Catch Me If You Can
更新日: 2011-05-01 (日) 20:39:22
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| | | | ∧_∧ 映画「c/a/t/c/h/m/e/i/f/y/o/u/c/a/n」ficその後。
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フランクに一度、母親と今からでも一緒に住むことはしないのかと訊いたことがある。
その瞬間無表情を装った彼を見て、カールは自分を恥じた。あの時、雪の降る庭で自ら逮捕してくれと言ったのは、母親にだけはそうと知られたくなかったからだった。
ポーチに佇んでいた幸せそうな親子、あの女の子は自分が離婚した時の娘ぐらいの年頃だったか。
カールは本来なら家族と一緒に住んでいたはずだった。しかし離婚した妻は既に再婚し、娘もそちらに引き取られているとあっては、これといって今の住みかに執着が湧こうはずもなかった。
それまで仕事の性質上もあって他人とルーム・シェアなど考えたこともなかった人間である。
FBIきっての堅物で知られるカール・ハンラティが同居人を得る?カールは自分でも不安極まりなかった。
「カール、俺の部屋のことなんだけど」
フランクがその長い背を折るように話し掛けてくる。男には鼻につく動作が女性には(フランクの前歴を知ってなお)チャーミングに映るというのだから不思議な話だ。カールがそんなことを考えていると、フランクは眉根を寄せた。
「カール、聞いてるのか」
そう言って、顔を覗き込んでくる。思わずカールが体を揺らすと、フランクは「目を開けて寝てるのかと思った」と言った。まったく口の減らないことだ。
「もちろん、聞いてるさ。何が不満だ?」
「不満というか、借りてるベッドなんだけど。借りといて文句つけるのも悪いけど、脚がはみ出すんだ」
「そうか、あれは元々娘のだったしな」
事実、やや小さいかと思われたものをそのままフランクにあてがっていたのだ。幼い子供用の物ではさすがに寝苦しいだろう。いよいよ潮時か、と思ってカールは切り出した。
「じゃあ、これをいい機会におまえもそろそろ引越しでも…」
「冗談じゃない、出所したてでろくな金もないのに。だから、交代で使えば済む話じゃないか」
「…交代?何を?」
「カールも出張が多いし、俺も泊り込む事だってあるだろ。だから、あの巨大なベッドを交代で使えばいい」
当然のようにフランクが言うので、危うくカールはそれもそうかと思ったが、慌てて思い直した。
「待て、もしその『交代』の時間にお互いが重なったらどうするんだ」
「その時は早い者勝ちで、負けたら子供ベッド」
これがうまい取引のように思えたのは、さすがに詐欺師のなせる技だったと後にして気づくのだった。
それからしばらくした後、夜明けにカールの意識が浮上した際、FBI捜査官の感覚が彼の目を覚まさせた。身近に知っている気配がする。
「おい…」
カールが隣で泥のように眠っているフランクを見つけたのはそれが最初だった。
疲労のあまり多分寝惚けてベッドにもぐりこんだのか、フランクは死んだように動かない。
カールもフランクが傍で寝込んだのに全く気づかなかった自分にやや驚きながら、どうしたものかと自問自答するのであった。
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