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郷実×材前

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                    |  >>140の続きモナ。
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  やっとこさ完結しますモナ
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ >>180サン、アリガトンw
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
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頬にポタと、冷たい感触を感じて、材前はうっすらと瞼を開けた。
しばらく視界がぼやけたが、ようやく画を結ぶと、郷実の顔があった。.
頬に落ちたものの正体は郷実の涙だ。いつからこうしていたのだろう、郷実はじっと材前の顔を覗き込みはらはらと涙をながしていた。
材前は困ったように薄く笑った。自分を組みしくように上から覗き込む郷実の表情は崩れない。
昨夜は、久方ぶりにこの腕に抱かれた。郷実の熱い体に包まれ、材前はやるせない喘ぎをいくつも落とした。
そして安心したように気を放ち、こうして朝方まで惰眠を貪ったのだろう。
静かに郷実の顔が下りてくる。ちゅ、と湿った音をたてて、唇が材前の頬をなでた。
「郷実…?」
そろそろと舌が滑り、唇をやさしくなぞり、歯列を割って入り込んでくる。唾液をわざと送り込むかのように、郷実は急に力任せに押し付けるように深く口づけてきた。
「ん…ふ」
涙に濡れた郷実の冷たい頬が材前の鼻筋を嬲る。しばらく黙って、郷実の執拗な口づけを受けた材前だったが激しく咳き込むと顔を背けた。
伍郎…と掠れた声で呼ぶと、郷実の大きな左手が材前の顔を包んだ。
「……!」
郷実の濡れた長い指が何の前触れもなく、材前の肉を断ち差しこまれた。
急な刺激に材前は身をよじった。たちまち顔を紅潮させて、問いかけるように郷実を振り向いた。
指は材前の中を夢中で掻き回し、とうとう急所を探り当てた。
「さ…とみ…」
熱い襞を強く擦りあげると、材前の体は魚のように跳ねた。
「ん……あっ。あっ。さと…み…んっ」
材前はかぶりを振りながらひっきりなしに嬌声をあげた。
「どうしたんだ…急に…」
苦しい息のなかから材前は声を絞り出した。
郷実の指は動きを止めない。わざと材前に声をあげさせるかのようにしつこく肉を責めた。
材前は諦めたように為すがままになった。甘い材前の喘ぎ声はまるで郷実を慰めるかのようにやさしかった。
しばらくして郷実は黙って泣き崩れた。
材前は息を整えるように胸に手をやって嵐が過ぎるのを待った。
そして郷実の頭を裸の胸に抱き寄せた。
「大丈夫か…材前…」郷実の低い声。
「ああ、平気だ」
「君の寝顔を見ていたら、頭が混乱してしまって…すまない」
郷実は両手で顔を覆うと、長く息を吐いて、拭うように手を離した。

「郷実…」
瞼を閉じた材前の顔に郷実はやさしく口づけを落としていった。部屋には静寂な時間が流れた。
ふと、材前の目が開く。悲しく揺らいだその目はまっすぐ郷実を見つめかえした。
「…僕を許せるのか……」
郷実の動きが止まる。しかし、聞きたくないといった風にまた顔を寄せようとした。
それを材前の震える右手が止めた。
二人は夢に綻びがでるのを恐れるかのように、一切、病院のこと、裁判のことを口に上らせようとしなかった。
口に出した途端、この夢は脆く覚めてしまうことがわかっていた。
材前は郷実のすべてを理解していた。郷実は材前の上に馬乗りになったまま、体を起こし、眉根を寄せた。
「郷実…」
材前の右手が郷実のひざをゆっくりと摩った。それが合図のように郷実は材前の体から離れた。
郷実の背中に向けて呟く声。
材前の下瞼にとまった雫が垂直に落下した。
「愛している」
「……。」
「愛してる」材前は壊れたように残酷な五文字を呟き続けた。
「あ……」
「行ってくれ!」
郷実は絶叫した。
材前は唇を戦慄かせると、感情をしまい混むように口を閉じた。
「よかった。そんな君だから僕は惚れたんだ」
小さなつぶやきをひとつ残し、材前は里美の前から消えた。
ポツポツと頬をつたう水滴はシーツに染みを作った。
どうして最後に振り向いてやらなかったのだろう。
材前はあの日のようにまっすぐな笑顔を自分に向けていたに違いないのに。

「君たち、どうして医者になろうと思った?」

「里美、君はどうして医者を志したか聞いていいか?」
「黒河、君こそどうなんだ」
「多分、君の理由と一緒だよ」

一言くらい祝いの言葉を。

僕しかいないんだ…
世界を……
代わりの人間が……
二人で…… 二人で……

材前の指からみるみる力が抜けていく。
温かいてのひらはだんだんと冷たくなっていった。
額に唇を静かに落とすと、郷実は一礼して部屋を出た。

「綺麗な朝ですね」
本当に皮肉なくらいに澄んだ朝だった。透明な空気を割るかのように朝日が帯状に照らしていた。
「久しぶりに空をみました」
一時期、空ばかりみていたが、あれはなんだったんだろう。
「材前教授の引き出しからこんなものが」
楊原から手渡された封を開けると、冷たいがどこか温かい文字がびっしりと書き連ねてあった。
彼そのもののような文字は時折震えていた。
初めて医師として、材前が自分に正面から向き合った気がした。

もう一度空を見てみた。光の胞子が拡散し、すべてを包み込んでいる。
昔偶然目にした、空に向かって手を伸ばす、彼の姿を思い出した。何が見えていたのだろうか。
里美は目を細め、じっとみつめた。この光を忘れはしないだろう。
空から振ってくる光のつぶは、いつまでもいつまでもやまなかった。

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 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ やっと終わった……w
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 今までおつき合いしてくれた方、保管サイトの姐さん、本当にありがとうございました。
 みなさんのレス、いつも励みになっておりました。
 最終話、頑張ってみましたが、力不足ですいません。
 ウワ~~~ン、寂しいよ~~~。ホワタワ最高!最後に独り言を呟かせていただきました。

  • 名作です。 -- 2016-09-22 (木) 14:21:55
  • 素敵な作品をありがとうございました。 -- 2016-09-22 (木) 14:22:14

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