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スキマスイッチ 「スプリング」

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

生。アフとヤサのくだらない話です

雪がちらほらと降る日のことだった。
タクヤの家に呼び出された俺は上着を羽織り耳当てを着け、タクヤの家まで車を飛ばした。雪で少し前が見にくくて、ワイパーを作動させて走った。

運悪く信号に引っかかって、予定時刻より20分ほど遅れて到着。この前貰った合鍵でドアを開ける。

「タクヤー、来たけどー……」

玄関先で声をかけてみても返事がない。
部屋に上がり込むと、冷え切った空間でテーブルに突っ伏して眠るタクヤが居た。
人を呼んどいて自分は寝るんかい。つーかよく暖房もストーブも付けずに居られたな。
俺はエアコンを付けると、耳当てと上着をソファに置いてタクヤを起こしにかかった。
「おい、来たぞ」

肩を揺さぶりながら声をかける。タクヤは眉間に皺を寄せながらうんうんと小さく唸っている。
頭をぐしゃぐしゃと撫で回してみたら、不機嫌そうに目を覚ました。
「……何でシンタ君おるん?」
「お前が呼んだんだろ!」
開口一番、人を呆れさせてくれる人間である。
タクヤは部屋の暖かさに気付き、おお、と一人びっくりしていたりするけれど、俺が聞きたいのはそんな言葉じゃない。
「で、何で俺を呼んだ訳?」
「何でだろう、忘れたわそんなん」

これは酷すぎる。寝たら忘れるってやつか。くだらないこと覚えてないで、肝心なことを覚えていてほしい。
「……まあ、寂しかったから呼んだんだよ。間違いない!」

くそう、適当に話を繕っていればいいと思いやがって。こうなったら朝まで俺の好きにさせてもらうぞ、タクヤよ。
こうなったら意地でも言うことを聞かせることしか自分の気持ちがおさまらない。

「とりあえず、ビールでも飲もうか!俺も飲みたいし!」

飲みたいのはお前だけだろうと心の中で呟きながら、まずは酔わせることから始めよう、そうしようとグラスを食器棚から取り出す。

嬉しそうにビールを飲むタクヤを見ながら、少しのときめきと多量の心配を感じた。
一人じゃないんだから、酒も煙草も控えめにしてほしい。そう思うのは、何だかんだ言っても好きだから。

「シンタ君が飲まないなら俺が全部飲んじゃうよ」

どうせ止めても聞かない奴だ。俺はいいよ、と返事するとにんまり笑顔で喉を鳴らした。
気が付くとタクヤは早くも500mlのビールを喉に流し込んでいた。全くペースが早いんだから。

キリのいいところで、酔いが回ってきたタイミングを見計らい、二人の身体にちょうどいいサイズのソファにタクヤの身体をしずめる。
ギシッとスプリングが軋む音は耳に、少し驚いたタクヤの顔は目に。

「何だ、これが目的だったのかよ」

困ったような笑顔を浮かべて、タクヤは俺の首に腕を廻した。俺は少し酒のにおいが漂う唇に噛み付いた。

寒い、と呟くタクヤを見て、早く春になればいいな、と少し先のことを考えながら、夜は更けていく。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
何だかめちゃくちゃですみません
この二人が好きなんです


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