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801国史

ジャンル:三国志×801あるあるのアホアホギャグ
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

私立三国志学園
もとは華族の令息のために造られたという、伝統ある男子校である。
そこに、遅刻ギリギリで走り抜けるはしたない生徒など――いた。

「う~~、遅刻、遅刻」
今、全力疾走している俺は、ごく一般的な高校2年生。
強いて違うところをあげるとすれば、ひょんなことからお坊ちゃま学校にこの4月から編入することになったってことかナ。
名前は劉備。

「よしっ、セーふ、ゥわッ」
背の高い門に滑り込んだその瞬間、長身の男にぶつかって、抱きとめられた。
「ッ君、大丈夫かい?」
さらさらの黒髪が俺のおでこにかかる。うおっ、すげぇいい男。が、秀才然としたその男が風紀の腕章をしているのをみて俺はゲッとなった。そんな俺を見て男は優しく笑った。
「新入生だろう? 道に迷っちゃったんだね。明日からは遅刻しないんだよ」
ううっ、イイヤツでよかった。まぁホントは2年の編入生なんだけど……
「ハイッ、ありがとうございました!」
俺はあくまで殊勝に頭を下げてやり過ごした。

「よぉ、遅いお越しで」
滑り込んだHRが終わると、幼なじみの公孫瓚がカラカラと笑いかけてきた。
「一緒に登校してくれればいいだろ!」
「悪い、悪い。俺もなにかと忙しくってさ」
ちっとも悪いと思っていないような口調で公孫瓚は宥めてきた。
「お前、関羽と熱~い抱擁を交わしたんだって?」
「関羽って?」
「風紀の関羽だよ」
ああ、あの人関羽っていうのか。
「いや、何が熱い抱擁だよ!」
俺は拳を振り上げた。
「おー怖。でも気を付けろよ。あいつもファンが多いからな」
あの人キレイだったもんな。
「って、ここ男子校だろ?! それにあいつ『も』って何だよ?」
そのとき、俄かに廊下が騒がしくなった。みんな廊下の窓から下を見ているようだ。
「噂をすれば……おでましだ」
俺は公孫瓚の後を追って、廊下へと出た。その瞬間、(男子校なのに!)黄色い歓声が上がった。つられて俺らも3階の廊下から眼下を覗き込んだ。

華やかな一団が広い中庭を、闊歩してた。
先頭にいる男は中肉中背だが、異様な存在感を放っている。これがカリスマオーラってヤツか。やや鋭い目にこちらを見つめられた気がした。まぁ、気のせいだよな……。
「先頭の男は、『蒼薔薇(ロサ・カエルラ)』の曹操、3年。後ろに控えてる長髪は曹操の『兄弟(フレール)』の夏候惇、夏侯淵の双子の兄弟だ」
なんだかいかにもくわせ者って感じのするよく似た長髪の兄弟だ。

「おっと、紅薔薇(ロサ・ルベル)までおでましだ。中央にいるのが紅薔薇・1年の孫策、後ろがその兄弟(フレール)の周瑜だ」
孫策は意志が強そうで、周瑜は理知的で優しげな眼鏡だ。

「おい、その『薔薇(ロサ)』なんちゃらとか、『兄弟(フレール)』ってのは一体なんなんだよ」
「薔薇ってのは、まぁ普通の学校でいう生徒会みたいなもんだな」
「なんだ、ただの生徒会のことか」
「ただの生徒会じゃないぜ。この学園は、表向きは若き理事長・献帝とその取り巻きが牛耳ってはいるが、実際影で力を持ってるのは薔薇たちだ。『兄弟(フレール)』ってのは薔薇の義兄弟だ」

続いて、まっ赤なフェラーリが庭に乗りつけてきた。運転席から大柄な男が、助手席からはスーツを来た少年といってもいいような男が降りてきた。
「んで、その理事長があの子供だ」
「すごく若いんだな」
それに対して、また違う男がすごい勢いで近づき説教をはじめた。
「あれが菫薔薇(ロサ・ヴィオラ)の董卓。怒られてる運転手が呂布」
「薔薇なの? 菫なの?」

「続いて、あのギラギラしてるのが、金薔薇(ロサ・ドーロ)の袁紹」
制服に白スカーフ、カメオをつけた明るい髪の男を指差した。
「まだいるのかよ。もう誰も読んでないぞ」
公孫瓚は気にせず続けた。
「その兄弟(フレール)でイケメンなのが顔良、残念なのが文醜」
こいつ、ズバズバいうな。これだからちょっと顔のいい奴は嫌いなんだ。俺は文醜に同情と親しみを覚えた。

「はー、なんかみんな金持ちって感じ……ん、あのガラの悪そうなのは?」
俺はこの学園に相応しくないヤンキーっぽい一団を目の端に捉え、眉をひそめた。
「あー、あれは黄宅部の張角たち。揃いの黄色いピアスしていつも学園の裏谷に屯ってる。あそこにだけは行くなよ。絶対に行くなよ」
「ヘイヘイ」

そんなわけで、ついうっかり裏谷にやってきたのだった。
「あっ、すみませ――」
「おい、どこ見て歩いてんだよ!」
夕日に琥珀色のピアスが煌めいている。
「あ……」

「どうした? 波才?」
「張角さん、コイツが」
「へぇ、なかなか可愛い顔してるんじゃねぇか」
張角は俺の顎をクイと持ち上げた。逆光で見えなかった顔が露わになる。イエローアッシュのツーブロック、いかにもな不良だが、その顔は存外整っていた。
「宝、梁」
「ハイ」
俺はいつの間にか寄ってきた男たちに囲まれ、背後からガッチリとホールドされた。カチャカチャとベルトのバックルを外す音が響く。
「兄貴、後で貸してくださいね」
生暖かい息が耳元にかかる。
「ああっなにをなさいます!」

「何をしてるんだ!」
そのとき、剣道着を身にまとった長身の男がひらりと現れ、男たちを薙ぎ払った。
「げえっ関羽!」
たちまち辺りには不良たちが死屍累々と積み上がった。近寄られて俺は女の子でもないのに、ボタンの弾けたシャツを掻き合せた。ふいに、影が覆いかぶさったかと思うと、俺は関羽にギュッと抱きしめられていた。
「ごめん、君が桜に攫われそうで――。もう大丈夫、これからは僕が守るよ」
あたりにザアッと桃吹雪が舞った。
「ダメ……桜が見てる」
これが後に緑薔薇(ロサ・ヴェルデ)となる劉備とそのフレールとなる関羽との二度目の出会い・桜園の誓いである――。

おまけ次回予告

「『天帝様のこころ』ってさ、昔からずっと不思議に思ってたんだ。蒼天、桃の木はいいとして、なんで翡翠なんだろうって」「僕もだ」「俺も!」 ――年下の大型ワンコ・張飛も加わりますます深まる義兄弟の絆――

「俺がほしかったら、3回自ら抱かれに来るんだ」 ――IQ801の中等部の天才少年・孔明――

そして、豪華客船でいく修学旅行、プライベートハーバー・レッドクリフでの嵐の惨劇――

次回最終回『劉備、死す!』次回も元気にやっ孫!やっ孫!

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
エイプリルフールのテンションで書いた。今は反省してる
読んでくれてありがとう

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