R.S.3_LxM 27
更新日: 2011-05-03 (火) 12:20:27
「見かけによらず、強いんだな。」
老人はミカエルを見て呟いた。足元には魔物達の残骸が転がっている。
「まさか術を使えるとは思わなかったぜ。」
油断した自分を狙う敵が、太陽術で一掃されたのを目にして決めた。
老人はハーマンと名乗り、旅の同行を申し出る。
「ついて来て、どうするつもりだ?」
少し興味を持ったミカエルが、ハーマンを見た。
「そのお宝を、使うところが見たいのさ。」
ミカエルから目をそらし、海を見ながら答えた。
詩人とノーラが、箱を開く。
「・・・これ、オリハルコーンじゃない!」
さすが鍛冶屋ノーラの目は鋭い。
探していた聖王の槍ではないものの、意外なお宝に目を奪われる。
「ウチでの加工は難しいけど・・・いいものだね。貰っておこうよ!」
美しいイルカの像。
ノーラから手渡され、受け取ったミカエルが息をのむ。
(術の力を帯びている?)
何の術かまでは分からないものの、それは強い力を帯びていた。
「貰うことにしよう。」
顔を上げ、改めてハーマンと名乗る男を見る。
片目、片脚を失っている。それに随分な歳のはずだ。
しかし、先ほどの戦いではなかなかの戦力になりそうであった。
(海賊ブラックの仲間・・・といったところか。)
こちらを見る目が鋭い。
(扱いにくい感じではあるが、使いようによっては・・・。)
思わず、南方の制海権について考えてしまう。
所詮は海賊。思い通りにはいかないだろう。
だが、使い道はあるはずだ。
「好きにすればいい。」
知らず、口元が緩む。
ハーマンが仲間になった。
- 続き楽しみにしてます〜 -- 2010-11-12 (金) 20:01:20
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