Top/S-104

高校白書

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 | __________  |     谷部っち高校白書続きみたいだモナ
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 | | |> PLAY.       | |     ――――――v――――――――――
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 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) まだ終わらないっす~。ヒ~。
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俺のスパイクは変わり果てた姿で発見された。ボロボロのズッタズタに
切り刻まれて、御丁寧にも靴の裏に「アホ死ねカス」のメッセージ入りだった。
「おもろいやんけ」鼻で笑ってしまう。
「お前よっぽど先輩方に愛されとるな」
「アホか」
「照れんなや!人気者?」
「照れるか!何ゆうとんねん」
同期が気づかって軽口をたたいてくれるのだが当の本人はケロっとしたもんである。
しかし、発見された場所が笑えなかった。
丘村先輩のロッカーから見つかったと、顧問がそっと教えてくれたのであった。
3年達が全てのロッカーを捜索したところ、丘村先輩のロッカーから見つかったと
連絡をしてきたらしいのだ。
完全に罠である。犯人は3年か。
「気色悪いのう……」
俺はうんざりした。俺が気に食わないのはわかるが、丘村先輩まで巻き込むのが許せなかった。
あまりにも馬鹿らしいので俺のスパイクはグラウンド裏のうさぎ小屋のうさぎの下から見つかったということにした。
「うさぎがな、じーっとな俺のスパイク暖めてん」
「ほーう、そいでうさぎがマジック片手にアホーって書いてんな」
「そやでー。えらいうさぎがいたもんやで」
失笑を買いつつ、この話題はお終いというふうに俺は笑い話にしてやった。
そして丘村先輩のほうに向かって笑いかけてみるのだが、どうも目があわない。じっと足元をみてなにか考え込んでいるようだった。
なんやねんな。自分はわるないのやから笑ったらええやんか。
俺なんかはそう思ってしまうのだが、じっと考えこみ、とうとうその日は一言も口を聞かないまま終わってしまったのだった。

「なんや、気にいらん」
「何がやの」
「とにかく気に入らんねん」
「あんたの顔がか?」
俺は隣で頬杖をつく彼女をペコンと叩いた。
「この男前捕まえて何ゆうてんねん」
「自分で言うとったら世話ないわ」
とにかく気に入らなかった。誰が?丘村先輩である。
あの日以来、何故か疎遠になった。話し掛けてもこないし、こっちから行こうとしても逃げる。
「別に捕って食おうとしてるワケではないやん、こっちも」
「何なに?何の話?」
「ないしょ」
とにかく丘村先輩には非は無いはずだ。それなのに、何故か俺をさける。
あの事件以来、俺には目立った嫌がらせは無くなっていた。平穏な日々がだらだらと続いていた。
そんなものあるかは知らんが男の勘で丘村先輩がシロなことはわかっている筈なのに。
何故か最悪の結果がよぎる。なんで俺を避けんねや?
「人間不信になんのは嫌やで、俺は…」
ゾっとするではないか。
「何難しいこと言うてんのよ。怖い顔して」
「おまえ、人間不信っつーのはなぁ、怖いで。あんな…」
説明しようとしたが、途中で面倒臭くなり「…いいわ。お前はそのまま笑っててくれ」と言い残し、家路に着いた。

それから間もなくのことである。俺の可哀相なスパイクが発見されたのがどうも丘村先輩の
ロッカーからだという噂が流れはじめた。このことを知っているのは俺、顧問、犯人の3年らだけなので
噂の発生源も3年だろう。
微妙に部員内に嫌なムードが漂いはじめた。
「あんな可愛いうさぎがおるかいな」と俺は特別普段通りに振る舞っていたが、同期達は浮かない顔をしていた。
1年のなかではまあまあ話が通じるという評判だった丘村先輩がまさか犯人だったとはという感じである。
いや、犯人は丘村先輩やないで。とは言えない。確証はないからだ。
しかも当の本人は黙秘を続けていたのである。
なんでや。なんで何も言いひんのや。
俺はギリギリと丘村先輩を睨んだ。噛みしめた奥歯がキリリと痛んだ。

とうとう俺はあやしい3年にアタリをつけ直談判に向かうことにした。
卑怯なやり方にも頭にきていたし、何故だか丘村先輩にもイライラしていた。
頭の奥がワンワンとなっているような、とにかく無性に腹がたっていた。
部活内で動くと面倒なことになりそうだったので直接3年の教室を訪ねようとしたのだが、同じクラスの部員が慌てて止めにきた。
本当かは知らんが、丘村先輩の妹とつき合っているという噂のヤツだった。
「おい、丘村先輩の苦労を無駄にしたるなよ」
「はあ!?」
いきなりそいつは突拍子もないことを言い出した。
「おまえ、俺今めちゃくちゃ虫の居所悪いから、くだらないこと言ったらど突き回すど」
「ちゃうねん、ちゃうねんて!」
「はよ、言えや。休み時間終わっちまうやろ」
「これは連れに聞いたんやけどな」
連れイコール丘村先輩の妹だろう。
「先輩は3年と取り引きしててん。スパイク隠したんは3年やで。そやけどそれだけで終わったんは、先輩のおかげなんやで」
「どういう話や」
「だからようわからんけど取り引きしててん。スパイク隠したんは自分のせいにしていいけど、こんなんは最後にしてくれって言ったんちゃうか?」
「なんで丘村先輩がそんなことせなあかんねや」
「それは…」
「はよ言えや!」
「話して欲しかったらこの手を離さんかい!」
知らず知らずのうちに首を押さえ付けていた手を、そいつは苦しそうにピシャリと叩いた。
ヤツの話はこうである。
丘村先輩も1年のころ上の先輩に目をつけられ、なんやら嫌がらせが続いたそうである。
NO!イジメ宣言の丘村先輩は早速上に食って掛かった。余計状況が悪化した。食って掛かった。悪化した。
結果、身体を壊すことになった。同期も巻き込んで険悪なムードのサッカー部になったそうだ。
こんなんはくり返したくはない。そう誓った丘村先輩は悪の芽を事前に摘むことにしたのだそうだ。
自分が犠牲になることによって。

「なんか、めちゃくちゃムカつくわーーーー!!!」
夕食後、庭から空に向かって吠える息子を母親が不思議そうにみていた。
「風邪ひくで。家はいり」
「うるせい。ほっとけ」
結局あの後、3年の教室には行かなかった。気が抜けたのもあるし、馬鹿らしくなったのもあった。
そして丘村先輩に腹がたっていた。
そんなんを俺に言わんと黙って片付けたのが気に入らない、何かっこつけてんのじゃ、である。
ゆえや、俺に。俺の問題やろうが。お前は俺の保護者か。
面と向かっていってやりたい。しかし、避ける。
可愛さあまって憎さ100倍。
「阿呆か!可愛ないわ!」
「なにブツブツ言ってんねん。はよ家はいりー。窓閉めるで」
母親の面倒臭そうな声がとんできた。

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 | |                | |           ∧_∧ 次で終わります!!タブン…
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谷部兄の存在を脳内アボーンしてました。すっかり忘れてたよ。
なのでいないものとして読んでください。完全フィクションです。


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