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甘い毒

・映画版 無宇 画頼×夕鬼で、今回夕鬼誘い受け。リバ回想もあり。
・ぬるいけどエチあり
・映画のラスト辺りのネタバレがありますので、無宇を見ていない方は避けて下さい。
・勢いだけで書き、設定理解が出来ておらず漫画ともごっちゃになってると思いますが、生暖かい目で見て頂けると幸いです。
※ぬる過ぎだけど一応、監禁・拘束・無理やりなので注意

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

体が重くて堪らない。必死で両手両足を動かしているが、気を抜けば今にも沈みそうだ。
体のあちこちが痛み、何処かが損傷しているのは分かる。
塩水が切り傷に染み込み、鈍い痛みも止まることがない。
――だが、落ちた場所がここであった事を感謝しなくてはならない。
そして、月明かりさえ無いこの夜にも感謝を。
漸く岸辺に着くと海から上がり、疲労ですぐに横たわってしまう。チラリと見た海上では、飛行機の燃えカスがゆっくりと沈んでいっていた。
耳を済ませば、先程起きた爆破音で今だ辺りも騒然としているようだった。
「……」
夕鬼は片腕を上げると、腕時計に付いたボタンを何度も押したりして操作する。
液晶のそれは壊れてはおらず、バックライトが付くと操作の度に色々な物が映った。指を不意に止め、画面にハッキリ赤い点が映っているのを見て、暫く考え事をしているようだった。
だが、ため息を付くと身を起こし、歩き出す。
(この近くに隠れ家の一つがあったな…騒ぎが収まる前に急ごう。混乱に乗じて、あのバカを引き揚げねば)
数時間後――夕鬼の企みは成功し、画頼を引き揚げることが出来た。

それは正に奇跡としか言いようがなかった。MWを抱えあの高さから落ちて、骨に何箇所かのヒビと打撲だけですんだのだから。
……かと言って、それが喜ばしい奇跡であるかは別だ。
彼を悩ます悪魔―オレ―も同じ様に助かったのだから。

「なぁ、画頼。本当に神は、面白いことをするな」
夕鬼は新聞を片手に椅子に腰掛けて、珈琲を一口飲み、ベッドに横たわる画頼に声をかけた。
都内の外れの隠れ家に、二人は身を潜めていた。地上を数百メートル離れた場所から落ちて助かったとは言え、所詮は人の子だ。流石に傷を癒さなければ、行動もままならない。
『傷が痛み失敗した』などと言うことは避けたい……傷が全快するまでは表立って動かない事を、夕鬼は決めた。
もっとも己が動かずとも手足になって動く奴らは幾らでもいるし、生活も活動も一切困りはしないが。
「……」
問題は、コイツ―画頼―だった。
あの日以来、ベッドに縛り付ける様にしてある。手足を広げるようにして鎖で繋ぎ、怪我の世話、下の世話、食事の世話を自分一人でしていた。
体が痛むと、「己も怪我人なのに何をしているのだ」と自傷気味に思う。その原因は分かっている。
実はベッドから離す事も出来るのだが、ふと、「またあのような事をされては…」と思ってしまうのだ。
今日はワイシャツ一枚で、ベッドに繋いであった。
傷は全て手当てしており、包帯が所々見える。あの日から大分、日は経っており、これでも痛々しい姿はましになった方だった。
だが、肌には所々朱い鬱血痕があり…別な意味で痛々しい。
「あの事は一切、テレビにも新聞にも上がら無くなった。――お前の神は、本当にお許しになったようだ」
「――違う!神は、」
「オレ達の島での事さえも今だ咎めない神がなんになる。信仰なぞ、捨ててしまえ」
「…それは…」
夕鬼が突き付ける事実に、画頼は押し黙った。
夕鬼は時折、こうして画頼を精神的に虐めた。綺麗事に生きようとする画頼に、己が見ている世界を見せ付ける為に。そして、それも現実であると分からせる為に。
神などいないと言うのに、現実を見ながらも、感じながらも、理想を信仰する画頼に苛立ちを感じて止まらなくなる。

