クィンテット(パペット音楽番組) フラット×シャープ
更新日: 2011-05-01 (日) 20:31:09
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| パペット音楽番組より青さん水色くんモナ‥‥。
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| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 教育とは程遠いね。
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| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
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水色青年は難しい顔で砂時計と睨めっこしている。傍らには空のヤカンで蓋をしたカップ
ラーメンが早くも美味しそうな匂いを周囲に振りまき始めていた。
さっき食べたばっかりだけど、やっぱりお腹空いちゃうなぁ。
青は心の中でそう呟いたものの、彼の仏頂面の原因を作ってしまった身としては早急に
フォローしておくべきだった。
「だから~、そんなに怒らなくてもいいじゃないですか。たかがカップラーメンで」
青の言葉に対し、水色は昂然と顔を上げて声高に反論する。
「たかが、とおっしゃいますけどね! 元はといえばあれは僕のカップラーメンだったん
です! 僕が食べようと思ってお湯を入れたんです! それを青さんが横取りしちゃった
んじゃないですか!」
かなり本気で水色は怒っていた。目~が怒ってる~、なんて歌ってる場合じゃない。
お腹空いてるからだろうな、と思うとさすがの青も少しばかり罪悪感に苛まれてしまった。
「だって~、私もカップラーメン食べたかったんですもん。演奏の後はお腹空くし」
口元に人差し指を当てて、可愛い女の子ならば格好のつくポーズをとってみたが
いかんせん、それをしているのはムサいモジャ髭面でオーバーオールを着た中年オヤジ
である。当然の如く水色は眦を更に吊り上げた。
「僕だって演奏の後はお腹空きます!」
しかし青はめげずにくなくなと言いつのる。
「私の一番好きなお醤油味だったし…」
洋画で渋い俳優の声でも当てていそうな響きのいい低音でまろやかに、かつねっとりと
語尾を濁してみたが青年の怒りはなかなか強固だった。
「僕だって醤油味が一番好きなんです!」
「やだ、真似しないでくださいよ」
「真似じゃありません! ……って、そういう問題でもないですし!」
激しくツッコまれた青は困り顔でテーブルに頬杖をつく。
元はといえば確かに自分の方が悪いのだろう。人が作っておいた(そして出来上がりを
楽しみに待っていた)カップラーメンを勝手に食べてしまったのだから。
しかし青は木管のエキスパートというばかりでなく、一人のラーメン大好きおじさん
でもあった。ついでに、食い意地も結構張りまくりな方だ。でっぷり体型と評されるのも
むべなるかな。
正直なところ本心は「私の目の前でラーメンを独り占めする気でいた水色くんが悪いん
です」と言いたいところだったし事実一番初めにそんな意味のことは言ってしまっていた
のだが、一応は四十路を越えたオヤジである。反省だってできるのだ。
「……ごめんなさいね?」
上目遣いに水色の顔を覗き込み、砂時計の前で組まれていた手にそっと触れると水色の
顔が目に見えて赤くなった。
「わっ、や、その……い、いいですよ、もう。こうやって新しいの作って食べますから」
「じゃあもう怒ってない?」
顔を逸らした水色を追いかけるように更に青が身体を寄せたので、水色の足が青の足の
間に挟まれる形になった。水色はますます赤くなる。
「……ズルいですよ、青さん」
椅子から少しだけ腰を浮かせて青の髭に覆われた顔を手で挟み、水色が短く口付ける。
「そういうところも好きですけど」
付け足された言葉に、青は目元でやんわり笑った。
「私も、そういう優しい水色くんが大好きですよ」
甘く囁きながらも、砂時計の砂が全て落ちたのを横目で確認してしまうのはもはや本能である。
「……でも今度勝手に僕のカップラーメン食べたら承知しませんから」
「そんなぁ~」
湯気を立てるカップ麺の前で身悶えする中年オヤジ、青だった。
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ ぬるすぎ。だめぽ。
| | | | ピッ (・∀・ )
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