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最初の夜最後の夜

映画「工ックスメンFC」工リック×千ャールズ+レイブソ(名前のみ)エロあり
決戦前夜の妄想話。工リックとレイブソは同志のような関係です。女性キャラ苦手な方はスルーお願いします
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

「来客の多い夜だな」
ノックされたドアを開け、目の前に立つ千ャールズに工リックは言った。手にはワインの瓶とグラスが2つ。
既にかなりの量を飲んでいるはずだが、まだ飲み足りないらしい。顔に似合わずとんだ酒豪だと心中で呟いて苦笑する。
「来客?」
千ャールズはこちらの都合を聞きもせず、部屋に入り込んできた。ベッドに腰掛け、サイドテーブルにグラスを置いてワインを注ぐ。
「ああ。レイブソが」
「レイブソが?なぜ?」
千ャールズが不思議そうに工リックを見た。
「…さて、な。お前のところに行くと言っていたが…」
レイブソが「本当」の姿のまま部屋を出てからいくらも経っていない。千ャールズがここにいるということは、結果は明白だった。
「どうやら何もなかったようだな」
「あったに決まってる」
千ャールズの声には困惑と腹立たしさが入り混じっていた。
「ほう。何があった?」
工リックは千ャールズの隣に腰掛けると、彼の方に顔を向けて尋ねた。
「…君と同じだよ」
千ャールズは吐き捨てるように言って、なみなみと注いだワインを呷った。
「俺と彼女の何が同じだと?」
「僕が人類と共存しようとしていることを非難するんだ。僕は自分だけの考えでそうしようとしてるんじゃない。ただ…」
「それだけか?他にも何かあったんじゃないのか」
「……それは…ん…」
これまで嫌というほど聞かされた彼の主張をまた聞く気はなかった。話を遮って問うと、普段は憎らしいほどに弁の立つ
千ャールズが、いつになく口籠もった。しばらく迷っているようだったが、グラスのワインを一息に飲み干すと喋りだした。

「…酒を取りにキッチンに行ったら、レイブソが服を着ていなかった。この頃やたらに外見ばかり気にしてると思ったら、
今度はこうだ。…一体何を考えているのか…」
真剣な顔でそう語る千ャールズを工リックは呆れながら見つめた。この男はこれまでずっとレイブソに対してこのような態度を
とり続けていたのだろうか。
「お前に本当の自分を受け入れて欲しかったんだろう」
「受け入れているさ。初めて彼女と出会った時からずっとね」
自信たっぷりに言う千ャールズに工リックは冷やかに言った。
「そういう意味じゃない。分かっているんだろう?」
「…分かっているって何が?」
無邪気に聞いてくる千ャールズに、工リックは今度ははっきりと言ってやる。
「彼女はお前を愛してる」
その瞬間、千ャールズの顔を僅かに動揺の色がよぎった。
「…妹だ」
だが、暫しの沈黙の後、発せられた言葉はレイブソの想いを完全に打ち砕くものだった。工リックは小さくため息をついて言った。
「レイブソはそうは思っていない」
「……」
「外見を気にするのは好きな男が、『普通』の女に言い寄っているから。『普通』であればその男に受け入れてもらえるかも
しれないと思っているからだ」
そう言った時、千ャールズが急に慌てる素振りを見せた。
「工リック、それを…」
「レイブソから聞いたわけじゃない。そのくらいお前を見ていたら分かる」
テレパスじゃなくてもな、と心の中で付け加えてやる。
工リックの言葉に、千ャールズはばつが悪そうに俯いてしまった。そんな千ャールズに工リックは容赦なく言い放つ。
「レイブソが本当の自分を受け入れられないのはお前のせいだ、千ャールズ」
「…彼女の外見が問題なんじゃないんだ。…そう思われているのかもしれないけど…」
工リックの告発に千ャールズは苦しげな表情で言った。それは彼の本心ではあるだろう。彼は誰でも受け入れる。
しかし、誰かのものには決してならない。以前に自分に言ったことがあったが、確かに千ャールズは彼個人を超えた大きなものと
共にあるのだろう。しかし、自分達はそうではない。目の前にいる相手が手に入らない存在だとは思わないのだ。

