Top/8-61

「寅と龍」 寅×鈍太

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  夕イカ゛ァ&ドラゴソ 寅×鈍太
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 自分にはこれが限界デシタ
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドンドンド-ン
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 無駄に長くて読みにくい。ギャグだったはず・・・

毎度バカバカしいお笑いを一席。

えー夫婦喧嘩は犬も喰わないなどと申しますが、
私の知り合いに木木や亭鈍太という芸人がおりまして、
こいつがまあ江戸じゃなかなかの売れっ子なんですが、
この男、有名な愛妻家としても評判でして、
おしどり夫婦なんて呼ばれたりしてね。
とはいえ、いくら仲が良いったって喧嘩くらいはするもんで、
まあ、いつもは何だかんだですぐ仲直りしちまうんだが、
今回はちょいと違う塩梅でどちらも折れようとはしない。
で、この女と同じ布団じゃとてもじゃないが眠れねえってなわけで、
弟弟子のコ寅の部屋に一晩泊めて貰うことにしたんです。
ところが、このコ寅生意気にも女を部屋に連れ込んでまして、
メ/グ/ミって言うんですが、これがまた江戸いや日本一かっていう別嬪さん。
そんないい女と同じ部屋で寝るのはどうも具合が悪い。
そこでコ寅は鈍太に自分の仕事場で寝ないかと持ちかけた。
このコ寅って奴もまあ訳ありでして、本名は寅治というんですが、
昼は噺家、夜はヤクザという2つの顔を持つ男。
で、この寅治の組の事務所に、ちょっと横になれるところがあるからそこを使ってはどうか、というわけで。
しかしまあ堅気の鈍太が一人で組の事務所に寝泊りするのも色々と問題がありますんで、
鈍太と寅治の二人で事務所に泊まることになったわけなんですが・・・

『夕イカ゛-&ト゛ン夕』

「どうぞ」
「お、おう」
金属製の重い扉の向こうは、一見どこにでもある普通の事務所のようだった。
しかし、よく見ると部屋の奥に日本刀が鎮座していたり、変な動物の剥製が飾ってあったりと、
やはり普通とは違う異様な雰囲気を醸し出している。
思わず足を踏み入れるのを躊躇う鈍太に、構うことなく寅治は中へと進んでいく。
慌てて後をついていくと部屋の奥に安っぽいソファベッドが置いてあった。
とにかくこれで今夜の寝床は確保できた。
ホッとして少しだけ体の緊張が解ける。

「これ使ってください」
寅治はどこから持ってきたのか毛布を一枚差し出した。
「え?お前は」
部屋を見る限りソファベッドは壁際に置いてあるこれ一つで、あとは応接用のソファがあるのみだった。
「俺はソファで寝ますから」
「いや、俺がソファでいいよ」
こちらの頼みで寝床を貸してもらっているのに、自分がベッドを使うわけにはいかない。
「いや、兄さんですから」
この男は普段態度がでかいくせに妙なところで義理堅い。
とはいえ、こちらも「はいそうですか」と折れるわけにはいかず暫く押し問答が続く。
寝床を気にかけるあまり、鈍太は大事なことを失念していた。
目の前にいる弟弟子は、とてもキレやすい人物だということを。
そういえば先程から喋っているのは自分ばかりで、寅治はずっと黙っている。
それに何やら彼の周りの空気が殺気立っている気がするのは自分の勘違いだろうか。
「・・・え、えーとコ寅?」
恐る恐る彼の顔を覗きこむ。自然と互いの視線が重なり合う、瞬間―。
寅治は鈍太の髪の毛を鷲掴みにすると勢いよく上に引っ張りベッドに叩き付けた。
「いいから、テメエはこっちで寝ろ!」
「はい、わかりました」
鈍太はベッドの上に転がったカツラを悲しげに見つめた。

言われた通りベッドに横になったものの落ち着かない。
何たってここはヤクザの事務所。
堅気の自分には場違いすぎて居心地が悪いったらありゃしない。
横のコンクリートの壁を見つめながら、ここへ来たことを後悔していた。
大体、寅治に世話をしてもらわなくても、ホテルとか他に案はいくらでもあったはずなのだ。
思えば昔からそうだった、テンパると思考回路が停止してまともな判断が出来なくなるのだ。
だからといって今更別の所に止まるなどとも言えず、
とにかく寝ちまおうと薄っぺらい毛布を頭まで被った。

