Vo×Dr
更新日: 2011-05-01 (日) 17:32:51
某フェス来日。・゚・(ノд`)・゚・。 なナマもの Vo×Dr
捏造甚だしく激しいバカポーへぼん、ちと不謹慎なのでここに投下ですんません
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )
ステージで怪我をした。
思ったよりも重傷で、俺はギプスを嵌めることになってしまった。幸い骨は折れていなかったし入院は
免れたが、不自由この上ない。
しかも、今後のスケジュールはキャンセルということになった。楽しみにしていた場所にも行けなくなっ
た。それが一番残念だ。
別に、原因となったあいつを責めはしない。
今回のセ.ク.゙ウェ.イにしても、偶発的な事故だ。対策は取っているとは言え、ライブではいつも危険極まり
ないことをしているのだから、いつ事故に遭ってもおかしくはない。
特に俺の場合は。
ただ、不便になった。脚はギプスで真っ直ぐに伸ばされているので、杖が必要だ。一ヶ月近くもこれが
続くのかと思うと、さすがに嫌になる。腕よりマシかもしれないが、不自由には変わりない。
そして退屈だ。
「先に乗ってるよ」
ツアーバスの前で、俺は病院から付き添ってきたマネージャーに声をかけた。
「わかった。気をつけてよ」
「ああ」
俺は松葉杖を使い、下手くそにぎくしゃくしながら乗り込んだ。
杖を床に置き、ギプスの脚が鬱陶しいので半分寝転がってぼうっと外を眺めていると、彼が来るのが見
えた。俺は手を振った。彼は軽く手を挙げて応えた。
彼はいそいそと乗り込んで来ると、俺の隣に腰を下ろした。
「膝、どうだ?」
「今は痛くない。薬でな。それと、骨折はしてなかった」
「まあ、まだよかったな」
「そう言えばあいつは、落ち込んでたよ」
「ほっといてやれ。その内立ち直るだろ」
あいつに責任はないのだ。しかし、多少の罪悪感はどうしようもない。
「でも、俺も驚いた。何が起こったのかわからなかったよ。上からだと、状況がよく見えない」
彼は顔をしかめた。
「俺だって一瞬わからなかった」
ステージの端でセ.ク.゙ウェ.イに乗ったあいつと衝突し、俺は勢いで転倒した。なんとかライブは続けたが、
終わったとたん膝に激痛が来た。
どういう状況だったのかは後で判明した。あいつはぶつかった時、俺の膝を車輪で轢いていた。
そしてさっき行ってきた病院では、ニ、三週間の安静が必要と診断された。
「あんたがケガしたってあの時わかってたら、心配でライブどころじゃなかったかもなあ」
「いや、命に関わるようなケガじゃないんだぞ。曲の途中でドラム放り出して、俺の所に来る気か?」
「それもいいな」
彼はにやにやした。
「やめろ。そんな目立つことをするな」
俺は少し焦った。こいつなら実際にやりかねない。見かけよりずっと熱情的なのだ。
「まあ、折れてなくてよかったな」
彼はギプスをぽんぽんと叩いた。
「まったくだ」
俺は松葉杖を目にして溜息をついた。
「で、しばらく家にいるんだろ?」
彼は体をすり寄せてきた。ライブの名残の、汗と煙の匂いがかすかに漂う。
「ああ。退屈するだろうな」
「じゃあ、俺が行ってやるよ」
「馬鹿。お前は代わりに忙しいだろうが」
俺は彼を抱き寄せた。
「断るのか?」
彼は詰め寄るふりをした。
「とんでもない」
俺は大げさに首を振った。
「じゃあいいんだな」
「もちろん喜んで」
メンバーとして同じステージに立つのもいいが、二人だけで過ごすのもいい。
ここの所の詰まったスケジュールを抜け、ゆっくりする時間が少しでも増えたのなら、まさに怪我の功
名だ。
「で、ギプスはめてる間、セックスはどうするんだ?」
腕に彼の体温を感じながら、俺の考えはそっちの方向に行っていた。
「うん、それな」
彼は少し考えるような素振りをした。
「お前が上に乗ればいいんじゃないか?」
俺は分かりきった答えを出した。
「ああ、そうか。それなら喜んでやってやるよ」
彼はにやりとした。
「今すぐにでもか?」
俺は彼の頬を撫でた。
「それはやめておく。ホテルに戻ってからだ」
「残念だな」
俺はいじけて見せた。
「代わりにこれでも?」
彼は笑いながら唇を重ねてきた。
彼に触れることは、ライブと同じように俺の血を熱くする。
「これなら我慢してもいい」
「それはよかった」
俺たちは煙草に火をつけ、他のメンバーを待った。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ヘボンデシタ
このページのURL: