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黄色DVD

半生注意。絶賛上映中の映画「工いト練ジャー」の黄色総受けです。
大○さんのせごどん方言が無理だったので博多弁ちっくなものにしています。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

深夜のレンジャー協会の一室、数十本の蝋燭のゆらめく明かりに囲まれ
四人の男達が神妙な顔つきで膝を突き合わしている。

「・・・というわけで、犯人はいまも捕まってないんや・・・」
「やっ、安○の話はいつ聞いても悲しいなあ」
「泣いてまうでぇしかし!!」
安○が過去の悲惨な事件の顛末を話し終え、○之内と錦○は声を上げて泣いた。
大○は歯を食いしばり、黙って涙を流している。

何故真夏の深夜、狭い部屋に成人男性が四人も集まり薄暗がりの異様な雰囲気の中で
メンバーの重大なカミングアウトを聞いて涙しているのかというと、
一言で言えば、今夜が熱帯夜だからである。
はじめは、安○の提案で<納涼☆怪談百物語大会>が催される予定だったのであるが
そこは酸いも甘いも噛み分けた、いい年した大人達である。

「やっぱり、幽霊よりなによりいっちゃん怖いのは生きてる人間たい・・・」
という大○のあまりにも重い一言により、不幸自慢百物語大会になったのである。
もともと生活苦を理由に集まってきたメンバー達だ。不幸話には事欠かない。
おかげで部屋は幽霊話とはひと味ちがった、湿気っぽく寒々しい雰囲気に包まれれいる。

「じゃあ、次は錦○な」
ふっと蝋燭を一本吹き消した安○に促され、錦○はずずっと洟をすすり上げて語り出した。
「そうやなあ。こんな、ガチで深刻な話されたあとにこんな話するのもなんやけどな、
 俺、昔男に集団レ○プされてそれをビデオに撮られてん」
「「「はあああああああああーーー!!!???」」」

二人がのけぞり、一人は前のめりになり、蝋燭が何本か消えた。
衝撃の事実をさらっと暴露したイエローは、涼しい顔でなおも続ける。
「俺、いろんな闇金から金借りてたんやけどな、そのうち一番借りてたとこの人に
 一日バイトしたら借金チャラにしたるって言われてな。そんで、行ったらいきなりヤられた。」
「俺、ああいうのってヤラセやと思てたんやけど、ガチのもあるんやねえ。」

そして彼は、まるで財布を忘れて買い物出掛けちゃった、くらいの軽いノリで
ちょっと照れくさそうにへらっと笑った。

翌日、錦○の出演したビデオの大捜索が始まった。

探す理由は特にない。
しかし知り合いの子がAVに出てると知ったら是が非でも見てみたくなるのが
男の性というものではないだろうか。
たとえそれが男の子であっても女の子であっても。
昨夜の衝撃の告白の後、ドン引きする仲間達を尻目に安○が事情聴取したところ
いくつかの手掛かりが手に入った。

・素人ノンケレ○プもののオムニバス作品で、彼以外にも何人か出演しているらしい
・本当にガチの作品で、錦○以外の出演者も同じような境遇で連れてこられていたらしい
・それは結構人気のあるシリーズで、彼が出演する前にもいくつか
ナンバリングタイトルが出ているらしい

『らしい』というのは、終わった後、例の闇金の893さんに質問しに行って得た情報なので
詳しいことはよく分からないとのこと。実に良い度胸をしているな、と安○は思った。
「しっかしなあ。そんだけの情報で分かるんか。DVDなんて星の数ほど出とるんやぞ」
「そうたいそうたい」
「しかも何人も出とるんやったら尚更ややこしいなあ・・・」

○之内御用達の通販サイトで該当するような作品を検索するも、あまりの数に三人ともげんなりしてしまったのだ。
そこで作戦を変更、現物をばっとみてじゃっと探してしまおうと、三人は某大人のセルDVD屋さんまでやってきた。
「あっ」
入店した途端、大○がアホみたいに口をあけて震える指で一点を指した。
そこに。あった。しかも。

「あいつパッケージを飾っとるやないかい!!!!」
「しかも人気ランキング一位ってなんでやねん!!!!」
「びっくりしゃっくりたい!!!!」
帰ってきて再生すると、三人は不幸自慢大会とはまた違った重々しい雰囲気に包まれた。

映像は間抜け面した錦○が「ここでええのかなあ」
とか呑気に言いながらドアを開けるシーンから始まり、
屈強な男達に押さえつけられて「さわんなやコラしばくぞぼけ」と巻き舌で威嚇する錦○。
「ちょ、待っ、お金返すからゆるして」と涙目で焦り出す錦○。
「いたいいたいやめてー」と号泣する錦○。

最終的には本当にノンケなのかと訝しがってしまうほど甘い声を出して
絶頂を迎える錦○までが克明に撮影されていた。
そして失神寸前で目の焦点の合っていない錦○の顔面がアップで撮され、映像は唐突に終わった。
ビデオは別の青年が笑顔でドアを開けるシーンに切り替わっていたが、
三人は気まずさのあまり一言も口をきけず、目を合わすこともできなかった。

しばらくそうしていたが、口火を切ったのは大○だった。
「お、おいどんの桜島がっ」と謎の発言を残して立ち去る。続いて安○も、
「あれやね、こういうのは・・・困るよね」
と言ってなぜか前のめりになりながら部屋を出て行った。○之内は
「これは三人だけの秘密にせなあかんな」
とつぶやき、ぬかりなくDVDを懐に仕舞った。

錦○が三人にとって「仲間」から「ちょっと気になる子」に変わったのは言うまでもない。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
支援ありがとうございます!分数もちょいちょい変わってすいません。
ご本人様達の事をよく知らないので変だったら申し訳ない。
そして伏せ字にした方がご本人様達っぽくなってしまうのが悩ましい。


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