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死なばもろとも

・オリジナルで後輩刑事×先輩刑事のつもり
・文才なし
・死にネタ
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
銃声が響いた。
「柊平、防弾チョッキ着てくるの忘れちまった…」
倒れた葉介に駆け寄った柊平は叫んだ。
「先輩!あんた何やってんだよ!!こんな大事な時に忘れ物なんかしないでくださいよ!!」
「悪いな…最後まで俺らしいだろ?」
葉介は精一杯の力で笑顔を見せた。
「柊平」
「なん…ですか?」
「良かったな、これで足手まといの先輩から解放されるぞ」
柊平は全身が熱くなるのを感じた。葉介は続けた。

「初めての後輩の前だからいいとこ見せようと思っても全部空回り…お前に助けられてばかりだったな、俺」
葉介の呼吸は荒くなる一方だった。
「こんな先輩でごめんな」柊平の中で何かが爆発した。
「あんた何言ってんだよ、ふざけんなよ!!あんたはなあ、忘れ物して平気な顔してるわ整理整頓はできないわ本当にどうしようもない先輩だよ。

…でもな、あんたがいなかったら俺はここまで来れなかった。俺にはあんたしかいないんだよ!!」
葉介は呆気に取られていた。いつだって冷静な柊平の口からとは思えない言葉だったからだ。

「…びっくりしたな。そんな風に思ってくれてたなんて」
葉介は溢れ出る血を押さえながら照れ笑いをした。
「嬉しいな。課長に報告しなきゃな、あの柊平が俺にデレましたーって」
課長たちも驚くぞと葉介は続けた。葉介の顔色はどんどん悪くなっていく一方だった。
「もう…喋らないでください。傷が開きます」
「柊平」
「だから喋るなって!」

「ありがとう」

そう言った後、息をふーっと吐き出したのを最後に葉介が動くことはなかった。

「雑魚が一匹死んだぞ」
「雑魚が一匹死んだ」
「雑魚が一匹死んだね
」犯人たちがほくそ笑んだ。
柊平はその方向を睨みつけた。
「面白いな」
「面白い」
「面白いね」
柊平は葉介の服から拳銃を取り出した。
「これが死なばもろともです、先輩」
次の瞬間、柊平は犯人たちに向かって銃を撃った。

廃屋にサイレンの音が鳴り響いた。捜査員たちが突入してくる。
彼らが見たものは、倒れた犯人たちと葉介の遺体の前で血まみれになって立ち尽くしている柊平の姿だった。
「先輩、帰りますよ」
柊平は葉介の体を抱き抱え歩き出そうとした。その瞬間だった。

柊平の頭を銃弾が貫いた。犯人のひとりがまだ息があったのだ。
お前って詰めが甘いな~。遠のく意識の中で葉介に言われた言葉を思い出していた。
そうですね、先輩。そっちでもそう言って笑ってくれますか、先輩。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
事件が起こる前に先輩が後輩に死なばもろともの意味を質問してたと脳内補足して頂ければ幸いです
長時間にわたるスレ独占失礼しました


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