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BECK 平×南 Part3

レスくれた方ありがとうございました!完結です。
>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

最強のバンドを作りたかった。そのために、安定感のあるリズム隊は絶対だった。
あの頃は東郷がドラマーで。正直それが不安要素で、ベースこそ最強の奴を入れないと、って思ったら平くん以外に考えられなかった。
千葉がボーカルで加入して。なんだかんだで、平くんはBECKに入ってくれて。
そんなこんなで、サシで飯食ったのなんてはじめてじゃなかった。はずなのに、昨日はなんかいつもと違った。
パワレコでバイト帰りの平くんに偶然会って。
丁度俺が買ったのと同じのを試聴してて、じゃあそれパソコンに落とさせてくれって言われて、まずは近くの居酒屋に入って飯を食った。
家近かったから歩いて帰ることにして、ビールも飲んで。
世間話とかバンドの話とか適当にしてたんだけど、平くんがやたら千葉の名前ばっか出すのにイライラしてる自分に気付いて、あれ…?って。
「まーアイツは何に対してもガチだからな。」
平くんは何気なく言ったつもりだろうけど、おれにはこの言葉が深く胸に刺さった。
俺は正直音楽以外はかなりちゃらんぽらんだし、毎晩違う女と寝たりしてた時期もあったし。
別に平くんは俺に本気で生きろとか言ってるワケじゃない、でも。
なんだろう、この感じ・・・・・・。

「好きな子とか、いるの?」
そう問いかけてしまった手前、後には引けなかった。
「たいらくんが好き」そう、真剣に好きなんだ。
昨日、結局あのあと平くんちに行って。平くんがベッドに腰掛けてノートパソコンを開いて音源落としてるとき、酔ってるのを理由にしてそのきれいな首筋にかじりついてみた。
「なんだよ竜介、くすぐってぇ」
振り返った平くんの唇に思わずキスをしてた。
―――気付いたらおれは、彼の下になっていて。
断続的に与えられる快楽の中で、後ろに宛てがわれてる感覚だけが妙に鮮明で、でも平くんが俺を抱いてるっていうその事実がなんでか知らないけど嬉しくて、結局全部受け入れた。
そして、そう経たないうちに、俺の腹は平くんのと自分ので真っ白になった。
ああ、なんか雪みたいだとか場違いなこと思って、その後の記憶はまったくない。
朝、女からの着信で奇跡的にバイトに間に合う時間に起きれた俺はすぐに平くんちを飛び出した。
腰の痛みと後ろの違和感だけが非日常的で、あとは全くいつも通りでなんか拍子抜けしたけれど・・・。
気付いてしまった。
俺は、平くんが好き。
お願いだから、なかったことにしないで欲しい。
そう思って俺は電話を掛けた。それも努めて明るい声で。
寝起きだったのか、いつもより低い彼の声が聞けただけで、バカみたいに舞い上がった。

「好き、かどうかはまだ分かんねえんだけど、正直。」
平くんは取って来たばかりの二本のビールを静かに脇に置いた。
「おれは今すごくお前を抱きたい。」
切れ長の目で真剣にそんなことを言われて、落ちない女がいるだろうか。
…もっとも俺は男だけど。
でも、性欲に負けただけだとしても俺は平くんから必要とされたかった。抱いてほしかった。
「・・・平くん」
言葉は要らないみたいだった。座った俺の膝と頭の裏に手を当てて、平くんが口づけてくる。
下唇を包み込むように吸い上げられて、温かい舌が口内に侵入してきてくらくらしたけど、俺は夢中で舌を絡ませ合った。
いつの間にかずるずると崩れ落ちた俺の背に廻されてた手がシャツに侵入してきて、胸元をまさぐられる。
思わず声を上げそうになるけれど、それも全部平くんの唇に奪われてしまった。
「ん、んッ」
あっ、と思った時には唇は俺の首筋から胸へと移動していて。
所々吸い上げられて、その度に身体の奥がきゅってなる。
「ふ、ぁ・・・あっ」
乳首を舌で転がされて、こんなん普段の俺は絶対ヤな筈なのに。
酔ってるから?単に気持ちいいから?
いや、多分平くんだから。全部受け入れてしまう。恥ずかしさが快感に変わる。
「可愛い、竜介」
言われて、脱がされかけたズボンの中でやんわり平くんの手に包み込まれた俺自身はこれまで直接刺激を与えてないのにもかかわらずきっちりと勃起していて。
その手が動き出した瞬間に、俺は堰が切れたように声を上げた。

「お前を抱きたい」
こんな台詞、これまでどんな女にも言ったことなんてないぜ?
けど俺は、竜介がどうしても欲しくってたまんなかった。
キスして、胸、下腹と、・・・それから。竜介が女の子じゃないってシルシ。
でも、そんな酔ってないはずだけど今日も全然嫌じゃなかった。
むしろすっげえ反応してくれる竜介が可愛過ぎて軽くパニクった。
「もっと声、出せよ、」
手の動きを速めて、
「ぁ、あぁぁっ、ああっ!!!」
あとちょっとでイっちまう、ってギリギリんとこで解放する。
仰け反る度に見える顎から首の白さがやけに扇情的で憎たらしくて、首締めてやりてぇとか一瞬凶暴な思考が頭を過るけれど、
そんなことしたら速攻でイっちまいそうだったからかろうじて思いとどまった。
……つうか、そろそろ俺も限界なわけで。
片手で器用にベルトのバックルを外して前を寛げた時、竜介の目に初めて不安の色がうかんだ。
デジャヴだ。昨日も見た、あの表情。
全ての動きを停止した俺を、竜介の大きな瞳が捕える。
「たいらくん・・・好き・・・・・・」
ふっ、て目尻が下げられて。
「たいらくんが欲しいよ――・・・」

指を入れてバラバラに掻き回したら、竜介は恍惚の表情で俺を見上げた。
おいおいマジかよ・・・破壊力半端ねえ。もう今すぐにでも突っ込みてえ。
「なあ、もういい?」
問いかけたら竜介はゆっくりまばたきをして。
俺の先端が竜介に入った瞬間、その目から涙が一筋流れた。
ゆっくり腰を進めて、ちょっと抜いて、また進めて。それを繰り返して。
俺自身が竜介の中に全部入り切ったとき、視線がガッツリ重なった。
――逸らせない、逸らせない、
セックスしてるから、ってだけじゃ説明つかないくらいに、心臓が高鳴って。
・・・ああ、俺も好きなんだ、と悟った。
そう気付いたら愛しさが溢れ出して、肌と肌がぶつかる度にそれがどんどん大きくなって。
竜介のを手で受け止めたすぐ後に、搾り取られるようにして俺は彼の中に思いきり射精した。

しばらく顔を隠して荒い息をしていた竜介の腕をどけて、頬に軽くキス。
「好き。」
口に出したら竜介はびっくりしたような顔をしてて、それがあんまり可愛くて俺は何回も同じようなことを繰り返した。
「…アイラヴュー、たいらくん」
なんて言ってるのかわかんなかったけど、放心状態で思わず英語になってしまってるのかもしれない。
そんなとこまで愛おしくて、俺はぎゅっ、と竜介を抱き締める。
ギターが好きで、女好きで、おまけにどうしようもねえバカだけど。
おれはどうやら、そんな馬鹿が大好きでたまんなくなってしまったみたいなんです。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンガオオクリシマシタ!
お付き合いありがとうございました!!


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