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LINDA
ナマ注意です。
元青心・高低、現原人バンド唄×六弦です。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
――僕の夢はね、死ぬまでレコードを聴く事なんだ
インタビュアにいつか、目標はあるのかと聞かれて、目標なんてないけど夢ならあるよ、
って答えたんだ。
死ぬまで好きな事をやり続けたいなあ。
ねえ、マー××。
テーブルいっぱいに広げたレコード。かっこいいジャケット。
僕の夢以上にとてつもなく、大きなものが詰まった円盤がたくさん、あるんだ。
「うん、そうだね」
約束もしないけれど僕の部屋でくつろぐ君は、寝転がる僕の傍のソファに身体を沈めて
本のページを捲りながら頷く。
僕のちょっと上に、テーブルから零れそうなレコード。
そのちょっと上に、そんな君の伏し目がちな顔。
いっぱいの水が流れるようなメロディ。
僕はいちばん下で、フワフワしている。
いつでも僕は飛べる。今だって、飛んでるみたいだ。
ね、そうでしょ?
マー××。
「そうだねえ。・・・てか、泳いでる?背泳ぎ?」
君は小首を傾げて、本のページから目を離す。
僕はまだいちばん下で、フワフワしている。
気まぐれな猫の目が、くるっと動いた。
「ねー、ヒ××」
それだけで、僕は従順にソファへ。
だって、君はいつもいちばん端っこに座るもんねえ、一人でも。
ちゃんと聞いてみた事なんてないけど、その空いてるスペースは僕のものなんだ、って
決めちゃっても、もう間違っていないよね。
君の右手が、ギターを弾くための指が、寝そべる僕の髪に絡む。
僕の頬を滑る。
僕は目を閉じて、その感触を一つ一つ確かめるんだ。
くすぐったいよ、って笑ってあげる。
君がのどの奥で笑う声がする。きっとやさしい目をしてるんだろうな。
君は僕のだよ、って言うみたいに、その手を握ってあげる。
すると君の手は僕の頬の上で、おとなしくなる。そのまま。
僕は実際、すごく調子に乗っているんだ。
君、僕の事が全部大好きなんだろ、って。ねえ。
僕が僕の好きな事をしていると、君はとても幸せなんだろう?
君は、大好きな僕のために、僕が好きな事をするための環境を作り上げた。
僕はその世界でめいっぱい楽しむんだ。
君がいつも僕を走らせてくれる。君が幸せそうだと、僕はもっともっと調子に乗るんだよ。
しょうがないよね。
そして、僕は君のためのうたを唄いたいんだ。
水の中のような、空の中のようなところで、円盤がたくさん漂っている。
僕らはその中で浮かんでいる。
ゆめのなかにいるみたいだ、ほら。ねえ。
――七十年なら一瞬の夢さ
いつか君は、絞り出すように叫んでた。
現実は夢。夢が現実。どっちでも、同じかな。
僕らは、あの時君がざらつくコンクリートを掻き毟るように叫んだ夢の中にいるんだろう。
たくさんのドアを開けながら、ずっと同じ夢の中にいるんだろう。
未来はいつも僕らの手の中にあって、君はずっとその事を知っていた。
やらずにいられない事をやるだけって、君は知っていた。
君はずっと夜のように大きくて、君の目はその中の灯火だった。
シニカルで寡黙な気まぐれ猫。
でもその目だけは、思わず泣き出したくなるほどいつも正しかった。
そんな君が、僕の事をずっと大好きで仕方ないらしいんだ。
全くかなわないよ、ねえ。
だから、いつも僕から言ってあげる。なにも惜しまずに。
「君が好きだ、そばにいたいよ」
ねえ。ほんとうだよ。
マー××。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
- この二人が愛おしい過ぎて堪らないです…! -- 2012-02-25 (土) 10:39:43
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