画頼の精神のよりどころを侮辱する――これは思い通りにならない奴への、当て付けの一つだった。
椅子から立ち上がると、新聞も珈琲もテーブルに置いたまま、画頼の横たわるベッドに向かう。
夕鬼がベッドの端に腰掛けると、画頼の体がビクッとした。それを気にもかけず、夕鬼はワイシャツの上から画頼の身体を撫で回す。
「……それより、どうだ?もう一度」
「や……止めろ!」
画頼は身をよじって逃げようとするが、ベッドに括り付けられていては逃げられない。夕鬼はワイシャツの上から胸の突起を探すと、微かに指に触る物があり、それを摘む。途端に画頼が小さな声を上げて、両脚をすり合わせる様に動かした。
「今朝もしたばかりと言うのに…正直だな」
隠そうとしたそこは、ワイシャツの隙間から見えていて隠れてはいない。画頼とは違って新聞を買う為に出掛けた夕鬼は、Tシャツにズボン姿だった。
「もう、止めてくれ……た…!?」
続く言葉は、喉で止まった。突起を離した手が下へと下り、下半身を……一物を捕らえたのだ。
ゆっくり根元から上へと撫でる様に動く手に、画頼の喉が鳴る。
「身体は正直だぞ、画頼」
少し擦り上げただけでそれは硬く反り返った。抵抗するように目をつぶり顔を背け、脚を擦り合わせているが、身体は与えられる刺激に震えている。
「バカ!止めろ!!」
「……今度はオレが、乗ってやるよ」
そういうと、画頼は思わず夕鬼を見た。
「!」
だが視線が合わさるとすぐに、顔を背けてしまった。その横顔は、頬どころか耳まで赤い……夕鬼は思考を読み取り、舌なめずりをした。
手にしていた一物を手放し、ベッド脇のサイドテーブルから潤滑液の入ったボトルを取り出して傍らに置き、ズボンと下着を素早く脱ぎ捨てる。
盗み見る画頼の喉が鳴り、夕鬼は肌が粟立つのを感じた。共に上しか着ていない状態で、立ち上がった下半身を曝すのは――二人にとっては卑猥な格好でしかないかったからだ。
夕鬼が身体の上に跨がるようにベッドに乗り上げると、画頼は視線を動かしチラリと見て、直ぐに目を閉じた。

(フン、いい加減、正直になれよな…神父サマ!)
けなしながらも、容器を取り上げて潤滑液を画頼の一物にかけた。温めてもいないそれの冷たさに小さな悲鳴が聞こえるが、気にも止めずにかけ、容器の蓋を閉めると側に放った。
両手で一物に馴染ませる様に撫で回すと、派手な粘着質の水音がする。
「おいおい、もうガチガチじゃないか……止めろって言葉はどうした?」
そういってやると、画頼は歯ぎしりをした。
「……」
だが、もう「止めろ」とは言わなかった。代わりに、身体が、下半身が、求めている。
亀頭の先の緩やかな溝を人差し指で撫でてやると、画頼は下半身に力を入れて堪えるようにした。
「……言わなければ、このまま放置をしてやろうか」
意地悪く先っぽの穴をグリグリと押してそう言うと、画頼は目を見開いた。けして夕鬼を見ないが、身体は指の動きに合わせて震えている。
「そうだな…まだ、お前の尻は緩いままだろう?オレからの慈悲として、オモチャを入れておいてやるよ。この前の様にな」
そういわれると画頼は、先日の行為を思い出した。

その日は抱かれるのだと思っていたのに、いきなり男根の形をしたオモチャを挿されて、己の一物の根を縛り上げて放置されたのだ。
身体の中を暴れ狂う様にずっと震えているそれに堪える画頼を、夕鬼はビデオカメラを回しながら見ていた。
――正確には、カメラは固定して置き、椅子にかけて見物していた。
その上で、何時もの夕鬼の言葉の責めがきた。
『信仰など捨てろ――捨てて、オレに帰依しろ』
嫌だと言えば、遠隔操作も出来るそれのパワーを最大にされる。
『オレの手伝いをしろ』
それも嫌だと言えば、身体の中で震えていたそれが急に止まった。ホッとしたのもつかの間、パワーが最大になったそれが暴れた。
止まったり動いたりとするそれに、快楽の波も止まったり激しくなったりと延々と煽り続けられて…気が狂いそうになる。