不意にギシとベッドの端が軋む。
驚いて振り向くと寅治がベッドに手をついてこちらを覗きこんでいた。
「な何?」
「やっぱこっちで寝てもいいですか?」
「・・・・・・はい」
もともとこちらに選択権は無い。
両腕を伸ばし起き上がろうとすると、ものすごい力で右腕を掴まれた。
そのままベッドに引き戻される。
「・・・・・・え?」
「どうしました?」
「いやソファに・・・・・・」
「ここで寝ればいいでしょう」
て、このソファベッドに男二人で?
「それは無理・・・じゃないです」
鋭い眼光に睨まれて鈍太はただ頷くしかなかった。
狭いベッドに大の男が二人。
しかも隣で寝ているのはキレたら何をするかわからない危険人物。
体がぶつからないように壁際にくっついて小さく縮こまる。
このぶんじゃ一睡もできそうに無い。
そのうえ先程掴まれた右腕がジンジン痛んで、泣きそうだった。

「兄さん」
「・・・・・・な、何?」
こっちは一刻も早く眠りにつきたいのに、この自己中心的な弟弟子は其れを許してくれない。
文句の一つも言ってやろうと思いながらも、
体は彼のほうを向いてしっかりお話を聞く体勢になってしまっている。
所詮、力には勝てない。
「昔、俺の兄さんに、あーやくざの方の。その兄さんに言われたことがあって。
 惚れた奴ができたらすぐヤっちまえって」
「・・・・・・へえ」
「だから」
「だから?」
「ヤってもいいですか?」
「・・・・・・・は?」
俺は生まれも育ちも日本で、おそらくコイツも同じで、
今コイツが喋っているのは日本語のはず、なのにコイツの言っていることが理解できない。

ええと「やっても」の「やる」って「殺す」のやる?
それとも・・・・・・「性行為」のやる?
それとも他に「やる」ことがあるのか?

本人に聞きたくても怖くて出来ない鈍太に彼は身をもって教えてくれた。
寅治は鈍太の上に覆いかぶさってきたのだ。
彼がこの状況を把握するのに少々の時間を要したのは、
脳みその出来の悪さだけが原因ではないはずだ。
正直に言えば、今までに男に乗っかられたことがないわけではない。
芸人という仕事上それらしいことをやったこともある。
でもそれはあくまでネタで、おふざけに過ぎない。
こんな夜中にベッドの上で、どう考えたって普通じゃない。

「ま待てトラ。そんじゃ何かい、おおおお前は、俺のことが、・・・す・・・き・・・・・・・なのか?」
切羽詰った彼の口から出てきたのはあまりにも陳腐な言葉だった。
何だよこの「厨学生/日記」みたいな台詞は。
カツラを被っていないとどうも心許無い。
自分は小心者だと自覚しているつもりだったが、こいつといると余計に身に染みる。

「わかんねえ。でもこの間あんたがカツラ外したの見て、なんつうか心臓がバクバクいって。
だから、なんかやるしかないかなあって思って」
首をかしげながらまるで人ごとのように寅治は言う。

「へえーそうなんだあ、カツラがねえ」
・・・・・・イヤイヤイヤイヤ、おかしいだろ。
カツラを外す行為=セックスアピール?
有り得ないから。
つうか何で真面目な顔して俺のこと見てんの?
そ、それにさっきから俺の下腹部辺りに何か硬いものがあたっていますよ?

気のせいとは思えないくらい主張してくるその物体に気が遠くなってくる。

大体なんで俺なんだ。自慢じゃないが抱かれたくない男No.1だぞ。
日本全国津々浦々の女性は俺には抱かれたくないんだよ。
つまり日本一抱かれたくない男を抱きたいと思っているお前は、
ある意味日本一抱かれたくない男なんだよ。
・・・・・・あ、この男にはメグミって股下の長~い女がいるんだよ畜生。
こいつは日本一抱きたい女に抱かれたいと思われていて、
そうなるとこいつはやっぱり日本一抱かれたい男なわけで、
その男に抱きたいと思われている俺は日本一抱きたい男なんだよ。
つまり俺は日本一抱かれたくないけど、日本一抱きたい男なんだよ。
あああ訳わかんねえよ!何なんだよ―――