だが、その為にレイブソが命を危うくするようなことがあってはならない。
「俺はあの青い皮膚を美しいと思う。あのままで完璧だ。隠す必要など無い」
工リックの言葉に千ャールズは弾かれたように顔を上げ、まじまじと自分を見つめてきた。
「…そうか」
しばらくして、千ャールズは微笑みながら言った。
「…君にならレイブソを任せられる。ずっと心配していたが君なら安心だ」
「テレパスも役立たずだな」
今度は大げさに溜め息を吐いて、声に出して言ってやる。
「なに?」
千ャールズの声には怒りが含まれていた。絶対の自信を持つ力を否定されたのだから当然だろう。
「何でも分かるようでいて、肝心なことは何も分かっていない」
「分かるさ!」
彼が気分を害するのを承知でさらに言うと、ついに千ャールズが声を荒げた。
「僕は全てを知っている。レイブソのことも。君のことも!」
普段の冷静さをかなぐり捨て、むきになって叫ぶ千ャールズを面白そうに眺めながら工リックは言った。
「では、俺が今考えていることを当ててみろ」
工リックの言葉に、千ャールズは怪訝そうにしつつもこめかみに指をあてた。
そんな彼の今だけは閉じられた唇に、工リックはそっと自分の唇を押し当てた。
「隙だらけだな」
驚いて集中を止める千ャールズに笑いかけ、両の手首を掴んでベッドに押し倒す。
「…工リック…何を…」
まだ自分の置かれている状況を把握出来ないでいる千ャールズの顔に、鼻先が触れ合うほどまで顔を近付けて囁く。
「俺の全てを知っていると言ったな」
「…ああ。言った。それが…」
「フェアじゃないと思わないか」
「フェア?」
「お前だけが俺のことを知っている」

言いながら、千ャールズの顔を両手で包み込む。
「俺もお前を知りたい」
千ャールズの瞳が見開かれる。もちろん工リックの言葉の意味するところを理解してのことだろう。
自分のこんな欲望を知った彼はどんな反応をするだろうか。工リックはそのまま黙って千ャールズを見つめ、千ャールズも
また工リックを見つめていた。どのくらいそうしていたのか、先に沈黙を破ったのは千ャールズだった。
「…そうしたら、ツョウを殺さないでくれるか?」
穏やかな声には先ほどまでの動揺はすでに微塵も感じられない。
「人類と戦うのを止めてくれるか?」
その青い瞳から発せられる視線は、強い意思と覚悟をもって、挑むように工リックの瞳と心を射抜く。このような状況であっても、
千ャールズの心は彼以外のものに向けられており、その為に彼はその身を犠牲にしようとしていた。
そんな彼に対し形容しようのない苛立ちが湧き起こり、工リックは彼の問いかけに心の中でNOと叫んだ。
だが、その口から発せられた言葉はそれとは正反対のものだった。
「…ああ。約束する」
「…分かった」
工リックの返答に、千ャールズは微笑んで目を閉じた。そんな千ャールズを工リックは戸惑いながら見下ろした。
彼は心を読まなかったのだろうか。読んでいたなら、彼が自分を受け入れるはずはないのだから。
困惑しながらも、工リックは目の前の千ャールズから目を離すことが出来ない。目を閉じた千ャールズは普段の彼からは
想像できないほどに幼く頼りなく見えた。それでいて誘うように薄く開かれた唇に、工リックは込み上げる欲望を抑えきれず
再び口付けた。啄ばむような軽い口付けは、すぐに貪るような激しいものに変わる。挿し入れようとした舌はすんなりと
受け入れられ、奥にしまわれた舌と口腔内を思うままに味わう。
「……ふっ……」
激しい口付けに千ャールズの口から苦しげな吐息が零れ出し、工リックはようやく彼の唇を解放してやった。
そして離した唇を首筋や鎖骨に押し当てながら、千ャールズのシャツのボタンを外していく。全てのボタンを外し、
シャツを引き剥がすと、千ャールズの滑らかで肉付きの良い上半身が露わになった。すっと手を伸ばしてその肌を撫で、
工リックは一度体を起こすと、自らもセーターを脱ぎ捨て再び千ャールズの上に覆いかぶさった。