透明な先走りの液に白い液が何度も混ざった暫くの後、画頼は思い出すのも憚れるような言葉を吐いた。

快楽の地獄というそれを思い出して、下半身を益々熱くさせるが、同時にぞっとする。
その攻めは、夕鬼の気が変わらなければ終わらない攻めなのだ。
『頼む、もう私を楽にしてくれ!!』
そう懇願した画頼を鼻で笑い、ただ見つめているだけだった。口の端を上げて、さも可笑しいものを見ている様な顔。画頼が乱れる姿を見ても、少しも動じていないような様子で椅子に腰掛けていた。

何度も何度も惨めに懇願した後、我慢が理性が綺麗に吹き飛んで画頼は欲に負けた言葉を叫んだ。
それで漸く、夕鬼の愛撫を、男根からほとばしる熱を貰えたのだ。
思い出すだけでおぞましくなるも、同時に身体が熱くなった。
「ゆ……夕鬼!」
涙目になりそうになりながらも、画頼は唇を開く。惨めに懇願し続けた上に、あんな言葉は言いたくない。早くラクになるには、夕鬼の気が変わらぬ内に頼むことだけだった。
「夕鬼が欲しい!今すぐに、お前の中に入れさせてくれ!!」
熱が篭った目で見上げ続ければ、暫くして口の端を上げて夕鬼が笑った。
「……上出来、だ。やれば出来るじゃないか、画頼」
一物から両手を離した夕鬼は、画頼の両脇に手を付いて唇ヘとキスを落とした。
軽く触れるだけのそれをもどかしく思う画頼を余所に、夕鬼は身体を起こす。片手で画頼の肉棒を掴むと、自分の後穴に当てて一気に腰を落とした。
硬く反り立ったそれを、潤滑液のおかげで難無く飲み込んでいく様子を画頼は見つめる。
温かい夕鬼の体内は柔らかくも、けして離さないようにキツく締め上げる。根元まで入り込むと、夕鬼は恍惚の表情を見せた。
――画頼の喉が鳴る。
画頼の腹の上に両手を乗せた夕鬼は、腰をくねらせるように動かした。上気した頬、その表情に、その腰の動き。ゆったりと動かされるのに堪らず、鎖を握り締めた。
(これさえなければ――!)
今すぐ、夕鬼の腰を掴んで突き上げまくって犯したい!夕鬼のあの理性の飛んだ喘ぎ声が聞きたい!

そんな妄想が頭の中を過ぎり、慌てて打ち消す。
(……獣に劣る…何て罪深い事を!)
僅かに残った理性が、画頼を戒めた。
だが、それは夕鬼が腰を激しく振り始めてすぐに飛んだ。声も絶え絶えに、ベッドのスプリングを利用して激しく振る。
スプリングの軋む音がする度に画頼の理性は崩れ、しまいには己も下から突き上げるように腰を振った。
「ゆ…ッ夕鬼!私の手を…手を自由にッしてくれ」
そう懇願すると、夕鬼は濡れた瞳で見下ろしてきた。
「うる…さい!お前……ッンん!…は…そのまま、腰を振って……ぁあッ」
夕鬼が快感に身体を震わせ、のけ反らせる。
顎のラインと首筋のその美しく流れるような反り具合、胸の突起がピンと張り詰めているさま。荒い息遣い、股間で揺れて透明な液を垂らしているそれ――何もかもが卑猥だった。
それを求め触れたくて懇願したのに、触れさせて貰えないとは!
画頼の中に行き場の無い怒りが込み上げるも、ただ鎖を握り締めるしか無かった。代わりに、下から一層激しく無茶苦茶に突き上げてやる。
治りきっていない身体が悲鳴を上げていたが、快楽の奴隷と化していた画頼には意味の無いものだった。
いきなり、無茶苦茶に突き上げられ始め、感じ入るように閉じていた夕鬼の目は見開いた。
自ら腰を振るのを止めても、画頼が振り続けているおかげで止まらない。
「や……!!あっ…、ンッんんッ…ァあ…」
急速に追い立てられる感覚に、慌てて押さえ付けるように身体を強張らせる。止めようとしても何度も力強く押し入って来る画頼の男根に堪らず、今度は夕鬼が懇願する番だった。
「ァ…が…画頼!!ダメ…だ、もぅ…もうッ少しゆ…ッ…んぅ…!!」
ガクガクと揺さ振られ息も絶え絶えに懇願するが、画頼は止まらない。
身体をベッドに縛り付けられていても、的確に夕鬼の感じる場所を突き上げて来る。口では綺麗事をどんなに並べていても、身体では激しく正直に夕鬼を求めているのだ。
(嫌な、男だ……)
夕鬼もそうは思いながらも、画頼を激しく求めていた。画頼の腰の動きに合わせ、夕鬼の腰が無意識に動き始める。

