある。
それを司るのが、その人の持つ宿星である。
ミカエルの宿星は鎮星、別名「王者の星」。
一般にはこれといって特技のない星と言われるが、彼の場合は別である。
彼は戦闘や商売を行う訳ではない。
やがて侯爵として、ロアーヌを率いていく身なのだから。
そしてもう一つ、個性を決めるものがある。
それが属性。
先天的な性格を宿星が、後天的な性格を属性が司る。
ミカエルは天の術のうち、太陽の契約を終えていた。
「良い選択だと思いますよ。」
最初に契約した術の属性が、その人の属性となる。
太陽は“意思”を司るといわれている。

「貴方は君主に相応しい。」
髪に触れ、その声が満足気にささやいた。

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