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白い巨塔 新堂×財前

横入りすみません。
四島スレより「振動先生ととある学会で出会う56」が頭を離れなかった+
更にもっと前スレでの「56のマシンガントーク」も気に入ったので。

 +++

地元のホールを会場にした中規模のシンポジウム。自分の発表を終えた振動は
次の演題が興味を引く物ではない事を確認して会議室を抜け出した。
自販機のコーヒーを手に廊下に設えてある椅子に座る。一口飲み下して
大きく息を吐き、首を回したその時。
エレベーターのドアが開く音がして、廊下の突き当たりの大きな窓から入る
光を背に小柄な人影がせかせかとこちらに近づいて来るのが目に入った。
多忙な同業者ばかりである。こういう集まりでは参加を興味のある発表に絞って、
遅れてやって来る者も中座する者も珍しくはない。振動は気にも止めず、
頼りない香りのコーヒーをもう一口含んだ。
あっと言う間に近づいた一直線の足音は振動の鼻先をかすめると、驚いた事に
隣にばさりとブリーフケースを投げ出した。向かいにも並びにも椅子は
いくらでも空いている。どういうつもりかと訝る振動の視線の先で、小柄な男は
鞄から手早く数枚の書類と赤のボールペンを取り出した。それと同時に端正な
横顔の口元もすごい勢いで動き出す。
「どうしたんだ聡見、今日はこっちに来る予定じゃなかったろう?出がけに
君と丈内君を渡り廊下で見かけたと思ったけどな、あれからどうやって1本前の
のぞみに乗ったんだ?ああそれとも新横浜からここまで僕はタクシーを使ったん
だがひょっとして地下鉄の方が早いのか?」

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