何度身体を合わせても、現実を、事実を、受け入れない相手に強い苛立ちを自覚していた。だからこそ、夕鬼は時折画頼の信仰を激しくなじりながら焦らすように性交をする。
身体が反応し始めると、画頼はそれを免罪符に夕鬼と激しく交わるのだ。
『愚かな…最悪な神父だ!』と思いながらも、そんな画頼が愛しくて堪らなかった。
"何時こちら側に堕ちるか?"と愉しみながらする行為は、終わった後に期待を裏切るという苦痛をいつも伴うが……まるで甘い毒のようだった。

「ンふ……ぅ、あ……ア…ぁ…」
何度も突き上げられ、限界を迎えた夕鬼の雄の先から精液が零れた。勢いは無く、トロリと零れたそれは、画頼の腹の上に滴り汚した。
キュ…と後穴が一層絞まり、画頼は呆気なく夕鬼の体内に熱を打ち上げた。勢いよく体内に打ち上げられる熱に、夕鬼の身体は、内股は、震える。
力尽きたように画頼に覆いかぶさるようにのしかかる間も、熱いほとばしりは体内を埋め尽くした。
夕鬼は荒い息を整えている間、画頼の荒い息に聴き入った。大分、収まると、抱く時も抱かれる時にも画頼は何時も…悔い入るように目をつぶる。夕鬼はそれに気が付くと、何時も腹立たしくて歯ぎしりをする。
しかし、今日は満足な攻め具合だったから許してやる事にして、目を閉じた。

画頼の身体を拭い綺麗にし、己もシャワーを浴びて汚れを綺麗に洗い落とす。そうして、画頼の横たわるベッドに、己も寄り添うように横たわった。
「この前の襲撃で、余所に移されただろうが……MWは、まだ沢山あった。オレは残りを探し出して、絶対に手に入れてみせる」
そう夕鬼が言うと、画頼が反応して首を動かし見つめてきた。それに素知らぬそぶりをしながら、夕鬼は言葉を続ける。
「オレの時間は、そう長くは無いだろう…だが、生きている限りは何年かかろうともMWを探す!」
夕鬼はそう言い切ると、画頼の肩口から彼を見上げた。
「……画頼、オレが志半ばで死んだら代わりに探し出してくれ」
真摯に見つめながら言うと、画頼は目を見張った。そうして唇を震わせているが、漸く口を開いた。

「――それで、世界を滅ぼせと?」
そう聞くと息を飲む画頼に、口の端を上げて夕鬼は嘲う。
「その時は、お前の好きにしろ。……だが、あれがこの世に存在する限り、第二第三のオレ達の故郷が出来ることを忘れるな」

『だから、オレを手伝え。画頼』
そう甘い毒を囁きながら、夕鬼は身を起こし、画頼に口づけをした。浅く、深くと口づけると、あっさりとそれに応えて画頼は口を吸ってきた。
夕鬼が片手を動かし鎖の戒めを解いてやると、画頼はすぐに夕鬼の身体にむしゃぶり付く。
首筋に何度と無く吸い付き、欲望のままに求めて来る彼を嘲笑いながらも、夕鬼は愛おしそうに抱きしめた。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

166 規制解除ありがとうございました。
投下ミス多発で本当申し訳ありません。ご観覧、ありがとうございました。


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