ホーム > S-30

R.S.3_LxM 25

動き回る大きな魔物。
何故ここが封印されているのか、よくわかった。
ノーラと二人がかりでようやく一匹を倒しても、次から次と襲ってくる。
半ば逃げ回るようにして、ようやく元の扉に戻った。
もう一度指輪をはめ込み、扉を封印する。
「今の我々では、先に進むことも難しいようだ。」
ミカエルが苦い顔でつぶやいた。
「気分転換はいかがです?」
戦闘では逃げ回ってばかりの詩人が、安心したのか陽気な詩を口ずさんだ。
「たまにはリゾートでも。」
フィドルを爪弾く手を止めて、ピドナの港で船を指す。

青い空、打ち寄せる波。常夏のリゾート地、グレートアーチ。
「まさか、ここへ来る事になるとは。」
詩人が浜辺で陽気な曲を奏でている。
「たまにはいいんじゃないの?アンタも最近、忙しかったみたいだし。」
ノーラが煙草を咥えた。
「しかし、のどかなリゾート地という訳でも無さそうだ。」
ミカエルが胡散臭げに辺りを見渡す。
「海賊ブラックの財宝探しか。柄の悪い連中ばかりだな。」

港に一際目を引く男がいた。白髪で片足の老人。そしてとても眼つきが悪い。
近寄ると、向こうから声を掛けてきた。
「ブラックの財宝の在り処を知りたくないか?今なら100オーラムだ。」
ミカエルが何を思ったか、老人に尋ねる。
「財宝の中に、聖王遺物はないか?」
ノーラが、咥えた煙草を落としそうになる。
「ある。」
袋から金を取り出すと、ミカエルは老人に渡した。
「ならば、安いくらいだ。」
交渉が成立した。

このページを共有:
  • このページをはてなブックマークに追加 このページを含むはてなブックマーク
  • このページをlivedoor クリップに追加 このページを含むlivedoor クリップ
  • このページをYahoo!ブックマークに追加
  • このページを@niftyクリップに追加
  • このページをdel.icio.usに追加
  • このページをGoogleブックマークに追加

このページのURL:

ページ新規作成

新しいページはこちらから投稿できます。

TOP