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郷実×材前

                   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  ホワタワ>>243の続きみたいだよ。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  またもや暗くて長いんだろーなァ。
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 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
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受信ボタンを何度もクリックする。
材前からの返答はない。
マウスをにぎる手に多少子供じみた意地が混じっていることに
郷実は心のどこかで気付いている。
冷静になろうとして頭を振った。自然にため息がもれる。
時間がない。
俺はこんなにも無力なのか。

******************** Edit

白衣の背中が振り向くと、郷実はこちらをみてまっすぐに微笑んだ。
これは夢だ。瞬時に判断する。
郷実が今の僕にこんな表情を向けることはないからだ。
そしてまた背中を向けていってしまう。
待て。行くな。
「父は死にました。あなたに殺されました」

そんなはずはない。僕が判断をあやまるはずが。
私は大学病院の教授だ。世界一の外科医の私が。

どうしてなんだ 郷実 どうして

「あなた!あなたっ!?」
目を開く。驚いたような妻の顔。
「物凄い顔でうなされてたわよ」
材前は汗でぐっしょりとなった体を起こすと、差し出された水を飲み干した。
まだ夜中だろう。部屋は静まり返り、闇が覆っている。
「悪い。起こしてしまったんだな」
材前は疲れたようにこぼすと、目にかかった前髪をかきあげた。
京子はことさら明るい声で「あなたらしくない」というと
材前の横に潜り込んできた。
「もっと堂々としててよ。たかが裁判じゃない」
材前の胸に唇を落とす。
「大学病院が負けるはずないわ…」
「ああ」
「それとも他に心配事でもあるの?」
京子の目が覗き込む。
材前は逆に覆いかぶさると「あるわけがない」と笑って
赤い唇を塞いだ。

朝の光が寝室に差し込んできた。
京子は小さな寝息をたてて背中を向けている。
昨夜は何故かむきになったように激しく抱いてしまった。
当分目を覚まさないだろう。
材前は煙草の煙を吸い込んだ。
もうずっと体の奥に熱を飼っている気がする。
女性の柔らかな肌ではなく、冷たく固い肌を熱は求めていることを知っていた。
郷実の涼し気な目の中に“抱きたい”という欲望が見隠れする瞬間。
シーツの中で組み伏せられて乱暴に不器用に抱き寄せられるその瞬間。
腰の奥がゾクリと波立ったのをきっかけに頭を振った。
もう昔の思い出話だ。

「伍郎くん。あの、郷実って医者には原告側の証人を降りてもらったほうがええな」
あたりまえだ。そんなこと、私がさせるものか。

「先生、あまり根つめないように」
竹内の声に気がついたように郷実は顕微鏡から顔をあげた。
「あ、ああ。もうこんな時間か。悪いな、また終電が終わってしまっている」
「いいですよ、僕は。先生も今日くらいは帰ったほうがいいですよ」
失礼します。小さく頭をさげて竹内の靴音が遠くなっていった。
午前2時をまわっていた。
最近思考を回避するように研究に没頭している。
頭が麻痺するまで数値を追い掛けて気絶するように眠るのだ。何も考えたくない。
それでも油断すると、悲しげな男の横顔が瞼に浮かんでしまう。
遠ざかったはずの足音がまた近づいてきた。
ドアの開く音。ゆっくりと振り向く。
悲しげな横顔。材前が立っていた。
突然の出来事に言葉がでなかった。
材前はゆっくりと郷実に向き合った。
「単刀直入に言う。証人を降りてほしい」
郷実はため息をもらすと、材前に背を向けた。
「何度もいったはずだ。俺は佐々木さんのことをうやむやにはしたくない。
証人は絶対に降りないよ。材前」
郷実は材前の瞳をみようともしない。ワルシャワから帰国した空港以来、
郷実の瞳は材前にむけられることはなかった。

かさり、と衣擦れの音がした。不審に思って郷実は振り向く。
材前は自身のシャツのボタンをはずし、白い胸を露にした。
久しぶりにみた白く滑らかな肌に郷実は軽い目眩を覚える。
「どういう…つもりだ」
材前は黙ってシャツを脱ぎ捨てる。
「やめろ」郷実は動悸が激しくなるのを感じた。
今すぐ押し倒したい。うなじを吸って内股の皮膚を嘗めあげたい。
「郷実…」
「出ていってくれ!これ以上…軽蔑させないでくれ」
郷実は振り絞るように言うと身を固くした。
「郷実…。不安で立っていられないんだ。どうかしてる。
こんなことをするつもりじゃ…」
「君の言葉が信じられないんだ、材前」
材前の白く細い指が郷実の肩に絡み付いた。
「抱いてくれ…。お願いだ。このままじゃ、立っていられない…」
乳児が母親の乳房を探すかのように、がむしゃらに郷実の唇を探り当てると材前は無心に舌を割り入れようとした。
しかし、郷実は材前の顔を両手でつかむと自身から引き離した。お互いの目には涙がたまっていた。
「材前、君は疲れているんだ。ただそれだけだ。…お願いだから服を着てくれ。帰るんだ」
郷実はシャツを床から拾うと、材前の肩にかけ、袖をとおしてやった。
材前は、放心したようにされるがままになっている。
ひとつひとつ、丁寧にボタンを嵌めてやる。
材前の頬にはとめどなく涙が流れていた。
「さあ……帰るんだ」
優しく言い含めるように言うと、郷実は材前の背中を押した。
その手を押し返すように断ると、材前は自嘲的に笑った。
ふ、と顔をそらしてドアのほうに向かう。パタンと音がすると小さな背中は消えていった。

郷実は長い間床を睨むように突っ立っていた。
ふと、机の端に拳を叩き付けた。鈍い音が響く。
立っているには郷実にも痛みが必要だった。

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 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ マダツヅクンカイ!!と独りツッコミしつつ…。
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
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