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アコースティックギターデュオ

夜中にHDの奥から発掘されたヤツを供養したい。
野音でライブやると必ず雨が降った(今年は晴れた)アコースティックギターデュオ。
その晴れた野音で見たシーンに滾って書いたまま放置されていたのをお送りします。
短いよ!

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマス!

弾きながら隣を見やる。これ以上無いくらい嬉しそうな顔。
音楽が好き、演奏が好き、それを聞いた客が笑うのが好き。
好き、嬉しい、好き、楽しい、好き、好き、好き
目があって、笑いかけられる。
好き。
一緒にこの場所にいられて、幸せ。
てらいもなくそんな感情をぶつけられて、正直俺は……呆れた。

…この世界に入ってそれなりに時間が過ぎた。
やはりそれなりに苦いことも経験したはずなのに、
まるで失われないこの甘さと青さ。
聞いているほうが恥ずかしくなるような
(多分、俺だけじゃなくて客もだ)
青臭いメッセージを曲の合間に一人で喋りまくっている。
(…待てよ。結局それを許しているのはのはこっちなんじゃ)
そうだ。その青臭さに呆れながらも俺も、客も、結局は否定しない。
故にその特質は損なわれ無い。
(大甘だ…)

アンコール後の寒々しい小芝居の帰り道、
恥ずかしげもなく皆に感謝を述べている奴の肩に後ろから手を回す。
誰にも、メンバーにだってゲストにだって、客にだって聞かせたりしない。
奴の耳元にだけ、手を当てて。
『       』

一瞬、完全に固まった。
…で、流すのか。リアクションの一つもできないのか。
客がざわめいただろ?その空気さえ読めないのは本当に関西人か?
長時間固まってみるとか、大げさに聞き返すとか、一言言うとか。
普段のお前ならそんな反応が返って来ると客は思ってるだろうに。
一瞬固まったあとは完全に通常進行で、逆に不自然すぎる。

本当に、いつまでたっても、青臭い。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!


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