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某若手アスリートのなおと×ひろと

某若手アスリートのなおと×ひろと
100%妄想のフィクションです。
途中で視点が変わります。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

「う、うあああぁ」

甲高い悲鳴が狭い部屋に響く。
何人もの男に押さえつけられて、無体なことをされているひろと。
そして、それを目の当たりにしながら何もできない僕。

「痛い痛い痛いっ!いやだあああぁ」

まだ幼さが残る彼の顔が苦痛に歪み、大粒の涙が零れ落ちる。
すぐにでも助けたい。代われるものなら僕が代わってやる。
そんな思いも虚しく、僕が縛り付けられているベッドはびくともしない。

「こいつすっげぇ!マジアタリだわ」
「ほんならはよ変わらんかい。独り占めすんなや」
「まあまあ……夜は長いんだから、ゆっくり遊ぼうって」

卑しい笑い声と肉感的な音と彼の呻き。
僕の存在を無視したヤツらが、遠慮なくひろとを苛む。
時折救いを求めるような視線がぶつかるが、すぐに絶望の表情になる。
その表情が僕を苛み、噛みしめた唇から鉄の味が広がる。

「も…やめて……ください…」

その言葉が終わるが早いか、押さえつけていたひとりが思い切り彼の頬を叩いた。
爪が引っかかったのか、一筋の赤い線が走る。

「何言うてんの。おもろいのはこれからやのに」
「ひ…ぃっ」

彼がまた甲高い悲鳴を上げる。
狂ったように頭や手足を動かして抵抗しようとしている彼を見て、僕の方がどうにかなってしまいそうだ。

「それにしても俺らって残酷だよなー」
「何言ってんの?後輩手込めにすんのは伝統だろ?」
「けどわざわざギャラリーの前でやるんは意外に燃えるわ」
チラチラと僕の方にも卑しい視線が飛んでくる。
何か言い返したいのに、全力疾走した後のように喉がひゅうひゅうと鳴るばかり。

「ひ、ぎゃあぁあぁあぁ」

一際大きなビブラートのかかった悲鳴。
耳を塞いで目を瞑れたら
どんなにいいか。
ヤツらはそれすら許してくれない。
ぐちゃぐちゃになっていく彼の体を更にいたぶり、僕にその光景を見せつけては下卑た笑い声をあげていた。

「ひろとぉぉぉぉぉ!」

「……と、なおと」

隣でうなされていたなおとが、僕の名前を叫んで目を覚ました。
額には汗が噴き出し、前髪が張り付いている。

「大丈夫?また怖い夢?」
「ひろとぉ…」

目に涙を浮かべ、縋るように抱きついてきた。
幼い子供を宥めるように、背中を優しく撫でさすると、ほどなくしてまた安らかな寝息が聞こえてきた。

「なおと…」

彼が見たであろう夢は、大体想像がついた。
僕らがまだ見習いだった頃の『事件』
僕がボロボロになっていく様子の一部始終を見せつけられたなおとは、精神的な成長が止まってしまった。
日常生活に問題はないものの、この仕事をしていくには致命的なことだ。

「大丈夫だよ…僕がいるから…」

あの時は本当に絶望的な気持ちでいっぱいだった。
ずっと憧れていた仕事すら諦めようと思った。
マンガとかなら、多分、なおとの立場にいる方が僕の立場にいる方を励ましてメデタシなんだろうけど、僕らの場合はまさに真逆。
皮肉なことに、僕はそれなりの成績を上げさせてもらっている。
反対に、あれほど期待されていたなおとは、どんどん成績を落としていった。

「……なおとは、なおとのままでいいんだよ」

耳に届いたのか、ちょっと顔をしかめて腕に力を入れてきた。
ぴったりとくっついた薄い胸から鼓動が伝わってくる。

僕もなおとも、いつどうなるか分からない。
でも、傍にいる限りは彼を見守っていたい。
僕の分まであの『事件』のトラウマを負ってしまった彼を。

「今度は、いい夢が見られるといいな」

しわが寄ったままの眉間を軽くつつき、僕もまた眠りについた。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
彼のブログは小学生レベルだと酷評されているけど、たまにどえらいネタを投下してくれるから困るw
今回はわざわざプライズを穫ってきてくれた彼との話だけど、焼肉王子とのネタもそのうち書きたい。


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