素肌が触れ合った時、それまでなすがままだった千ャールズの身体が震えた。
「怖いのか?」
工リックの問いに千ャールズは閉じていた目を薄っすらと開いた。
「…そんなわけないだろう」
強がる言葉とは裏腹に不安げな表情を浮かべる千ャールズに笑いかける。
「大丈夫だ。優しくする」
「女じゃないんだから、そんな気遣いは無用だ」
からかわれたと思ったのか、安心させようと頭に伸ばした手を撥ね退けて千ャールズが言った。
「優しくしなかったら痛いが、いいのか?」
「…痛い…のか?」
「痛いだろうな。もっとも優しくしても痛いかもしれんが」
「……」
それまでの威勢の良さはどこへやら、難しい顔で黙りこんだ千ャールズを工リックは微笑ましく見つめた。
「どうする?言ってみろ。どうして欲しいか」
「…止めるつもりはないんだろう?」
「もちろんだ」
自分から条件を持ちかけておいて、今更そんなことを言う千ャールズに吹き出しそうになりながら工リックは答えた。
なおも黙っていた千ャールズだったが、やがて工リックの視線から逃れるように顔を横に向け、ぽつりと呟くように言った。
「……優しく…して欲しい」
「いい子だ」
工リックはそう言うと、千ャールズの顔を自分に向けさせて口付けた。
*****
大きく足を開かせて、十分に慣らしたその部分に先端を当てた時、それまで快楽に身を委ねていた千ャールズの顔を緊張がよぎった。
エリックは彼の頬や額に口付けを落としながら、ゆっくりと中に侵入していった。
「……ん……っ」
千ャールズの端正な顔が苦痛で歪む。額にはうっすらと汗が滲んでいる。十分に慣らしはしたが、やはり辛いようだ。
「……うっ……」

徐々に狭くなってきたところを少し強引に押し入ると、千ャールズが声を洩らした。しかし、それ以上は声を上げまいと
唇を噛み締めている。工リックは彼の手をしっかりと握り締め、さらに腰を進め、全てを彼の中に納めた。
「辛いか?」
浅い呼吸を繰り返す千ャールズに、聞くまでもないことだとは思いながら問いかける。目を潤ませ、上気してうっすら朱色に染まった
顔がたまらなく美しい。千ャールズは無言で工リックに微笑みかけると、繋いでいた手をほどき、工リックの腕を取った。
そして彼から全てを奪った忌まわしい刻印にそっと唇を這わせた。
その瞬間、千ャールズの体が慣れるまでと思い、かろうじて押さえつけていた工リックの欲望が弾けた。千ャールズの足を掴んで、
まだ馴染んでいないその場所を激しく突き上げる。千ャールズが逃れようと身を捩るのを押さえつけ、更に激しく腰を動かす。
「…工リック……もう……」
揺さぶられながら首を振って懇願する千ャールズに、工リックは腰を動かすのを止めた。
「そうだな。もう無理だ」
その言葉に安堵の表情を浮かべる千ャールズに、工リックは残酷な笑みを浮かべて言った。
「もう優しくできない」
*****
「…千ャールズ?」
返事が無いのを承知で名を呼ぶ。腕の中の千ャールズは、憔悴しきった表情で眠り込んでいる。
工リックは指先で千ャールズの額にかかった前髪をそっと払った。そして、普段は決して触れさせようとしない髪をやさしく
梳いてやる。最後の瞬間、千ャールズは自分の背に腕をまわして必死にしがみついてきた。だが、決して爪を立てようとはしなかった。
どんな時でも人を傷つけることは出来ない男なのだ。だからこそ、と工リックは思う。
千ャールズには自分が必要なのだ。そしてもちろん自分にも千ャールズが必要だ。自分の能力を見出したのはツョウに違いなかったが、
それを更に引き出し解放したのは千ャールズだった。2人でいればどんなことも可能だろう。
ツョウを生かしておく気は無いし、人間を許す気も無い。それでも。
「お前を人間の側につかせたりしない」
決して自分の傍から離したりしない。千ャールズを抱く腕に力を込めながら工リックは思った。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
代行ありがとうございました!


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