「おい」
地を這うような低い声が鈍太を現実に引き戻す。
だが現実に戻ったところで今の彼に何ができるというのだろう。

「で、どっちにするんだ?」
答えは勿論ノーなんだけど断ったら殺されるかも。
じゃあ・・・・・・イエス?
やるのか?
やれるのか?
やれないだろ。
コイツのチンコでかそうだし。
首を縦にも横にも振れずただ固まっている鈍太に痺れを切らしたのか、
寅治は体操でもするように大きく頭をグルっと回すと、
「もういいや」
と呟いた。
それはこの究極の選択から開放された瞬間だった。
「どっちでも」
そして和姦から強姦へと呼び名が変わった瞬間でもあった。

彼は反論の余地を与えなかった。
グッと左手で鈍太の頭を押さえつけるとそのまま乱暴に唇を重ねた。
「っ・・・・・・!」 
慌てて腕や足をバタバタ動かしてみたものの、
自分より一回り大きいこの男の前では文字通り無駄な抵抗だ。
そのうえ呼吸のタイミングを失って酸欠状態に陥る。
頭の中が真っ白になってゆっくりと意識が遠のいてゆく・・・寸前、
ようやく唇が離れ肺に酸素が流れ込む。
「はっ」
一息ついたものの、落ち着く間もなく彼は攻めてくる。
首筋やら肩、胸、脇腹に無造作に唇を押し付けられ、
その言いようの無い感触に鈍太の身体が強張る。

「?」
急に彼の動きが止まる。
襲われている本人としては問題なしのだが、いきなりやめられると気になるのも事実で。
つい寅治の様子を伺ってしまう。しかし、
「おい」
と、こちらを一睨みしながら寅治が発した言葉は鈍太の想像を超えたものだった。
「男同士ってどうやるんだ?」
・・・・・・は?
其れを聞くのか?聞くのかハンサムバカよ。
「知ってんだろ、早く教えろよ」
まあ知ってますよ、そりゃあ。伊達に長年生きてませんよ。
だからって自分で自分の首絞めるような真似は出来ませんよ。

「早く言わねえと殺すぞ」
うう、何が怖いって脅しに聞こえないとこだよ。
殺さないにしても簀巻きにして海に沈めるくらいのことはやりそうだ。
まるでヤクザだよ。
・・・・・・ってヤクザだよこいつは。
どうすればいい?どうすればこの状況から抜け出せる??

「あ!ゴ、ゴムは?」
「ああ!?」
だからいちいち威嚇しないでくださいよ。
目を合わせないように横を向いたまま言葉を続ける。
「ゴム、コンドームだよ。持ってんの?」
「無いとまずいのか?」
「あ、当たり前ですよ。ちゃんと避妊しなきゃ。明るい家族計画が台無しだよぉ?」
まさかこんな事で納得するとは思わなかったが、
意外にも寅治はじっとうつむいて考え込んでいる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わかった。今日はやめる」

納得しちゃったよ。
はい、めでたしめでたし。

なんて、これで万事解決てことにはならないから人の世ってやつは面白い。

「じゃあ」
ま、まだ何か?
今すぐにでもこの場所から逃げ出したい鈍太に寅治は言ったのだ、
「今日は手ぇつないで寝るか」
と。

どうやったらこんな発想が出てくるのか、全くもって理解しがたい。
何より厄介なのは、このふざけた台詞をこいつは伊達や酔狂じゃなく真面目に言ってくる。
だから困る。
人から求められるのには慣れていない。
こいつは直球過ぎて俺には避ける術が見つからない。
そして気付いてしまう。
言葉通りに重ねられたその手が、自分の手を握る彼の手が震えていることに。
緊張を誤魔化すように強く握り締めてくる彼の右手を、振りほどくことの出来ない自分がいる。
自分の中で確実に、今までとは別の感情が生まれはじめていた。

やはり今夜は眠れそうにない。

そんなわけで、犬も喰わない夫婦喧嘩を寅が喰ったということでね。
お後がよろ・・・

 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ マジボロボロだな
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ぶっほーぶっほーしてやった。
結局喰ってないので反芻できない。って俺ン中のシナリオライターが


このページのURL:

ページ新規作成

新しいページはこちらから投稿できます。

TOP